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リメイク映画を比較しようコミュの「無法松の一生」

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戦前(正しくは戦時中)につくられた作品(無法松は板東妻三郎)と戦後リメイクされた作品(無法松は三船敏郎)を比較してみます。監督はどちらも稲垣浩。

まず1人の監督がリメイクした意味ですが、それは戦前版が検閲で総統にカットされたので、リベンジの気持ちだと思います。
戦前(阪妻)版は、「帝国軍人の未亡人に懸想するとは何事か!」というので、関連する部分をばっさりカットされました。

その上、この映画は戦後、GHQによって「軍国主義を想起させる部分はいかん!」と、2カ所、かなり長くカットされました。
日露戦争が始まった部分(新聞記事がモンタージュされて当時の世相が描かれる部分)と戦勝の提灯行列を利用して学生集団がけんかする部分の前半、です。

補足しますと、戦時中のカット部分は失われて、存在しませんが、戦後のカット部分は撮影の宮川一夫さん宅にあったラッシュフィルムが発見され、それを再編集して復元したフィルム一巻が京都文化博物館にあります。ただし復元部分はサイレントです。

余談はさておき、2作品の比較ですが、私は既にカットされたモノを見たのですが、それでも阪妻版が優れていると思いました。

この物語のテーマの一つは、軍人の未亡人(戦前版では園井恵子、戦後版では高峰秀子)への無法松の片思いですが、高峰秀子には女優として色気があり、オンナを感じさせます。三船の恋心がリアルになりすぎます。それに対して、戦前版の園井は未亡人で、母親そのもので、オンナを感じさせません。無法松が思う心は、もちろん恋心もあるが、母を慕う心の面もある。その辺が、無法松自身の生い立ち物語と結合してジンときます。

じつは私はデコちゃん(高峰秀子)の大ファンです。ですが、ここは高峰でなかったほうがよかったと思います。

もちろん、そのテーマ以外にさまざまなテーマを含んでいます。カットされたとはいえ、戦時中に、よく頑張ってつくったと評価します。
どちらも好きな映画ですが、どちらかといえば阪妻版がいいと思います。

若い人にも両方見て貰い、比較して頂ければと思います。

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