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臨床試験編

 複数の治療方法がある場合、その優劣を判断するには、患者を無作為に各治療に振り分けて、臨床試験で比較するのが、最良と考えられています。

 ところが、「臨床比較試験で検証されたことこそが正しい」という、ある意味で偏った風潮が医学界に浸透した今日、それを巧みに操る仕組みの台頭が目立ちます。最近では、危機感さえ覚えるようになりました。

 具体的には、薬物療法同士を比較する際、どちらが長生きにつながるか、ではなく、どちらが再発を遅らせるかを調べる臨床試験が多くなったのです。

 残念ながら、薬物療法で完治が望めるがんは、ごくわずかです。完治が期待できない場合、最大の治療目標は、生存期間の延長(それも快適な生活を続けながら)になると思います。

 しかし、昨今の「一流のエビデンス(科学的根拠)」とやらの中には、「生存率の改善は証明できなかったが、再発率の改善が確認できた」というものが増えていて、これがとても危険なのです。

 というのも、完治が望めない場合、データ上「再発率」が減っても、実際に「再発」が減るとは限らないからです。どういうことか、詳しく説明します。

 がん細胞が体内に残存すれば「再発」は必至。だから、がん細胞がゼロになったとき、初めて「再発」が減ります。しかし、「再発率」は、がんが一定数より少なくなれば、データ上では容易に低下するのです。

 がん細胞はとても小さく、顕微鏡でなければ見えません。一般に、1センチのがんには10億個近いがん細胞が含まれています。これが半分の5ミリに縮むと、細胞数は8分の1の約1億個に減ります。このサイズが、最新のCTやPETなど画像診断の検出限界。まして、1ミリのがんなど、検査では全く検出不能ですが、そこには100万個ものがん細胞が存在しています。

 つまり、体内にがん細胞が100万個から数千万個もあっても、「検査では再発なし」です。だから、データ上「再発率」は低下します。しかし、数えきれないほどのがん細胞が残っているのですから、「再発」は時間の問題。これが「再発」と「再発率」の根本的な違いです。

 それでも、すべての人のがんが同じ速さで増殖するなら、現在のがん細胞の数と、将来の余命が相関します。けれども、がんの分裂速度や、がんを抑える免疫力は、個々人で驚くほど異なり、がんと共存できる方から短期間で亡くなる方まで様々。ですから、完治率の低い治療法を検証する場合、再発率にだまされてはいけないのです。

 生存率は改善しなかったが、再発率は改善したという多数のデータは、エビデンスとして取るに足らないと考えるのが賢明でしょう。ところが、現実には、こうしたデータに基づく治療がまかり通っているのです。

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植松 稔 うえまつ・みのる 様 プロフィール

 1982年滋賀医大卒。UASオンコロジーセンター長(厚地記念放射線研究所、鹿児島市)、ハーバード大・トロント大客員教授、慶応大非常勤講師。医学博士、放射線科専門医、乳癌学会専門医、放射線腫瘍学会認定医。肺がん三次元ピンポイント照射を開発。著書に「明るいがん治療」。

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/karadaessay/20070706-OYT8T00238.htm



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