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ベン村さ来「と言えば・・・」コミュの【46・名古屋】 平成13年8月3日(金)

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原典:http://www.owarai.to/ben/46.html
written by ベン村さ来

◆ 芸能界にいる楽しみのひとつに「出張」がある。サラリーマンではないので出張の内容が ご理解いただけないでろうが、私のような雑文書き(謙遜)でも以下のような場合がある。 [1]地方局の番組構成をやる [2]レギュラー番組が地方で営業がらみのイベントを やる [3]スポンサーの宣伝の為に営業丸だしの収録をやる [4]芸人さんが他の仕 事で地方から戻れないのでレギュラー番組をキー局を借りて生放送をやる [5]芸人さ んの地方営業の構成をやる…などの場合がある。特に作家になりたてのバブル時世にはよ くあった。世の中に金があふれる=スポンサーの景気がいい=出張が多いという流れだっ た。しかし、バブルが崩壊するとその楽しみは…激減した(田口トモロヲ口調)。


◆ [1]地方局は作家を雇うのを辞め、[2]イベントは宿泊費の必要がない都内に限られ、 [3]スポンサーは営業をやらせる場合じゃなくなり、[4]生放送にこだわらず録音で ごまかし、[5]自称・タレント様たちが安価で構成の必要のないトークショーなどをや るようになったので芸人の地方営業は減った。「あぁ、昔みたいに地方の仕事に行きたい なぁ。仕事のあとに名物を食べて、地酒を飲んで、土地のオンナにもトコトン惚れてみた い!」などと思っていた矢先、久々の旅仕事が来た!CBCラジオの東京支社で放送して いる『松村邦洋のタングショー』から出したサンクス『おとなのお子様ランチ』弁当(東 海地区限定発売)の宣伝巡業に松村さんとともに名古屋本社に来て欲しいというのだ。7 月25日〜27日までの2泊3日。「名古屋は暑いからTシャツは4枚かなぁ」とか言いな がら旅支度をしていると電話が鳴った。「もしかして、作家の分の宿泊代は出ないという 内容ではかなろうな?」疑いながら受話器を取ると、自分の想像をはるかに超えた衝撃が 待っていた。


◆ 電話の声はお世話になっている落語家の桂 竹丸師匠だった。聞くと竹丸師匠の知り合い の『鹿児島長崎鼻パーキングガーデン』という動物自然公園の動物ショーの構成を一緒に して欲しいとのこと。しかも、竹丸師匠が鹿児島に滞在している期間に合わせると27日〜 28日しかない。つまり、名古屋から飛行機で鹿児島入りして欲しいというのだ。ここに東 京〜名古屋〜鹿児島と南下する3泊4日の全国ツアー2001年「夏」が決定した。南国鹿児 島は冗談抜きで暑いのでTシャツは7枚になった。地方にも多く仕事を持つ松村さんや竹 丸師匠からしたら日常茶飯事だろうが、一介の放送作家には珍しい出来事である。そこで ここに旅行記を書き残すことにした。


-7月25日(水)

////////PM14:15

CBCディレクターの田中さんと東京駅新幹線改札で待ち合わせ。 電話の様子だと忙しいそうだったので「こりゃ遅れてくるな」と 思っていたら本当に30分遅れて来た。正直な人だ。別に1人で行 っても良かったのだが私は電車音痴の為、1人で指定券を買った りすることができない。そこで田中さんを無理やり呼んだのだ。 だから、たぶん1時間遅れても私は笑顔だったであろう。

////////PM15:00

久々の旅の喜びを押さえ切れず子供が食べるような「スパゲッティ ー弁当」とビールを買い東海道新幹線に乗り込む。田中さんはタバ コを吸わないので私のみの喫煙車両。タバコを吸ってる姿は大人だ が、「せっかくの旅なんだからお弁当は発車してから開けよう」と いう考えはかなり子供の私。自分への掟通り、発車してから弁当と ビールを開ける。隣の初老の紳士も発車してから幕の内弁当を開け たのには少し笑った。

////////PM15:30

笑えなくなった。実は私は長時間の電車移動に耐えられない体なの だ。隣の手前、チェーンスモーカーを気取ってゴマかしていたが、 ついにイライラが貧乏揺すりになって出てきた。もう、私の精神状 態は盗んだバイクで走りたくてたまらない。仕方なく名古屋へ着く 1時間30分のうち、1時間はデッキに立ってドアに体を擦りつけて いた。一体、何の為に指定券を取ってもらったのだろう?

////////PM17:00

名古屋駅到着。一旦、CBC本社に顔を出す田中さんと別れて1人 で名古屋東急ホテルにチェックイン。まずは体を休める為にベット に横たわり名古屋の地方CMを見る。私は地方CMが大好きなのだ。 しかし、名古屋は大都市なのでCMの出来がいい。つまらないので リモコンをあっちこっち押していると東急グループのホテル案内チ ャンネルを発見。こちらの方が古臭く出来が悪く面白かった。

////////PM19:00

田中さんと連絡をとり夕食を御馳走になることに。メニューは東京 でリクエストしておいた「ひつまぶし」!以前、FM愛知の仕事で 名古屋に来た時に食べてから落語『目黒のさんま』の殿様のごとく 恋い焦がれていた。しかも、今日は土用の丑の日である。土用に 「ひつまぶし」を食べることになるとは…感激で胸がいっぱいにな る。そして数分後、胃も「ひつまぶし」でいっぱいになる。感謝。

////////PM20:00

田中さんが名古屋勤務時代から気になっている飲み屋さんに行くこ とに。「長い間、気になっていたが行けなかった」というその店は 現在全盛のキャバクラではなく昔ながらのキャバレー。名前は言え ないが、その語感からすると場末のキャバレーっぽかったが入って みて驚いた。想像以上の場末っぷりだった。古ぼけたイスにホコリ まみれのミラーボール、周りの客の疲れた顔が場末度を増す。ホス テスが若いのと、キャバクラ並にイスに乗って踊るショータイムが あったのが救いだったが、ホステス不足で母親ぐらいの年のママが 私の横で踊ったのは救われなかった。ホステスの太もも以上に気に なったのがMCのおじさん。ありがちな「ありがとうございます! ありがとうございます!女の花園、男の天国」などと言うのだが、 慣れていないせいか何でもマイクを通して言ってしまう。「アレ、 ○○ちゃん休みなの?」などの業務連絡から「今日は暑いわ」「腹 減った」などの独り言まで全部マイクで言うのだ。あまりに感動し たので帰りに握手をしてもらう。

////////PM22:30

松村さんが名古屋入り。私の部屋に集まり、田中さん・大竹マネー ジャーとともに明日の打ち合わせ。さらに『海砂利水魚のタングシ ョー』に松村さんが電話出演するので台本説明。のち電話出演も無 事に終わり、CBC東京支社・営業の鈴木さんが「本場名古屋のキ ャバクラに連れて行きますよ」と言っていたので寝ずに待っていた が連絡ナシ。田中さんに電話してもらうと「新幹線に乗り遅れたの で今日は勘弁して下さい」とのこと。その割りには翌朝6時頃に名 古屋で彼を見かけた人がいたらしい。そんなに早い新幹線はナイ。 明らかに個人的に名古屋入りして久々に地元のキャバクラ周りをし ていたのだろう。という訳で部屋の酒類をあさりながら2時頃就寝。


7月26日(木)


////////AM7:00

仕事メインの日である。CBCに8時入りする為に起きて、普段した ことのない朝シャンをする。さらに普段食べたことのないモーニング をレストランでいただく。すべてがCBCの支払いだと思うと水も食 券ももったいない(申し訳ない)のでいろんなことをしたくなる。仕 事のことを書いても面白くないので当日のスケジュールのみ記すこと にする。

AM8:00〜AM9:00  CBCラジオ本社入り・最終打ち合わせ

AM9:00〜PM12:00  特番『松村邦洋の聞けば聞くほど』構成

PM12:00〜PM12:30 昼食(2日連続の「ひつまぶし」)

PM13:00〜PM14:00 ラジオ『北野誠のツー快!お昼ドキ』立ち合い

PM14:00〜PM15:00 ラジオ『岩狭敬一のタングショー』録音・構成

PM15:00〜PM15:15 移動時間までロビーで昼寝

PM15:15〜PM15:30 次の中継先である上飯田に移動

PM15:30〜PM16:30 サンクス上飯田店にて松村さんと店頭販売

PM16:30〜PM16:50 ラジオ『重盛啓之の元気MoriMori』中継

PM16:50〜PM17:10 次の中継先であるナゴヤドーム近辺に移動

PM17:30〜PM18:00 テレビ『ユーガッタCBC』中継

PM18:00〜PM19:45 ホテルに戻って仮眠

PM20:00〜PM21:30 有名人御用達の中華料理店で歓迎の宴

PM22:00〜PM23:30 CBCラジオ本社に戻って打ち合わせ

PM23:30〜PM24:40 ラジオ『松村邦洋のタングショー』構成

PM24:40〜PM25:00 当日入り組スタッフに飲みに誘われるが断る

〜PM26:00 ホテルに戻りさすがに爆睡

名古屋と言えば思い出すのが…以前、私には名古屋に伯父と伯母が
いた。過去形で書くと 亡くなったみたいだが元気である。転勤で名古屋にいたのだが、現在は千葉に戻ってきて いるので過去形になってしまった。この伯父と伯母は私にとっては義理、妻の親類である 。しかし、妻の血縁でもない。話せば長くなるが短く話すと、伯父は亡くなった妻の父親 の会社の後輩で、ハワイアンバンドを作るときに父が勧誘し、気に入ったのでそのまま舎 弟にし、しまいには仲人までやったというちょっといい話である。私は結婚するorしない の時期にこの伯父で悩まされたことがある。

◆父と伯父の兄弟盃にはもうひとつの理由があった。それはお互いにバリバリの巨人ファン であること。もちろん、私は先祖代々(親子二代)チャキチャキの阪神ファンである。結 婚前、妻はこのことをいたく気にしていた。「古臭いドラマにあるように巨人vs阪神で結 婚がご破算にならないだろうか?」ところが父は簡単に折れた。「元々、俺は野球が好き なんだよ」…美しい言葉である。弱者阪神に対してこの気遣いができる人の娘さんから絶 対大丈夫だと思った。しかし、伯父はビタ1cm折れなかった。結婚前から「兄貴、阪神フ ァンに娘をやるなよ(笑)」「阪神のどこがいいの(笑)?」などと私を挑発していた。


◆まぁ、結婚できたからいいが、結婚したことによりこの伯父との関係は永遠に続くことに なった。そして、結婚前の勢いはパワー全開になった。つまり、あれでも結婚前は気をつ かっていたらしい。今年も法事などで数回お会いしたが、相変わらずのルール無用っぷり だった。「今年の巨人の戦力なら6月には優勝決めちゃうかな?」「阪神は選手層も薄く てかわいそうだけど、ありゃ指導者にも問題あるぜ?」…今、書いているだけで泣けてく る。ところが、この伯父にはライバルがいる。和歌山出身の四街道の伯父である。この人 はたぶん縄文時代から先祖代々の阪神ファンであろう。巨人ファンの伯父に返す言葉が親 類とは思えない仁義なきっぷりである。一緒にいると同じ阪神ファンとはいえ気まずくなる。


「そんなカネで作られたチームに何の魅力があるの?」

「巨人ファンは野球を知らない!」

「巨人は強いかも知れないけど、
  野球は勝ち負けじゃないんだよ!(勝ち負けだよ!)」


…今、書いてるだけでドキドキする。この伯父2人のバトルが楽しみのような、楽しみじ ゃないような?まるで万引きのスリルのような感覚で私は妻の実家に顔を出す。まぁ、楽 しい親戚ができてうれしいのは事実である。


◆さて、旅行記に戻ろう。…明日は鹿児島だ。朝7時の飛行機に乗るために5時に起きなく てはならない。もう1回見たかった東急グループのホテル案内チャンネルをガマンして寝 ることにする。(鹿児島編につづく)
 
原典:http://www.owarai.to/ben/46.html
written by ベン村さ来

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