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フルトヴェングラー批評(II)コミュの1952.02.03/ウィーン/ベートーヴェン交響曲第9番/VPO

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(独フルトヴェングラー協会 TMK-002038)

52年の「ニコライコンサートの第九」あるいは初出盤にちなんで「ロココの第九」と呼ばれる演奏。
53年5月30日の演奏会も一応ニコライ・コンサートだったので、「ロココの第九」と呼んだ方が間違いが起きないかな。。。

コメント(14)

当演奏のTahra盤(FURT-1075)とAndante盤(Andante2988)の比較についてのコメントです。

イメージしていたよりも随分聴感印象が違うのでちょっと驚きました。
なるほど、両者の違いは、データ的には「音圧の差」なんですね…。

結果的にどちらが良いか、ということでいうと、私の好みではTahra盤の方に
軍配を上げたいと思います。

今までAndante盤に関して感じていた不満は(またまた文学的な表現で恐縮ですが)、音の「表情」(弦のタッチ、と言い換えても良いかもしれません)がはっきりせず、また低音がイマイチ出ないため、結果的にオーケストラらしい響きの聴こえない「まどろっこしさ」でした(痒いところは分かっているのに手が届かない感じ、といったところでしょうか)。

その点、Tahra盤では上記の不満は全て解消されたので、この演奏の良さを改めて感じた次第です。現時点では比較的中古盤でも手に入りやすい状況のようなので、FURT1075をイチバンに推したいと思います。
当演奏のDelta盤(DCCA-0054)についてのコメントです。

52年2月第九のDelta盤ですが、正規のウィーンフィルアーカイブ音源(ANDANTEなど)とは違う系統の音源が聴ける、という資料的な価値はあるが、それ以上でもそれ以下でもない、というのが個人的見解です。音質的には、Tahra、ANDANTEなどの正規音源系統の盤を選ぶのが一般的でしょう。
音源の参考資料として、現在までにCD化された全5点の再生周波数を比較してみました。
比較場所は、第3楽章冒頭約20秒間です。(17kHz付近の固定ノイズはデータ化時に混入したものですので無視ください)
(1)独フ協会:TMK-002038
(2)ANDANTE :ANDANTE-4991
(3)TAHRA :FURT-1075
(4)Archipel:ARPCD-0117
(5)Delta :DCCA-0054

画像左:上段(1)、下段(2)
画像中:上段(3)、下段(4)
画像右:上段(1)、下段(5)

上記画像から、isshie さんのコメントの通り、オリジナル音源に近いのは、(1) or (2) であり、少し音響加工されたものが、(3) or (4) であることが分かりました。
(5)は、音質が鮮明度に欠けていることは、画像からもはっきりしており、エアチェック音源など、全く別音源であると思われます。
意外でした。ながらく(1)独フ協会:TMK-002038と、(2)ANDANTE :ANDANTE-4991はまったく同じものだと思っていたので。
このスペクトラムの読み方はわからないのですが、データ上に差異があることが証明されたと考えねばならないのですよね?・・・
>6 の補足です

画像の読み方の説明がなかったですね。失礼しました。
 縦軸:再生周波数(Hz)
 横軸:再生時間(sec)
 濃淡:音の強弱(弱い ---> 強い)=(黒->橙->黄->緑->青->白)
上記の3つの情報から再生周波数と音の強弱を秒単位で客観的に追うことができます。

無音部分は黒いので、残響など音の編集加工部分は無音部分の差分として現れます。
オリジナル音源に近い程、無音部分の黒と再生音域との境界線がはっきりと現れる傾向があるようです。(1)と(5)の比較画像が、その典型的な事例です。

(1)と(2)に関して考察すると、どちらもオリジナル、又はオリジナル音源にかなり近いマスターテープを利用して、デジタルリマスターが行われたことが、画像からわかります。
画像に微妙な差異がある理由として推測できるのは、デジタルリマスター作業過程でのノイズ処理の違いかと思われます。

<参考資料>
1950年録音のベートーヴェン交響曲第7番第1楽章冒頭の再生周波数比較の場合
画像:左 = CC35-3164 (東芝EMI 初出CD)
画像:右 = TOGE-11003(東芝EMI SACD)
※SACD化では中音域の音響処理が施されていることが読み取れます。
丁寧にご説明いただきありがとうございます。
あらためて図を見ていて気づいたのですが、(1)と(2)の時間軸が微妙にずれているように見受けました。
(1)では右端の軸が00 00,18で終わっているのですが、と(2)では00 00,20まで映っています。
私の推測はTMK-002038とANDANTE-4991は同一プレスマスターの使い回しではないかということだったのですが、この測定結果はそれに対する反証となりますのでしょうか?
大好きな演奏で、この演奏及び音源の由来に強く惹かれており、私の耳で聞いた感想は、この二つはまったく同じ音に聞こえるものですから、あえてこだわってお尋ねする次第です。さらにご教示頂ければ幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。
>>[10]

残念ですね、全対に入力レベルが高過ぎて、歪んでしまっています。この辺りは、翌53年の録音ではうまく収まっているのですが、この年の経験がいかされたのでしょうか。
>>[9]
大変ご無沙汰しております。
約2年遅れの回答になり申し訳ございません。
今日まで下記ご質問に気付きませんでした・・・。

> 私の推測はTMK-002038とANDANTE-4991は同一プレスマスターの使い回しではないかと
> いうことだったのですが、この測定結果はそれに対する反証となりますのでしょうか?

早速ですが、本日、更に調査を行いました。
結論から申し上げると、全く同一のマスターであると断言できると思います。
確認方法は次の通りです。

1.CDから各楽章の音声データをwaveファイル形式でPCに取り込み、その容量を確認する。
  →Track 1 からTrack 5 まですべて同容量。
  ※冒頭や楽章間など0.1秒でも収録時間に誤差があれば容量に反映されるはず!

2.第2楽章冒頭の約4秒間の周波数を視覚化して確認。
  →左右の画像をご確認ください。
  ※倍音で響く残響の音の強さまで全く同一(再生時間1秒あたりの横縞模様)でした。
    通常は、リマスター等の過程で使用する機材の差が多少現れます。

以上のことから、全く同一のデジタルマスターを利用しているものと判断できそうです。

2年越して、質問にお答えいただけるのって、なんだかいいですね、嬉しいです。ありがとうございます!

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