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minority justiceコミュのチャプター15 <1>

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グレートフル アイランド ディスコ 阿嘉島

数年前、友人のシーンと、何人かの仲間が、沖縄に移住していた。
俺とジョイとRは夏休みを利用し、沖縄のシーンに会いに行く事にした。

宿代を払わないリーズナブルで最高な一週間を過ごす事になる。
それはとてもラッキーな出来事であり、各地からヤバい仲間が集まって来ていた。

その中でも阿嘉島の思い出はインパクトがある。


それは沖縄本島からフェリーで約一、二時間、そこは想像していた、ザ沖縄のイメージを残した土地だった。

フェリーから降りると赤茶色のレンガの屋根に白い壁のある風景。
バイクはヘルメット無しでも問題ない、外国のようなイージーで、なにも心配ない治安のようだった。

そこに俺達はサウンドシステム一式とバーカウンターと酒一式、バカ連中一式、手に入るネタ一式(重装備)で乗り込んだのだった。

完全に遊び倒す気マンマンの俺達は、テンション上がりっ放し。

白い砂浜と、どこまでも続く青い海と空。


トリップするには、よくセットとセッティングが良ければ、間違ない!ってほどセットは重要なんだ。

セットもセッティングも最高、これ以上のチャンスはまずやってこないだろう。

俺は東京から沖縄では品薄だった×を40発は持っていったろう。

その玉はCCと言うブランドで、楕円形の青く、見た目がまるでハルシオンの様な×で、飛び方は真逆の一切眠れなくなり、ひたすら動けるシャブ玉だったのだ。

俺達の間では今でも語り草になってる玉CC。


昼過ぎに砂浜に着くと、取りあえず海遊びを満喫、世界一のダイビングスポットと称されただけあって、海の透明度には驚かされた。
首都圏にある海にしか入った事ない俺は、今まで海に入って感動したなんて一度も無かった事に気付かされる。
むしろ海が嫌いだったんだと感じる程。

でも目の前に広がるロケーションはまさに、ザ ビーチ。

空中も水中も、そこに居る人の心も全て澄みきっていたのさ。


だから鮮明に記憶の中に刻まれてるんだろう。

いずれやってくる走馬燈、天国への道、地獄の門を叩く前には、思い返すはず。

どんなに病んでいても一発で吹っ飛ぶ、むしろ素晴らし過ぎて、これ以上楽しい事は無いと人生終わった感に、包まれそうになるくらい。

って言いながらも、そんな事有り得ない、いつか、いつでも、どこでも、何にでも笑える時は必ず来るのは知っている、、、

話がそれちまったかな。

それほど迄に凄いロケーションなんです。


夕暮れ前にはサウンドシステムをセッティングし音が鳴り始める。

その当時沖縄ではフルオンのサイケデリックトランスが主流だったみたいだ。

友達のJ君が回し始めると、ビキビキ、ゴリゴリの懐メロサイケデリックオンパレードの選曲をし始めた。


それはそれで良かったが、最近の俺達はプログレッシブトランスという若干渋めの音を好んで聴くようになってきていた。

ベースラインとキックの音さえカッコよきゃそれで良し。

むしろサイケサウンドにはごちそうさまだったと思う。 しかしながらJ君のスピンは間違いなく、その雰囲気に似合っていた。


俺達は、トランス版ソウルトレインいや、ベストヒットUSAを聴いてる感じになっていた。


辺りは暗くなり夜がやってくる、さー出発だナイト フィーバー イン 阿嘉島。

続く。

コメント(3)

>チャプター15 〈2〉

フロムダスク フィーバー。

夕暮れ時になると、シーン、R(リオ)とJは砂浜からは見えなくなる程沖に出ていた。

砂浜から数百メートルはリーフの浅瀬になってはいる物の、俺はカナヅチなもんで流石にビビり、視界に入らない程の先まではついて行けなかった。

浜に戻り、サーファーの様にガラムを吸い、ジョイントを巻きながら、目の前の景色を官能し、咥えジョイントでキャンプファイアーの準備に取り掛かる。

足下に感じる違和感、よく観察すると浜辺は砂で形成されたのでははなく、白化し、打ち上げられた珊瑚の集まりだと気付く。

どれだけの年月をかけ、どれだけの珊瑚たちが打ち上げられたのか? 本当に地球とは、長い歳月を経てできた自然に満ちあふれ、何もかもがサイケデリックな物に感じさせる。
自然だけではない、沖縄の海の生き物達の色とりどりな事。 一言で表すならフルカラー。


流木や枯れ木を探し、焚き火の準備をしていると、沖の方からシーン達が戻って来た。

両手にはグローブかと思える程大きな貝を持ってるでわないか!

ホヤ貝と言うらしいその生物は、貝類で一番大きいに違いねー、勝手に捕ったら密漁扱いのご立派な貝らしい。
夕飯にしようと、捕って来たのだろうが、この後に楽しむCCはどんなご馳走も寄せ付けない、イートスタティック=食欲不振のシャブ玉って事を知らないみんなだった。

結局その食材達は、スタッフがおいしく頂きましたとは行かず、波打ち際や、焚き火の回りで命を絶たれてしまったのだった、、、

今更ですがすみません、ホヤ貝様、ウニ様。

なぜだろう火を眺めてると落ち着くのは、どうしてなんだ無言でずっと火を眺めて居られるのは?

太古の昔人類は、火を手にし、夜の闇の恐怖から安息を得て、皆で火を囲い、絶やさないよう火を守っていたのだろう。

俺たちはトランスをバックに火を囲い、ジョイントを回し、ストーンしていた。


太陽は去り、夕闇が羽を広げやってきた。

俺はこの大自然と天空のナイトミュージアムを楽しみにしていた。

しかし完全に闇が羽ばたいて来た頃には、空は曇りはじめ、星々の煌めきは拝めなかった。

ツー事で、やる事はひとーつ!

イエス、キマるだ。

ゴソゴソとccちゃんをみんなに配る、一食一飯だから。


ある者は即、ある者は後々に、青いメディシンを食らう。

そして俺も、、、


いつの間にか音はハウスサウンドに変わり、djブースを見ると外人が回してる。砂浜ではもっともっと!more moreと激しい音を求めてる連中ばかりだ。


可哀想にしばらくすると、大自然のダンスフロアには誰も居なくなっていた。


白人djが困った顔しながらシーンと会話してる、俺には聞こえずとも会話がわかる。

自分のプレイでフロアに誰もいなくなるとはどんなに不安か、さみしい事か。


俺は立ち上がるふと踊り始めた。


そういう繋がりがきっと大事なんだろう。

続く
チャプター15<3>
>ミッドナイト ジャングル

夜も更けて、djはシーンに変わっていた。

青いラブリースピードボールをポイッと一口、一時間程すると、いつもの様にピークがやってきた。


いつもと違うのは、最高のロケーションとセッティングだった。


ピークを迎えると、回りに居た連中も続々とピークを迎えて、ありがとうや最高!などの無差別感謝攻撃に会い、こっちまで否が応でもハッピーにさせられる。

笑顔で回転しながら、砂浜にぶっ倒れる女の子や、ひたすらdjブースに顔を突っ込む奴、スピーカーを拝む奴、砂浜を行ったり来たりしてる人、凄い事になってきた!


沖縄育ちの男の子と、沖縄三年目のフラメンコダンサーの女の子に、俺とジョイを無理からに真っ暗な海に連れてかれる。

そりゃもー軽くビビっちゃう、今にも吸い込まれそうな、真っ暗な闇の海に。

軽ーく精神状態はギリギリ。
それでも、なんだかんだで海に入ってみるとこれが結構気持ち良かったりする。


次に二人が発した言葉は『脱げ脱げー』


「マジかよ!」


既に二人は真っ裸だった。


ノリが全てだ!
俺とジョイは海中で真っ裸になり、水着を浜へ投げ捨てる。


ウホー、何この解放感!

ドピュドピュと脳内物質が頭ん中から出てるのが聞こえる!


四人で輪になり、揉みくちゃに、目の前には誰の物か分からないジャングルが、、、

身体中にだれか分からない温もりや柔らかさを感じる。

自然とヤラシサはない、恥ずかしさは残るが心地よい緊張感に変わっていた。


プカプカと海中に浮かんでみると、さっきまで曇っていた空が晴れ上がっていて、星達が俺のハートをがっちりと掴み、脳みそはドーパミンをビューーーーっと放出し、受容体がヨダレをダラダラ恍惚を浮かべてる。

うっすら、雲がかかっていると思われた空は、実は天の河が見えていた事にジョイに教えられる。
初めてだと思われる目の前の天文学的数字の遠距離にある星の集まりにぶっ飛ばされ、感動に包まれる。

最高だ、天国だきっとここは。

理想の天国。

グッドサウンドに、星々、裸の女に、狂った仲間達。

酒池肉林、多幸感、無限の彼方、無重力、そんな単語が一気に同時に理解、体感できる感覚。


水中に潜り、海面に浮かび上がると、重力を感じなくなり、そのまま宇宙まで行けそうだった。

あり得ない感覚がずっと、、毎秒毎秒に、、、


浜にあがると、『誰だあの裸の奴は』と聞こえてくる。

どーも僕でぇ〜すって感じでアホになる。

そしてジョイントに火を点け、一段とアホまっしぐらに。

加速するアホさに、自然とLSDを口にする。


もー知らん、俺!

出ちゃいました、もう一知らん俺宣言。

制御不能のブっ飛びモード。

それは、後先考えない狂った快楽主義的、フッキングッドなマインドが、キャパシティーオーバーなブレインに、ディープでアメージングかつラビリンスなエフェクトをクリティカルワンショットで食らわし、オーバーライドで突っ走る〜ぅ
>チャプター15〈4〉
スパーク!

ドカズカドカズカドガズカドカズカ、大自然に轟く一定のリズムは地球の鼓動と、トリップした俺たちの精神とをシンパシーさせる。

そして、エクスタシーの作用だと思われるが、目で見て認識できる物はさっきまで目の痙攣と共に小刻みにブレていた。

、ブレていた全ての物体が徐々にウネウネと息を吹き返した様にうねりだす。

そこにある全てのブツを摂取した男は、ありとあらゆる世界を旅したような、ありとあらゆる不思議を体験したような表情を浮かべて居たんだろう。


やけに長く感じる時間軸の中、止まらないキックの音に身を任せ、回りの笑顔に安心感をもらい、海と宇宙に感動を味わう。


自然のデコレーションはみるみると不自然なサイケデリックなデコレーションに姿を変えて行く。

アシッドビジョンとでも言うのか、、、無数の星々は、幾万の宝石を空に散りばめたかの様に、、、

オリオン座とか、北斗七星だとか、都会の空でも確認できる星座が、あまりの星の数に、むしろ雲隠れするように、煌々と輝いている。

そんな中、古代ギリシャの人達が見た神話の世界が感じとれる。
星空は壮大なストーリーをつむぎだし、一つ一つの物語が知らずとも教えてくれる。


そんな嘘情報(ただパラノってるだけ?)達が脳内のシナプスや伝達物質、ニューラルネットワークのように電気信号と共に渦巻く。

脳内で活性化され、脳内で行われてる情報交換、その姿すら視覚として認識できた。


こんな飛び方はいくら文字にしても、言葉で言っても説明がつかないのかも?

けれども自分の中に確実に存在するその感覚や体験は忘れられないで物であり、確実に起こっている出来事なんだ。


明け方になると、まともにしゃべれず、まともな顔もできず、まともに動く事さえできない状態になっていた。
なぜか流れでdjする事になる。

djブースに入りフワフワな脳ミソで、「えっと、えっとー」なんて独り言を言いつつ、普段では考えられないおさらいをしてしまう。

〈心の声〉曲を繋ぐには二枚のCDで〜、、、〈もう一人の自分〉(ホントに?)〈心の声〉BPMを合わせて〜、、、〈もう一人の自分〉(それでいいの?)〈心の声〉ボリュームを上げ下げして〜、、、〈もう一人の自分〉(そうだっけ〜?)、〈3人目の心の中の自分が〉(できっこね〜なこりゃーって)なり、挙動はキョロキョロと目の前の機材を見ながら、子猿が始めてカニを触れ合うかのような、魔女が秘薬を作るように呪文を唱えながら、両手の指を上げ下げするような動きになり、目の前の手動式デジタル機器(一言でdjセット)と格闘。

素面でも持ち込んだ音ネタではない中では、雰囲気良いフロア作りは難しい。
それでもたどたどしくアシッドブリブリdjは回りのみんなに許されるのだった。

すでにみんな写真撮影禁止の面構え。
CCの抜けと戦っていたんだろう。


やる方も、やられる方も、、、かける側も、聴く側も、、、とにかく無茶苦茶だった。

そろそろみんなもバテバテだ。
ダウンビートのチルアウトミュージックにチェンジすると、穏やかなさざ波と、透き通った自然が帰ってきた。

これからやって来る、撤収作業を前に一時休戦。

とんでもねー重さのジェネレーター、それに追い討ちをかける、急勾配の細い坂道が待っている、、、

朽ち果てた俺達は、強い日差しの下、ジョイントを回してる。

誰もが無言で海を眺めてる。

全てが終わった。
なんとなく心の中で、そんな言葉が思い浮かぶような燃え尽き方をした一日だった。

強烈な体験ほど記憶に焼き付くもんだ。

帰り支度のキツイ事、羅生門的な面構え、今ではそれさえも素敵な記憶の一部になっている。

フェリーに乗ると、夕日が残念そうな表情をしていた。

ざっと一年の全部の日曜日のサザエさんを一気に見た程のサザエさんシンドロームと共に、摂取したイリーガル達が抜けていく。


極度な肉体疲労と精神疲労とを引き換えに、絶対的快楽体験を得たんだ、何も価値の無いような物から、かけがえの無い物を得たんだ。


狂おしいくらいの素晴らしい一日が、see you againと、、、

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