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「英語で悩むあなたのために」コミュの文法用語を考える

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兼ねてから「S」を「主語」と呼ぶのに対して「V」を「動詞」と呼ぶのは間違いであると主張してきました。
これは「S、V、C、O」という「文の要素」の名称に「名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、間投詞」という「品詞名」が混入しているものであり、学習者は「文の要素」と「品詞」の区別さえつかなくなっています。

「主語」に対するものは「述語」であり、Vは「Predicate Verb」のVを取ったものですから省略しなければ「述語動詞」。略するなら「述語」というべきです。

この疑問を投げかけたところ、非常に有益な意見が寄せられましたので紹介します。そしてこのトピックでは学習者に不要な混乱をあたえず、論理として適切な用語について考えます。趣旨として学習者向けというより「指導者向け」のトピックとなります。

===以下、その意見の引用===

■副島隆彦先生は、何かの本で、「<動詞>ではなく<動語>だ」とおっしゃっていました。
■Predicate Verbは、「動語」または「述語」とすべきでしょうね。したがって、SP文型、SPC文型、SPO文型、SPOO文型、SPOC文型、SPA文型、SPOA文型というのが、基本7文型(前半の5つが基本5文型)ということになると思います。
■Predicate Verbを「動詞」とするのは、ドイツ語文法で「定動詞」という言い方をすることと、関係がありそうです。ドイツ語文法では、「述語」のことを「定動詞」というのです。これも、わかりづらいですね。
■フランス語文法では、英文法の補語のことを、属詞(attribut)といいます。これもまた、フランス語の段階からおかしな名称です。英文法の形容詞は、attributive use(限定用法)が修飾語になる用法、predicative use(叙述用法)が補語になる用法です。つまり、attribut(仏語)とattributive(英語)では、意味が逆になっているのです。

■前置詞というのもヘンです。前置詞は、名詞・代名詞等に格(case)を与える品詞です。「前置詞+名詞類」が形容詞化または副詞化されるのは、その名詞類が、格を帯びたということなのです。したがって、前置詞=格詞(casal)と置き換えるべきです。

■疑問副詞・関係副詞もヘンです。
――<疑問>副詞は「前置詞+<疑問>代名詞」を一語で言い換えたものです。「格を帯びた<疑問>代名詞」のことを「<疑問>副詞」と称するわけです。
――<関係>副詞は「前置詞+<関係>代名詞」を一語で言い換えたものです。「格を帯びた<関係>代名詞」のことを「<関係>副詞」と称するわけです。
■「疑問副詞 → 帯格疑問代名詞」「関係副詞 → 帯格関係代名詞」とするのが自然です。

■従位接続詞を「接続詞」に分類していることそれ自体が不適切です。従位接続詞というのは、「名詞節であるthat節」(のthatが省略されたもの)にたいして前置され、その名詞節に格を帯びさせる(格を与える)品詞です。言い換えれば、「名詞節専用の<格詞>」=「名詞節のための<前置詞>」が、従位接続詞なのです。従位接続詞という用語を作った人は、かなり罪深いことをしてくれたと思います。
■従位接続詞にとらわれて、英語教師は、「つなぐ」という言葉を使います。「つなぐ」のではありません。従位接続詞は、節に格を与える品詞です。
■つまり、「前置詞≒従位接続詞」なのです。それらを、別々の品詞に分類している。まったく「判断が悪い」といえます。

■等位接続詞(and, or, but, nor)も、これらは、「つなぐ」品詞ではありません。分配則を実現するための分岐詞(brancher)なのです。「a(b+c)=ab + ac」「(a+b)c=ac + bc」などにおける「+」になるのが、分岐詞(brancher)なのです。

■動詞の変化形の名称もヘンですね。不定詞、動名詞、現在分詞、過去分詞には、すべて「詞」がついていますけれども、品詞ではないのですから、何か別の接尾辞をつけるべきでしょう。

■現在の英文法は、用語そのものが不適切なので、全体として、まったく「使えない」と思います。「英文法を体系的に学ぶ必要がある」などと得意そうにお話しされている英語教師の方は、「王様は裸だ」ということにすら気づいてらっしゃらないと思います。

■国文法でも、受身・尊敬・可能・自発の助動詞「れる・られる」は「未然形接続」ですけれども、受身・尊敬・可能・自発には、「いまだしからず」「まだそうなっていない」といったニュアンスは、必ずしも含まれていません。未然形という活用形の名称そのものが不適切なのです。

コメント(15)

 今回、私の問題提起に際して寄せられた極めて見識の高い意見について、逐一考察していきたいと思います。

>■副島隆彦先生は、何かの本で、「<動詞>ではなく<動語>だ」とおっしゃっていました。

 S、C、Oという「文の要素」を「〜語」という語尾で統一するという観点において「V=動詞」だけが不適切であるため、品詞との混乱がおきています。それを「主語」と「動語」という「〜語」にそろえたという点においてこの提案は納得できます。

 しかし、「新たな用語」を追加するまでもなく、「Predicate verb」の「P」を文の要素として「述語」と呼べば十分ではないでしょうか。そのPという文の要素になれる品詞は動詞だけであるということで正確さは十分と言えます。「主述関係」という耳になじんだ言葉もあり、「主語」に対応する用語としては、やはり「述語」がもっとも適切でしょう。

 英語の場合、「述語(P)」は、1個以上の「動詞」から構成されます。
 複雑な場合、5個もの動詞が連なることがあります。

This piano <will have been being played> by him for ten hours, if he keeps on playing it another ten minutes.
「もし彼があと10分演奏し続けたら、このピアノは彼によって10時間演奏され続けたことになる」

いかにも人工的な臭いのする文章ではありますが、完全に正しい英文です。
この文の「P(述語)」は、<will have been being played>であり、これらすべて「動詞」です。

will:動詞>助動詞 (助動詞は動詞の下位分類の1つ)
have:willという助動詞に対しては「本動詞」、次のbeenに対しては完了形を作る「助動詞」の役割を同時に果たしています。
been:動詞>特別動詞>be動詞の過去分詞形
being:動詞>特別動詞>be動詞の現在分詞形
played:動詞>本動詞の過去分詞形

中学校で「動詞には一般動詞とBe動詞がある」というのも実に乱暴な嘘です。「一般」に対するのは「特別」。そして「特別動詞」(24個ある)の一部にBe動詞が含まれる、というのが正確な表現です。

あと「現在分詞」と「過去分詞」の名称も問題があります。ちっとも「現在、過去」と関係がなく、そのあまりに便宜的な(その場しのぎ的ともいえる)粗雑な名称のため、学習者は時制の問題と関係あると勘違いします。

現在分詞も過去分詞も、時制とはなんら関係なく、これらを「分詞A」、「分詞B」などと読んでもまったくかまわないところです。(「現在、過去」という言葉がまじらないだけより適切とさえ言える)

話を元に戻しますが、

<will have been being played>

のように5個の動詞(<品詞)が連なって「1グループ」としてのP(述語)を構成しているのです。1グループは1個です。だからこれでPが1つなのです。

初学者の多くが、こういう形式を見て「え?これも動詞、こっちも動詞?主語1つに対して『動詞』は1つだけじゃないの?」という、本来持つ必要のない(勘違いにもとづく)疑問を抱くのは、用語そのもの混乱が原因です。

教える側として、現在のVを「動詞」と呼びさえしなければ、多くの学習者の悩みを1つ解消できるのです。
「擬似関係代名詞」というものがありますが、「なぜ擬似なのか?」という質問が他コミュでありました。

私自身のサイトでもそれについての説明がなかったので、この機会にその質問に答えました。
ちょうどこちらの読者サポートの「用語を考える」という趣旨にもあうと思いましたので、投稿先をリンクしておきたいと思います。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=73846533&comment_count=4&comm_id=421789

>>[2] たしかに擬似関係代名詞は学習者を混乱させてるようですね。ふだんは接続詞として機能してたものが関係代名詞に変わる。しかも擬似関係代名詞には制限用法と非制限用法もある。
 as...as... , such....as.... ,so .....as , the same....as...などのasはすべて擬似関係代名詞(quasi-relative pronoun)なので英語学習者は基本のレベルで擬似関係代名詞を使ってるんですね。
英文法用語自体も上手く翻訳できていなかったという事なんでしょうか?

とてもためになります。面白いですね。将来文法用語は変わってしまうかもしれませんね?
>>[4]  文法用語というのは、その道の権威がどんどん新しいのを使っちゃうんですね。上智大学で使われている『英文法汎論』という本の中に「近接法」という言葉があるのですが、これも筆者が考えて使ってるのですが、それはこの本の筆者が英語学の権威だから許されるのであり、英文法のコミュの「たっちゃん」とかいうどこの馬の骨かわからない人が近接法という用語をナンセンスと避難したところでまったく誰も相手にしないでしょう。
>>[5]、

そうなんですか、新しく用語を作ってしまう人もいるんですね。それはまったく他の人のコンセンサスを得ていないけど便宜上その著書の中で使っているという事ですか?それとも、一部では他の人も賛成しているのでしょうか?
>>[6]  便宜上であって、他の専門家も賛成していますが、自然消滅する場合も多いですね。例えば「分離他動詞」なんて言葉が使われていた時代がありましたが、私自身、このtermが英語学の辞典にのってるかどうか知りません。検索してみてください。分離他動詞というのは、例えばput onが put it onとなったりする現象です。
 ただし、新しい言葉を使うのは、その道の権威だから許されるということもあるのではないでしょうか。
>>[7]、

なるほどなるほど、そうなんですか?

ところで、その「分離他動詞」、日本人にはきついですね。最近ようやく慣れてきました。
 人間の思考は言葉によって制御されます。小さな子供が難しいことを考えられないのは思考のための語彙が不足しているからです。
 またある集団において頻繁に必要とされるものには円滑なコミュニケーションのための名づけが行われます。従って語彙は社会集団ごとにことなります。

 新たな語彙が有効なのは
1、同じ集団に属する者同士が意思伝達の効率化を図ることができる。
2、個人においてある話題についての思考を効果的に整理することができる。
 という2点においてです。逆を言えばその2にそぐわない新たな語彙は、「スムーズな情報伝達の妨げ」になったり、「個人内でも思考の混乱を引き起こす」ことにつながります。


 文法用語なども、それを考える際の思考力の支えとなる意味ではメリットがありますが、「文法を常に語り合うもの同士」でなく、頻繁にその語彙を使用する必要がないのであれば「平易な表現」で伝えた方が適切でしょう。

 また個人で文法学習をする際に、ある文法事項や概念を「言葉によって記憶」したり「知識の整理」を行うのは意味があります。この用途に限るのであれば「他人に通じる」必要はないので、自由に新しい文法用語を作り出してかまいません。ただし多くの場合、そのようなニーズに答える用語はすでに用意されていることでしょう。

 学術書においては、新たな着眼点や情報整理の基準を示すことで、学者独自の用語を生み出すことが珍しくありません。その時点で誰かの同意を得ているわけでもなく、学会のコンセンサスもないことでしょう。しかし、その「新しい言葉」があることが有益とみなされればそれを用いる傾向が広まることでしょう。

 もっとも避けなければならないのは
1、用語を口にしたことでその概念まで分かった錯覚に陥ること
2、用語の知識が概念全体の理解だと思い込むこと
3、技能をなおざりにして知識欲の充足に終始してしまうこと
 でしょうね。

>>[9] さすが、『The Language Instinct』(Pinker)にも同じことが書いてありますよ。この本、大学のテクストとしても使われてます。
>>[9]、

概念まではわかった気にはならないけれど、その用語を自分に取り込むには、まず使うしかない?ですよね?

ただし、「分離他動詞」を自分に取り込む気はないですよ。8はただ使ってみただけです。
勝手に使われていると言われているものを、取り込む気はないです。
>>[11]

>概念まではわかった気にはならないけれど、その用語を自分に取り込むには、まず使うしかない?ですよね?

 小さな子供がはじめて言葉を覚える段階では「意味もわからず口真似をする」ことから確かに始まることもあると言えますが、それ以上の段階に入ると、先に来るのは「耳で聞いて意味を理解する」ことです。
 自分がその言葉を理解し、どのような文脈でどういう意味合いに用いるのが適切であるかをつかみきった時点で「自分の口からもその言葉が自らの語彙として出る」ことになります。これは Norman Lewis が etymology を踏まえて成人英語ネイティブに新たな語彙を習得させる中でも述べています。

 特に文法用語は「共通概念」を同じ用語で呼んでいないと意味がなく不要な混乱のもとになります。

 一例として「不定詞」という言葉がありますが、日本の学生の多くは「to do」という「to不定詞」のことだと間違って覚えています。不定詞とは定詞に対する語であり、ひとことでいえば「動詞が原形のまま文章に組み込まれて用いられる場合」のことです。つまり命令文の述語動詞が原形であるのも、使役構文の原形動詞も、すべて不定詞です。

 私がよく話題にすることの1つとして文の要素である「SV」を「主語と動詞」と呼ぶ例があります。「主語」に対するのは「述語」であり「動詞」は「品詞の1つ」に過ぎません。記号「V」は「Predicate Verb」の略であり、日本語として略称を用いるなら「述語」とすべきです。
 実際、この不適切な用語の使用、そして現場の教員やいい加減な文法解説書が「主語と動詞」という表現を日常的に用いてしまっていることに由来して初学者たちの混乱した悩みの声を数知れず聞いてきました。
「疑問形容詞」か「疑問代名詞の形容詞的用法か」というのも議論の余地があると思うのですが。

ジーニアスなどは、疑問代名詞の形容詞用法としていますね。
Whose glass is broken?
みたいな疑問文の、whoseのような使い方ですが。
 古い英文法では用いられていたのが「用語が複雑すぎる」という理由で簡素化された結果、かえって文法理解を困難にしていると感じるものがあります。

 「仮定法」、「条件法」、「接続法」:

 日本の学校英文法では「仮定法と条件法」をまとめて「仮定法」と呼び、それを「条件節仮定法」と「帰結節仮定法」に下位分類しています。
 しかし個人的には「条件法」という名称が非常に実体をうまく反映したすぐれた名称だと思います。
 また 「I recommend that 節」の節中における動詞の形を「仮定法現在」としているものが多いのですが、他の言語の文法ではいまでも「接続法」という用語が使われており、なぜこれを英文法でも用いないのか理解できません。そこには「仮定」など微塵も含まれていないのですから。

 また「所有格」というのも、以前は「属格」という優れた用語があったのに置き換わったものです。
 所有という名称から「持ち物、所有物」というイメージが前に出すぎてしまい、「my hotel」が「私が滞在しているホテル」という意味だと気づかなかったりもします。

 「属格」というのは「名詞に対して『何らかの』属性を持つ」ことを示すものであり、「所有」はその属性の1つに過ぎません。所有格という名称によって「所有以外の属性」がイメージしにくくなっているのではないでしょうか。


 特に初学者にとって、いたずらに用語を増やすことは避けるべきかとは思いますが「異なる概念に同じ名称を転用」するのは、むしろ混乱の元。文法用語は概念ごとの理解をきちんとたてわけるための「知識の整理ダンス」ですから、それぞれにふさわしい引き出しを用意してあげるのが結局「理解を簡単にする」ことにつながると感じます。
>>[14]、

自分は英語の専門家ではないので、文法用語については難しい議論があるのだなぁと感じましたが、新しく創設した用語が返って初学者理解を混乱させるのでは大変な事です。
そういう意味で良い意味で見直しがなされて、英語学習の学会全体がきちんとよく検討を加えていただけると大変ありがたい事です。

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