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【教育】理科・社会は面白い!コミュのこの実験やる気しますか?

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 ある本の原稿依頼を受けて書きました。下書きです。図版も入れてませんが,お付き合い下さい。正式にやればこうなのですが,やる気しますか。

アミラーゼのはたらき

1.アミラーゼのはたらきを調べるねらい
 消化・吸収とまとめて言うことが多いが,この2つの言葉の意味することは全く別である。吸収とは,小腸の壁を突破して血液中に栄養を溶かすことである。それでは,消化とは何だろうか。
 血液中に栄養を溶かすには,いろいろ必要な条件がある。血液の主成分は水であるから,水に溶けない物は血液にも溶けない。ところが,でんぷんもタンパク質も脂肪も,水には溶けない。この矛盾を解決するのが消化なのである。
 日本人の主食の米に含まれるでんぷんは,水に溶けない。そのことは,でんぷんを水に入れれば懸濁することで分かる。濾過すれば,濾紙に引っかかる。一方,ブドウ糖は同じ白い粉でも水に入れれば透明になる。濾過しても濾紙を通過する。
 だ液に含まれるアミラーゼは,でんぷんを麦芽糖とデキストリンに加水分解する酵素である。この酵素には,ジアスターゼを含めいろいろな種類があるが,まとめてアミラーゼという。
 消化酵素は,水に溶けない物を溶ける物に変化させるはたらきをする。それ自身は変化せず,大きな分子を小さく切り刻む「分子カッター」として働く。
 アミラーゼのはたらきは,水に溶ける物に変化させることにある。そのことを実感させるところにねらいがある。

2.準備物および準備上のアドバイス
(1)準備物
 試験管,ベネジクト液,でんぷん,ブドウ糖,砂糖,ガスバーナー,ビーカー,脱脂綿,スポイト,温度計,試験管ばさみ,ガラス棒,濾紙,ろうと,ろうと台,ヨウ素液,コップ,ポット,天秤
(2)準備上のアドバイス
 ベネジクト液が用意できない場合には,薬局で糖尿試験紙を購入する。だ液の採取に抵抗がありそうな場合,ジアスターゼで代用する。

3.実験の手順
(1)でんぷんが水に溶けないことを確かめる
 3つのビーカーに,でんぷん,ブドウ糖,砂糖を薬さじ1杯ずつ入れ,水を加えてかき混ぜる。その様子を観察する。
 水に溶けたとき透明になっていることを忘れている子どももいると予想されるので,確認する。また,濾過すると溶けていない物が濾紙に残り,溶けた物が通過することも確認して,濾過する。
 でんぷんを濾過した物にヨウ素液を加える。濾紙の上の白い粉にもヨウ素液を加える。
(2)だ液の採取 
 20℃〜30℃のぬるま湯をコップ1杯分作る。それを一口含み,うがいする。その後,脱脂綿をひとつかみ口に入れる。脱脂綿を口に含んだまま,一口水を含み,30秒ほどかむ。これで,10倍程度に薄めただ液が採取できる。水の分も合わせ,20ml以上は,採取したい。脱脂綿を口から取り出し,ビーカーに搾り取る。だ液を,ジアスターゼの水溶液で代用しても良い。
(3)でんぷんのりづくり
 1gのでんぷんを一旦5g程の水に入れてかき混ぜ,それを95gの沸騰した水に加えかき混ぜながら加熱する。2段階にかき混ぜるのは,ダマにならないようにするためである。しばらくすると,半透明のでんぷんのりになる。
(4)だ液とでんぷんのりを反応させる
 試験管にでんぷんのり15mlほどとだ液5mlを加える。それを4本作る。比較のために,でんぷんのり15mlと水5mlを加えた物を1本作る。その1本については,セロテープやポストイットなどを貼るなどして区別する。
 4本作るのは,反応させる時間が足りないために糖の検出ができない場合に備えてである。
 できるだけ大きなビーカーにたっぷりのお湯を用意し,40℃程度に調節する。5本の試験管を入れて10分程度待つ。温度計入れておき,温度が下がったらポットのお湯を足すなどして,温度を一定に保つ。酵素は決まった温度でしかはたらかないので,この点は気をつけておく。
(5)ベネジクト液のはたらきを確かめる
 試験管を3本用意し,でんぷん,ブドウ糖,砂糖をそれぞれ薬さじの小さじ1杯と,水10ml程度を入れ,良くかき混ぜる。
 それぞれにベネジクト液を空色になる程度加えて,ガスバーナーで加熱する。加熱するときには,試験管ばさみを使う。この時,突沸することがあるので,沸騰石を入れ,試験管の口を人の方に向けないようにする。
 ベネジクト液が用意できない場合には,糖尿試験紙を使い,糖に反応してでんぷんには反応しないことを確かめておく。
(6)でんぷんのりの反応を調べる
 10分経ったら,だ液を入れた試験管を取り出し,中の液体を2本の試験管に分ける。片方にはヨウ素液を入れる。もう片方にはベネジクト液を入れ,ガスバーナーで加熱する。赤褐色になれば,糖ができている。だ液を入れてない物も調べる。

4.実験の結果
(1)でんぷんは水に溶けずに白くにごる。濾紙を通過しない。ヨウ素液は濾紙上に残ったでんぷんには反応するが,濾液には反応しない。濾液にでんぷんは含まれない。一方,砂糖,ブドウ糖は溶けて透明になる。
(2)かんでいくうちに,だ液が出てくる。
(3)半透明,ドロドロのでんぷんのりができる。
(4)反応が進むと,でんぷんのりがさらさらになってくる。
(5)ブドウ糖,砂糖は,赤褐色になる。ベネジクト液は,このようにして糖の仲間を発見することができる。
(6)青紫になれば,まだでんぷんが残っている。もしでんぷんが残って糖ができていない場合,時間をおいた物でもう一度試す。最低でも,15分待てば糖ができたことが確かめられるはずである。だ液を混ぜない物は変化しない。

5.実験で何が分かるの?
 でんぷんは水に溶けず,つまり血液にも溶けないことが分かる。そのために,消化液ででんぷんを糖に変えていく必要がある。だ液のアミラーゼは,そのはたらきをする。糖なら水に溶け,血液にも溶けることができる。
【参考文献】小泉貞明・水野丈夫監修『図解実験観察大事典』(1983,東京書籍)

コメント(7)

 読者対象は,中学の教師です。
 この内容の大筋は,中学校の教科書には載っています。
 ただ,中学校の教科書で抜け落ちている点は,なぜ消化が必要なのかという消化の意義の部分です。
 ちなみに,実験・実習のやり方を示す本なので,導入過程には触れていません。私なりには,普通,どこの本にも触れていない3の(1)を入れたというのが,導入過程になります。後は読者が判断してね,ということです。
 ポイントは,3の(2)です。これをさせられるか,それとも諦めてジアスターゼを使うか,迷っているところです。ご意見をお寄せ下さい。
この実験中学校の時やりましたよ。その時は確か米(ご飯粒)を使い、各班一人だ液提供者を作りました。その時はじゃんけんで負けた私がなったと思います。最初は嫌でしたが、みんな特に抵抗もなくだ液出してたので私も抵抗しませんでした。
でもだ液だと多少の個人差が出たと思います。
自分の体の中で起こっている反応を直に目で見るということを重視するのであればだ液を使うべきで、均一な結果を出すということを重視するのであればジアスターゼを使うべきじゃないでしょうか。
まぁ実験に誤差はつきものですけどね。
参考にならなくてすいません。
 中学生の立場だと,やはりやる前に嫌な気持ちになったでしょうね。でも,ここでこの実験をしなければ,一生のうちで2度とすることはなかったでしょう。ただ,そのように先生が説得しても,手を出したがらない中学生がたくさんいるようなら,ジアスターゼを使ってもらいたいと思います。均一な結果を出すという目的なら,ご飯粒のような固体ではなく,でんぷんのりのように溶液状にすれば分子同士の接触が格段に良くなるのでうまくいきます。
 自分で道具を全部用意してやれ,ということだったら,3tako3さんのように,やる気は失せて「ただの作業」と感じられるでしょう。その原因として,結果が分かり切っていて,準備が面倒だからです。
 私は,「消化は分子カット」という化学的な側面からもアプローチしたいので,前述のように溶解についても触れるわけです。自分の授業では,更に,でんぷん,ブドウ糖,二酸化炭素,酸素,水の分子模型を用意して提示しながらやりました。でんぷんの分子模型を作った理科教師は,全国にそういないと思います。それぐらい作るのが面倒なほどの巨大分子です。それとブドウ糖を比べれば,消化の意味がすごくよく分かります。
 ただし,現在の指導要領では,分子を学習するのが電気学習の後と指定されているので,消化の学習に生かすことができません。順番的に間に合いません。消化の意義を中学生に分かってもらい,「へぇ」ボタンを連打させるような授業は組みにくくなっています。
 指導要領ってものがあるんですね。それだとたとえ興味は持ったとしても理解にはつながりにくいですよね。でんぷんの分子模型って…考えただけでも気が遠くなりそうです。そこまで熱意を持って教えてくれる先生がいるなんて生徒は幸せですよ。
ついでに熱湯で反応させた場合もあえてやってみたらどうでしょうか?って思ったんですが、酵素の支適温度って中学生の範囲でしたっけ?wどうも家庭教師やってると無駄なことばっか教えたくなっていけませんね。
 つのだ☆しほさんのご指摘通り,かつて理科の授業がたくさん取れる時代には,高温にして酵素が働かないというような実験もやっていました。ゆとりと総合のために,今ではすっかり理科の時間が減り,そのようなところまでやれなくなりました。
 今の中学理科では,電気の後に原子分子という順番が指導要領で指定されています。ですから,電流の正体は電子という話さえやれません。これで,電子立国日本の義務教育は良いのか,という問いに,文科省は全く答えていません。悲しいけど,かつては理科教育の水準が世界トップだった日本の現状です。
 ちなみに,分子模型ですが,ブドウ糖だと片手に載る大きさですが,ブドウ糖はヘルメットぐらいになります。らせんになるので,頭にスッポリかぶせることができます。(もっと大きくなるのですが,途中で止めました。(^_^;))
私は小学生の時にこの実験をしました。お米を潰して唾液を入れました。生徒の班で条件を予想したりしたのを覚えています。
最終的に糖の確認で舐めたりもしました。『ワーイ。でんぷんが甘くなったー』なんて言ってましたが今考えれば衛生的に…。

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