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ダイオキシン中毒(カネミ油症)コミュのたんぽぽ舎より

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志賀原発2号機運転差止控訴審は大変ひどい判決でした。
 判決を分析した山崎久隆さんの文章を送ります。


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          志賀原発控訴審に思う
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                       たんぽぽ舎 山崎久隆

 2009年3月18日名古屋高裁金沢支部(渡辺修明裁判長)は志賀原発2号機運転
差止控訴審判決において、原告側敗訴の判決を出しました。大変残念です。
 原告団の皆さんには、ご苦労様です、そして長い闘いがまだ続きますが、共
にがんばりましょうとお伝えしたいと思います。

■危機感をも忘却した判決

 一審の金沢地裁が06年3月24日に運転差止判決を出してから3年、判決翌年の
3月25日には判決の指摘したとおり、能登半島沖地震が発生、想定を超える地
震が志賀原発を襲いました。このとき2基の原発は、控訴審でも争点となった
臨界事故隠し(1号機)とタービン損傷(2号機)のために止まっていたため、
重大事故には至らず済みました。
 控訴審判決で「07年3月の能登半島地震でも放射能漏れにつながるような原
子炉の損傷はなかった」などとしていますが、憤りを感じざるを得ません。動
いていたらどうだったか、地震の最中に止めていることができたのは、裁判で
闘っていたからではないか。そのような想像力も働かないのかと思います。
 そして、その後同じ年の7月16日には中越沖地震が発生し、想定の地震動を3
倍近くも上回り、東京電力の柏崎刈羽原発は7基とも現在も止まったままです。
こちらは運転中だったことで、放射性物質が環境中に放出され、運転停止操作
にも手間取り、結果的に止めることが出来たとはいえ、地震時の危険は志賀以
上だったのです。

■一審の判断を覆す根拠無し

 原発と地震について先見性の高い判決を出した金沢地裁判決(井戸謙一裁判
長)では、想定される地震を電力の想定を大きく上回る可能性を指摘すると共
に、その結果重大な放射能放出事故を引き起こす恐れがあると認定をしました。
その後に起きた地震は、それを裏付けました。
 ところが、今回の判決では一転、一審以前の知見に、まるで逆戻りしたかの
ようです。
 その間にあったこと、もう一つは新耐震設計審査指針が策定されたことです
が、指針が新しくなったところで原発が新しくなるわけではありません。志賀
原発は建設されたままの地盤の上に、建設されたままの基礎で建っているので
す。耐震補強と称して1000箇所あまりを補強したとしていますが、補強はあく
まで補強に過ぎず、本質的に構造物の強度を上げることは出来ません。特定の
モードに対して一定の強度を加えているに過ぎず、地震のように強大な力を一
気に短時間で掛けてくる場合、想定を上回れば役に立ちません。

■M7を超える地震は想定しない

 いくつもの争点の中で、特に目に付いた点を指摘します。
 北陸電力は震源を特定しない地震については、新指針のバックチェックでも
M6.8までしか想定していません。その理由は、それ以上の大きな地震はあ
らかじめ活断層調査などで把握できており、それ以上の地震の不意打ちに合う
ことはないと主張しているからです。控訴審はさしたる根拠もなく、これを認
めてしまいました。
 既に、慨知の地表地震断層が無い場合でもM7.3の地震さえ起きていると
の原告主張に対して、裁判所はそれさえも認定しませんでした。
 地震学会誌の「なゐふる」(「なゐふる(ナイフル)」は「地震」の古語)
では、24号の特集で既に2000年鳥取県西部の地震について、活断層が知られて
いなくてもM7程度の大地震が起こると指摘きをしています。地震が起きると
地下に震源断層が生じますが、必ずしも地上に姿を現して「地表地震断層」を
見せるとは限りません。従って、M7.3の鳥取県西部地震では、地表地震断
層は現れていないことは地上探査でもわかっていました。地震の規模は大きけ
れば地表地震断層は現れやすくなりますが、M6.8未満では地表地震断層が
現れないのが普通と指摘しています。その上で地表地震断層が現れるかどうか、
「この範囲をM6.8〜M7.3と変えなければならないようです。」と結んでいます。
(執筆は東京大学地震研究所 島崎邦彦氏)
 どうやら安全側に立って判断すべき裁判所が、このことすらも認識していな
いようです。

■安全委のしっぽを追いかける

 2月18日に原子力安全委員会が柏崎刈羽原発7号機と合わせて志賀原発の
バックチェックを承認していたことから、本日の判決はある程度予測できたと
言えます。
 国の安全審査が常に司法の判断の先に出ると、司法はそれを丸写しにしたが
ります。独自で判断をしない、つまり逃げているのです。
 市民の生命と安全がかかった裁判で、国のお先棒を担ぎ逃げ回る司法の姿、
これを早くやめさせなければなりません。
 上告をした志賀原発訴訟に、もう一度関心と支援を持ってくださいますよう、
お願いいたします。



日本には原発も核もいらないexclamation ×2
子孫には綺麗な国を残したい

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