ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

創作置き場コミュの第六話〜cmmandment〜

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
僕の居場所はどこにもなくて


ずっとずっと探してたんだ


君を守りたいと思ったのは


きっと守ってほしかったから


僕の居場所を



〜cmmandment〜



「何を悩んでおるんじゃ」


深いため息をついた白い鳥に優しく語りかける声がします。


”誰?”


「ワシか?ワシはくすの木。お前さんがとまっている木じゃよ。」


”は、はじめましてくすの木さん。とまり木に使わせてもらっています。


…あの…友達を捜しているんです。僕にそっくりな黒い羽をもつ鳥なんです。”


「あの黒の小僧ならこの森を出て行ったよ。昨日の夜にワシに声をかけていきよった。」


”出て…行った?


ああ、そうか…僕はまた別れを繰り返しているんですね。”


初めて本当の僕を見つけてくれたと思ったのに


ずっと一緒にいたいと願ったのに


白い鳥はそのきれいな瞳からポロポロと涙を流し、くすの木に問いかけました。


”僕は何か悪い事をしたんだろうか…?一緒にいたいと思ったのは僕だけ?”


「…小僧はな、今までずっと一人じゃった。だから失う恐ろしさも知らんかったんじゃ。


けれどお前さんという大切な物ができてその恐怖を知った」


”ならなぜ!なぜ離れて行ったのですか!”


声を荒げて、泣き叫んでいる白い鳥に優しく諭すようにこう言いました。


「お前さんの右の羽根を見てみなさい。」


そこには昨晩黒い鳥がつけていった、黒が染み着いていました。


「お前さんは自分で気づいているようじゃが、他の鳥の色に染まってしまうそうじゃな。


小僧はそれを気にして出て行った。お前さんが消えぬように。」


くすの木は静かにいつか会った透明の鳥のことを話しはじめました。


そこでやっと、白い鳥は黒い鳥がいなくなった理由、


今まで出会ってきた友達が突然去ってしまった理由を知ったのでした。




気づくと辺りはすっかり夜。


今夜は月や星に雲がかかり、白い鳥を夕闇がつつみます。


いつも楽しげに聞こえる虫の音も、今は悲しい歌に聞こえます。


”僕が色を持てないままだから…だから黒い鳥と一緒に入れない…”


黒くにじんだ右の羽をすこし羽ばたかせながら


本当に、本当に切なそうな声でつぶやきました。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

創作置き場 更新情報

創作置き場のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。