第2章 2人の道連れとアリストメネースの話
ルキウスは最後に偉大な女神との出会いの後で、完全に救われるが、この太母神ははじめ、人間以下の魔女「女性原理」の形でルキウスの前に姿を見せるのだ。このことは、人間の奥底にひそむ心理学的な真実に見合っている。人間は時として、まず病的で不健全なものの中に神性を見出すものである。まさにそこにこそ「神」がおり、神体験がある。だからこそ、それを受け入れるのに大変な抵抗を覚えるのである。・・・神経症患者が、よく自分の病気にひどくこだわる理由もこれである。・・・いずれにせよ、至高の価値は、このように病的な価値をとったままでは統合することができず、もしこのレベルで同一化しようとすれば、泥沼のような混乱に陥るしかないのは明らかだろう。
ルキウスは最後に偉大な女神との出会いの後で、完全に救われるが、この太母神ははじめ、人間以下の魔女「女性原理」の形でルキウスの前に姿を見せるのだ。このことは、人間の奥底にひそむ心理学的な真実に見合っている。人間は時として、まず病的で不健全なものの中に神性を見出すものである。まさにそこにこそ「神」がおり、神体験がある。だからこそ、それを受け入れるのに大変な抵抗を覚えるのである。・・・神経症患者が、よく自分の病気にひどくこだわる理由もこれである。・・・いずれにせよ、至高の価値は、このように病的な価値をとったままでは統合することができず、もしこのレベルで同一化しようとすれば、泥沼のような混乱に陥るしかないのは明らかだろう。
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