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小説インドノケムリコミュのオールド&ニューデリー キング現る <小説インドノケムリ番外>

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そこは、やはり東京有数の繁華街からほど近い
有名な高層ビルの足元から続く商店街の路地の
雑居ビルの三階にあった。
長いカウンターのあるバー。
椅子は妙に居心地が良いと評判が
口コミで広がっていた。
昔、有名ホテルの出身者がやっているという
うわさも流れていた。
近くの商店街は相変わらず毎晩
この町の人間でない多くのほろ酔い人で溢れていた。
バーの名前は、
オールド&ニューデリー。
どうも、昨今、インドに関係のある名前が多い気もするが、
時代の流れか。
今日も開店の時間だ。
店のカウンターの奥は、3人のバーテンダー。
大柄な男、妙に済ました二枚目の男、
そして、まるで日本人形のような女性。
なんとも不思議な取り合わせだ。
やはり、店の名前の関係か、
カクテルやスコッチのほか、カレーライスが売りらしい。

開店すぐの七時過ぎ、
体裁の上がらないサラリーマン風の男の客が、ひとり。
「こんばんは、初めてなんですが。良いですか?
カウンターが好きなんですが。
その一番右端で良いですか?」
「あ、まだお客様がはじめてなんで、お好きなお席にどうぞ。」
「あ、初めてなんですが、どういったメニューなんでしょうか?」
どうも、どこかできいたようなせりふだ。
ぞ、ぞっ、雑煮だ!
二枚目のバーテンダーが、
「いらっしゃいませ。私、山崎譲といいます。やまちゃんで結構ですから。」「お客さんはなんてお呼びしたらよいのでしょうか?」
「あ、このメニューのスコッチをすこっち下さい。」
「お客さん、いいですね!最初から飛ばされて。」
「あ、やま、山ちゃんでしたっけ?
僕は、ナイロン・キングと呼んでください。」
「え?面白いお名前ですね。」と山ちゃん。
「あ、皆にそう呼ばれてます。」
雑煮は、この新しい店を自分の居場所にするらしい。
かつ、名前を変えて生息するつもりらしい。
果たして、
この店で、雑煮は、ナイロン・キングで通せるのだろうか?
いずれ、雑煮を知る人間が来るに違いない。
それに、ナイロン・キングでは、
いかにも、ライオン・キングを、雑煮風にもじったのも
すぐ分かる。
この店は、女性客が多いと聞く。
ナイロン・キングでは..........。
日本人形のような女性のバーテンダーが近寄ってきた。
「スコッチをすこっちですか。
それで?」
この女性は、雑煮に冷たい視線を発している。
それが、雑煮の好みとは知らずに。
大柄なバーテンダーもよってきた。
「ナイロン・キングさん、こんばんは。
今までは、どちらでよく飲まれてたんですか?
あ、わたしは、山皮慎治ともうします。皮ちゃんで結構です。
皮は、皮膚の皮で。」
「私は、裕子よ。女王様とお呼び。」女性のバーテンダーだ。
どうやら、雑煮は、動物の感で、
新しい居場所を探し当てたようだ。
しかし、他の客の種類はどうなんだろう。
「あ、先月まで、インドノケムリという店でね。
でも、突然、ビルごと消えたんですよ。
信じられないと思いますが。」

ナイロン・キングの登場だ。

<続く..........>

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