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ダイオキシン中毒(カネミ油症)コミュの化学物質はなぜ有害か

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化学物質はなぜ有害か
URL http://www.kcn.ne.jp/~gauss/chemo/index.html
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ウォレン・ポーター博士にインタビュー
化学物質が私たちに与える影響について、基本点と新しい知見をわかりやすくまとめてあります。化学物質問題に関心を持つかたは、ぜひご一読を。


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カリフォルニア州・サンタバーバラ・インデペンデント紙のキース・ハム記者とウィスコンシン大学のウォレン・ポーター博士との一問一答(1999年4月に発表)

――今回のお仕事の内容について少しお話しください。

結論からいうと、除草剤・殺虫剤・硝酸化合物の混合物にさらされた時、それから、ある場合には除草剤の単品にさらされた時、神経・免疫・内分泌に影響があったといえます。実験が終わって、この三つがたがいに情報をやりとりして密接に結びついていることが分かりました。この三角形の頂点の一つをやっつけると、たがいに情報が行き来しているので、他の二つもやられてしまいます。

私たちはまず国内でもっともよくお目にかかる組み合わせ、硝酸化合物・除草剤アトラジン・殺虫剤アルディカーブ、これを地下水に見られる濃度で実験してみることにしました。

できるだけ普通の状態でやってみようと思いました。私たちがテストしようとした濃度でその物質が地下水の中に存在しているので、水道水で実験することにしました。この濃度はウィスコンシン州でもそのほかの地域でも同じようなものです。90年に実験を始め、それをずっと続けました。実験の持続期間はいろいろ変えました。しっかりした結果が得られるよう、実験を何度も何度も繰り返しました。結果は驚くべきものでした。

――素人に分かるよう説明していただけませんか。

以前の研究で、この種の農薬を取り入れたときに甲状腺ホルモンの濃度に普通は変化が生じることは分かっていました。甲状腺ホルモンは、どれだけの速さで食物をエネルギーに変えるかという代謝の速さに影響し、これをコントロールしているだけでなく、どれ位でいらいらするかにも関わっています。

たとえば、いわゆるA型人間といわれる人たちは自己主張がつよく、攻撃的で、興奮しやすい。こういう人は甲状腺ホルモンの濃度が高いんです。B型人間は、いつもリラックスしていて、物事を深刻にとらえません。こういう人は甲状腺ホルモンの濃度が低いんです。ぼくらは、甲状腺ホルモンの濃度が変わると、いらいらの程度が変わると考えています。子どもたちが興奮しやすくなって、学習能力が落ちてきているという話があったので、このことには関心を持っていました。

毒性テストの基準が決まっている単品の化学物質は、実験してみても、たいていは影響が現れません。ところが特に硝酸化合物と何か他のものを混ぜて観察し始めると、単品では見られなかった影響が現れるようになります。

――つまり科学者たちは成分の研究をしたけれども、混合物の研究をしてこなかったということですね?

その通りです。EPAなどがやっている現在の毒性試験は実験室にはふさわしいけれども、現実の曝露が生じている現実の世界のことを考えはじめると、欠けている点がとてもたくさんあって、現実的な試験方法とは言えなくなります。

しかも化学物質のカクテル(混合物)は、単品で活性のある成分よりもずっと強い作用を示します。いわゆる不活性な成分といえども現実には同じように生物学的に活性なんです。

例えば、あなたが化学者で、この化学物質をできるだけはやく植物体内に入れることが仕事だとしましょう。葉っぱからできるだけ速く化学物質を入れようとすると、簡単な方法は二つしかありません。ひとつはワックス状の表皮から入れることです。そのためには、活性成分が表面からずっと溶けて入りやすくなるよう有機石鹸分を加えます。不幸なことに私たちの皮膚もワックス状です。これは水滴を皮膚の上に置いてみると、もりあがることで分かります。だからもしそこに有機石鹸分があれば、この物質がたとえ少量といえども皮膚に入ります。皮膚からの吸収が速くなるのは当然なわけです。

もうひとつのルートを考えてみましょう。それは葉の気孔を通すものです。私たちの肺胞の表面を水分が覆っているのとちょうど同じように、気孔の内部に水の皮膜ができています。これには表面張力が働いていて、これが障壁の働きをしていますが、化学物質の中には表面張力を弱める成分(界面活性剤)を入れてあるものがあって、この場合には肺からの取り込みもずっと速くなります。

[皮膚と肺という] この二つの取り込みルートは、何か毒性のあるものを消化管に取り込む場合よりずっと深刻な意味があります。進化の観点からすると私たちの身体は、何か毒性のあるものを食べるかもしれないということが前提になって、それを防御するようにできているわけです。皮膚や肺から毒物がやってくることに対しては、身体が防御のメカニズムを充分に備えているとはいえません。

肝臓は身体を守るために、入ってきた脂溶性の化合物を分解できる酵素を用意します。これは入ってくる化学物質から身を守る普通のシステムです。ところが皮膚や肺からとなると、これと同じ防御システムがありませんから、毒物はバイパスを通るようなもので、身体に入ってきます。防御システムの働きをうけることなく、身体に影響を与え始めます。

防御システムを働かす能力は身体の働き全体にかかっています。たとえば、薬を飲んでいると能力が落ちていることがあります。

ボクシングのリングに上がっていたら、ボクサーがリングに上がってきて、手を広げて笑いながらあなたのほうに向かって来ます。握手をしようと手を出したとたん、おなかに強烈な一撃を食らってしまいました。手を挙げて防御の態勢に入ろうとすると、かれはもう後ろに下がっています。手を挙げているのがしんどくなって下ろしたとたん、かれが突進してきてふたたび猛烈なパンチです。「大量」の毒性物質を浴びるというのをたとえてみると、こんな様子に近いでしょう。普通はこんな具合に毒性物質にさらされるものなんです。

特別な防御システムを立ち上げるのに時間が少しかかるのは、腕をあげるのに時間がかかるのと同じようなものです。どんな場合でも適切なレベルまで立ち上げるのに半日から五日ぐらいかかります。ホルモンの働きが特別な時期に当たっていたり、抗生物質を摂取していたりすると、防御システムを準備する十分な時間がなくても自分自身を守る身体の働きとおりあいをつけて何とかすることができます。しかし「大量」 の毒性物質が入って来たとか準備が間に合わなかった場合には、無防備なことになります。

例えば妊娠中のお母さんがいるとしましょう。二十日目に胎児の神経管が閉じつつあるとき、何かにさらされたとすると、防御システムを準備する間がありません。甲状腺ホルモンの濃度は上がるか下がるかします。ホルモンは胎盤を通過し、胎児の脳の発達パターンに永久的な影響を与える可能性があります。「大量」の汚染物質がやってきたのはそのとき一回限りで、お母さんは気が付きません。妊娠していることすら知りません。やがて神経に問題のある赤ちゃんが産まれてきます。そこで初めて「どうしてこんなことになったんだろう」ということになります。

――どうしてこういう研究をはじめられたのですか?

本当に自然な成り行きでした。もともとぼくは動物の生殖・成長の能力に気候がどう影響するかを調べていました。それから病気はどう影響するのだろうという疑問が出て来ました。これはウィスコンシン大学で進めていた共同研究の過程で出てきたことです。病気について調べたときの友人は免疫学専攻で、植物の生長をコントロールする因子の構造が、心臓移植手術・腎臓移植手術で使われる免疫抑制剤の構造とほとんど同じであることに気づいたのです。この種の化学物質には免疫抑制の働きがあるかどうか、ぼくらは調べ始めました。結果はたしかにイエスでした。

毒性学の試験に弱点がないかどうかも調べ始めました。科学者が世界規模で見つけつつあったのは・・・こうした農薬がすべて生物学的に強い活性を持つという見方が出てきたことでした。農薬がどのように開発されるかを考えてみると、こう信じる十分な理由がありました。

――それでどうなりますか?

[例えば免疫抑制剤が効くためには細胞の内部に届くことが必要ですが] 化学物質を細胞に届かせようとすると、化学物質が細胞膜を通過できるように、分子構造の一部を脂溶性にしておかなければなりません。またダメージを与えようとする細胞の部分に化学物質を引きつけるために、一部が強く帯電するようにしておくことも必要です。

細胞の内部で連絡しあったり、細胞同士が互いに連絡をとりあう方法は、強く帯電した分子やイオンによっている点に難しさがあります。こういうものは細胞膜を通して内部に汲み上げられ、細胞内を循環しています。いま、強く帯電した化学物質を作ったとします。これを頻繁にコミュニケーションが行われている細胞の流れの中におきますと、高校生でも分かる話だと思いますが、いろいろ影響が出てきます。こういうものを生物学的に活性でないものに変える方法はありません。これを理解することは一般の人々にとっても大切なことです。ここのところにしっかりと関心を持つ必要があります。

メーカーは製造する化学物質をできるだけ揮発性の強いものにしようとします。それは地下水に混じってしまわないようにするためです。しかし、そうすると今度は大気中に多くの化学物質が含まれるようになります。大気からおそろしいほどの化学物質がやって来ます。皮膚からの吸収性を高める成分があったり、呼吸によって鼻から吸い込んだりすると、ものを食べないでも化学物質が身体の中に入ってきます。

――あなたが研究してこられた化学物質はカリフォルニア州では使用量が多くありません。農業用の化学物質を全部一緒くたに論じるのは無責任ということにはなりませんか? 私たちの住んでいる町が毒性物質のカクテルを吸っているのかどうか、どうやれば知ることができるでしょうか?

できることが一つあります。カリフォルニア州ヴィンセント・ギャリーのデータを見てみることです。農薬を使用している農園労働者の子どもたちの間で先天障害の率が高まっています。それから、ミネソタ州では農薬使用率の高い住民の間でやはり先天障害率が高くなっていることです。

もうひとつ、エリザベス・ジレットの論文は、メキシコ北西部のヤキ・インディアンの間で、就学前の児童の脳機能に重大な問題が出ていることを示しています。そこでは色んな化学物質を使っていると聞いています。もうひとつ、これは別の研究結果ですが、除草剤に頻繁にさらされていると、パーキンソン病にかかる危険性が5倍上昇します。

毎年集計して合衆国教育省に報告している子どもの統計データで、カリフォルニア州の項をじっくり見れば、この10年か15年のあいだに学習障害児や情緒障害児、形成障害児の例を見つけることができます。大変な増加を示していることがわかるはずです。

――こういう物質については、私たちはすでに『沈黙の春』で知っています。これまで、こういう研究がどうして出てこなかったのでしょうか?

みなさん、そういう疑問を持つはずです。新しい登録農薬はすべて神経系・内分泌系・免疫系の作用をテストすることという法令が準備されています。関連する法令は三年前から準備されていますが、まだ発効していません。アメリカの大衆は「なぜまだ発効しないんだ」 という疑問を持つべきです。登録されている農薬は77000種あって、どれも神経系・内分泌系・免疫系の作用をテストされたものはありません。

文献をいろいろ調べてみることもできます。カリフォルニア州で広く使われている化学物質の名前はいろいろ挙げられるはずですし、健康に影響があるかどうかについて書いている公開の科学文献も見つかるはずです。

もうひとつ知っておく必要があるのは、生物学の研究にまわる連邦予算が最近とても少ないことです。この十年間、助成金の申請をして通るのは十のうち一つもないのです。特定の物質をテストできる訓練を受けているのはわが国では Ph.D. (博士号)を持っている人たちですが、その十分の一しか予算が出ない。つまり、この物質について知る機会は本当に限られていると言うことです。

アメリカの大衆がよく分かっていないことが他にあるとすれば、オルターナティブ農業(これまでの農業に代わるもの)の研究にまわる予算が1%に満たないことです。ほとんどの資金が化学物質を使った農業の研究に回ります。この比率は逆転すべきだと思います。アメリカの大衆は、これを要求すべきなんです。

――殺虫剤・除草剤・化学肥料は、50年前と比べて量が増えているんですか、減っているんですか。毒性は変化しているんでしょうか。

使用量は増え続けています。いま使われている量は莫大なものになっています。国内の人の尿を調べた最近の研究があります。こういうものにさらされているのかどうかを調べたわけです。平均してどこでも5〜7種類の化合物が検出されています。一般大衆が大量の化学物質に曝露されているということです。

毒性ですね。これは明らかに変化してきています。毒性のうちには ppt (1兆分の一)で測られるものも今では出ています。胎児は ppq (千兆分の一)の濃度で反応することを指摘しておきたいと思います。

――私たちが食べているものからうける恩恵と、その食べ物から受けているかもしれない悪い影響とは、どのように考えたらいいのでしょうか?

それはみんなが自分自身で答えるべき問題です。人々が自分自身を守るためにできることは本当に限られているんです。有機農産物を買う。しっかりした浄水器をつける。こういう行動でたしかに曝露量を減らすことができるかもしれません。最近、化学物質による果物や野菜の汚染量を調べた研究があります。それによると、有機農産物は市販のものにくらべて汚染量が非常に低いです。

それから工業製品に含まれる化学物質や、可塑剤・PCB類・ダイオキシン類などがあることも考えて、ひろくとらえることが大切です。例えば、ダイオキシン類と農薬の相互作用を調べたひとはまだだれもいません。私たちが調べたのもたった3種類の物質だけです。もしもここにPCBを付け加えて調べたら、人の発生の観点から見て、もっと興味深い結果になるかもしれません。

――わが国ではたいていの人が大量栽培の農産物を食べていると思います。そうだとすると、問題はもっと明らかではないのでしょうか? 免疫系が弱っていて、頭がぼんやりしていて、攻撃的な人たちがもっと多いはずではないでしょうか?

わが国で起こりつつあることを注意深くながめてみれば、何が起こっているかはっきりと分かるようになると思いますよ。

胎児は感受性がもっとも高いので、発生の初期がいちばん影響を受けやすいと思います。また胎児は大人が備えているような防御の機能を持っていません。まだ性的に成熟していない子どもたちの場合も、侵入してくる化学物質にたいして身を守る力に危険が及びます。胎児や乳幼児の段階が一番あぶないのです。大人が子どもたちを守っていないところではなおさらです。実験室のラットやマウスを守る方が子どもたちを守るよりずっと簡単なんです。

――あなたは、単に科学的データを集めたり、合成したり、分析したりする科学者ではないように思います。あなたには運動家の側面もあるのでしょうか。あなたは、科学者として持っておられる情報を大衆と共有したいという気持ちを持っておられるのでしょう?

ぼくは情報をできるだけ大衆と共有する義務があると考えています。ぼくが努力していることは、科学文献に基づいて、鍵になるような情報を掘り起こし、一般のみなさんに提供することです。この種の文献には、今日では実に多くの科学者が関係していて、ぼくが書いた論文も一冊の雑誌に含まれる23の論文の一つです。[The Journal Of Toxicology and Industrial Health, mid-March]

問題の解決策はマーケット・シェア(市場占有率)にあります。たいていの人は気づいていないのですが、市場占有率が0.5%落ちると、その企業にとっては脅威なんです。実際、すでに食品メーカーは有機農法とソフトな防除技術にシフトしつつあります。企業にとって、いつも考えなくてはならないことが二つあります。一つは会計決算です。二つ目は、リスクをできるだけ小さくすることです。財政規模ができるだけ大きくなるよう、リスクを減らす機会には関心を持っています。産業界には環境に優しく毒性が低い製品をできるだけ速く作り出そうという機会が十分に与えられています。市場での優位をきっちり確保して、市場占有率を急速に高めようとしています。

――農家の多くが遺伝子組み換え食品に危惧の念を持っています。遺伝子組み換え食品のよい面・悪い面について教えていただけますか?

遺伝子組み換え技術によって、味のいい食物が供給できるといわれています。いろんな病虫害に抵抗性のある植物を提供できるので、農薬を散布する必要がなくなるといわれています。これは大きいと思います。

遺伝子組み換えに関して懸念があるのは、たとえば赤ちゃんにあたえる大豆製品。大豆は、この技術をつかって除草剤のラウンドアップに抵抗性を示すように変えられています。この除草剤はまわりの雑草をやっつけるために散布するものです。しかしこの化合物については内分泌系・神経系・免疫系にあたえる影響が調べられていません。こういうものが遺伝子組み換えによる食物生産の基礎に据えられることにはおおきな疑問を感じます。

次の懸念は、自由に花粉が往来できる空間で植物を育てた場合、その花粉にふくまれる操作済みの遺伝子がほかの花と交配してしまうことです。つまり、操作済みの遺伝子をその他の植物にもまき散らしてしまうことになる。その結果、これまであった遺伝子が失われてしまうという重大な危険性があります。

もうひとつ心配なことは、遺伝子操作したバクテリアを青虫の駆除に使うことです。例えば、コーン畑でこうしたバクテリアを使うとしましょう。このコーンから出た花粉が、そのバクテリアをほかのあらゆる植物にまき散らしてしまいます。そうすると、この近くに住んでいる昆虫類がすべて、今日の現代農業が持っている最良の防御法に対しても耐性を備えてしまうことになります。

生態学的にいいますと、こういうことはきわめて慎重にとり扱う必要があります。しかしぼくの見た限りでは、慎重に検討されているとは全然いえません。

――最後になりますが、従来通りの農産物、有機農産物、遺伝子組み換え農産物のうち、消費者が安全な食品を買おうと思ったら、どれが一番安心でしょうか。

どんなものも完璧に安全なものはなくなってきていますから、保証があるわけではありません。というのも、今では空気中に少なくとも低濃度の化学物質が含まれていて、どんなものでも汚染されているからです。有機農法で育てた果物・野菜・肉・卵・バターを買うようにすれば、かなりリスクを減らすことができます。化学物質を多量に使っていない製品を買うという簡単なことです。そうすればその生産者を力づけることもできるし、競争力もついてくる。価格も下がります。単純に買いものの中味を変えるだけで、永い意味での利益を守ることができますし、子や孫の利益を守ることにもなります。

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