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日経産業新聞を読む★コミュのナノテクで猛追する海外勢 「日本の牙城」の過信は禁物

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「ナノテクで猛追する海外勢 「日本の牙城」の過信は禁物 」を読んで・


「資源の無い日本はものづくりで生きていく」と国内で耳にタコができるほどよく聞く。技術を世界に売り込めなければ、存在感の薄い国になってしまう。

ナノテクノロジーではまだ日本が優位に立つが、2月中旬に都内で開いたナノテクの国際総合展「nano tech」では海外の勢いを感じた。という。


技術大国日本という言葉が消滅しかねない状況だ。放置してはならない。


事務局の集計によれば、少なくとも韓国から800人、台湾から150人が来場した。だが存在感を見せたのは、すでに薄型で日本のシェアを追い抜いた韓国と台湾だけではない。という。

中国やタイ、スペインなどもナノテクの産業育成を強化している。いったんは金融産業の育成に傾いた英国もナノテクを強化して再びものづくりに挑もうとしているのだ。

「nano tech」では、海外20の国と地域が展示ブースを設けて自国のナノテクを紹介した。10回目を迎える今年はタイ、インド、サウジアラビアが初出展。
昨年初めて出展したロシアは今年も参加した。
ブラジルは来年の出展を検討する目的で、政府イノベーション局のフランセリーノ・グランド局長を団長とする視察団が来日した。

ブラジルやロシアなど大味な国がナノテクにチャレンジしているのだから日本の技術力は行き場所を失いかねない。

「中国の先端産業を私たちが中心になって育成する」と江蘇省・蘇州工業園区(SIP)管理委員会の呉建新副主任は意気込む。中国政府の科学技術部(MOST)は蘇州市を「国家ナノテク国際イノベーションクラスター」に指定。江蘇省と蘇州市政府は5年前から予算を投じてSIPにナノテクの研究推進と産業化を進める「ナノポリス蘇州」を建設してきた。すでにSIPには約2500人が集結。そのうち約700人は博士号を持つ研究者や技術者だ。

日本の企業で博士号を持つ研究者などを重宝する企業がどれだけあるだろうか。最近では文語力がない故に理系博士であっても省かれる始末である。

日本と比べて大きな強みは研究者・技術者全員が海外留学や研究経験があること。最先端の知識を持つとともに英語を自由に使いこなす。「現在は発光(LED)照明、レーザー、センサーなど多用途の微小電子機械システム(MEMS)に力を入れている」(呉副主任)という。日本の政府や企業が産業化に力を入れている内容と重複する。

台湾ではナノテクを環境分野に応用する。
ナノテクベンチャー企業、安剛実業の沈賢徳社長は「環境ビジネスに力を入れる」という。

同社は工業技術研究院(ITRI)の技術を産業界に橋渡しする事業を手掛けている。水にナノメートルサイズの微粒子を入れて水素と酸素に分解し、発電する独自技術の「水燃料電池」を開発している。という。

環境・電池など、日本が生き残りをかける商品までもが侵されているのである。

台湾にはITRIや大学で開発した技術をベースに事業開発を進めるベンチャーが数多くある。今回の総合展だけでも10社以上が参加。水による発電や窓ガラスに張る透明な太陽電池など、日本でも出されているアイデアをすでに試作品としてみせる段階に至っている。


nano tech2011への
国・地域別出展機関数
ド イ ツ 53
韓  国 21
英  国 17
台  湾 14
スペイン 13
ス イ ス 12
イタリア 10
シンガポール 9
米  国 8
イ ラ ン 8
ベルギー 7
ロ シ ア 6
カ ナ ダ 4
中  国 2
フランス 1
デンマーク 1
オーストラリア 1
タ  イ(★) 1
イ ン ド(★) 1
サウジアラビア(★) 1
合  計 190
★は今年初出展


こうして順位を眺めるとドイツの圧倒性は目につく。あとは以外にも中国が下位と積極的でない事がわかる。

タイも政府主導でナノテク研究に積極的だ。
展示会に出展するとともに同国のビラチャイ科学技術大臣と国立ナノテクノロジーセンター関係者の視察団が来日した。「大臣にナノテクを理解させて科学技術にもっと力を入れてもらう」とのセンター関係者の声が聞かれた。

成長を急ぐアジア諸国・地域がある一方で、かつて工業大国だった英国もナノテクの研究開発に力を入れる。

今回の展示会開催に合わせ、グラフェン(薄膜状炭素分子)や(筒状炭素分子)などナノカーボンと呼ぶ素材の研究者が6人来日。
日本の大学や研究機関、企業の専門家数十人とナノカーボンのエレクトロニクス応用に関して研究協力を話し合った。

英国側の代表を務めたケンブリッジ大学電気工学科長のビル・ミルン教授は日本経済新聞記者とのインタビューで「ナノカーボンの研究は日英が世界トップ。
基礎、材料合成、計測などの専門家がそろっており、両国が協力すればナノカーボンに対する理解が加速する」と話した。両国の研究者は主に基礎的な研究を進めるが、その成果が結果として最先端の電子産業につながると期待している。

スペインでも産業競争力を高めるために大学や政府系研究機関と共同研究するナノテクベンチャーに産業活性化を期待する。将来は失業率の改善につなげる考えだ。今回はハイテク素材のグラフェンの産業利用に特化したベンチャー「グラフ ナノテック」など12の企業や研究機関を引き連れて来日した。

「昨年から今年にかけ、4〜5社が日本法人を設立したり代理店契約をしている。ナノテクの産業利用に向けて日本との共同体制を強化している」。スペイン政府と組んでナノテク産業支援を進めるファントムス財団のアントニオ・コレイア代表は話す。

科学技術振興機構(JST)の中山智弘フェローは「新興国は科学技術水準を高めるためにナノテクを国の重要研究課題に挙げている。一方で先進国は基礎科学を底上げするための手段としてナノテクに改めて注目している」と話す。ナノテクは「日本の牙城」と過信せず、猛追する海外の動向に目を配ることが日本の科学技術政策や企業戦略を考える上で重要になる。

人を生かすか、企業を生かすか。個人と企業のさじ加減のみで変わるものではない。

たま★

コメント(1)

「日本と比べて大きな強みは研究者・技術者全員が海外留学や研究経験があること。最先端の知識を持つとともに英語を自由に使いこなす。」という部分が記事中、印象に残りました。

この辺は日本の技術者も認識はしているのでしょうが、状況も成果も、それほど変化ないみたいですよね。技術に携わっている人間として自分もこういう部分をものすごく意識しているので、日本国内の企業の動向は見て行きたいです。

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