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アイドルマスター百合SS投稿場コミュの春が作るR指定チックなSS場

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コメント(26)

「んっ…ちゅっ…」

辺りに水音が響き渡る。
「ちゅっ…はぁ…千早ちゃん可愛い…」

唇を離し見つめ合う。
ここは私達の事務所の会議室。ここには私達しか居ない。如月千早と三浦あずさ、仕事が終わって事務所に帰って来たらあずささんに急に連れて来られてこうなっているわけだ。

「はぁ…千早ちゃん…」

ギュッと私を抱き締めるあずささん。

「あ、あの…あずささん?」
「なぁに?千早ちゃん」
「どうしていきなりこんな事を?」
「どうしてって、千早ちゃんが最近会ってくれないから…」

そうだ。アイドルランクが上がる度に仕事が多くなり、今では分刻みで移動している。
そうなれば、やはり必然的に2人の時間は減るわけで。

「だからっていきなりこんな…」
「嫌?」
「別に嫌では…」
「ならよかったわ〜。んっ…」

今度のキスは深かった。舌と舌を絡ませ合う。

「んっ!」

キスの最中あずささんが私の体のラインをなぞり始める。
キスとあいまって、くすぐったさで体を震わせてしまう。
それに気付いたのか、あずささんが私を机に押し倒す。

「きゃっ!あ、あずささん?」
「千早ちゃん…もう我慢出来ないわ…」

あずささんが私の服に手をかけた時…

「誰か居るの?」

会議室の扉を開けて入って来たのは…

「音無さん!?」
「あらあら〜」

数秒、音無さんの動きが止まったと思ったら急にニヤッと笑って、
「あら〜、お邪魔だったみたいね〜。ごゆっくり〜」

ステップ気味に去る音無さん。

「あぁ!音無さん!?待って〜!誤解です〜!」
「あらあら。」

会議室を飛び出して、私は音無さんを追うのだった。
外は雨…
何が悲しくてこんな日に残業しなくちゃいけないのか…
私は溜め息をついて眼鏡を外し、目頭を押さえる。

「もうこんな時間か…ふぅ…」

また溜め息をついてしまう。
もう時間は深夜2時。
社長に頼まれた事務処理も、もうほとんど終わり。
この残業のお陰で、明日はアイドル業がお休みっていうのが救いか…

「さて、気分転換にコーヒーでも入れますか」

眼鏡をかけて、給湯室に向かう…
と、応接室から物音が響く。

「な…何よ…私以外、事務所には誰も居ないはずよね…」

近くにあった真愛用のバットを持って、恐る恐る応接室のドアノブに手をかける。
泥棒か、はたまた心霊的な何かか…
深呼吸をして意を決めると、ドアを勢いよく開けて電気をつける。
「誰!?」

大声を上げるが返事は無い…
一歩踏み出した時、それはむくりと起き上がった。

「あれ?律子…さん。おはようなの〜…あふぅ。」

さっきの物音を立てた相手は、当事務所のアイドル、星井美希だった。

「なんだ…美希だったのね…驚かせないでよ…」

安堵の溜め息をついて、崩れ落ちる。

「もう朝?っていうか、何で律子…さんはバットなんか持ってるの?野球の練習?」
「そんな訳ないでしょう…って、あんた帰ったんじゃなかったの!?」

時計を見ると、もう深夜2時半を回ってる。

「仕事終わったら眠くなっちゃって、そのままこの部屋で寝ちゃったの…あふぅ…」
「寝ちゃったの…じゃないでしょ?あぁ…こんな時間じゃ終電なんてとっくに終わってるし…」

慌てる私を余所に、美希は欠伸をして毛布にくるまって再びソファで寝始める。

「こらぁ!寝るな!」
「慌てたってしょうがないと思うな。このまま一泊決定〜」
「決定じゃない!とっとと起きる…きゃあっ!」

毛布をひっぺがそうとした時、美希に腕を掴まれ毛布の中に引きずり込まれた。

「律子…さんは、美希の事が嫌い?」

潤んだ瞳で見つめる美希に私は観念して呟く。

「嫌いな訳ないでしょう」
何週間ぐらい前だったか…
美希が事務所にやって来た時、私はプロデューサーに彼女の世話係を任された。
一般常識から仕事のイロハまで。
最初は拒否しまくっていたのに、今では私にべったりだ。

「なら良かったの!」
そう言うと美希は、私を抱き締める。
まるで甘える子供みたいに。

「もう…しょうがないわね。」

甘いな…私は…
苦笑するとソファを変形させてベッドに変える。
小鳥さんも知らない私だけが知っている機能だ。
そこに美希と一緒に横になる。

「これで満足?」
「不満ある方がおかしいの。ねぇ…律子…」

美希が本当に甘えたい時だけ、私を呼び捨てにする。
そしてこういう時は大概ねだる時だ。

「律子さん。でしょ?…ん…」

眼鏡を外してキスをする。

「美希…」
「ん…律子ぉ…」

私にぎゅっと抱き付いてくる彼女…
私はすやすやと寝息を立てる美希の髪を優しく撫でる。

「残ってる仕事は明日の朝一でいいし…私も寝るか…」

携帯のアラームをセットして、暖かい美希の体温を感じながらゆっくりと瞼を閉じた…
「あら?律子さん?」

夜11時、コンビニ袋を下げて事務所の扉を開けると、そこには帰った筈の律子さんがパソコンとにらめっこしていた。

「どこ行ってたんですか?あずささん。こんな時間に。事務所の扉、鍵かかって無かったですよ」

律子さんはパソコンとにらめっこしていた顔を上げてこちらを見る。
その顔はちょっと怒ってるみたい。

「あ…あらあら。ごめんなさいね〜。お客様に出すお菓子がきれてるから買い出しに行って欲しいって頼まれてたの、すっかり忘れてしまって…」
「そんなの明日でもよかったのに。律義というかなんというか…、また道に迷ったりしたらどうするつもりだったんです?」

苦笑しながら棚にお菓子をしまう私に律子さんがまったく…と溜め息をつく。

「それは…近くのコンビニだから大丈夫かなぁ?と思って…それより律子さんはどうしてここに?確か、撮影が終わって私達と一緒に別れたはずだったと思うけど…」
「え?あぁ。あの後、残ってた事務処理がどうしても気になっちゃって戻って来たんです」

そう言うと、またパソコンとにらめっこを始める律子さん。
私は律子さんの隣りに立ってパソコンを覗きこむ。
パソコンには出費や番組のギャランティー等の経理に関する事がびっしり。

「あらあら、大変ね〜」
「まぁ少しでも早め早めに片付けないと、後に回すと大変ですから…って、あずささん。これは秘密事項ですから覗かないで下さい」「はーい」

やんわりと注意する律子さんに、ちろっと舌を出してパソコンを覗くのを止める。

「そうだ!」
「どうしたんです?いきなり」
「ちょっと待っててちょうだい♪」

笑顔を浮かべて給湯室に向かう私に、律子さんは頭の上に?マークを浮かべる。
少し経ってパソコンに向かって事務作業している律子さんに、柔らかく湯気が上がるマグカップを手渡す。

「律子さん。はい」
「なんです?これ」
「あずさ特製、蜂蜜と黒糖入りのホットミルクよ〜」
「へぇ…んっ…美味しい!」
「いつも頑張ってる律子さんへご褒美♪それと…」

私は律子さんの背中に回り、ゆっくりと肩をマッサージする。

「どう?気持ちいい?」

やっぱり少し肩がこってるみたい。
律子さんが頑張ってる証ね。

「あずささん…んっ!ありがとう!よ〜し!残ってるのを片付けますか!」

赤らめていた顔を笑顔に変えて、律子さんはまたパソコンに向かい合う。
私はそれを笑顔で見つめるのだった。
「あずささん!起きて下さい!レッスンに行く準備をしないと!」

もう少しでプロデューサーと約束のレッスンの時間。
それなのに私、如月千早と一緒にレッスンを受ける筈のあずささんは、ソファにもたれかかって幸せそうにすやすやと寝息を立てていた。

「んん…」

あぁ…駄目だ…これくらいじゃ起きないか…
でも、あずささんそこまで寝起きが悪いわけなかったはずだけど…
どうしようかと考えを廻らせていると、あずささんが寝返りを打って顔がこちらを向く。

「あ…」

幸せそうな寝顔…
綺麗な唇に長い睫毛、端正な顔立ちにサラサラな髪…
気付いた時には、私はあずささんの顔をマジマジと見つめていた。

いけないいけない!
早くあずささんを起こさないと!
恥ずかしくて赤くなった自分の頬を押さえて、邪な考えを振り切るように頭を左右に振る。
でも、これっていい機会じゃないだろうか?
いつも攻められてばっかりで、自分からあずささんに何かを求めた事はなかった気がする…
そこに、

「ん…千早…ちゃん…」

不意に聞こえた、甘いあずささんの寝言に私の理性はすっかり飛んでしまった。

「あずささん…」

私はあずささんにキスしようとあずささんの肩に手をかけて顔を近付ける。
後、数cm…そんな時に…

「あずささ〜ん、千早〜。プロデューサーが呼んで…」

急に聞こえた声に私は反射的に立ち上がると、まるで錆び付いたロボットみたいにギギギギ…と体を回してドアを見る。
そこにはドアを開けてこちらを見てる律子が。

「り…律子…ど、どうしたの?」

その様子に律子はニヤッと笑って、

「いえ〜何でも〜。いやぁ、お邪魔して悪かったわねぇ〜」

律子がとぼけるようにニヤニヤしながら話す。
更に追い討ちをかけるように、

「んもぅ!もう少しで千早ちゃんとキス出来ると思ってたのに…」

むくりとあずささんが起き出す。

「え?…え〜っ!?」
「お楽しみの所、お邪魔してすいませんあずささん。プロデューサーが呼んでますよ」
「は〜い」

かんらかんらと笑いながらあずささんと律子が部屋を出ていく。

「へ?…」

部屋に取り残された私は、あまりの出来事に思考が停止していた。
けど、ハッと我に帰り、

「あ、あずささん!どういう事なんですか!?ちゃんと説明して下さい!!」

あずささんと律子の後を追って、私は部屋を飛び出したのだった。
【リグレットメッセージ】


町外れの小さな港…
ここは1人で物思いに耽りたい時によく来るお気に入りの場所。
実はこの海には密かな言い伝えがある。
それは、「願いを書いた羊皮紙を小瓶に入れて、海に流せばいつの日か願いが叶う」というもの。
そんなのは迷信と頭ではわかっていたけれど、たとえ迷信でも自分の思いをあの人に伝えられるなら…

「そういえば、ここにあずささんを連れて来てそんな話をした事があったわね…」

左手には小瓶が握り絞めてある。
こんな時代に羊皮紙なんて無いけど、紙には小さな願い事が書いてある。
私は小瓶を海に流すと静かに祈る。
無事にあずささんの元に届くように。と…


…それは唐突な出来事だった。
事務所で歌の練習をしていた時、バンッと扉が開く音と皆がざわめく音が聞こえ始める。
何かあったのかな?とドアを開けると…

「千早ちゃんには黙ってた方がいいよね?…」
「そうね。あの子の事だもの…きっとパニックを起こすわ」
「でもでも、可哀想ですよね…あずささん…まさか倒れちゃうなんて…」

「え…」

あずささんが倒れた?…
部屋には春香や律子、やよい、プロデューサーが居たけれど、私は手に持っていた楽譜を投げ捨てプロデューサーに掴みかかっていた。

「あずささんが…あずささんが倒れたってどういう事ですか!?」
「ち、千早…」
「落ち着きなさい。千早」
「なんで…なんで!」
「あずささんは持病で心臓が悪くてな…グラビアの撮影中に倒れたんだ。こういう風にならないように気を付けていたんだが…かなり危ないらしい…」
「そんな…」

膝から崩れ落ちる。
回りの皆の慰める声が聞こえるが頭はあずささんの事で一杯だった。

それからしばらくして、あずささんが亡くなった。
懸命な治療も実らず、心不全で…という小鳥さんの言葉に病院で皆が泣き崩れる中、私は泣けなかった。
寂しい筈なのに…悲しい筈なのに…
あずささんがいなくなったこの世界を認めたくなかったからかもしれない。


この時を境に私の心は何も感じなくなってしまった。
好きだった歌も、好きだった事務所の皆も、笑顔を向けてはいたけれど内心はどこか冷めていた。

その時にふと思い出した、好きだった町外れの港の言い伝え。
沢山迷惑をかけてしまった、あずささんへのメッセージ。
私の手は自然とペンを握り絞めていた。


ガラスの小瓶が地平線の彼方に消えていく。
書いたメッセージは[あずささんとずっと2人で居れますように]
叶う筈もない願いだけど…
お願い…あずささんの元に届きますように…

ガラスの小瓶を見送り港を後にしようとした時、港の端にある砂浜に何か光る物が見えた。

「まさか…!」

急いでその場所に駆け寄ると、何か紙が入ったガラスの小瓶。

ゆっくりと開けて読んで見ると…

[千早ちゃんが幸せになれますように]

短い文…
読んだだけでわかる…
それはあずささんのだった…

自分が死ぬのをわかってて…
この海に願いを叶えて貰う為に…

あずささん…あず…さ…さ…ん…

「…うっ…あぁぁ…」
あずささんの優しさが詰まった、願いが書いてある紙に涙が落ちる。
涙が止まらない…
それは初めて、あずささんの為に流した涙だった…

(私の願い…届いて良かった…千早ちゃんの願い、ちゃんと私に届いたわ。私はもうこの願いを叶えてあげられそうにないけど…いつか…そう…いつかきっと私達が生まれ変わったら、2人で幸せに…)

「あずささん?…」

ふっと誰かに後ろから抱き締められた感じがして振り向く。
しかし、そこには誰も居なかった。
でも確かにあずささんの声が聞こえた気がする…

「生まれ変わったら2人で幸せに…か。」

その暖かい言葉と抱き締められた感触に自然と笑みが浮かんでくる。
涙はもう止まっていた。

港にプロデューサーや春香達の私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

どうして皆、私がここに居る事を知ってるんだろう?という考えはあっさりと解決した。
さてはあずささん勝手に皆に話したな?

フツフツと沸き上がる怒りを苦笑する。
あずささんから託されたメッセージ。
絶対に忘れないようにしよう。
そう心に決めて、

「皆!!」

私はプロデューサー達に駆け寄ったのだった。
【美希の策略】



「あーさぶっ…」

二月も末の寒い夜、私はかじかんだ手を擦り合わせてそう呟いた。

「もうすぐ春だっていうのに、なんでこうも寒いのかしら?異常気象も甚だにしてほしいわね」

イライラの矛先を誰に向けていいかわからず、とりあえずこの寒さを生んだ天気に向けて愚痴をこぼし、かじかんだ両手に息を吹き掛けながら、自宅の玄関を開ける。

「ただい…ま…」

扉を開けた先に見えたのは…

裸で寝ている美希だった。

な…なんて格好で寝てんのよ…この子は…
とりあえず、玄関を閉めると美希が寒そうに体を震わせて起き上がる。

「寒〜い…あ、律子。おかえりなさいなの〜…あふぅ…」
「あふぅ…じゃない!!あんたはなんだって裸で寝てんのよ!?」

眠そうに欠伸をする美希の元に駆け寄り怒鳴りつける。
それでも美希は、

「え?律子に喜んでもらおうと思って」

と、とぼけるのだった。
まったくこの子は…
満面の笑みでこちらを見つめる美希を見て、溜め息をついて肩を落とす。
どこで教育を間違えた…?
あれこれ考えながら、上着を脱いで、自室に戻ろうとすると、美希に服の裾を掴まれる。
美希の方を見ると、まるでご褒美を欲しがる犬みたいにこちらを見上げてきた。

「わかったわかった」

物欲しそうな表情に、観念して美希の頬に手を添えてキスをする。
「ん…どう?これで満足した?」
「律子の手…冷たい…」
「あぁ、さっきまで外にいたしね…ってうわっ!?」

立ち上がろうとした時、突然美希に押し倒される。
気付いた時には私の両手は美希のたわわな胸に押し当てられていた。

「どう?美希、あったかいでしょ?」
「確かに暖かいけど…」

美希の暖かい体温が冷たくなった私の両手を温めていく。
って、あぁ…このままじゃマズい!!

「ち、ちょっと待った!!」

美希と一緒に体を起こすと、いつの間にか荒くなっていた息を整える。

「どうしたの?」
「何でもない!何でもないから!」

真っ赤になった顔を隠して立ち上がる。
マズい…これは非常にマズい…これ以上美希の肌に触れたら気が保てなくなる…
失敗だったかな…事務所で寝まくって終電無くし続ける美希を見ていられずに、だったら私の部屋で寝なさい!と部屋の鍵をあげたのは…

真っ赤な顔を美希に見られないようにしながら自室に入る。

「律子?大丈夫?」

ベッドの前に来ると、私を心配してか美希が追いかけて来て後ろから抱き締める。

ここで私の理性は完全に無くなった。
美希の手を引っ張ってベッドに押し倒すと、首筋に舌を這わせて舐め上げる。

「んっ…律子…」
「いい?今日は私の完敗よ。でもね、今日みたいに裸でのお出迎えは止めなさい。風邪でも引かれたら、こっちが迷惑するんですからね!?」
「は〜い」

作戦勝ちとでもいうように、美希は微笑みながら私の首に両手を回す。

「まったく…」

私は眼鏡を外してもう一度キスをする。

美希め…もし、またこんな事をやったら今度はお仕置だからね!
【まさかの[第一話]】


頭が痛い…
あぁ…調子に乗って小鳥さんとお酒呑み比べ勝負なんてするんじゃなかったな…今何時だ?
二日酔いでズキズキする頭を揺すりながら、目覚まし時計がある場所に手を伸ばす。
が、手に当たるのは積み重ねられた紙の感触。

「は!?」

何故?と、びっくりして顔を上げる。
目の前にあるのは書類とパソコン。

「あ〜…書類整理してたら寝ちまったのか…っ痛…」

頭の中が覚醒してきたのか、今の状況がわかりだしてくる。
ここは事務所で、まさかの仕事中に居眠り。更に自宅で寝てる感覚で目覚まし時計を押そうとしたとか…
よっぽど二日酔いが酷いんだな…

「書類片付けないとな…」

頭を左右に振って、腕時計を見ると、居眠りしたが時間は少ししか過ぎていないようだ。千早の次の仕事までにこれを終わらせておかないと。

「さぁて…」

と、キーボードを叩こうとしてふと止まる。
あれ?俺ってこんなに声高かったっけ?それに腕が少し細い?し、髪もちょっと伸びてる気が…ん〜まぁいいか。
と、多少引っ掛かる所はあるが、気にせずに仕事に取りかかると、

「プロデューサーさん。昨日、大丈夫でしたか?」

俺を二日酔いに追い込んだ張本人。音無小鳥さんが現れた。
くそぅ…小鳥さんは二日酔いになってないみたいだな。ちくしょうめ…
「見ればわかるでしょう。ったく、二日酔いで頭ガンガンで…って、どうしたんです?」

嫌味の一つでも言ってやろうとした時、小鳥さんが驚いた表情で俺の体の一点を凝視している。

「どうしたんです?」「プ、プロデューサーさん…上着は…」
「上着ですか?暑かったんで脱ぎましたけど。」
「えっと…肩凝ってません?」
「そういえば、何か肩が重いような…マッサージでもしてくれるんですか?」
「…プロデューサーさん…胸元にゴミが…」
「え?どこに…」


フニョン


手に当たった感触は女性の胸だった。シリコンとかじゃない紛れもない本物の胸の感触。
誤って、あずささんの胸を触ってしまった自分が言うんだから間違いない!

「…」
「…」

お互いに笑顔のまま何も語らず。
俺は表情を変えずに立ち上がると、同じく表情を変えない小鳥さんと一緒に鏡のある所まで行き、自分の姿を確認する。
その姿に一言。

「「女になってるーーーーっ!?」」

と、事務所内に見事にハモった2人の声が響き渡ったのだった…
一枚絵で書いてみm@sterに2作品載せました。

まずはこちら




「ねぇ、千早。ちょっとだけ…付き合ってくれる?」

その一言が始まりだった。
事務所でテレビを見ていた時、不意に律子に声をかけられた。

「どうしたの?律子」
「ん、ちょっとね…」

いつもの律子らしくない歯切れの悪さ…
これは何かあったわね…

「プロデューサーじゃ駄目なの?」
「「千早」じゃなきゃ駄目なのよ…」

あはは…と苦笑しながら頬を掻く律子の姿に私は全てを理解した。
回りを見渡すと「あずささん」が居ない。
なるほど。あずささんが居ないのなら、確かに「私」じゃなきゃ駄目な話だ。

「わかったわ」
「ありがと。千早」

音無さんに少し外に出てくる事を伝えると、事務所から近い小さな公園に足を運ぶ。
もう既に外は真っ暗で、満開の桜の色がとても映えて見える。
私は近くの自販機で適当な飲み物を二つ買うと、その一つを律子に手渡す。

「少しだけ早い花見になったわね…」
「「美希」の事ね?」

はぐらかす律子に私は単刀直入に切り出す。
実は私とあずささんは付き合っている。
その事に感づいたのは律子だけだった。
だからプロデューサーじゃなく、私に相談してきたのはそういう理由からだ。

「うん…あずささんと付き合ってる千早ならと思って…」

律子が顔を真っ赤にして頷く。

「最近の美希はべったり過ぎて…どう接していいかわからないのよ…」

確かに、最近の美希は律子にべったりだ。
回りから見れば異常なぐらいに。
でも、私から見れば、それはじゃれているのではなく、美希なりの愛情表現に見えた。
だったら…

「そうね…私から言える事は、悩むより全て受け入れろ!かな」
「な!」

律子がびっくりして顔を上げる。
それでも私は構わず続ける。

「自分の感情を否定してても苦しいだけ。一度、自分の好きという感情に向き合えばいい。そうすれば本当に大切なモノが何なのかきっとわかるはずだって、私はあずささんに教えて貰ったわ」
「千早…」
「美希の事、好きなんでしょう?」
「うん…」

律子が壁を背に体育座りをして、真っ赤な顔を隠そうとする。

「だったら美希と一緒に確かめてみればいい。きっと美希だって応えてくれる筈よ」
「ふふ。参ったわね…千早があずささん並に受け答えが上手くなってるなんて…これも、いつも一緒にいる効能?」
「な…律子!?」

いつの間にか、ニヤニヤと笑いながら茶化してくる律子に顔を真っ赤にして声を荒げてしまう。

「あはははは。嘘嘘。でもありがとう。相談して良かったわ」

缶の蓋を開けてグイッと飲み干す律子を見て、もう大丈夫だと私は安心した。

「じゃ、私は行くわ。ジュースご馳走さま!」

立ち上がり、公園を駆け抜けて行く律子の顔はとても晴れ晴れしていた。
もう大丈夫ね。
そう思いながら空き缶をゴミ箱に入れると、
「律子さんよかったわね」

木の陰からあずささんがひょっこり顔を出す。

「ええ。本当に…って、一部始終見てましたね?あずささん…」
「あらあら、ごめんなさいね。小鳥さんに話を聞いて心配で…」

桜の木の陰から出てくるあずささんに冷ややかな視線を向ける。

「居たんなら助けてくれてもよかったのに…」
「でも、私は千早ちゃんならきちんと応えられると信じていたわ」

そう言いながら私に近寄り頭を撫でる。

「いいこいいこ」
「あぅ…って子供扱いしないで下さい!」

あまりの恥ずかしさにあずささんの手を払いのけて怒鳴ってしまう。

「あらあら。さ、私達も事務所に戻りましょう?」

怒られたのに、あずささんは何食わぬ顔で事務所に向けて歩いていく。

「待って下さい!話はまだ…」

そんなあずささんの背中を追って、私は駆け出すのだった。
で、もう一作品ですが文字数制限で載せられないので、こちらを見て下さい。

http://agehalove2.blog6.fc2.com/?mode=m&no=2
べろm@sという企画に参加しました!
詳しくはこちらへ!
http://mfg.girly.jp/beromas.html


【大好きだから】




「あずささん…」

私の目の前に白くて綺麗な裸のあずささんが、ベッドに座って私を見ている。

「千早ちゃん…綺麗よ…」

嘘だ…私は自分の姿をよく知ってる。小さい胸も細い体も…
もうコンプレックスの塊になってしまった私の体を、あずささんは一杯愛してくれた。
私は千早ちゃんが大好きだからって…

「あずささん!」

もう既に服を脱ぎ捨てていた私は、あずささんに抱き付き、目一杯甘えだす。
白くて長い指…柔らかい体…甘い匂い…
もうそれだけで、私の心はどうにかなりそうだった。

「あずささん…」

あずささんの顔を見上げる。
きっと私…情けない顔してるんだろうな…

「なぁに?千早ちゃん」

微笑みながら私の頭を撫でる手に、私は顔を擦り寄せ私をいつも苛める指にキスをする。

「キス…下さい…」

懇願するように私はあずささんを見つめると、あずささんは微笑みながら頷く。

「んっ…」

優しいキス…壊れないように大切に扱うような優しくて暖かいキス…

「あずささん…」

私は我慢出来なくなって、あずささんに唇をぶつけていく。

「んっ…っ…」

そんな乱暴なキスに、あずささんは嫌な顔一つせずに全部を受け止めてくれた。
私はあずささんの優しさに堪らなくなって、舌をあずささんの口の中にねじ込む。

「んっ!千早ちゃ…んはっ…んぅ…」

あずささんの中は温かくて…そして何より甘かった。

「んっ…ちゅ…っ…」

あずささんの口の中を貪る。
あずささんの柔らかい舌に…甘い唾液に…
私はキスをする度に頭の芯が痺れていく。

「ちゅく…っ…は…ぁっ…」

私の唾液があずささんの喉に流れて行く…
気持ち良さそうな恍惚したあずささんの顔…
私はあずささんを抱き締めると、更にキスを激しくして唾液を送り込こむ。
あずささん…あずささんあずささんあずささんあずささんっ!!

「んっ…千早…ちゃ…」

私の感情をぶつけるようなキスに、あずささんが苦しい表情で私の名前を呼ぶ。
私は正気を取り戻すと顔を離す。

「だ、大丈夫ですか!?あずささん」
「っ…はぁ…千早ちゃんのキスで溺れるかと思ったわ…」
「ごめんなさい…私…どうかしちゃって…」「いいのよ。千早ちゃんの私に対する想いはちゃんとわかったから…」

優しく微笑んで私の頬を撫でるあずささん…
なんでこの人はこんなに優しくて愛しいんだろう…
まるで聖母のような笑みに、私はまたその柔らかい体を抱き締める。
聖母のような…じゃない。聖母なんだ。私にとって、あずささんは。

「千早ちゃん」
「なんですか?」
「続き…しましょう?」

でも、私の聖母様は凄くエッチみたい。

「はい…あずささん…大好きです…」

私は微笑むと、あずささんにキスをする。
今度は労るような優しいキス…

「あずささん…」

私のついばむようなキスにあずささんは優しく微笑むと、今度はあずささんの方からキスをして舌を差し込んでくる。
あずささんの柔らかい舌…甘い味…
あずささんが優しく舌を絡め合う度に、私は力が抜けて全てを受け入れていく。

「んっ…ちゅくっ…」

ずっとこうしていたい…
私とあずささんの唾液が混ざり合って、喉に落ちていく度に体が熱くなって震えてしまう…

「んっ…あずささん…」

一体どれだけキスをしたんだろう…
あずささんが顔を離すと、私は荒い息を吐いて視点が定まっていなかった。
そんな私の様子に、あずささんは微笑んで私の唇をついばむ。

「はぁ…はぁ…あずささん…」
「千早ちゃん…愛しているわ…」

あずささんが私をギュッと抱き締める。
耳元で聞こえるあずささんの呼吸と鼓動に、くすぐったさを感じながら私もあずささんを抱き締めた…
【布団の中で】


「むにゃ…ん…」

自分の布団の中で小さな小動物が可愛い寝息を立てている。

「やっぱり可愛いな…やよいは…」

むにゃむにゃ言ってるやよいのほっぺをつんつんして遊んでしまう。

「食べちゃいたいぞ…」

さっきまで散々やよいと愛し合ってたのに、やよいの顔を見る度にまた欲求が襲って来てしまう。

「んぁ…あっ、響さん…おはようございます〜」

さて、どうしようかと考え中だった所にやよいが目を覚ます。

「あぁぁぁぁ、お、おはよう!」

あまりにも突然だったので、声がうわずってしまう。
変な事考えてたのバレてないよな?

「?響さんどうしたんですかぁ?」

愛しい小動物は、自分の様子に首を傾げる。

「な、何でもないぞっ!?それより、まだ時間も早いし、まだ寝てたらどうだ!?」

慌てながら、言葉を捲し立てる。

「?そうですねぇ…じゃあ、おやすみなさいです…」

自分の慌てぶりに?マークを浮かべながらも、自分に引っ付いて寝息を立てる。

「あ…う…これはこれで困ったぞ…」

身動きが取れなくなってしまい、また悶々とした時間を過ごさなければいけなくなったのだった。
[HOSI-NI-NEGAI-WO]




「ねぇ…プロデューサー…」

お互いを確かめ合い、愛し合った事後。
気怠い、火照った体を冷ます為にシーツを巻いただけでベランダに出る。

「ちょっと律子。そんな状態で外に出ないで頂戴。誰かに見られたらどうするの?」

シャワーを浴びて、バスタオルを巻いただけのプロデューサーがムスッとした顔でビールの缶を開ける。
また飲んでるこの人…ヤる前にも飲んでなかった?

「そういうプロデューサーこそ…」
「はいはい。」

これ以上、押し問答を続けても無駄だと判断したのか、プロデューサーはグイっとビールを呷る。
私も外の景色へ向き直し、ベランダの鉄格子に猫背になって両腕を組んで乗せて、ついでに顔も乗せる。
腕と顎から伝わる鉄格子の冷たさが気持ちいい…
辺りはマンションの電灯や街灯、近くの国道や高速を走る車の音。深夜だっていうのに、この街はまだ眠らないらしい。
まぁ、この街が眠ってしまったら大混乱になっちゃうんだろうけど。
他愛もない考え事に苦笑する。

「何よ、気持ち悪いわね」
「ん〜?星空が綺麗だなぁって思っただけ」

曇りがかった空に、微かに見える星が綺麗で。
こんなビルだらけの街から見上げる空も乙な物で。
乙女チックにあの星にお願い事でもしてみようか。私に魔法をかけてなんて。

「星でも見える?」

つられてベランダに出てくるプロデューサーの手には新しいビールの缶が…

「ちょっと。それ何本目なんですか!?」
「二本目よ。いいじゃない別に」

プシッと缶ビールの開く音。
そうじゃなくて今日通算何本目よ…まったく…

「駄目です!」

プロデューサーから缶ビールをひったくり、一気に飲み干す。
うげぇ…苦い…よくプロデューサーはこんな物飲めるわね…

「あぁ…ストックしてあった最後の一本が…」
「知りません!飲み過ぎです!」

部屋に戻ってゴミ箱に空き缶を投げ、うまくゴミ箱に入った事にガッツポーズすると突然プロデューサーにベッドへ押し倒される。

「最後のビールの恨み〜!!」
「ちょ、ちょっとプロデューサー!?お酒臭いです!やるのはいいですけど、ベランダの窓開いてますー!」
「問答無用!!覚悟〜!!」
「酔ってるしーっ!!」

曇りがかった空に、星や月が顔を隠す。
どうやら星達には、私達がこれから行う行為は刺激が強かったみたいだった…
【とあるクリスマス前の幸せな時間】



「あずささん。もうすぐクリスマスですけど、クリスマスはどうしましょうか?」

晩ご飯の仕度をしている時、ふと思い出したように千早ちゃんがつぶやく。

「う〜ん、どうしようかしら。千早ちゃん何かしたい事とかある?」

なんて千早ちゃんに聞くけど、返ってくる答えは…

「いえ、私は特には。あずささんと一緒に居られるだけで幸せですから…」

恥ずかしいのか、言葉の最後が段々小さくなっていく。
やっぱりね。顔を真っ赤にして照れる千早ちゃん。可愛い♪

「ねぇ千早ちゃん。ちょっと味見してもらってもいいかしら?」
「は、はい…んっ!」

千早ちゃんが慌ててこちらに振り向く。
そこに不意打ち気味にキスをして、口に含んだスープを流し込み舌を絡める。

「あ…あずささん!?」
「どうかしら?美味しかった?」
「え?それは…その…美味しか…いえ、すいません…突然過ぎてわかりませんでした」

ふふ。とぼけちゃって。
またスープを一口含んでキスをし流し込む。

「どう?」
「美味しいです」

千早ちゃんがこくんと頷く。

「あのね…クリスマスは…クリスマスは何も出来ないかもしれないけれど…」

本当にクリスマスは何も出来ないかもしれない。
だって私達はアイドル。同じ事務所とはいえ、別々な職場、別々な仕事…下手をすればイヴもクリスマスも会えないかもしれない。
でも千早ちゃんの為に何か…

「構いません。確かにクリスマスを祝えないのは寂しいですけど、さっきも言ったじゃないですか。私はあずささんと一緒に居られるだけで幸せですから」

優しく微笑み、いつもの千早ちゃんに戻って晩ご飯の仕度を続ける。

「千早ちゃん…」

その千早ちゃんの微笑みに、私も笑顔で返し晩ご飯の仕度に戻る。
千早ちゃんが言うように、私もこの千早ちゃんの笑顔があれば幸せで居られる。そう信じられた時間だった。
【クリスマスの夜に】


歌番組のクリスマス生放送を終え、私は駆け足であずささんが待つマンションに向かっていた。
打ち上げや他の共演者のパーティーに誘われたけど、全て断った。用事があるとプロデューサーに後始末をお願いして。
マンションまで近づくと、あずささんの部屋の明かりがついている。あずささんも仕事が早く終わったみたいだ。
よかった・・・あずささん帰ってきてる。
逸る気持ちと息を落ち着かせ、バッグの中のクリスマスプレゼントを確認すると、マンションの中に入っていく。
いつもだったらすぐな筈のエレベーターが長く感じる。あずささんの部屋がある階に着くと、同じ階の部屋々からいい匂いがする。
鍵を開け、あずささん!とリビングに向かうとテーブルにはご馳走が並べられているが、肝心のあずささんが居ない。

「あずささん?」

名前を呼んでも、居ると思った台所を覗いてもあずささんの姿はどこにも見当たらない。

「あずささん、買い物にでもでかけたのかしら?」

しょうがないので、着替えようと自分の部屋に入り電気を点けると、私のベッドにもたれ掛かり寝息を立てているエプロン姿のあずささんが居た。

「疲れて眠ってしまったのね」

仕事から帰ってきてあんなご馳走を作る為に頑張って、疲れないわけがない。
あずささんを起こさないように、着替えを済ませてあずささんに毛布をかける。

「よし。じゃあ後は」

リビングに戻ってご馳走にラップをかけていく。ご馳走のいい匂いにお腹は鳴るけど、ここは我慢。このご馳走もあずささんと一緒じゃなければ意味はないのだから。

部屋に戻り、あずささんの顔を覗き込むと気持ちよさそうに寝ている。
さてと移動しようとした瞬間

「ん・・・千早ちゃん・・・」

と、あずささんが寝言を呟いた。

「あずささんったら、夢でもみているのかしら」

クスクス笑っていたら、急にあずささんが腕を伸ばして私に抱きついてきた。
とっさの出来事に私は倒れてしまい、あずささんに抱き枕のように抱きしめられる格好になってしまった。
あずささん本当に寝てるのよね?
実は起きてるんじゃないかと、あずささんの方を向いてもあずささんは気持ちよさそうに寝息を立てている。
しかし、これからどうしよう・・・
抱きしめられているせいで、身動きがとれない。隣りにはあずささん。そして首筋にあずささんの寝息があたる・・・

(駄目駄目!変な気分になっちゃう!なんとかしないと!)

起きようと体を動かしたら、またもやあずささんが私の体を押さえつけ、いぃなり・・・・

キスをした

あまりの出来事に思考が止まる。
間髪入れずにあずささんの舌がねじ込まれる。

「ん・・・ふ・・・」

あずささんの唾液が喉奥に落ちていく
あずささんの甘いキスに意識がクラクラし始めた時、ようやくあずささんが唇を離してくれた。

「あ・・・あずささん・・・」
「千早ちゃん・・・千早ちゃん?千早ちゃん!?」

朦朧とした意識の中、ようやくあずささんが起きたようだった。

「千早ちゃん大丈夫?」
「は、はい・・・何とか・・・」

起きようと思っても、先ほどのキスで力が抜けてしまって思うように立てない。

「私寝てしまったのね・・・で、千早ちゃんはどうして横になってるの?」

明るい声でたずねるあずささん。
今までしてきたことを覚えていないらしい。寝ていたのだから仕方ないけど。

「なんでもないです。それより、早く晩御飯にしましょう。お腹が空きました」
「そうね〜。それにしても帰ってきたなら起こしてくれればいいのに・・・」
「それはその・・・」
「あ、もしかして千早ちゃん、寝てる私にイタズラした?」
「してません!したのはあずささんです!」
「え?私なにかしたの?」
「そ、それは・・・あずささんが寝ぼけて私にキスを・・・」
「あらあら、私ったらそんなことを・・・ごめんなさいね千早ちゃん」
「もういいですから・・・」

言葉を紡ごうとした瞬間、また私の唇があずささんの唇に塞がれる。
また不意打ちのキス。でも、今回は重ねるだけの優しいキスだった。

「おはようのキス。ね?」
「は・・・」
「は?」
「早く晩御飯の準備して下さい!!」
「あらあら、はいはい」

私が怒鳴ると、あずささんは困った顔をしながらも微笑んで台所に向かう。ふと、外を見るとちらほらと雪が舞っていた。
台所からあずささんの「手伝って〜」という声がきこえる。
私は返事を返すと、バッグに入れてあったプレゼントをパンツのポケットに入れて、あずささんの元へといそぐのだった・・・

[裏表ラバーズ]



プロデューサーさんと出会って、一目惚れして思いを告げられなくてしばらくたった時に、私の中で一つの人格が出来上がっていた。
名前は春閣下ちゃん。自分を閣下と呼べとか傲慢で独占欲が強くて人を見下してて…私と性格が正反対。まさに私が表なら彼女は裏のような存在。
彼女が出て来てから、私の生活が少し変わった。いや、正確にはほとんど変わっていないのかもしれない。
就寝時間が早くなったり、1人で居る時間が長くなったりそんな感じ。
今だって…

「もうあんな奴忘れたら?」

どうしていつもプロデューサーさんを悪く言うのよ!

「気付いてないの?あいつの心はこっちに見向きもしなくなってるってこと」

そんなこと無い。プロデューサーさんはいつもと変わらずに接してくれてるし、私を大切にしてくれるもん!

「それはあんたにまだ商品価値があるからよ。いい加減に気付いたら?」

閣下ちゃんがニヤニヤと笑みを浮かべ、空中に浮いてるみたいにフワフワ漂っている。ここは私の夢の中だ。

貴女は一体私をどうしたいの?

「気付かせたいだけよ」

いつの間にか私の背後に移動した閣下ちゃんは、私を後ろから抱き締める。

「私は春香が欲しい。春香を誰にも渡したくない…」

閣下ちゃんが私の首筋をペロリと舐め上げる。
ひゃっ!

「いい声…もっと聞かせて頂戴?」

閣下ちゃんが私の顎に手を当てて、顔を閣下ちゃんの方に向けさせる。
不意に重なる唇。

「やっぱり春香の唇は柔らかいわね…」

プロデューサーさんの為にと取っていたファーストキスが…
涙が溢れてくる。

「あら、ファーストキスが奪われてそんなに悲しかった?こんな事で泣いてはアイドル失格よ春香」

閣下ちゃんがキスで私の涙を拭う。
閣下ちゃんがこんな事をするのが意外で、びっくりして閣下ちゃんを見つめてしまう。
まるで恋人同士がやるようなのを、どうして?

「貴女が好きだからよ…」

今度は私の正面に立って、私を抱き締める。

「もう待ってるのは嫌。だから春香…一つになりましょう?」

閣下ちゃんの顔が近付いてくる。
一つになるってどういう事なの?
私の問いにも答えずに、閣下ちゃんの唇がまた私の唇と重なった…


「春香…春香?…春香!?」

誰かが私を呼んでいる…
目を開けるとそこには、名前を呼びながら私の体を揺するプロデューサーが居た。
またうっかり寝てしまったらしい。眠い目を擦りながら固まった背筋を伸ばす。

「大丈夫か?寝てしまうなんて春香らしくないな。疲れか?」
「大丈夫ですよ。これくらい」
「そ、そうか…」
「それじゃあ、衣装に着替えるから」
「ああ。先に行ってるぞ?」

プロデューサーが楽屋から出て行く。
ふふ。キラキラした衣装もいいけど、やっぱりこっちにしないとね。
プロデューサーが用意した衣装を投げ捨て、赤と黒が強調されたパンクスーツを身に纏う。
ピンクのリボンも赤のリボンに変えて、鏡に向かって微笑みかける。

「行ってくるわね。春香」
「スカーレット・ルージュ」
Pixivにて上げました。内容が内容なのでうpは出来ません。

http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=274484

星に願いを【三浦あずさ誕生日記念】



「星空が綺麗ね〜」

千早ちゃんが頑張って作ってくれた誕生日祝いの料理を食べた後、ワインを片手にベランダに出る。

「はい。ビルの合間から見える星空と月がとっても幻想的で…」

後片付けをしていた千早ちゃんもいつの間にかベランダに出ていた。

「星空や月もあずささんを祝ってくれてるみたいですね」
「ふふふっ」

千早ちゃんの台詞が詩みたいで、ちょっとおかしくなって笑っちゃった、

「あ!笑いましたね!」
「ごめんなさい。だって千早ちゃんの言葉が歌みたいなんですもの」
「もう!酷いです!」

笑って出た、目尻に溜まってる涙を拭う。
あらあら、からかったら怒っちゃったみたい。
そうだ♪

「千早ちゃん」

千早ちゃんの名前を呼ぶと、ワインを一口含み不意をついて千早ちゃんにキスする。

「んっ!?んーっ!」

舌を差し入れて千早ちゃんに口移しでワインを飲ませる。

「はっ…どう?千早ちゃん?」
「ど、どうって言われても…急だったし…それにお酒なんて…」

千早ちゃんが真っ赤になって俯く。

「大丈夫?」
「だ、大丈夫です!か…顔が赤いのはお酒のせいです!!」
「あらあら、ごめんなさいね?」
「あ…その、いえ…そこまで心配する事では…あ、流れ星!」
「え?」

見上げると確かに流れ星が数個、夜空の向こうに落ちていく。

「願い事しそびれちゃったわね」
「あずささん」

流れ星に願い事が出来なかった事にくすくす笑うと、

「お誕生日おめでとうございます」

って、千早ちゃんが笑顔で言った言葉は、今日何度も聞いたその言葉よりも、私の心に溶け込んでいった。

「ありがとう。千早ちゃん」

私は千早ちゃんに微笑み返すと、再びキスをした。
星空と月と流れ星に見守られながら…
すんごい久しぶりです。SS書きました。今回もあずちはです。文字数が多いので日記へどうぞ http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1834964467&owner_id=7962353
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1847304807&owner_id=7962353

新作律子×美希です。15禁なのでお気を付けて。アドレスは日記に繋がってます。そちらでどうぞ!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1889020958&owner_id=7962353
あずたかです。今回も長いので日記にて。リンクは上げた日記に繋がっています
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3240526
お久しぶりです!そして、明けましておめでとうございます!
あずちは書きました。多少表現が含まれていますので、ご注意ください。
リンクはpixivのになります。よろしければどうぞ!

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