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アスリート解体新書(球技編)コミュの運動の長期記憶がつくられる場所を発見

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すみません、見逃していました!

要点は、

−−運動の長期記憶は前庭核や小脳核につくられる−−
 このような運動の短期記憶と長期記憶は、どちらも小脳皮質のプルキンエ細胞につくられるのだろうか。「私たちは、4日目の練習を終えたマウスの小脳皮質に局所麻酔をして、その働きを止め、運動効率を調べました。すると、その日の練習前のレベルと同じでした。麻酔で小脳皮質の働きを止めても、前日までの3 日間の練習で向上したレベルは維持されていたのです。このことは、長期記憶が小脳皮質とは別の場所につくられていることを示しています。一方、麻酔の直前の練習の効果は記憶できていないことから、短期記憶は小脳皮質のプルキンエ細胞につくられると考えられます」(図4)

 そこで、永雄TLらは、長期記憶が前庭核につくられているかどうかを確かめる実験を行った。「その結果、運動の記憶は、小脳皮質か前庭核のどちらか一方につくられるのではなく、短期記憶は小脳皮質のプルキンエ細胞に、長期記憶は前庭核にと、それぞれ別の場所につくられることを発見しました。私たちがこの実験結果を発表した前後に、ほかの研究グループも異なる実験で同様の結果を報告しています。これでようやく40年来の論争に決着をつけることができました」

 小脳皮質の機能を止めて練習をさせると、短期記憶も長期記憶もつくられない。「運動記憶のスタートは、長期抑圧により小脳皮質のプルキンエ細胞に短期記憶ができることです。その短期記憶が、プルキンエ細胞が突起を伸ばしている前庭核に何らかの仕組みで移動して、長期記憶になります。また、プルキンエ細胞が小脳核に突起を伸ばしている神経回路では、長期記憶は小脳核につくられると考えられます」



−−インターバルの間に長期記憶がつくられる−−
「動物に運動を記憶させる実験で、例えば練習を1時間行う場合、連続して練習するのではなく、例えば15分ずつ4回に分け、その間に30分くらいのインターバルを置くと、とても効率よく長期記憶への移動が進みます。そして、インターバルの期間に小脳皮質の働きを止めると、いくら練習を行っても長期記憶が形成されないことを発見しました」

 これは、長期記憶の形成には、運動をしているときではなく、運動をしていないときの小脳皮質の活動が重要なことを示している。インターバルの間に小脳皮質でどんな活動が起き、前庭核や小脳核に長期記憶が形成されるのか。「まだ何らかの結論をいえる実験データは得られていません。しかし、前庭核や小脳核の長期記憶の形成では、シナプスの伝達効率が高まる“長期増強”が重要らしいというデータが集まりつつあります」



出典:
「運動の長期記憶がつくられる場所を発見」
   from 理研ニュース 2010年6月号|刊行物|理化学研究所
   http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/news/2010/jun/frol_01.html

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