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筑波でTRPG☆コミュの閑話休題。

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シナリオの外の、こぼれ話。
シナリオを忘れないように、時折不定期に書いていきます。

コメント(2)

森が、喜びに満ちている。
さわさわと揺れる風は透明なシルフ。
異変に息を潜めていた動物や虫達が棲家から出て、久々の外気を楽しんでいた。
その森を、一人の少女が駆けている。
張り出した木の根も転がる石も、ものともせずに一直線に。
「ただいまっ!
 戻ったよ〜〜〜〜ッ!」
森そのものに呼びかける元気のいい声。
たっぷりと語尾を延ばして、言い終える頃には目的の場所に着いていた。
人間達が、「妖精の踊り場」と呼ぶその場所は、彼女達にとっても特別な場所だった。
「お帰り。
 どうやら、目的は果たしたようだね。」
森の中から一頭の白鹿が歩み出る。
まだ角も伸びきらない子供のようだが、
落ち着いた威風を感じさせる雰囲気は子供のそれではない。
「長老!
 ただいまっ!
 あのね、イセキが原因だったんだ。
 それで、人間がそんなことしたんだけど、元に戻したのも人間なんだ!」
彼女の報告に、白鹿は静かに耳を傾けている。
「僕は、途中で倒れちゃったんだけど、人間が薬をくれてね。
 だから、それで、僕、行くよっ!」
目をキラキラさせて話す少女。
「そうか…『友』ができたんだね。」
「うんっ、そう!」
それで報告は終わり、というように駆けだす少女。
「いってらっしゃい。気をつけて。
 願わくば…再びこの地に戻っておいで…」
長老の言葉を背中で聞いて、少女は森の「外」へと駆けだす。
「おっと、いけない。この姿にならなきゃいけないんだっけ。
まったく、人間ってめんどくさいなぁ。」
森を抜ける直前、少女はイタチに姿を変えて。
「いってきます!」
森に別れの挨拶をして、走り出す。
目指すは、『友達』の傍。
外の、未知の世界へ。
頭上にさんさんと輝く太陽。肌に受ける光はほのかに暖かい。
そよそよと草木を渡る風が、髪を、服の裾を軽やかに揺らした。
「う〜ん…久しぶりだわ!」
草原の真ん中にぽつんと置かれたテーブル。
陶磁器でできた……高級品は下手な銀よりも高価だ……ティーセットがセットされている。
ティーカップからゆらゆらと上る湯気と、ふくよかな香り。
口に含めば、心地よく鼻腔をくすぐる。
「この場所が無事でよかった…と言うべきかな?
 こんなトラブルがなければ、向こう数十年立ち寄ることはなかっただろうが。」
「数十年は、どうでしょう…日の光は、時折無性に懐かしくなりますゆえ。」
困ったように微笑む彼女に。
「そうよー。アナタと違ってこっちは本物のお日様はもう見れないんだからね!」
そういう半透明の彼女も、一応ティーカップは持っている。
が、そのカップが傾けられたことは無い。
「難儀なものだな…。」
日のぬくもりも、紅茶の香りも、何も感じられぬ彼女が一番この場を好むとは。
「そ・れ・よ・り・も。
 これからどーする?」
「そうそう…最近蛮族に接触しているのですわよね…」
空間からマナをつむぎだす。
周辺の魔法装置が反応し、空間に画像を結びだした。
「冒険者………」
その呟きは誰のものだろうか。
「この者達のリーダーは……セディとやらでいいのかしらね?」
「…どうかなー。あんまり、リーダーとか無いっぽいけど。いい人っぽいよね。」
「僕は……テファルとやらが気になったかな。
 あの状況、あの立場で……なかなか面白い。」
「ノアルとやらも、面白い方ですわよ。見ていて飽きませんわ。」
「ドワーフはなんと言ったか…」
「リューム、でしょう。ドワーフにしては頭が回りますわ。
 生まれが生まれなら、あるいは………」
「わっからないよー。彼女がドワーフ、それが何か意味があるのかもしれないし。」
紅茶がすっかり冷める頃。
「次はもっと早くに集まろうよー。滅多に会えなくて寂しいよ。」
「そう、だね…次は、もっと早く…」
お茶会を片付けて精巧な幻覚を消し。彼らも、闇へと消えていく―――

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