赤ちゃんの救急箱コミュの【かかりつけ医を持つことのススメ】

私は以前から「かかりつけ医を持とう！」と呼びかけています。
医師不足を前面に出して訴えてきましたが、
今回は患者目線で。


子供の病気というのは診断を下すのがとても難しいです。
お医者さんは、最終的な診断を下すまでに問診や診察でいくつかの可能性を割り出します。
最初はその中から仮の診断をつけて、予想される病気で副作用の少なそうな薬を処方します。

病気によってはそれで治ってしまう場合もあります。
改善しない場合はまた病院へ行くわけですが、
ここで、「全然良くならない！もう他の病院へ行く！」
と言って、最初とは別の病院へ行ってはいけません。
また振り出しに戻ってしまうんです。

病気というのは、進行すればするほど診断が付けやすくなります。
日にちをかけて何軒かの病院を回り、
最後にかかった病院で「結局こんな病気でした」とわかることも。
人間の心理としては、「病気がわかって、この先生はすごい！」
って思いがちですが、それはちょっと違います。
「後医は名医」という言葉を知ってますか？

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時間が経つにつれ、

・病気が進行し、分かりにくかった軽い症状が段々重くなって診断が付け易くなってくる
・医師がなんらかの治療を行った時、それで良くなったりならなかったりする事により病気の種類が絞り込める

などにより、早いうちよりも時間が経ってからの方が診断は遥かに簡単になります。なので、始めに診た医師が仮に付けた診断よりも、後から診た医師の診断の方が正しい事は当たり前によくある事です。
これを、医師の間では「後医は名医」と呼び慣わしているのです。

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だったら、いくつもの病院を回るよりも、
継続して同じ先生に診てもらった方が労力も少なく済むのです。
それに、カルテに一人一人の情報が積み重なっていくことによって、
一人一人のより細かい特徴が掴みやすくなり、
次に診察を受けた時により良い医療を受けることができるんです。


う〜ん。これを例えてみると・・・

初対面の人に恋人との関係を相談してみても、
相談された人は自分の過去の経験などから、
こうしてみれば？それともこうしてみては？
というアバウトなアドバイスしかできないですよね？
でも、長年付き合ってる友達ならば、
相談者の性格や恋人の情報などから、
「あなたはこういう性格だからこうしてみれば？」
という感じで、より合ったアドバイスができるわけです。


わかりますかね？？(笑)

同じ病院を受診し続けることによって、患者と医師との間に信頼関係も築けるし、
その子に合った診察を受けることができるのです。
かかりつけ医を持つことは、医療にとっても患者にとっても、
すごく大切なことなのです。

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もしも、どうしても他の医療機関にかかりたい時には、必ず
・いつから症状があり
・いつ医療機関にかかり
・どんな治療を受けたのか（薬の説明書を持参）
と言う事は包み隠さずに次の医療機関に伝えて下さい。

いろんな事情でどうしても他の医療機関にかからないといけないことはありますし、それは必ずしもいけないことではありません。

それを隠してしまったり、治療内容がわからない状態で受診されるといくら「後医」であっても「名医」にはなりえません。
例えば、発熱で解熱剤や抗生剤を処方されていたとします。
それを「服用していても」発熱が持続しているのと、何も行わずに持続している場合とでは、次に行うべき検査・治療は異なってきます。
ファーストチョイスの薬剤はあまり変化はないと思いますので、結局効果が薄かった同じ内容の処方を行われたりということになり、ご自身の症状が長引く結果となりかねません。

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よく、他の病院を受診することを「セカンドオピニオン」と言う人がいますが、
多くの人がこの言葉の本当の意味を理解していません。

ここで、あるコミュで紹介されていた説明文を転載します。


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ドクターショッピング≠転院(転医)≠セカンドオピニオン


１、掛かっていた病院に何も言わずに、同じ病気で他の病院に移ることを繰り返す＝ドクターショッピング

２、紹介状(診療情報提供書)を出してもらい、それを携えて他の病院に治療を引き継ぐ＝転院(転医)

３、治療目的でなく、紹介状を携えて第三者の専門家に意見を求める＝セカンドオピニオン


１は診断・検査・治療を一からやり直しになるので不適切。２、３は共に紹介状が必要です。
３は診療ではなく相談のみという扱いになるため、保険適用外です。(全額自費)
ドクターショッピングや転院(転医)をセカンドオピニオンと混同する人が多いので注意。
紹介状を携えずに他の病院へ移るのは、ドクターショッピングへの第一歩です。


ドクターショッピングがなぜ不適切なのか

・まっさらな新患でなく、修飾が加わっているので診断がしづらい。本来なら同じ医師が再度見て状況変化がわかれば、さらに正確な診断ができるのに、そのチャンスを放棄している。
・前の診療で改善していないからドクターショッピングしているのに、また同じ診療からスタートする事がある＝無駄が多い。
・診察、検査、治療などを再度行うことになり、医療費の無駄になる。ひいては医療費が増大し、他の患者さんにとっても不利益になる。
・患者側の理解や受け止めがきちんと出来ていないことが原因の一つなのに、それを医師の診断や態度が悪い、と思い込み、 自分に都合のいい答えが聞けるまで青い鳥を探し続ける傾向にある＝患者自身の利益にもならない
・自分に都合のいい答えを求める結果、心の隙に付け込んで耳触りの良い言葉で巧みに近づいてくる悪徳商法などにだまされる可能性が高くなる。

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例えば、病院で手術を勧められたけど、本当にその手術は必要なのかどうか。
それを、紹介状を書いてもらい他の病院へと行き、主治医とは別の医師に意見を求める。

これが「セカンドオピニオン」です。
なかなか治らないからと病院を転々とするのは「ドクターショッピング」です。
決して褒められた行為ではないことを理解してほしいと思います。

時と場合によっては、病院を変えることは必要な事もあるかと思います。
私が伝えたいのは、安易に病院を変える事を勧めて欲しくない。
その時の気分で病院を変えてほしくないって事です。

私達の医療費は、自己負担じゃない部分は健康保険から支払われています。
子供の医療費に関しては、各自治体の税金で補われていますよね。
ちゃんとした医療を受けていれば、無駄に使われなくて済むお金が増えて、
財政面に余裕ができ、その分でより良い医療のために予算が組まれるようになるのではと思うんです。

別トピにも書きましたが、慣れた医師は病院を転々としてる患者を見抜きます。
より良い医療を受ける為に、私達患者側がしっかり考えて行動をしなくてはならない時なんだと思っています。

お願いです。安易に病院を変える事を勧めないで下さい。
病院の受診の仕方について、少し考えてみて下さい。




新型インフルエンザが流行し、ワクチンの予防接種を受ける為にいろんな病院へと駆け回った方も多いと思います。
ワクチンの予防接種も、なるべくならばかかりつけ医できちんと継続して受けて欲しいです。
アレルギーなどがある場合は特に。
予防接種を受けた後、何か副作用が無かったかなどもちゃんとカルテに残っていると思いますので、
次に予防接種を受ける際の判断材料にもなります。




（途中、医療サポーター養成所内のコメントを転載＆利用させていただきました。）