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ダイオキシン中毒(カネミ油症)コミュの「毒いらん 筵旗 (むしろばた)」より 最終回

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アメリカの黄昏

▲ 何にと聞かれると、はっきり答えにくいんだけれど、この事件をきっかけにしてアメリカの外交政策の行く末が混沌としてきたんじゃないですか。
● アメリカ人の9割がブッシュ政権を支持しているとか言われるから、いちおうはテロに報復する立場でかたまっているんだろう。アメリカ人にとって、行く末ははっきりしてるんじゃないの?
▲ そうでしょうか。このところアメリカ政府の政策を批判する人たちが少しずつではあるけれど、増えてきているように思いますよ。ヨーロッパでもフランスのマスメディアの論調はどちらかというとアメリカに批判的になってきているようだし。
● そういえば、フィガロ紙がビンラディンとCIAの接触について報道していたね。ドバイかどこかのアメリカが運営している病院に、ビンラディンが昨年の夏に入院していて、そこへCIAの高官が見舞いに入っていったという話だった。
▲ その記事が事実だとすると、アメリカとビンラディンとはなんらかの接触がずっとあって、その上で9 ・11の事件が起きたと考えないわけに行かなくなりますね。そうすると、あの事件はいったい何だったのか、疑問に思う人たちが出てきておかしくないですよ。
● タイムズ・オブ・インディアの記事で、事件の当時、パキスタンの諜報機関の長がアメリカにいて、そのすぐ後で、アメリカの要請で更迭されたという話もあったね。その人物がテロ実行犯に資金を送っていたという・・・
▲ そういう記事も出てくるし、アメリカはいったい何を考えているのだろうか、ということが一般のひとたちにとってもよくわからなくなってきた。これまでアメリカについてもっていたイメージを根本から訂正しないと、いろんなことを考えられないのではないか、そんな風な感じになってきたと思います。
● それはそうかもしれないけれど、ぼくはアメリカっていうのはああいう国なんだというイメージを常に持ってきたし、それはあまり変わっていないんだ。
▲ その意見は分からないではないですけどね。京都議定書の問題ではっきり表れたように、アメリカはもはや世界の国々が何といおうと自分たちの思うようにやるという方針を鮮明にしてしまった。クリスティー・ホイットマン女史という環境保護庁の長官は、きついタカ派なので、アメリカの市民運動に嫌われている人ですが、いろんなことを強引にやろうとしている。そうすると日本人のぼくらとしてはアメリカの環境政策がどうなっていくのか、これは世界に影響が大きいから関心をもたざるをえない。
● いまだに、アメリカがくしゃみをすると、日本がかぜをひくみたいなところがあるのは事実だね。
▲ それどころじゃなくて、アメリカの政策を薄めたような基準を日本で出してくるわけですよ。このまえも話した自閉症のことでいうと、少なくともアメリカはチメロサールという有機水銀の殺菌剤がワクチンに入っていると、色々と神経症状をだす原因になる可能性を考えてぜんぶ止めるといっている。
● それは、『週刊金曜日』に発表した自閉症の記事のことをいってるんだね。ワクチンの多くにチメロサールという有機水銀の殺菌剤が入っていて、これが自閉症の原因になっているという話だったね。
▲ そうです。原因がこの有機水銀と確定したわけではないけれども、アメリカはともかくチメロサールを完全になくすと発表した。これにたいして日本の厚生労働省は減らせとはいっているけれども、なくせとはいっていない。今後も被害が出続けたらどうする気なのか、これまでのいろんな薬害事件の二の舞をやる可能性があります。
● アメリカの後追いみたいなことをいつまでも続けられたら、迷惑するのは日本人だよ。自閉症の件も、そう聞いてみると同じ根っこがあるわけだな。アメリカの環境政策が日本におおいに影響する。それはもっとさかのぼると、アメリカの経済運営が環境政策にでてくるから、経済や政治のありかたまで、われわれは関心を持たざるを得ないということだな。
▲ 日本政府の風向きが急に変わってきたでしょう。あれは変だなと思った。海外派兵というのは、これまでになかったことだ。それをどさくさまぎれにさっさと小泉首相がやってしまった。あれはどう思いますか。
● テロのぜひは別にして、暴力に暴力で対抗するという論理に、そう簡単にのっかっていいのか、というのはあるね。ビンラディンがほんとうに首謀者なのか、アフガンにまちがいなくいるのか、その辺をたしかめもせずにアメリカのいいなりになったのは、なんとも理解しがたいよ。しかもアフガンでは少なくとも数百以上の人たちが爆撃でなくなっている。非戦闘員には迷惑をかけないなんてうそっぱちだ。
▲ この冬には数万人単位のひとたちが飢えで死ぬといわれています。そういうことを知ったうえで、アメリカはアフガン攻撃をしているわけだ。人道的に物資を供給するという話もうそっぱちです。
● 北部同盟はひどいテロ集団だという話もある。何が本当なのか、よくよく見ないと、表面の報道された記事だけを信じていたらとんでもないことになる。
▲ そう思うでしょう。まわりの条件をきちんと調べもしないで、テロは徹底的に封じ込めないとだめだなんていう論調は、ファシズムに直線的にすすむ考え方だな。
● ともかく日本政府が無批判にアメリカ追随の政策を出したことに驚いてしまった。そのあとに朝鮮関連の事件が発生したのも、きわめてあやしい。どうもこのところの一連の動きは、おたがいに関連しあっているような気がするよ。
▲ それに関してだけど、9 ・11事件があってすぐに、アメリカやカナダでいろんなインターネット・サイトがアメリカ政府批判を始めました。驚くような早さでしたね。あれは、あのような事件があってもおかしくないとつねづね思っていた人でないとできないことだ。
● そういえば、生成文法で有名な言語学者の ノーム・チョムスキー なんていう人が、アメリカ政府を盛んに批判しているらしいね。朝日新聞にもインタビューが出ていたし、雑誌にも登場しているよ。 
▲ あの人は、非常に有名な人だし、アメリカ政府も扱いに困っているかもしれませんね。でも、あの人だけじゃないんです。9 ・11の事件のあと、すぐに見解を発表した研究者に、カナダにあるオタワ大学の教授でミシェル・ショスドフスキーという人がいます。このひとは 「グローバリゼーション研究センター」 というものを主宰していてね、中東問題などには非常に詳しい人です。この人が事件の翌日には 「オサマ・ビンラディンとは何者か」 という論文をネット上に発表しています。
● ほう。日本では名前を聞かない人だね。
▲ 日本では 『貧困の世界化』 という専門書が翻訳されているけれど、一般にはあまり知られていない人ですね。
● その人がなんて言ってるの。
▲ その話は長くなるので、結論の一つをいうと、ビンラディンが永らくアメリカから資金提供を受けていた事実をあきらかにしています。
● その話はどこかで読んだような気がするね。ショスドフスキーの名前はしらないけれど。
▲ 『月刊プレイボーイ』 の1月号じゃないですか。いや、あれはチョムスキーとチャーマーズ・ジョンソンだったか。あの雑誌にしてはたいへんまじめなインタビュー記事を掲載していますよ。それはともかく、あれだけ批判的な記事を掲載したのは日本初かもしれない。立ち読みでいいから、一読の価値がありますよ。オタワ大学のショスドフスキーという人は、大胆かつ細心な人だという印象です。
● というと?
▲ まず、これは研究者としては当然だけれど、つねに根拠をあげてものを言っています。憶測ではものを言わない。しかし、それが一般の常識と矛盾するばあい、誤解をうけたり妨害されたりする危険がともなうでしょう。
● 一般論としてはそうだろうな。
▲ でも、そんなことを意に介していないように見える。ずばりと核心をつく議論を展開しています。
● それが本当ならすごい人物だね。 
▲ そう思います。9 ・11の次の日には、「オサマ・ビンラディンとは何者か」 という長大な論文を書くという精力的な人でありながら、その中味はたいへんしっかりしている。感心させられます。
● で、肝心の中味だけれども・・・
▲ それが、一日で書いたにしては長い論文ですから、一口でというわけに行かない。論文の結論の部分だけを抜き出して、読んでみましょう。仮に訳してみます。 1) 冷戦時代からワシントン政府は、意識的にオサマ・ビンラディンを支援して来た。 [CIAがパキスタンのISIという諜報機関を通じて暗黙裡にビンラディンに資金供給していたことを指す] ところがそれと同時に、世界でもっとも悪辣なテロリストとして、FBIは彼を 「最重要手配リスト」 に加えて来た経緯がある。
2) アメリカがバルカン半島や旧ソ連で戦争しているとき、ムジャヒディン [イスラム聖戦士たち] がこれに足しげく参加した。ところが逆に、アメリカに本拠地をおく警察力であるFBIは、国内でテロを相手に闘っていた。このFBIの活動はある程度CIAとは独立であった。CIAはアフガン戦争以来、秘密作戦として国際テロ組織を支えてきた。

3) まことに皮肉ながら、イスラムの”聖戦”組織が、世界貿易センターとペンタゴンへのテロ攻撃のかどで非難されている。ブッシュ政権はこれを 「アメリカへの脅威」 とした。ところが、これと同じイスラム人組織が、バルカンと旧ソ連ではアメリカ軍が諜報活動を行う際の主要な手段だったのである。

4) ニューヨークとワシントンのテロ攻撃の結果、真実が広く明らかになってくるに違いない。そうすれば、ブッシュ政権とNATO諸国が人類の未来に脅威となるような軍事行動に着手するのは妨げられる。

こんな感じですね。
● うーん。どこまで信じていいのか、ちょっと迷ってしまうよ。
▲ もちろん原文には、すべて根拠として文献があげてありますが、なかなかすぐには信じられない内容ですね。というより、こんな話を聞くと、しばらく呆然としてしまうでしょう。
● ただ、それが事実とすると、フィガロ紙の記事が意味を持ってくる。ビンラディンとCIAの高官が接触したとしても一向におかしくない。
▲ 英文のサイトをあちこち読んでみると、まだまだ信じられないような話がいっぱい出てきますよ。世界貿易センタービルが倒壊したのは、ジェット機の突撃が原因ではなくて、内部に爆薬がしかけてあったんだとかね。
● ブッシュがあの事件の計画を事前に知っていたんだという雑誌記事をよんだことがあるから、やはりそういうこともあるのかなあ、とは思うね。
▲ ショスドフスキーの分析が本当だとすると、ぼくらも考え方を大きく変えないといけない。これまでのように、環境問題の特定の部門だけを専門分野としてのんびりやっているというようなことでは、これからの世界情勢にとても対応できないことになる。
● あなたは、そういうところで、すぐにひょいと問題を飛び越えてしまうところが特徴だ。ついて行きがたい時もあるよ。
▲ はっは。そうかもしれない。でも、そう思いませんか。はっきり言って、これから派手な戦争がはじまる可能性が高い。
● どことどこが戦争するというんだ。
▲ とりあえずは、アメリカとイラクのフセインでしょう。アフガンだけでアメリカが矛をおさめるわけはないというのが、おおかたの見方です。アメリカのタカ派は、イラクを攻撃する口実がどこにあるのか、いましきりに探っているところかもしれません。
● しかしアメリカとイラクが戦争をするだけでは、たいしたことはないかもしれない。
▲ いや、だからあちこちで火種が姿をあらわし始めているでしょう。インドとパキスタンの対立も怖い。あれはたぶん、両国の問題だけではなく、中央アジアの支配権をどこが握るかという問題が背後にある。ビンラディンがパキスタンにかくまわれているのではないかという観測もあるでしょう。
● そういえば、ビンラディンが死んだという記事がでていたね。ビンラディンが死ねば、アメリカは矛を収めないわけにいかないことになる。
▲ パキスタン・オブザーバーの記事ですね。すでに身内だけで葬儀もしたという。あの記事はなかなか格調が高くて、わりと信用できそうに思いました。でも、生きているという情報もあります。
● 大本営発表みたいな情報もあるから、どの情報を信用していいのかわからないときがあるね。
▲ そうです。ぼくらが警戒しないといけないのは、戦時の情報というのは、きわめていい加減だということです。ある場合には、意図的に誤報が流されることだってあると思っておかなくてはならない。戦時の情報をそのまま信用していたら、とんでもないことになる。
● いまの日本の報道も、かなり偏っている印象をうけるよ。なぜマスメディアは本当のことを報道する勇気をもたないんだろう。こういうときこそ、本物のジャーナリズムが本領を発揮するいい機会なのに。まともなジャーナリストがほとんどいないという嘆かわしい状態だ。
▲ 書き手には分かっている人がたくさんいるんだと思いますよ。でもそれが企画として通らない。何か自主規制してしまうところがあるんでしょうね。そこのところが本当は一番問題なんだ。
● あなたがいうのが実情だとすると、ジャーナリズムは現代日本で死滅していることになる。それは本当に情けないことだよ。
▲ まあ、この話をつづけても生産的ではないですからね。ぐちになってしまうから、さっきの話の続きに行きましょうか。
 すでにちょこっとそういう意見が出ているように、アメリカがイラクを挑発して戦争をしかける。そのほかソマリアだとか、あちこち候補にあがっていますが、本命はイラクのフセインでしょうね。
● 戦争が盛んになると日本の兵器産業も少しはうるおうというわけか。
▲ その辺はどうなるのか、ぼくらのような素人にはわかりません。でも、利にさとい政治家たちや企業家たちは、もうそのあたりまで読んでいるのではなかろうか。
● うーん。世の中はぼくらのような一般庶民が考えるのとはぜんぜん違った原理で動いているといいたいんだね。
▲ まあ、そういうことです。あまり、こういう考え方はしたくないんだけれど、事実は事実として受け止めるしかないということでしょうね。
● アメリカがそういう原理で動いていて、庶民はぜんぜんそれに気づかずにブッシュを支持しているのだとすると、アメリカという国は、もう黄昏だねえ。

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