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大西宏の夢を求めて今を生きようコミュのビジネスメンタリズム…「短所がいけない」とだれが決めたのか?!

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ビジネスメンタリズム…「短所がいけない」とだれが決めたのか?!



短所といわれるものが、必ずマイナスに働くとは限らない。短所を裏返すとそれは長所であることが多いからだ。いや、裏返さなくても短所のままでそれが強烈な長所になりうると言った方が正しい。

ジョブズは自己主張が強すぎて頑固、冷酷、短気で感情的、粗野な言動、物事に固執し過ぎ、気まぐれ、矛盾だらけ…それらは、しばしば人と敵対し傷つけたりもするから、明らかに短所である。



「恥をかかせると、刺激になるより落ち込ませるほうが多いですよ」「叱ってもそこまでいうと逆効果じゃないですか」「直ぐに罵倒したりせずに、もっと話を聞いてほしい」

 などと、周りから直言されることが多かった。その都度反省して「罵倒しない」「罵倒しない」などとPCに繰り返し打ったりするのだが、すぐに元に戻ってしまう。つまり、「分かっていてもやめられない」のだ。そして、彼は言った。

「要するに、ぼくはそういう人間なのだ。そうでないとぼくがぼくでなくなる」



 彼のこの性格を「こどものように自己制御がきかない」などととるのは、あまりに短絡過ぎる。

彼のそのような振る舞いが原因となって、アップルからの追放というとうとう彼自身が大泣きすることになる結末になる。

 ただ、この場合、注目しなければならないのは、態度の是非はさておくとしてジョブズが憤激する理由を考えると彼の方が正しかった。彼は当時のアップルの社長が商品開発を軽視していたのが許せなかったのだ。



 彼が包容力を発揮して社長を味方にした上で説得するというのが賢いやりかたであったかもしれない。しかしピュアな彼は、あれこれ残留のための工作はしたけれど、「タテマエをいう」「妥協する」ということができなかったのだ。



 それから10年余りして、アップルに復帰してから、ジョブズは「追放されたことが薬となった」と言った。しかし、確かに彼は経営能力と点できわめて大幅な成長をとげたが、先に述べた短所はそのままで人間的に円くなることはなかったのである。それは復帰後の初仕事が取締役のほとんど全員をクビにしたことであったことでもわかる。



 そう、頑固だからアップルを追放されたが、それだからアップルに戻れたし、アップルを奇跡的に再建し発展させることができた。世の中に、人の評判を気にして妥協を重ねて改革に二の足を踏む経営者は多い。しかし、たとえ行きすぎと非難されても、ジョブズほど決して信念を曲げずに成果を上げる企業家は稀だ。



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 ○彼は、自己主張が強かった。→しかし同時に、非常に個性的、創造的で強い反抗精神をもつ。だからこそ世界を変える商品を開発することができた。

○頑固だった。だからこそ鉄の意志を貫いて目標をことごとく実現することができた。

○気配りするということは全く苦手だったといわれる。→だからこそ、「できない」

と言う部下たちの反対に耳をかさず、不可能と思われる目標を達成することができた。

○極端に短気だった。→だからこそ、熱しやすく、怒りやすく、それがジョブズのエネルギーとなってアップルの高揚感や緊張感をかきたてた。

○タテマエを言うのが苦手なホンネ人間で、相手の感情を逆なですることが多かった。

→そのウラのない純粋さが反って、強い信頼関係や即成果につながることが多かった。

○彼は、物事に固執しすぎるといわれる。→だからこそ、細かいことにもこだわり抜いて、商品を芸術の域まで高めることができた。

○考えることがころころ変わるのでついていけない、といわれる。→それは柔軟な証しでもあり、だからこそ、最終段階で誤りがなくなるのだ。

○矛盾だらけの人といわれる。理が勝っているかと思うと情にもろいところがある。激するかと思うと物静か。自由も規律も尊重する。トップダウンと権限委譲、お金にこだわらないようでそうでないときもある。→だから、片側に偏るのでなく中途半端でなく、両極がちょうど光と影のようにコントラストに輝き効果を際立たせた。例えば、いつも厳しい人がたまに優しくするとその効果が相手しみわたるように。

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このように考えても彼の短所はそのまま長所と見ることはできない。というのは、彼が数々の短所によって人を困らせ怒らせ傷つけたからである。

 ところがいっぽうで、注意深く観察すると、ジョブズが意外に人の話をよく聞き(例えば取締役会やデザイン会議などで)、人への配慮もきめ細かないくつものシーンに気づかされる(例えば、両(養)親や古い仲間への心づかい、社員を讃えたり、職場環境への配慮が行きとどいていたことなど)。



ジョブズについて「あんなに脅しつけなくても、スティーブは十分成果を上げたと思う。彼は周りの人にきびしすぎたと思う」(ウォズニアック=アップルの共同創始者)という見方がある。しかし、古い体制を壊して、短期間で新しい世界を創るという点では、ジョブズに敵う人物はいないように思われる。彼には時間が残されていなかった。



 そのようなことから、彼は目的をやりとげるために、自分の短所すら総動員して演技をしていたということができるかもしれない。彼のもとから逃げだす人もいたが、大多数の人たちが、「彼のおかげで夢・目標を達成できた、自分の力を最大限に引きだすことができた」などと彼を怖れながら尊敬している。彼の死に多くの部下、ファンが泣いた。



 ジョブズの短所の生かし方をみるとき、単純に、人の短所を悪と決め付けたり、自分の短所を殺したりすることがよくないことであることに気づかされる。

 



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