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設計事務所コミュの【相談】設計事務所に転職できますか?

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はじめまして。
現在、大手サッシメーカーの外注委託でサッシ施工図を描いている者です。
多くは既存型CWの取付図や仕口図を描いております。
もともと学歴がない(大卒でない)私は、正規のルートでは望むべくもないと考え、模索した結果、この仕事を見つけ、
「ディテールにかなり強くなれば、大卒の人とも勝負になる!」
と考え、頑張ってやってきました。

実は、この仕事をしながら、建築士の実務経験を得て、一級建築士を取った後、設計事務所に転職してしばらく仕事をさせてもらい、そして30代に独立しようというビジョンがあったのです。

ところが、法改正により、実務経験としてカウントされる範囲が狭まり、現在の仕事が実務経験として数えられなくなることがわかりました。
建築工事全般に関する業務のみがOKで、設備工事とか配管工事などの「各種工事」は除外されることになります。
おそらく今の仕事は「サッシ工事」あるいは「カーテンウォール工事」として各種工事に分類され、除外されることになります。

となると、実務経験年数がストップしてしまうので、このままだと、受験資格が得られなくなってしまいます。
このまま辞めて、設計事務所に飛び込むか・・・・
もう少し待って、実務経験年数がストップしてでも、今のサッシメーカーと円満な形で辞するか・・・・
まさかこんな形で決断を迫られるとは思ってなかったので、非常に困っているんですが・・・・。
ところで、今回こちらで相談したいことというのは、実は今の仕事を辞めるべきか待つべきか?ではなくて、

私の今の能力で、本当に設計事務所に転職できるのか?

ということです。
仕事の進退は自分で決められますが、転職はそうもいきません。
こればかりは、知り合いに設計事務所の方がいらっしゃらないので、こちらに相談させていただこうと思い、書かせていただきました。

以下、簡単ながら経歴を書かせていただきます。

宮崎県出身で東京在住で、現在27歳、最終学歴は高専の建築学科です。
いろいろなバイトで生活しながら、独学で建築を勉強し、3年前から現在の仕事に就きました。
そこで、マンションサッシ、手摺、外装パネル、トップライト、アルミカーテンウォールの1/1スケール納まり図の作図をしています。
使用しているCADはAutoCAD2002です。自分でJWCADもすこしかじりました。

もし設計事務所に転職すると考えると、東京都内になると思います。

こんなところですが。。。
だらだらと長い文章になってしまい、申し訳ありません。
どうかご助言のほど、よろしくお願いいたします。

コメント(14)

建築が好きならどこでも飛び込んで行けばいいと思うよわーい(嬉しい顔)

学歴あっても建築好きでも無い人がやってる方がナンセンスだと思うしむふっ

納まりがわかるってだけでも立派な武器になると思って頑張って指でOK
なるほど。

ホントそのとおりで、好きなら何とでもなります。
学歴や、経歴なんて些細なことです。

ただ、建築設計や、まして、独立を考えるのであれば、躊躇しているひまはありません。厳しい世界ですので、少しでも早くその世界で実践を積んだほうがいいと思います。学ぶこと経験することが山のようにあるので。この仕事ある意味、経験が全てなところありますから。なので、今やっている仕事もその一部にはなると思いますが、その業界意のスペシャリスト(技術部)を目指すのでなければ、3年もやれば十分だと思います。もっと総合的に学ぶ必要があります。

 設計事務所は山のように沢山ありますので、探せば自分に会う場所が見つかると思います。確かに業界自体、現在も厳しく、なかなかまともに募集している事務所も少ないかもしれませんが。特に即戦力でないと、と言われることが多いかもしれませんね。

 ただ、今までの経験、知識を生かすのであれば、大手〜中堅の組織事務所、ゼネコン設計部が向いていると思います。その規模でないとCWや、サッシの複雑なディテールに関わる仕事が少ないので。それにCADもAUTOCADを使っている会社がほとんどなので(アトリエなど小さいところはベクターが多い)、最初はどんな仕事でもこなす気があれば、派遣でも契約でも、働いて、認められれば社員になる道もあります。でないと、いきなり大手〜中堅は入るのにはそれなりの実力、経験が要ります。ただ、独立をほんとに目指すのであれば、アトリエ系がいいですね。いろんな意味で。厳しいですが。組織だと萎えてしまいます。

まず、設計に行きたいなら、魅力的な「ポートフォリオ」をまとめて、自分をアピールすることが大切です。


健闘を祈ります。

早速ご返答いただきありがとうございます。
長くなりますが、申し訳ありません。

>nero@ash さん
一番最初の言葉は、とてもうれしいです。ありがとうございますわーい(嬉しい顔)
ところで、本当はどこでも飛び込んでいきたい・・・のですが、現在の仕事の関係上、非常に多くの建築意匠図を目にするのですが、その仕事のレベルというのが、ものすごく落差があります。
どのくらいかというと、誤字脱字だらけ、まだ設計変更がない段階で1/100図面とカナバカリ・展開図が全部違う、なんていう図面がホントにびっくりするほどあるんです。そういうのに限って「○○建築研究所」とか名前がかっこよかったり。そういう意味では組織事務所といわれるほうがしっかりしてます。
建築が好きっていったいなんだろう・・・と考えたくなってしまいます。。
いや、批判が書きたいわけじゃないんですがたらーっ(汗)、選べる立場じゃないかもしれなけれど、じっくり調べてから・・・と思っていることをいいたかったんです・・・あせあせ(飛び散る汗)すいませんあせあせ(飛び散る汗)

>ムーミンの蒲焼さん
お忙しい中、コメントくださり、ありがとうございます。
建築全般に関わる業務でなければカウントされなくなるらしいのですが、少なくとも、設計事務所にいけばまず間違いありません。
もちろん、実務経験が最優先事項ではないのですが、やはり資格を取らなければ話がはじまらないこともあり、また話がわかりやすいかと思ったので、そういう書き方にしてしまいました。しいて言うなら実務経験は最低限事項でしょうか。
練馬在住なので、池袋か新宿〜中野近辺からあたろうと思います。
前例という言い方は失礼かもしれませんが、そうされたという話はとても心強いです。指でOK

>tsuneさん
非常に真摯なアドバイスをいただき、ありがとうございます。
必要以上に学歴や経歴にとらわれすぎていたのかもしれません。一方で、大卒以上の人々を仮想敵として、建築設計業界を外から見てやろうという気持ちがあったのも確かです。実践なら、いつでもできると・・・。
しかし、tsuneさんのお言葉を聞いていると、実践に対して少し軽視していた気がします。今がタイミングなのかもしれないですね。
「探せば自分に会う場所が見つかる」という言葉は、ハッと目が覚める思いがしました。忘れていました、ここは東京でした・・・せっかく上京したのですから、必ずありますよね?頑張ってみたいと思います。
いろんな設計事務所の建築図書がたくさん手に入るという仕事のメリットを活かして(言い忘れましたが、もちろんそのメーカーの設計図書の扱いに準じてます
あせあせ(飛び散る汗))、それらを勉強材料としてサッシ以外の部分も見てきたつもりなので、特に現在の仕事を活かした仕事がしたいという意思はありません。
ただ、1/1スケールの図面をひたすら描いてきたという強みは活かしていきたいと考えております。
希望としては、アトリエ系なのですが・・・厳しいですね。

やはり、相談させていただいて正解でした。
方向が見えてきたような気がします。本当にありがとうございました!!!


ところで・・・、「ディテールだらけのポートフォリオ」というのは、ダメでしょうか?たらーっ(汗)
ひとえにサッシ・手摺、といっても、内装、外装はもちろん躯体や階段、設備排管、ルーフなどなどの納まりとの絡みが必ずあり、それなりの知識があります。
ここで「呉羽の舎」を引き合いに出すのはおこがましい限りですが、徹底的にディテールで埋め尽くしたものをずっと考えています。
スケッチが好きなので、それも挿入しようと考えているのですが・・・
客観的にみて、いかがでしょうか?
また質問して、申し訳ありません;;
ども。

「ディテールだらけのポートフォリオ」。。。

そこにオリジナリティーがあるのなら、面白いと思いますが・・・。難しいと思います。その技術を生かすのは、いい事ですが、それを売りにしても、見る側は「何がしたいの?」という話になります。言葉は悪いですが、詳細図、参考図は専門の業者(メーカー)に相談すれば、すぐに出てきます。設計者、建築家はそれらを理解し想像する技術力は当然要りますが、それ以上に建築全体を把握し想像しまとめ上げていく指揮者なのですから。
 仮にその部分が評価されて、仕事に就いたなら、会社はドラフトマンというか技術者として扱い、設計事務所内でも同じような仕事をさせられる可能性があります。

 なので、当然、「ディテール」があってもいいですが、自分の個性、考え方が伝わる表現が重要です。もちろんスケッチなどはいい資料です。が、中途半端はだめです。相手はプロですから。「何か」を感じるまとめ方が必要です。
>tsuneさん
追加の質問にかかわらずお答えいただき、ありがとうございます。
またまた、長い文章になってしまうと思いますが、どうかご容赦ください。

「何がしたいの?」という見る側の視点は確かに非常に重要だと思います。tsuneさんの言うとおりです。
そして実は、私はそのとおり、ディテールをやりたいのです。もちろんドラフトマンでは困ってしまうので、正確にはディテールにこだわりたい、といったほうがいいかもしれません。

そう考える私の気持ちはこうです。
確かに、専門の業者に頼めば、より正確な図面をたくさんつくってくれるし、当然ほぼそのまま作れるようになっています。そして、言葉は乱暴ですが、それらを寄せ集めれば、建物はできてしまいます。
もちろん、うまくまとめてあげて建築にしていく仕事は、設計者に課せられた非常に重要な仕事であり、力のみせどころでもあります。しかし、それが、設計者としての最も重要な仕事と考えたとき、本当に「建築家」はいらなくなるのではないか。多分「デザイナー」さえいれば・・・。
うまく調整してまとめあげる仕事は、ゼネコンを含む施工会社のほうがよほどうまくやってしまい、建築家といわれる人々のほとんどは淘汰されてしまうのではないか。彼らが蓄積された技術でもって正確なシステムを作り上げ、体系化し、細分化され、それが建築業界に、あるいは社会に承認されたとき、建築家と呼ばれる人々が太刀打ちできるとは到底思えません。
実際のところ、これから設計事務所と呼ばれるところはどんどん淘汰されるような状況になってきている気がします。
本当に「力」のある建築家だけが・・・という文面をどこかで見ましたが、では具体的にどこに力をかければいいのでしょうか。 
建築家や設計者がこれからどこに力をかけ得るか、というところまで突っ込んだとき、創造とか、個性とか、プレゼンテーション能力とか、矛先を変えただけで行き着く地点が見えない言葉だけしか出てこない。その対象が見えなかったのです。極端に卑屈になれば、それはオベッカとかコネクションとか下請けとかじゃないのか、と言いたくなります。それがない設計事務所はなくなる・・・。本当に酷いことを書いていると思います。
だから私は、その創造とか、個性とか、プレゼンテーションの矛先に、ディテールを当てたいと考えました。新しいディテール、個性のあるディテール、ディテールによる表現。
そこに、建築をまとめあげるものさえもあるとしたら、そこに建築家や設計者たちの生き残る道があるのではないか、と考えています。

ここまでの話をポートフォリオに詰め込むことはもちろんとうてい不可能ですが、まさにtsuneさんのいうように、「何か」を感じさせることができるようなものをつくりたいと思います。
おそらく、相当、茨の道を歩んでる気がしなくもないですが・・・。

なにかずいぶん大げさに話を広げすぎてしまいましたが、不快に思われた方がいらっしゃいましたら、本当に申し訳ありませんでした。
ディテールにこだわらない設計はあまりいないと思います。
確かに自分では書かない人もいます。こういう風に見せたいというのだけ伝えて業者なりに書かせてしまうという感じで。

「それらを寄せ集めれば、建物はできてしまいます。」
その通りでしょう。

しかし、誰がここはこういう風に見せたい、と考えるのでしょうか?
施工会社は施工図を書いたり、うまく調整することはできます。それが仕事ですから。考えること、創造することには時間はあまりかけません。
建築家なり設計者が発想しない限りディテールは始まらないというのが私の考えです。

大学時代に友人が、就職相談の時に教授のところへ同じような希望をだしていました。ディテールをメインでやっている設計事務所ありませんかと。
答えは否でした。(その先生が知らなかっただけという可能性もありますが)

ディテールに特化した設計事務所というのは若干の可能性はあるかとは思いますが、arch1tectさんが独立した時に、アトリエ系事務所の下請け仕事がメインになるでは?と感じてしまいます。ディテールを売りにして評価してくれるのは一般の人ではなく、専門の人(いわゆる同業者)だけですから。
顧客ターゲットが専門の人だったら問題はありませんが。

意趣違いの書き込みでしたら申し訳ありません。

基本はやる気さえあれば誰にでもチャンスはあるし、自分の中で価値(報酬以外のもの)を見出せればやっていけると思います。
ディテールに特化することで、設計事務所の生きる道を見出すならば、
それこそ、ゼネコン設計部が幅を利かし、設計事務所という存在は淘汰されるでしょうね。

設計事務所の仕事のうちで、図面を書くこと、さらにはディテールを書くこと自体は、半分程度・・・1/3,1/4程度です。
残りは、コンサル的に建設計画を考えること、建築全体の計画をすること、建築費の計画をすること、工事を監理すること。
つまり、全体を統括することがほとんどです。
なので、ディテールをひたすら検討することは、建築家として当然の仕事ですが、それを実際に手を動かして書くのは、メーカーや下請事務所のドラフトマンです。

あるひとつの部分に特化してしまうと、全体を見ることができません。
なので、必然的にディテール事務所は、下請け事務所になってしまう。

「新しいディテール、個性のあるディテール、ディテールによる表現」
とありますが、それだけでは建築は作れません。

しかしながら、「ディテールに強い建築家」の存在意義は大いにあります。

>ここまでの話をポートフォリオに詰め込むことはもちろんとうてい不可能ですが
ディテールのみのポートフォリオをつくるなら、その思いをポートフォリオに詰め込まないと、それこそ何したいの?になりかねないし、
入れても、ドラフトマン。

今までの仕事で書いた図面だけでポートフォリオをつくると、
「ディテールいっぱい書いたね〜」言われてしまいかねないので、
アイデアコンペでもいいので、仕事とは別に作ったものを見せるのはどうですか?
自分の考える「ディテールで表現する建築」が垣間見れるようなものを。
ないなら、今からでも2〜3作ってみればよいですしね。


ディテールに特化するという事はディテールの職人と捉えられてしまう可能性が大いにあると思います。
これを良しとするならば技術畑でいかれる方が良いと思います。

みなさんがおっしゃられているようにデザインの中でディテールに拘るというのはまた意味が違ってくるのです。
全体デザインを考えた中でどこで細部まで拘るかという選択をしてそこのディテールをつめていくというのがディテールに拘るということです。

建築家が設計事務所として淘汰されずに残っていくのはオベッカでありコネクションであり営業力であると私は考えています。
ただそれを全面に出して営業なんかしていけないので表に出さないだけで、
拘っている部分を見せているだけにすぎないと思っています。
お施主様のお金で自分の想いを形にしているような仕事ですので
営業力にこそ特化すべきだと思います。
お施主様第一主義で設計するのが設計事務所の仕事では無いでしょうか?

普段の設計において細かいディテール(特にサッシまわり)はメーカーさんにお願いしています。これは防水などの面をお施主様にしっかりと理解して頂くにはメーカーさんの保証というものが不可欠であるからです。
ディテールを考えるのは建築家の下で働くスタッフの仕事ですからどこの事務所へ行ってもディテールを考える機会は溢れていると思います。
ですから何も迷わずに設計事務所に入られてはいかがでしょうか?
すでに御存知かも知れませんが,
横田暉生さんの所やARUPのここ
http://www.arup.com/japan/skill.cfm?pageid=6398
などのイメージに近いのかな,と思いました.
ディテールや技術が下請けでなく,設計者と対等な関係で
(竣工データに社名がクレジットされるし,フィーもしっかり取る)
仕事をしている所だと思います.
ARUPの方は,サッシメーカーから転職される方も多い様です.
いわゆる「建築家」になりたいというお話からは逸れてしまうかも
知れませんが,御参考までに.
みなさま、貴重なご意見ありがとうございます。

いつのまにかたくさんのご意見が寄せられていたので、びっくりしております。一人一人にお返事をさせていただくと、また膨大な文字数になってしまうので、みなさんに、ということでお返事とさせてください。

まず、みなさんのご意見で一番驚いたのは、「ディテールに特化した設計事務所」とか「ディテール事務所」という言葉です。これは、私の言葉が足りず、大変な思い違いをさせてしまったと、反省しております。
私はディテールに特化した設計事務所とかディテールばかりを描く事務所、という意味でディテールにこだわりたい、といったわけではないのです。私が建築に対して、発想や着想を求めるとき、また、設計者としての矜持をどこに求めるかというとき、それはディテールしかないのではないか、と考えたのです。
全体のコンセプトを考えること、お客様の思いや社会の要請に答えること、設計どおりに建物が建つよう、監理し、調整することなどの、「全体を統括すること」をしないわけでもなく、軽視しているわけでもありません。むしろ大変重要なことで、それができない設計者は本当の意味で設計者ではないのではないでしょうか。まして、地道に営業をしていき、仕事を勝ち取っていくことは、それで飯を食べていくわけですから、絶対に必要なことだと思います。
ただ、私は、それが設計者として勝負するところではないのではないか、と考えているのです。もちろん、その仕事が設計事務所の主要な仕事であると認識した上でです。

私は「それが、設計者としての最も重要な仕事と考えたとき、本当に「建築家」はいらなくなるのではないか」といいました。そのことについて説明させていただきます。
それは、付属資料として「コンサルタント」に特化した人が作った企画書や、マンションのディベロッパーが作った市場調査書などを見て、強く危機感を覚えたことに端を発しています。そこには、彼らのものすごいプロフェッショナル意識がありました。マンションなどは予算も敷地条件やターゲットをもとに割り出し、どの箇所にどのくらい予算をふりわけるかだいたいのパーセンテージまで書いてある。意匠についても細かく検討していました。これらをもとに具体的な提案をデザイナーに委託とまで書いてあった。任せるべきところは任せる。徹底していました。これでは「そんなコンサルタントが作ったものでは創造の自由度がない」と言っていられません。
これをみて、私は、一介の設計事務所ではとてもじゃないけどこの分野では勝てない、と思いました。高い情報収集能力、高い分析能力、当然ですが、それが大手はともかく普通の設計事務所にもてるとは思えない。
もちろん、私が見たのは、比較的大規模な工事です。そして設計施工一貫である大手ゼネコンであり、マンションは大手ディベロッパーのものです。しかし、設計事務所は小規模な建築ばかりなので安心だ、なんていえるのでしょうか。隙間産業的なレベルでいりこもうとする連中が、もしかしてすでにいるのではないでしょうか。○○アドバイザーとか・・・・。

(つづく)
(前回からのつづき)

私はこのような、それだけに特化したプロ連中が現れ、それが仕事になるような事態になった場合、勝てる気がしなくなったのです。
少なくともりゅうさんのいう2つ、すなわち、コンサル的に建設計画を考えること、建築費の計画をすること、がそれです。他の、建築全体の計画については、少なくとも基本設計は設計事務所の領分でしょう。しかし、それは、ある程度コンサルが決めた枠組みの中で決められるのが当たり前、という未来がまったくないとはいえないのではないか。また工事監理ですが、法改正によりますます世間の目が厳しくなり、施工会社も自主検査機構が整備されて、最悪の事態として遠い将来、必要性が問われる可能性もあるのではないか。それはそれは極端な話ですが・・・それさえも施工会社のほうがプロになってしまう、ということです。
設計は施主の代理人として、オンブズマン的に確認し、承認印を押すだけ・・・。

もちろんこれだけ仕事を取られてもなお設計の仕事は残ります。しかし、「デザイナー」が建物の外観や内装をデザインし、それらを元に施工会社やゼネコンが施工計画を立て施工する、という体制が整ってしまった場合、そういう時代に変わってしまった場合、設計というもののあり方が変わってしまった場合・・・。

ここまで書いてしまったあとでなんですが、これはあくまで可能性の問題です。いってしまえば机上の空論です。しかしそういう状況がなくはないと思っている、ということです。
構造設計と設備設計が完全に分化しそうな状況を見てしまうとよりいっそう感じてしまいました。さらなる細分化の可能性です。

私は嫌です。こんな状況は。考えすぎなのは重々承知なのですが、なんだか怖いわけです。設計行為の領分みたいなものがどんどん取られていってしまうような感じがして。
しかし、それがもし時代の流れだとしたら、仕方がない。そういうつきつめた考えの上ででてきたのがディテールです。
基本設計もコンサルがきめた枠組みで「デザイナー」を決め込み、建築空間も要請されたデザインで。構造も設備もプロとの打ち合わせ。工事監理もオンブズマン精神。でもその間にあるディテールだけは「建築家」として完全に渡さない。建築家としての個性とか発想とか表現といったものの対象をそこにぶつけることで、乱暴な言い方をすれば「差異化」し、生き残りを図る、と言うのが私の考え方です。
そうするとすぐにディテール屋が出てくるぞ、と言われるかもしれません。しかし、私は、ディテールこそが全体を統括する設計者が守りきれるものだと思っているわけです。

リュウさんは「ディテールに特化することで、設計事務所の生きる道を見出すならば、 それこそ、ゼネコン設計部が幅を利かし、設計事務所という存在は淘汰される」と書かれていらっしゃいますが、私は、ディテールを明け渡せばそれこそ、設計事務所は淘汰される、と考えている立場です。ほりけんさんは「建築家なり設計者が発想しない限りディテールは始まらない」と書かれていらっしゃいますが、建築家なり設計者がディテールを発想してしまえば他のプロが手出しができない」という考え方なのです。

重ねて言いますが、ディテールしかしない、というわけではないんです。設計行為の領分がどんどん他のプロに取られていっても、ディテールだけは取られたくない、ディテールだけは真似できないものをつくってやる、という考え方なのです。そういう考えにおいては、ディテールは真似できない、ではディテールの根拠としての設計も真似できない、という状況をつくりうるのではないか、そしてそこにあたらしい発想やディテールが生まれ、その位相のなかで建築家としての職能を見出したい、というのが私の意志です。

なんだか最初の「設計事務所に転職できますか?」から大きく離れてしまったのですが、まさかポートフォリオの話から、こんなになってしまうとは思っても見ませんでした。もちろんポートフォリオも「ディテールだけ」ではなく、「呉羽の舎」のように、基本設計があり、意匠があり、コンセプトがあり、それをつきつめたところとしてのディテールをひたすら描いていく、というものを想定していました。多分、みなさまがおっしゃられているように最初は「よーかいたねー」と言われるだけかもしれません。そして、それでいいとも思っていました。
しかし、みなさまのご意見をお聞かせいただいて、それだけでは非常にまずいことがわかりました。なぜディテールなのか。もっとよい表現方法はないか。他になにか方法があるのではないか。もう少し考えなければならないと思います。
確かに思いがまったく伝わらなければ「技術屋」と認識されてしまうのですから・・・。

では最後に、みなさま、本当にありがとうございました!!

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