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【小説】聖龍島 〜公開の刻〜コミュの『聖龍島:雅』【七】

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『聖龍島:雅〜風止まる刻〜』(壱)

『聖龍島:開〜風吹く刻〜』の続きです。


《舞台設定》
■聖龍島に似た深緑の島
大自然に包まれた島。大地に広がる草によって島全体が緑色に見える。

■佐々波神社
守無神社の本当の名前。自然の神が奉られている。

■人物紹介
佐々波風華(さざなみふうか)
女。10年前に行方不明になった佐々波神社の巫女。生きていれば現在17歳。自然の神・黄龍を宿していると言われている。


本編スタート


夢で見た大地、夢で見た雅。
聖也はまだその意味が分からなかった。
少し経って雅が目を覚ます。

雅「私、寝ちゃったの!?」

聖也「疲れてたからね…」

聖也は雅の額におでこをあてる。

聖也「うん、熱も下がったみたいだ」

雅「あの…/////」

聖也「あっ…ごめん////」

雅「ん〜んん////」

聖也「あはははは……ふ〜」

二人は下を向いて黙ってしまう。
少し経ち雅が口を開く。

雅「あの…聖也さん…」

聖也「ん…なに?」

雅「私が過去の記憶を失ってるって言いましたよね?」

聖也「あぁ…」

雅「私、最近同じ夢を見るんです。その度に頭が痛くなって…」

聖也「どんな夢?」

雅「心地良い風、流れる雲、穏やかな海、辺りが緑に包まれた大地…」

聖也「(それって…俺がさっき見ていて夢と同じだ…)」

雅「どうしたんですか?」

聖也「いや…さっき俺も同じような夢を見たからさ」

雅「そうなんですか!?」

聖也「その夢に雅ちゃんがいたんだ」

雅「私が?」

その時、いきなり辺りが静まる。
まるで時間が止まったかのように…

聖也「なんだ?小川も鳥の声も聞こえない…」

雅「風が…吹いてない…」

ゴォォォォ

大きな音と共に大地が揺れる。

雅「きゃあ!!!!」

聖也「大丈夫だ!!」

すぐに揺れはおさまった。
聖也は外に飛び出した。
建物から飛び出した聖也は息をのんだ。

それは聖也の目に映る何もかもが止まっていたからである。
流れない小川、飛んで止まっている鳥、揺れない木々。
そこに雅が歩いてきた。

雅「これは一体…」

聖也「分からないけど、嫌な予感がする」

聖也の予感は当たっていた。
黒い影が二人の後ろから迫ってきていたのである。

???「りゅ…の…こ…み…けた…」

だが聖也と雅はそれに気づかないのであった。


…続く

コメント(2)

『聖龍島:雅〜真実の刻〜』(弐)

『聖龍島:雅〜風止まる刻〜』の続きです。


《舞台設定》
■黄龍
佐々波神社に奉られており、またその神社の巫女に宿ると云われている四聖龍の一柱。様々な大自然による攻撃で敵を滅する。


本編スタート


聖也「ん?雅、危ない!!」

雅「え!?」

聖也はとっさに雅を抱えて地面に伏せた。
しかし、少し遅かったせいか聖也の肩に痛みがはしる。

聖也「くっ…」

雅「聖也さん!!!!」

聖也の肩からは、血が垂れていた。

聖也「何者だ…」

聖也たちの目の前には黒い影が不気味に漂っていた。

???「我は龍の巫女を滅する者なり」

聖也「龍の巫女だと!!でもここには…」

???「そこにいる女が龍の巫女だ」

聖也「えぇ!!!!」

雅「私が…!?」

聖也と雅は驚きを隠せなかった。

聖也「そんな…まさか…」

???「その龍の巫女は、ここに奉られし黄龍の巫女」

聖也「雅、そうなのか?」

雅「分からない…思い出せない」

???「雅か…名付け親も気づいていたという事か…」

聖也「どういう事だ…」

雅「私の本当の名前は龍宮風華…」

聖也「龍宮風華…」

???「そして、もう一つの名が佐々波風華」

聖也「佐々波風華だって!?」

雅「私…私…」

その瞬間[とき]、雅の脳裏に走馬灯のように何かが流れた。
沈黙する雅。

聖也「雅、どうした?」

雅「私……」

聖也「ん?」

雅「全てを思い出した…」

聖也たちの目の前に現れた黒い影。
記憶を取り戻したという雅は果たして…


…続く
『聖龍島:雅〜新たな刻〜』(参)

『聖龍島:雅〜真実の刻〜』の続きです。


本編スタート


聖也「今なんて…」

雅「私、何もかも思い出した」

聖也「ほんとか?」

雅「うん」

雅は少しずつ話し始めた。

雅「私はここの佐々波神社の巫女、本名は佐々波風華」

聖也は雅の言葉を一つずつ頷(うなず)く。

雅「龍宮風華というのはもう一つの名前で、遥か昔に龍宮家に養子入ったの」

聖也「龍宮家って?」

雅「龍宮家は、龍使いの中でも最も上位に位置する家系だった…あと私には義姉がいた…蒼華義姉さん」

聖也「蒼華って、まさか蒼華学園の…」

雅「そう…」

聖也「それに家系だったって…」

雅「時が経つにつれて減っていって…事実上なくなった」

聖也「じゃあ君は…」

雅「私は龍の力を借りて現世に留まり続けた」

聖也「それで?」

雅「古の龍の力では限界があった…だから佐々波風華の身体を借りて現世に存在する龍の力を借りた…それが黄龍」

聖也「そうだったのか…」

聖也は今までよりも冷静に整理していった。

雅「それが私の正体」

聖也「それで…それでなぜ…なぜ雅を狙うんだ!!」

聖也は黒い影に向かって言う。

???「ふん…それは我等と同族である龍が人間と繋がりを持っているからだ」

聖也「だから滅すると…」

???「我等の仇である人間になぜ龍が宿るのか…しかも神クラスが……龍の巫女を滅すれば、龍は解放され現世に永遠に具現できる」

聖也「だけど…だけど、俺たちだってそう簡単にやられてたまるか!!今は、龍の力がなければ世界を救えない」

???「元々は、我等の世界だ。この世界が滅んだら、お前ら人間にとっては嬉しい事だろう」

聖也「世界はそうだけど、こっちに住んでいるのは人間だ!!滅ぼさせる訳にはいかない」

???「なら自らの力で救ってみるがいい!!」

黒い影は、猛スピードで聖也たちに迫ってきた。

聖也「くっ…さっき受けたダメージが…」

雅「聖也さん!!」

聖也の肩に激痛がはしる。
黒い影は、着実に迫ってきていた。
その時、3つの閃光が黒い影の前に現れた。

???「大丈夫?聖也」

聖也「その声は…葵!!それに紅に鐡も…」

聖也たちと黒い影の間に葵と紅と鐡が立っていた。

紅「せいちゃん怪我してる」

???「貴様らは、龍の巫女とシャーマンか!!」

鐡「こいつからは、黒翠龍と同じ邪気を感じる」

葵「そうね」

雅「お義姉ちゃん!!」

葵「うん」

聖也「なんでこの場所が…」

鐡「これ程の力が発していれば嫌でも分かりますよ」

???「(ここが潮時か…それに時は来た…)さらばだ人間ども」

葵「逃げる気!?」

???「我の役目は果たした。絶望を楽しむがいい」

聖也「待て!!くっ…」

雅「聖也さん!!」

黒い影は闇に消えた。

紅「あいつは一体なんなんだ」

鐡「わからないですね」

葵「ちょっと待って!!空が…」

聖也たちは空を見上げた。
そこには巨大な歪みが発生していた…


…続く。

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【小説】聖龍島 〜公開の刻〜 更新情報

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