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漢語ピンインコミュの間違った思い込み

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漢語ピンイン方案は、中国語のなかでも北京語を基にした共通語の発音を、ローマアルファベットだけを使い、まず第一に中国人自身のために表記しようと考案されたものです。

<ローマ字つづりは、恣意的なもの>

漢字の正しい発音を覚えるために、外国人にとっても有用ですが、決して「発音記号」ではありません。あくまでも「ローマ字つづり」にしか過ぎません。

現在の英文字(=ASCIIの文字部分といってもいいでしょう)は、ラテン語を表わすのに使われた文字です。ラテン語には都合がよくても、現実に現在使われているさまざまな言葉を文字表記するのには、不足があります。それは、ヨーロッパの国々で、読み分け記号(diacritics)を正書法の一部に取り入れ、文字そのものも増強していることからも、容易に見てとれます。

母音の文字は A E I O U Y しかありません。(ラテン語では Y はもともと母音です。)

事実、文字に読み分け記号をつけない主要な言語は、英語が例外的と言っていいくらいです。しかし、母音の種類は、どの言語でも実に豊富で、アルファベットのもともとの母音文字だけでは、表わし切れません。英語の文字の使い方は、基本的に、短い読み方・長い読み方が母音文字ひとつひとつに割り振られています。いつ長く読むのか、いつ短く読むのかは、まる覚えするしかありません。

<英語の文字の使い方は 複雑>

では、その英語の綴り方は理想的な書記形態(writing system)かといえば、音とつづりが、多対多の対応の、実に複雑なものです。発音を耳で覚えても、正しい綴り方(orthography)は辞典で確認しなければなりません。歴史的な発音を残した綴り方が残っており、また、同音語を区別するための書き分けに、文字の使い方に統一性がありません。文字の使い方の規則(phonics)はありますが、数千語の語彙を正しく書き表わすためには、時間をかけて学習する必要があります。

<漢語ピンインも、恣意的な文字の使い方の一例に過ぎない>

漢語ピンインは、発音を表わすための道具であって、英語のアルファベットのように、ある言語を書き表すための「正書法」「正式な書記体系」ではありません。中国語の正式な書記体系はあくまでも漢字です。

また、発音表記の正式な、科学的に正確な道具は、国際音声記号(International Phonetic Alphabets)以外は、実用レベルの道具としてはありません。

漢語ピンインは、いわば、英語のアルファベット文字を使って、中国語の発音を表わそうとした、方便にしかすぎません。

∴∴∴ したがって ∴∴∴

<漢語ピンインも、科学的に考案されてはいるけれども、限られた文字で、中国語の音を表わそうとする、恣意的な文字の組み合わせに過ぎません>

コメント(5)

<有声・無声の対立と、有気・無気の対立>

そもそもラテン語を書き表す道具だった文字を、世界のいろいろな言葉を表わすための道具として使うのですから、状況に応じて変化をつけなければならないのは当然です。

ピンインを考案した人々は、中国語を母語とする中国人自身でした。この事実は大事です。なぜなら、それ以前のローマ字つづりは、ピンインが直接影響を受けた「国語ローマ字」「ラテン化新文字」の二つを除けば、外国人が中国語を学ぶための、あるいは外国人が中国の固有名詞を書き表すための、道具だったからです。

その違いはどこにあるか?

一番大きな違いは、子音文字の使い方です。

韓国朝鮮語・インド系の言葉以外には、無気音unaspirated・有気音aspiratedの区別(息がたくさん出るか否か)が意味の違いを生みません。ところが、中国語のほとんどの方言は、この対立が意味の区別のために欠かせません。

アルファベットには、P:B C:G K:G T:D F:V という対立がありますが、これは 無声音unvoiced・有声音voicedの違いで、声帯が震えるか否かという違いです。 ところが、中国語の方言ではほとんでこの無声・有声は意味の違いを生みません。

イタリア語や英語を母語にするキリスト教の宣教師たちが考案した、中国語のローマ字つづりは、彼らの語感にもとづいて中国語の音を書き写していったので、中国語には B G D V というような濁音がないという前提でローマ字の書き方を定めたのでした。

したがって、無気・有気の対立は、 P:PH, P:P' のような書き方で示していました。同様に、T:TH, T:T' K:KH, K:K' のような書き方をしていました。
<中国人自身が考案したローマ字は、みな有声・無声の対立を、有気・無気の対立に流用している>

文字は簡潔なほうが、書きやすく、読みやすいのです。「国語ローマ字」「ラテン化新文字」「漢語ピンイン」そして近来の台湾で提唱されている「通用ピンイン」は、いずれも有声・無声の対立を、有気・無気の対立に流用しました。

結果は、B:P D:T G:Kです。実は、この4つのローマ字つづりで、これらの文字の使い方は共通です。
<BEIJING は 「べい・ぢんぐ」か??>

ピンインが普及して、英語の新聞にもピンインの綴り方で中国の地名・人名が現れるようになりました。昔は、PEKINGだった「北京」のつづりが、最近では英語のなかではBEIJINGに変わったことを知っているひとは多いです。

そこで、生まれた誤解が、「正しい発音は、『べい・ぢんぐ』だ」というものです。

間違いです。ピンインの「B」は、英語の「B」と同じ音ではないのです。
昔の、100年以上昔のイギリス人が考案したローマ字つづりならば、

「北京」>> Pei-ching

なのです。「北京」の発音が変わったのではありません。文字の表わす音が変わったのではなく、文字の使い方が、イギリス人と、中国人との間で違うのです。

昔のイギリス人は「北京」の発音は息がでない「ぺ」の音、「ち」だと捉えたか
ら、Pei-chingと綴りました。
これと対立するのは、P'ei-ch'ing です。文字を当てはめれば 「配清」とでもなるでしょう。

近年の中国人は、Pei-ching / P'ei-ch'ing という対立を、符号をつかうのでなく、文字の使い方そのものを変えることで表わすことに決めました。

結果は Bei-jing / Pei-qing です。

したがって、BEIJINGは、あくまでも「ぺい・ちん(ぐ)」であって、「べい・ぢんぐ」ではありません。

でも、息の出る出ないが区別できない、英語の話し手や、日本語の話し手は、濁音と清音の区別は付けられます。
中国人が聞いたら、「ぺい・ちん」(無気音の清音)と「べい・ぢんぐ」(無気音の濁音)の対立は、ひどい訛りに聞こえるでしょう。それでも意味の違いを示すのには有用です。

訛りのひどい中国語になってしまったとしても、中国語の中の基本的な音の対立を示すために、漢語ピンイン(そしてそのほかの中国語のローマ字綴り)の考案者たちは、この、アルファベットの読み方を変える方法を選んだのです。
<意見の一致しないところ>

中国人自身のローマ字綴りで、一致したのは bp dt gk m l n ng だけでした。

北京語の発音には、このほかにもさまざまな音節の頭の子音があります。

ピンインを筆頭に置き、そのほかのローマ字綴りでの書き方を右側に並べてみます:

h ..... x
ng .... q

j ..... z gi
q ..... ch c ki
x ..... hs xi s(-i) s(-i)

zh .... j jh
ch .... tc
sh .... c
r ..... j rh

z ..... tz
c ..... ts
s

母音については、複雑になるのですが、違う部分だけを同じように並べてみます:

ao ..... au
iao .... iau
iu ..... iou
ian .... ien
ui ..... uei
un ..... uen
feng ... fong
ong .... ung
ü ...... y v
üe ..... yo
ün ..... yn
guo .... go
<漢語ピンインは、過去のローマ字綴りの実験を継承している>

最近になって中国語を始めた人は、過去の中国語の発音表記のやりかたを知らなくても無理がありません。なぜなら、テキストの中には「漢語ピンイン」があたりまえのように出てくるからです。それが、試行錯誤の結果、中国語の歴史の中で、二番目の政府公認のローマ字であることは、ほとんどの人が知らないことです。

でも、綴り方の実際をみれば、漢語ピンインは、「ラテン化新文字」「国語ローマ字」、そしてローマ字ではない中国語の発音符号である「注音符号」のやり方を踏まえたことが明らかです。

<継承された特徴>

注音符号から。。。。。。。。。。。。。
声調を符号で表わすやり方。

ラテン化新文字から。。。。。。。。。。
j q zh sh ch z c -ao -ui -iu -un の文字の使い方・組み合わせ

★例外的:山西 Shanxi 陜西 Shaanxi -- この母音字の繰り返しで同音の省の名前を区別するやり方は、ラテン化新文字の規定にすでにあったものが、取り入れられました。

国語ローマ字から。。。。。。。。。。。
上記「ラテン化新文字」から取り入れられた母音の表わし方以外は、ほとんどの韻母は、「国語ローマ字」の基本形と、「漢語ピンイン」は同じです。

違うのは、ü üe ün üng を、「国語ローマ字」は符号を使わないので、-iu -iue -iun -iong と綴ります。
これらが単独の音節になるとき、国語ローマ字は次のようになります:

[陰平 陽平 賞声 去声]
iu YU yeu yuh
iue YUE yeue yueh
iun YUN yeun yunn
iong YONG yeong yonq

頭の文字を y- に変える綴り方は、ピンインの中に取り入れられました。 (国語ローマ字の中では、第二声調を表わす綴りとして規定されています)

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