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小説インドノケムリコミュの怖い店<小説インドノケムリ番外>

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ある年の年明けの普通の夜。

中華街出身の周は、
インドのケムリの隣の町の裏道を歩いていた。
珍しく、インドノケムリではなく、
商店街の中の小さなスナックで、
巨大金融グループの社員のセックスと待ち合わせだ。
店の名前は、「桜」だ。
この街に古くからあるカラオケが出来る
カウンターだけの小さなスナック。
あの懐メロの「小さなスナック」とは無関係だ。
周は、初めて入るその店のドアに手をかけた。
カウンターの中で、女性がいた。
そして、周とその女性は、一瞬にして
目が合ったまま、凍りついたように、
そして、口を大きく開けて立ち尽くした。
で、
「周ちゃん!」
「博子ちゃん!」
なんと、二人は、10年以上前、
東京の東の繁華街で、
ナイトクラブの常連客とホステスで、
お互いを知っていた。
グルメ、そう、生まれたときから女性グルメだった周が、
唯一、試食も出来なかった女性が博子ちゃんだったのだ。
博子ちゃんは、若いときから、スタイルも顔も良い。
それに、周が興味が無かったはずがあるわけがない。
そう、博子ちゃんの家族は、怖い人だったのだ。
シンちゃんを良く知る周は、
手足の指を大事にしたかった。
だから、博子ちゃんを味わうことは断念していたのだ。
ふと、我に返った周は、
開けたばかりのドアを何も無かったように元に戻し、
締めて、一言もその後発せずに、今来た細い路地を
去っていくのだった。
ドアとカウンターの中の博子ちゃんは、
何度も、「周ちゃ〜ん!」と呼ぶばかりだった。
カウンターから、直接客の座る椅子のほう、
つまり、ドアの方に行けない様なつくりの
凄く狭い店だった。
だから、呼び戻すように、叫び続けるしか手がないのだ。
周は、何も無かったように、
いつもの尺連寺定通の居る「インドノケムリ」に、
吸い込まれるように、入っていって、
「いつもの、芋の『勝つ』ちょうだい、
ロックにちょっとだけ水入れてね。」と。
尺連寺は、「いらっしゃい」というタイミングも逃し、
周の「勝つ」を準備し始めた。
「あれ?周さん、
今晩は、セックスさんと、なんか打ち合わせとか言ってなかった?」
尺連寺は聞いていたのだ。
我に返った周。
「あ!そうだ!今頃、セックスは、
あの店に..........。」
尺連寺、「あの店って、どこで待ち合わせたんですか?」。
周は、声にならない声で、
「桜だよ。尺ちゃんが、あそこならというので、
あそこで待ち合わせたら、
なんと懐かしい博子ちゃんがいて..........。」
「あ、そうですね。あそこの女性の名前は博子さんだ。
それがなにか?」尺連寺は不思議そうな顔で、周に訪ねた。
さらに、「あ、だって、雑煮さんも、桜の常連ですよ。」
周には信じられなかった。
「なんで、雑煮さん、あの店に行ってるの?
怖い店のはずだけど..........。」
尺連寺には、様子が良く分からなかった。
「ま、なんだか分からないけど、
雑煮さん、そういうところ、鈍感だからなぁ。
周さん、まぁ、『勝つ』で、気を落ち着けてよ。」
尺連寺は、周をなだめることしか出来ないと思い、
いつものように、振舞うのだった。

同じ頃、巨大金融グループのセックスが、
「桜」のドアを開けようとしていた。
店は、先ほどと違い、
大柄の男たちで、少ない席をほぼ占有していて、
新たに、座る余裕は無い。
でも、巨大金融グループの中でしか経験の無いセックスは、
店に入って、周と待ち合わせるための席を確保しようとするのだった。

その後、周がセックスをインドノケムリで見ることは
無かったという。
周には、なにか人に言えぬ、「怖さ」が
日々、沁みていくのだった。

<この小説は、実在の「博子」さんの承認を取って、
かなり誇張し、フィクションにしたものである。
「博子」さん登場に拍手ぅぅぅ!>
<注意:インドノケムリ本編に登場のセックスについての
時系列は、この場合、問わないこととする。>

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