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振り子時計が好き。コミュの機械式振り子時計・掛時計の修理。

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 掛時計はあるけど、自力で何とかならないものか?とお考えの方向けに、トピックを立ててみました。
 機械に手をつけるのは、言うまでもなく「自己責任」です。一番確実なのは、信頼できる時計屋さんへ修理に出すことです。
 「ケガと弁当は手前持ち」の意味がわからない方は、この先を読まないようお願いいたします。


 さて、機械式の振り子式掛時計を修理するに当たって、ネジ回し(ドライバー)やレンチ、ヤットコ(ペンチ)等はひととおりあるものとします。それでもこれだけは持っておきたいという専用工具があります。
 「ゼンマイ戻し」と「仮輪」です。
 ゼンマイ戻しは、時計についているゼンマイ巻きを挟めるようにした、丸い棒状の道具です。これがないとケガをします。下手すると弾けたゼンマイがその衝動で割れ、飛んだ破片で手を切ったり指を飛ばしたりすることもあります(ケガの経験あり)。決して高い道具ではありませんので、購入しておきましょう。
 仮輪は、ゼンマイを機械本体から外したり、いったん伸ばしたゼンマイを巻き取る際に必要です。いわゆる「ボンボン時計」なら、仮輪を2組持っていると何かと便利です。
 「ゼンマイ戻し」と「仮輪」は時計工具店で売っていますが、インターネットで販売している業者が本当に少なくなりました。ちなみに私は「(有)岡山時計部品センター」で購入しました。ネットショップは楽天でありますが、2月7日現在。仮輪は売り切れのままです。

 時計本体から文字盤と針を外すまでは、DIY経験と注意観察力があれば、それ程難しくないと思います。文字盤と針が外れれば、大概は機械本体を取り出すことができます。昔の時計はマイナスネジがほとんどですので、ネジの溝を削らないように「押さえながら回す」ことを徹底してください。

 時計の箱から機械本体を取り出したら、写真に撮って「分解前の状態」をしっかり記録しましょう。
 写真だけでなく、スケッチを紙に書いて、歯車の輪の位地関係をしっかり記録しておくことをお薦めします。慣れているからといってこの手順を抜いて、歯車を逆向きに取り付けたことが何度かあります(汗)。

 続きはまた後で。

コメント(16)

 機械部分を分解する前に、記録を取っておくことは前回お話しました。どの部品がどうついていたか、正面からだけでなく、下側や横、裏側からも観察して記録しましたか?
 
 ゼンマイ式で動く時計の場合、分解する前にこのゼンマイを「固定」しておく必要があります。ゼンマイを固定せず、やみくもに分解を始めたら、下手をすると指を切り飛ばす可能性があるだけでなく、歯車等を一瞬にして吹き飛ばし、機械を壊してしまうこともあります。
 ゼンマイは丈夫な針金でしっかり縛り、ほどけないようにしてください。後で本体から取り外すときに困らないよう、他の部品や本体支柱を挟み込んだりしないよう、よく全体を確認して縛りましょう。

 ゼンマイを針金で固定したら、このゼンマイの力を針金で縛ったまま解放します。ゼンマイを観察すると、カリカリと巻き上げ、ほどけないようにするラチェット・爪がついているはずです。これをコハゼと呼びます。このコハゼを、針金のようなバネピンで留めているはずです。このバネピンは、ヤットコかピンセットでつまめば外れます。コハゼを動かさないよう、静かに外します。
 
 ゼンマイの巻き金具に、ゼンマイ戻しを取り付けます。ゼンマイ戻しはしっかり握ってください。機械本体はあらかじめ固定しておいてください。さもないと機械ごと飛ばしてしまいます。
 ゼンマイを巻く方向に少し回したあと、逆の方向に少しずつゼンマイ戻しを回します。相当強い力でゼンマイが引っ張りますが、絶対に手を放してはいけません!ゆっくり、ゆっくりとゼンマイを緩めていきます。しばらく回しているうちに、強力な引っ張りは小さくなり、やがて抵抗を止めます。針金で縛ったゼンマイの力がなくなれば、とりあえずはひと安心です。縛った針金に異常がないかをよく観察し、ケガのないように作業をしてください。
ゼンマイを針金で縛って、力を解放する前に、大事なことを書き忘れていました。うっかりしました。
 「掛時計を動かす前に、あらかじめ振り子を外しておく」ことです。
 振り子をつけたまま時計を動かすと、振り玉をあちこちぶつけることになります。まして振り子の振動を決める振り竿(振りベラ)を壊してしまったら、元も子もありません。できるなら振り子と振り竿は真っ先に外し、変形させたりなくしたりしないようにしましょう。

 さて、ゼンマイの力を解放したらば、元のようにコハゼとコハゼピンをつけ直します。 ゼンマイ周りを確認し、針金に異常がないかもよく確かめてください。
 それから地板(機械本体を支える板)を外しにかかります。ネジや部品をなくしたりしないよう、あらかじめ「整理箱」を用意し、外した順番に区別して並べておけるようにしましょう。お菓子の空き箱でも構いません。フタの厚紙を切って工作し、いくつか仕切りが作れれば、それだけでも立派な整理箱です。
 部品の中には、針金で巻いたり結わえてあるものも時折あります。それらは外す前に注意して観察、またはデジカメで記録し、「なぜそこにあるのか」を究明する必要があります。
 私の失敗として、大昔のごく細い「荷札の針金」が結んであったものを知らずに切ってしまい、後になって時報打ち(ボンボン)動作が止まらなくなってしまって困った経験があります。

 「今、目の前にあるものから、最大の情報を引き出す」能力がないと、時計修理で後々困ることになります。それを防ぐ意味でも、時計分解作業は「記録化」が大事です。是非実践してください。

 今回はゼンマイを針金で固定するやり方で話を進めています。時計によっては、既にゼンマイが切れてしまって針金で固定できない場合もあります。その場合はゼンマイが伸びきってしまっているでしょうから、無理に針金で縛らず、ケガをしないように外せればそれで十分です。なお、切れたゼンマイはその場ですぐに捨てず、保管しておきましょう。幅や厚み・長さが合う新品のゼンマイを探す際に、必ず役に立ちます。
 私の下手な静止画の解説より、動画のほうがわかりやすいので紹介します。アメリカの国立時計博物館(National Watch & Clock Museum)の動画です。1から16まであります。英文がわかる方でしたら、英語字幕を表示して観ることをお薦めします。
修理時にちょっと思いついたことなのですが、振りベラについてです。

振りベラって、バネ鋼などの平板で、振り子の振れる方向を制御するもので、振り子の運動エネルギーは極小のロスでそのまま保持するもの、と解釈しています。

これって、現代の高精度ベアリングに置き換えできないものでしょうか。
やる人がおらず、振りベラがずっと使われ続けているのには理由があると思うのですが、どうも情報を見つけられませんで。

何か知っていることがありましたら皆様の知恵を拝借させてください。

 れすにゃさんのご質問にお答えいたします。
 振りベラは、振り子が(振り子の長さの中央点から振り子の重心までを直径とした「円」の)サイクロイド曲線(円弧とは微妙に違います)上を振動・往復するために必要な部品です。
 『基礎時計読本 新装改訂増補版』 小林敏夫 (株)グノモン社編集 ラ・テール出版局 2010 によりますと(p134〜136)、円弧上を振り子が動くときは厳密には等時性をもたず、振り幅が大きければ大きい程誤差が出る。サイクロイド曲線上を振り子が動くときに等時性をもつとあります。(そのため振り子の支点をベアリング構造にして摩擦力をゼロに近くした重錘式振り子時計を作ったとしても、誤差が生じると予測されます。)
 金属の振りベラは実によく考えたもので、伸び縮みせず、湿気に左右されず、経年変化しにくく、サイクロイド曲線かそれに近い線を、最も単純な構造で出すことができる、振り子時計の「影の立役者」です。なので時計の職人(親方)さんから念を押すように「振りベラは絶対引っ張らない。振り子時計を移動させる時は、必ず振り子を外してからだよ」と、釘を刺されてます。わて、釘の穴だらけだす(笑)。
>>[6]
解説ありがとうございます。
サイクロイドをキーワードにすると、今まで探しえなかった時計関連の情報がごろっと出てきました。
なるほど、板バネによって最速点では有効長を長く、最高点付近では短くしてサイクロイド曲線に準じた振れ方を実現して振れ幅による等時性のずれを最小にするわけですか。
長く使われている物には何らかの理由があるとは思っていましたが、やはりといった感じです。
振り子から歯車まで、これがないと実現できないくらい機械時計ってサイクロイド頼りなものなんですね。
疑問が解けました。
ソノーラの修理、大体終わりました。
・剥がれかけていた文字盤を写真から版を起こしてシール印刷して貼り付け
・正面木目模様の大きな傷のタッチアップ
・側面艶有ニス部の剥がれタッチアップ
・蝶番、ネジ、電池ふた等の錆び落とし
・短針の塗装剥がれタッチアップ
・その他磨き上げ

・時報モーター分解グリスアップ
・時計機構部分解清掃、注油
・電気接点研磨、調整

ガンギ車?を押す振り子の爪の部分に硬い油がつくと張り付いて送りが飛ぶなど、注油でもなかなか面白い経験をさせてもらいました。

ここしばらく、組上がった時計の歩度調整を行っていたのですが、重りの位置に関わらず遅れや進みが極端に出ることがあり、なんだろう?と思っていたら、時計本体の傾きでした。
床置きで動かしていたのですが、時計前面の扉を開けて調整する際に底面にある金具が動くことで時計本体の傾きが微妙に変わっていたらしく、この金具を一旦外して座りを良くしたら重りの設定どおりに進み遅れが調整できるようになりました。
こんなに微妙なものだとは。
傾きをちょっと極端にすると、目に見えて振り子の速度が落ちた上に、止まってしまいました。
壁に設置する際は、時計のマニュアル通り水平垂直をきっちり出さないとあかんですね。

今までは時計動かして1時間おきに時報の起動音がした時点での秒数測って進み遅れを見ていましたが、時間短縮のためにマイクで運針音をPCに拾って、音声編集ソフトで1分後の進み遅れを見て大雑把に調整するようにしました。
海外ではこの運針音を10秒間スマホで拾って、その時計が遅れているか進んでいるか判別するアプリがあるそうで、それを半自力でやってみようという話ですね。

1時間に1秒ずれるというのは、1秒を3600分割してその1/3600をいじるという事なので、この時計の動力であるコイルの波形をオシロスコープで見ても調整は無理でした。
1分測れば、1/60まで調整の精度を落とせます。
6分測れば1/10なので、だいぶ楽ですね。
運針音は小さすぎてマイクで拾ってもノイズに埋もれているので、録音したデータをバンドパスフィルターにかけて900〜2400Hzのカチコチ音だけを拾い出し、その波形データの1分間の間隔を測ります。
時間が長くなればなるほど理論的な精度は増すかもしれませんが、PC側の持っている時間の正確性が一昔前の海外クォーツ並みの精度の悪さなので、最終的には標準時電波かGPS、ネットのNTPサーバーの時間を参照しないとダメぽいですね。
まぁこれやってみたら意外とすぐに1時間に±1秒あたりまでは持っていけるので最初の合わせ込みには使えるかもしれません。
写真は左から内部機構、修理前修理後、音声編集ソフトでの操作です。

さて、本体の修理はこれでほぼ終わりますが、時報のボンボンをちょっといじろうと思っています。
本体を改造するのではなく、追加機器を作って、電池と電池ケースの接点の間に挟むことで、夜の就寝時間間際から12時間、時報が停止するものを作ろうと思います。
今住んでる家、家の中音が反射して隅から隅まで巡ってくれるもんで、夜就寝中に時報が鳴るとか家族から文句言われますんでね、確実に。

ソノーラは、時計の機構で長針が12を指すたびに、短針が指す回数分時報を打ちますが、打ち終わった後、機構は次回の時報の打ち鳴らす回数をすでにセットしてしまいます。
例えば2時の時報が鳴った後(次回は3時なので3回の時報が準備される)で電池を抜いて針を回し、電池を入れて4時になると、時報は3時を打ち、次回の5時の時報が準備されます。
この何時に何回時報を鳴らすかはすべて時計機構の歯車で決定されて、電気部分は歯車で接点が駆動されてモーターを回すだけなので電気的に細かいコントロールは何もできません。

という事は、PM9時に時報が鳴ったら(次回は10時なので10回の時報が準備される)時報の電源を切り、12時間後に再度電源を入れれば、AM10時から時報が復活します。
電源のON/OFFに対応したタイマーを、時報用の電池と時計の間に挟みこもうという計画ですね。

1から作るか、それとも電池に似せたACアダプタモドキを使ってコンセント駆動にするついでに、市販のコンセントタイマーを改造して作るか悩ましいところです。
>>[8]

 ソノーラ修理、お疲れ様です。ソノーラは時代を象徴する時計です。是非大事にしてください。
 「振り子時計の水平出しと固定」、基本的なことですがとても重要です。時計屋さんでもこれをしくじる方がいます。
 掛時計の歩度確認には、私はスマホアプリ(Android)の「Clock Tuner」を使っています。無料アプリです。数十秒の測定で歩度が出ます。1分も測ればかなり正確な数値が出るので、振り子の調整で大変役に立っています。
 打ち方の夜間止めスイッチ、様々な方がチャレンジしているようです。私にはとてもできないので、どうしても音を小さくしなきゃいけない時は、渦ボンやシュモクの当たる所にティッシュ等を詰めてます(原始的)。
ソノーラの時報制御、試作版出来ました。
現在テスト中です。
制御基板に電源を入れたら、12時間ごとに時報の電源をON/OFFするだけの単純な作りです。
最終的に小型化して、単一型のケースに詰め込んでパッと見わからないようにするつもりです。
時報制御、動かしてみたら問題が発生しました。
とりあえず12〜21時までに時報駆動時間を変更してみます。
ヤフオクで追加で2台ソノーラ落としたら両方振りベラが死んでました。
振りベラ純正も入手できるのですが、自作しようとしてはて困った。
リボン鋼を歪みなく切断する手段を持っていません。
厚さ0.1mm以下の箔に近いリボン鋼を20x3mmにカットなどという微細な加工をしてくれるシャーリングマシン持ってる業者も近くになさげです。
以前勤めてた仕事場では小型シャーリングマシンがあったので何気なくああ、作れるべ〜と思ったら・・・ははは。
DIYセンターに行ったらeggsシリーズで直角出てそうな真鍮厚板があったので2枚買ってきてフライスで長辺の高さ合わせをしました。これを万力に挟んで、2枚の隙間にリボン鋼を挟み込み、切り出したい量はみ出させて、カミソリで撫で切ることで切断は何とかなりそうです。

ソノーラの時報制御、試作第一号ができましたが、もう一回改良します。
今は単三電池一本ですが、基板をもう少し小型化すると電池二本にできそうなので。
振りベラの切り出し、何気に大きなDIYセンターの趣味の工作材料打っているコーナーに行ったらリューター用の円形ダイヤモンドカッターが安値で売っていたのでそれで何とかなりました。
振りベラ用のバネは、焼き入れ鋼製のシックネステープを厚さを変えて数種類買い、切り出してバネの強さを確認して使いました。

振りベラ変形したのを作り直してみて、いろいろわかったことがあります。
振りベラが曲がってしまっている物でも、動作時に変形が少ない根元部分は影響が少なく、変形が大きい中央付近に曲がりが発生したものは使い物にならないレベルで影響が大きい。

ダメな奴は触らずに置いたものの歩度をしばらくして精密測定すると歩度がころころ変わりますね。

さて、次の挑戦は、Φ0.1mmのバネ鋼線を探して、これでのコイルバネの製作です。
Φ0.1mmのバネ鋼線はどこを探しても市販されてないので扱っているバネ専門工場の材料分けてもらうしかなさそうですが個人に売ってくれるのかなぁ、、、
コイルバネだと試作1品から受け付けてくれるところで作ってもらった方が安い可能性まであり、、、
悩みどころです。
>>[14]
直系0.1mmのピアノ線でねじりスプリングバネを作ったことならあります。丸める部分の寸法は特に決めなくていい、とってもアバウトな作りで良かったので、何とかなりました。コイルバネとなると、加工を工夫する必要がありそうですね。
>>[15]
ソノーラの打鐘回数を決定する歯車の戻し用のコイルバネで、伸び縮みではなく回転方向の巻き戻し用ですね、作りたいのは。
打鐘回数が12回になったら このバネで1回に戻すらしいのですが、油が古くなって固まり、機構がうまく動かないと12回以上でも止まらずに鐘を打ち続け、バネを限界以上に巻いてしまって固定ピンに巻いてある部分が伸びて変形し外れてしまっている、という状態のものが多いです。
0.1mmのピアノ線は売っていないことは無いのですが、30cm4000円とか馬鹿みたいな値段なので海外含めて探しているのですが、小売りで入手はちょっときつそうですね。
バネ自体は隙間なく巻かないとならないので、使わなくなったラチェットに軸をかまして巻機構をでっちあげてピアノ線自体はゴムに挟んで引っ張りながら供給して慎重に巻いていくかなと。
まだ使い物にならないレベルまで変形したバネはないのですぐに必要というわけではありませんが、一様に同じ壊れ方してるものが多いので準備はしておこうかなと。

ソノーラは4台目を入手して分解整備しましたがさすがに慣れて半日で終わりましたw

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