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日本キリスト会川崎教会コミュの「預言者たちの犠牲と今」ルカ11:49−,Forever Young

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「預言者たちの犠牲の歴史と今」

①ルカによる福音書11:49−51
 このゆえに、神の知恵もこう言った、『私は彼らに預言者たちと使徒たちとを遣わすであろう。すると彼らは彼らのうちのある者たちを殺し、迫害するであろう。それゆえ、世の開闢(かいびゃく)以来流されて来たすべての預言者たちの血は、この世代から要求されるだろう。すなわち、アベルの血から始まって、祭壇と神殿の家の間で滅びたゼカリヤの血に至るまで』。然り、私はお前たちに言う、それはこの世代から要求されるだろう。

②アモス書5:21ー24
 わたしはお前たちの祭りを憎み、退ける。(略)肥えた動物の献げ物も顧みない。(略)正義を洪水のように、恵みの業を大河のように、尽きることなく流れさせよ。

③ホセア書6:6
「わたしが喜ぶのは、愛であっていけにえではなく、神を知ることであって、焼き尽くす献げ物ではない」

④ マルコによる福音書12章28〜31節
 すると律法学者たちの一人が近寄ってきて、彼らが議論しているのを聞き、イエスが彼らにみごとに答えたのを見て、イエスにたずねた、「すべての掟の中で、第一のものは何でしょう」。イエスは答えた、「第一のものはこれだ、『聞け、イスラエルよ。われらの神なる主は、一なる主である。そこであなたは、あなたの神なる主を、あなたの心を尽くし、あなたのいのちを尽くし、あなたの想いを尽くし、あなたの力を尽くして愛するであろう』。第二のものはこれだ、『あなたは、あなたの隣人をあなた自身として愛するであろう』。これらより大いなる他の掟は存在しない」。

⑤ マタイによる福音書 5:43−45節
『あなたは、あなたの隣人を愛するであろう、そしてあなたの敵を憎むであろう』と言われたことは、あなたたちも聞いたことである。しかし、この私はあなたたちに言う、あなたたちの敵を愛せ、そしてあなたたちを迫害する者らのために祈れ。そうすればあなたたちは、天におられるあなたたちの父の子らとなるであろう。なぜならば父は、悪しき者たちの上にも、善き者たちの上にも彼の太陽を上らせ、義なる者たちの上にも不義なる者たちの上にも雨を降らせて下さるからである。
新約聖書翻訳委員会訳、旧約聖書は、旧約聖書翻訳委員会訳

§「Forever Young いつの日も若く」

  近頃、「数十年前のこの日」 を思い起こさせるできごとがいくつか続きました。ひとつは、12月8日のジョン・レノンが殺されてちょうど30年という日でした。私はこの日、1980年の12月8日のことをはっきり覚えています。アメリカ人の友人が羽田空港から中華航空に乗って帰国するのを見送りに行った日でした。NHKの9時のニュースで、このことが報道されたとき、子供たちに、「パパ、この時20才だったんだよ」、といった瞬間、NHKのキャスターが「私はこの時19才でした」。
  もうひとつは、中国の民主化運動の指導者の一人、劉暁波(リュウ・シャオポー)のノーベル賞の受賞でした。 中国の民主化のために立ち上がり、天安門広場に集まっていた学生達を、89年6月4日に軍部が武力によって排除し、多くの市民が殺されました。劉氏は、亡くなった同志達を悼み、その家族と寄り添うことを選び、中国国内に残って中国の共産党独裁の問題と、言論の自由を求めて、活動を続け、今は収監されて11年の刑を言い渡されています。私は、この1989年の6月4日のこともよく覚えています。私の友人の一人の結婚式に父と出席していたのです。私は、披露宴の司会をして、ボブ・ディランの’Forever Young’を歌いました。今も讃美の時に使っている、この同じギターを持って行きました。そして、先日、本屋さんの絵本コーナーを見ていると、この歌がそのまま絵本になっているではありませんか。
  この歌は、すべてが祈りの表現でできています。そして、その1行1行がとても深いメッセージなのです。

May God bless and keep you always
May your wishes all come true
May you always do for others
And let others do for you
May you build a ladder to the stars
And climb on every rung
May you stay forever young

神がいつもあなたに祝福を与え、守ってくれますように 
あなたの願いがすべてかないますように
あなたがいつも他の人たちのために働き
そして、他の人たちがあなたのために働くことを受け入れますように
あなたが星々へのはしごを作り、
一段一段登りますように
あなたが、ずっと若い心を持ち続けますように 
 May you always do for others/ And let others do for you (あなたがいつも他の人たちのために働き/そして、他の人たちがあなたのために働くことを受け入れますように)というのはいいですね。人と人との交流ができて、人間関係が健全になりたっているのは、「お互い」に受け容れあえる、ということですね。othersは、訳しにくい言葉です。それは、「自己」に対して、「他者」という概念なので、自分以外の人たち、という意味です。ですから、親しい人たちや家族ももちろん入ります。「他者」は決して他人ではないのです。
  星へのはしごは、夢や希望ですね。夢、希望、理想、そして人々とのつながりを喜びとともに持ち続けることが、この「いつの日も若く」いる、ということなんだと思います。
May you grow up to be righteous
May you grow up to be true
May you always know the truth
And see the lights surrounding you
May you always be courageous
Stand upright and be strong
May you stay forever young
あなたが成長して、良識を持った人になりますように
あなたが成長して、誠実な人になりますように
あなたがいつも真実を知り、光があなたを包んでいることが見えていますように                     
あなたがいつも勇気を持ち、背筋をまっすぐ伸ばしてたち、そして強くありますように                 あなたが、ずっと若い心を持ち続けますように
  May you always know the truth /And see the light surrounding you. は、直訳すれば、「あなたがいつも真実を知っていますように/そして、光があなたを包んでいることが見えていますように」 です。この「真実(the truth)」は、「神」を指します。ちょうど、Amazing Graceで、Grace(恵み)が「神」を指しているのと同様です。know the truth(「真実を知る」)のknowは、「よく知っている、仲よしである」という意味ですから、柔らかく訳すと、「あなたがいつも真実である神となかよしでいますように/そして、光があなたを包んでいることが見えていますように」、となります。また、the light (光)は、神の福音(gospel/よい知らせ)の光、神の恵みの光です。 神と共に歩む、主イエスが共におられるということを自覚して生きていけると言うことは、大変力強く、心に平和が訪れますね。  
*イザヤ書2:5
彼(ヤハウェ)は国々の間を裁き、多くの民に判決を下す。
彼らはその剣を鋤に、その槍を鎌に打ち変える。
国は国に向かって剣を上げず、戦いについて二度と学ぶことはしない。
ヤコブの家よ、われらもヤハウェの光のうちを歩もうではないか。 

  いかに世の中の動き、潮流や常識とされていることと違っても、「光のうちを歩」んで到達した真実、大切なことに目が開かれたなら、そのように生きることに喜びと心の平和があるのです。
May you have a strong foundation
When the winds of changes shift
風向きが変わりやすい強い風にさらされるときにも、                                                              あなたが強い土台を持って、しっかり立っていられますように
預言者たちの生き方も、このようなものでした。預言者とは、神の言葉、真実を神から預かって語る人たちでした。これから先を占うのではなく、神から与えられた真実を語るのです。ホセヤやアモスも、形式的な宗教の形骸化、また本当の生き方ではなく、献げる捧げ物の額で信仰を計るような宗教のあり方に反対しました。イザヤも、反戦、非戦のメッセージを語りました。主イエスに至っては、すべての人を愛すること、敵をも愛することを教えて下さいました。そこで、偽善や宗教的な教義に基づいた人間の差別を批判しました。残念なことに、この世の中では、十字架につけられた主イエスのように、殺されてしまった預言者たちは少なくありません。預言者の時代の人たちだけでなく、現代でも大きな変化をもたらそうと活躍した人たちが凶弾に倒れるといった悲しい出来事は起こります。
  そこで一つの問いが生まれます。人が生きていると死んでいるとはどういうことか。ただ流されて生きていても、また、真実を曲げて、大きな力に屈して生きていても、あるいは、人種差別的な精神に感化されて、憎悪のうちに生きていても、それでも生きていると言えるのか。また、正しいと信じることを貫いて、命を奪われたら、やっぱりただ死んだだけなのか。それに対する答えは、もちろん人間の肉体的な死は、死としてあるけれど、信仰にとっての、義としての生と死も、やはりあるのだ、と聖書は主張しているのです。そして、世界は不条理そのもののように感じられるにもかかわらず、そこに神の義、justiceがなされるとするなら、そのようにとらえる他ないとも言えます。しかし、やはりそこに希望があるのは、愛と信仰に根ざした生き方、行動、勇気は、種としてまかれ、時代や場所を越えて、いたるところで芽をだし、私たちの人生に大きな変化をもたらすからでしょう。
*ヨハネによる福音書11:25
私は甦りであり、生命である。私を信じている人は、たとえ死んでも生きる。

§「この世代から要求されるだろう」

  さて、今日の聖書箇所は、このような預言者たちに対して、それに聞き従わない、大多数の人々に対しての警告の言葉でした。

*ルカによる福音書11:49−51
 このゆえに、神の知恵もこう言った、『私は彼らに預言者たちと使徒たちとを遣わすであろう。すると彼らは彼らのうちのある者たちを殺し、迫害するであろう。それゆえ、世の開闢(かいびゃく)以来流されて来たすべての預言者たちの血は、この世代から要求されるだろう。すなわち、アベルの血から始まって、祭壇と神殿の家の間で滅びたゼカリヤの血に至るまで』。然り、私はお前たちに言う、それはこの世代から要求されるだろう。

   今までの歴史で積み重ねられてきた過ち、その責任を、今の世代が負わなくてはならない、ということは、先送りにするな、学べ、そして、変わるべきように、変われ、というメッセージなのだと思います。
 
 
2011年 1月16日  礼拝   高橋  誠  日本キリスト会川崎教会牧師

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