けいしき‐めいし【形式名詞】
〘名〙 国文法で、名詞の下位分類の一つ。松下大三郎の用語。それ自体には実質的意義が薄く連体修飾語を受けて名詞句を作る。和語では「こと・もの・あいだ・うち・とおり・とき・せい・はず・かた・ほど・よし・ふし・ところ・ゆえ」など、漢語では「件・儀・体(てい)・方(ほう)・点・段・分」などがある。「事(こと)重大である」「そんなことをいうと為(ため)にならぬぞ」など、単独に用いられる場合は特に「実質名詞」として区別される。〔標準日本口語法（1930）〕
【精選版 日本国語大辞典】
ここでは、「連体修飾語を受けて名詞句を作る」という形式と機能を問題にしている。そして、普通の＜名詞＞のように実質的な内容を持たないで＜名詞＞の形式をそなえているだけだと解釈され、＜実質名詞＞と区別して＜形式名詞＞とよばれるようになった。
しかし、形式だけあって内容を持たない【語】などというものは存在しない。＜形式名詞＞は内容がきわめて抽象的なために、そこから文法的な特徴が生まれただけであって、＜抽象名詞＞とよぶべきものである。英文法では抽象名詞とは、概念、感情、考え方などをあらわす＜名詞＞であって日本語の＜形式名詞＞とは同じではないために、それとの混同を避けて＜抽象名詞＞の名称を用いない研究者もあると思われる。ここでは＜形式（抽象）名詞＞と呼ぶことにしたい。
＜形式（抽象）名詞＞を＜連体修飾語＞との関係で形式的な特殊性としてとりあげても、それでは文法学的な解明にはなっていない。これらの結び付きの背後には、具体的および抽象的のさまざまな認識が立体的な構造を取って存在しているのであり、時枝誠記いうところの入子型構造を理解して初めて、＜形式(抽象)名詞＞がどのように成立するのか、この種の語の使われかたにどんな合理性があるのか、を理解することができる。もし、この認識構造を正しくたぐれなければ、＜形式（抽象）名詞＞の性格およびその使われかたの文法的な説明も、踏み外すことになるしかない。
その典型が、もっとも抽象的な実体認識を表す「の」である。リンゴの山を指し、
＊ その赤い【の】を取って下さい。
の「の」はリンゴという実体を表しており、＜名詞＞であることは明らかである。しかし、
＊ 雨が降った【の】で、濡れてしまった。
の「の」は「雨が降った」という事態を媒介的、抽象的に実体として捉え直したもので、具体的な「もの」に対応しているわけではない。このため、現在の学校文法、辞書類は「ので」を一語とし、＜接続助詞＞とする踏み外しをしている。
これは語を、その内容ではなく形式により自立語／付属語などと区分している形式主義的な言語観、文法観にその根源がある。これが、先に指摘した＜補助動詞＞などという誤った品詞分類にも繋がっている。
補助用言という誤り
https:/
「ので」「のに」を＜接続助詞＞とする誤りについては別途論じます。
詳細は、三浦つとむ[形式名詞「の」について］（『試行 No.41:1974.9 』）参照。■
〘名〙 国文法で、名詞の下位分類の一つ。松下大三郎の用語。それ自体には実質的意義が薄く連体修飾語を受けて名詞句を作る。和語では「こと・もの・あいだ・うち・とおり・とき・せい・はず・かた・ほど・よし・ふし・ところ・ゆえ」など、漢語では「件・儀・体(てい)・方(ほう)・点・段・分」などがある。「事(こと)重大である」「そんなことをいうと為(ため)にならぬぞ」など、単独に用いられる場合は特に「実質名詞」として区別される。〔標準日本口語法（1930）〕
【精選版 日本国語大辞典】
ここでは、「連体修飾語を受けて名詞句を作る」という形式と機能を問題にしている。そして、普通の＜名詞＞のように実質的な内容を持たないで＜名詞＞の形式をそなえているだけだと解釈され、＜実質名詞＞と区別して＜形式名詞＞とよばれるようになった。
しかし、形式だけあって内容を持たない【語】などというものは存在しない。＜形式名詞＞は内容がきわめて抽象的なために、そこから文法的な特徴が生まれただけであって、＜抽象名詞＞とよぶべきものである。英文法では抽象名詞とは、概念、感情、考え方などをあらわす＜名詞＞であって日本語の＜形式名詞＞とは同じではないために、それとの混同を避けて＜抽象名詞＞の名称を用いない研究者もあると思われる。ここでは＜形式（抽象）名詞＞と呼ぶことにしたい。
＜形式（抽象）名詞＞を＜連体修飾語＞との関係で形式的な特殊性としてとりあげても、それでは文法学的な解明にはなっていない。これらの結び付きの背後には、具体的および抽象的のさまざまな認識が立体的な構造を取って存在しているのであり、時枝誠記いうところの入子型構造を理解して初めて、＜形式(抽象)名詞＞がどのように成立するのか、この種の語の使われかたにどんな合理性があるのか、を理解することができる。もし、この認識構造を正しくたぐれなければ、＜形式（抽象）名詞＞の性格およびその使われかたの文法的な説明も、踏み外すことになるしかない。
その典型が、もっとも抽象的な実体認識を表す「の」である。リンゴの山を指し、
＊ その赤い【の】を取って下さい。
の「の」はリンゴという実体を表しており、＜名詞＞であることは明らかである。しかし、
＊ 雨が降った【の】で、濡れてしまった。
の「の」は「雨が降った」という事態を媒介的、抽象的に実体として捉え直したもので、具体的な「もの」に対応しているわけではない。このため、現在の学校文法、辞書類は「ので」を一語とし、＜接続助詞＞とする踏み外しをしている。
これは語を、その内容ではなく形式により自立語／付属語などと区分している形式主義的な言語観、文法観にその根源がある。これが、先に指摘した＜補助動詞＞などという誤った品詞分類にも繋がっている。
補助用言という誤り
https:/
「ので」「のに」を＜接続助詞＞とする誤りについては別途論じます。
詳細は、三浦つとむ[形式名詞「の」について］（『試行 No.41:1974.9 』）参照。■
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コメント(508)
>>[464]
＞主語があり、それに対応する語ではないからです。
理由になりません。日本語は主語がなくても構いません。なぜ「のだ」が述語にはならないのでしょうか？
＞＞うなぎ文ではないのですか？
単なる語の羅列で文ではありません。
は〜？まだ納得していないのですか？馬鹿ですか？
私は予定だ。→私は予定がある。
省略文ではないですか？どこが納得いきませんか？
私はあんみつだ。→私はあんみつにする。
私はバスだ。→私はバスで行く。
私は雪だ。→私は雪が降ると予想する。
と何ら変わりません。うなぎ文は非文ではありません。
それで、
・私は地元に帰る「予定」だ。
・雨が降る「現状」だ。
「予定」と「現状」は、文の成分は何になるのでしょうか？私は主語無し文がいいと思いますが。
＞＞「干渉した」と「の」には捉え直しの関係はありません。
いいえ。
＞動詞の対象だけでなく
動詞の対象だけを捉え直すことはできず、捉え直しの関係にはなりません。あなたの意見は論理破綻しています。文末の捉え直しの文をしっかり理解する能力をあなたは持ち合わせていません。三浦の「動詞の対象だけでなく」に対して、あなたはなぜ動詞の対象だけを捉え直しているのでしょうか？
＞主語があり、それに対応する語ではないからです。
理由になりません。日本語は主語がなくても構いません。なぜ「のだ」が述語にはならないのでしょうか？
＞＞うなぎ文ではないのですか？
単なる語の羅列で文ではありません。
は〜？まだ納得していないのですか？馬鹿ですか？
私は予定だ。→私は予定がある。
省略文ではないですか？どこが納得いきませんか？
私はあんみつだ。→私はあんみつにする。
私はバスだ。→私はバスで行く。
私は雪だ。→私は雪が降ると予想する。
と何ら変わりません。うなぎ文は非文ではありません。
それで、
・私は地元に帰る「予定」だ。
・雨が降る「現状」だ。
「予定」と「現状」は、文の成分は何になるのでしょうか？私は主語無し文がいいと思いますが。
＞＞「干渉した」と「の」には捉え直しの関係はありません。
いいえ。
＞動詞の対象だけでなく
動詞の対象だけを捉え直すことはできず、捉え直しの関係にはなりません。あなたの意見は論理破綻しています。文末の捉え直しの文をしっかり理解する能力をあなたは持ち合わせていません。三浦の「動詞の対象だけでなく」に対して、あなたはなぜ動詞の対象だけを捉え直しているのでしょうか？
>>[469]
＞＞なぜ「のだ」が述語にはならないのでしょうか？
文の成分ではないからです。
＞＞どこが納得いきませんか？
ウナギ脳の小手先のお遊びに過ぎないからです。
馬鹿丸出しですね！！
＞＞文の成分は何になるのでしょうか？私は主語無し文がいいと思いますが。
君な！！
日本語大丈夫か？？？
文の成分と主語無し文に何の関係があるの？？？
こういう所が、ウナギ脳の非論理性丸出しなのじゃ！！！
の「予定」「現状」は文の成分ではありません。
身近な中学生にでも教えを乞いなさい。
＞＞動詞の対象だけを捉え直すことはできず
君な！！
日本語大丈夫か？？？
誰がそんな馬鹿話をしているのじゃ！！
三浦はご法度と言っているのが理解できんのか？？？
■
＞＞なぜ「のだ」が述語にはならないのでしょうか？
文の成分ではないからです。
＞＞どこが納得いきませんか？
ウナギ脳の小手先のお遊びに過ぎないからです。
馬鹿丸出しですね！！
＞＞文の成分は何になるのでしょうか？私は主語無し文がいいと思いますが。
君な！！
日本語大丈夫か？？？
文の成分と主語無し文に何の関係があるの？？？
こういう所が、ウナギ脳の非論理性丸出しなのじゃ！！！
の「予定」「現状」は文の成分ではありません。
身近な中学生にでも教えを乞いなさい。
＞＞動詞の対象だけを捉え直すことはできず
君な！！
日本語大丈夫か？？？
誰がそんな馬鹿話をしているのじゃ！！
三浦はご法度と言っているのが理解できんのか？？？
■
>>[470]
＞文の成分ではないからです。
日本語は主語がなくても構いません。なぜ述語ではだめなのですか？犬だ、火事だ、は述語になるのに。
＞「予定」「現状」は文の成分ではありません。
お、やっとこれが「文末の捉え直しの文」と理解できるようになりましたね！あなたも進歩しましたねえ！昔はごく普通の文だとほざいていましたからねえ。笑い話ですねえ。金田一や奥津の本でうなぎ文の勉強したほうがいいですよ。
日本語は主語がなくても構いません。なぜ述語ではだめなのですか？犬だ、火事だ、は述語になるのに。
＞誰がそんな馬鹿話をしているのじゃ
三浦です。
＞＞「干渉した」と「の」には捉え直しの関係はありません。
いいえ。
＞媒介的な捉え方の場合には、直接に捉える場合と違って、【動詞の対象だけでなく】その上に使われたたくさんの語の対象をも含めてとりあげて、自分の表現する思想を【大きく固定的に】扱うことができるところが特徴です。
なぜ「動詞の対象だけでなく」「大きく固定的に」と三浦が言っているにもかかわらず、あなたはそれに反して、対象だけ、小さく捉え直しているのでしょうか？
捉え直しがあなたは根本的に理解できていません。とてもではありませんが、あなたは「文末の捉え直しの文」を人に説明する能力を持ち合わせていません。抽象名詞の普及は無理です。抽象名詞で一番難しいのは、「文末の捉え直しの文」です。ペテロが転んでいては無理です笑。
＞文の成分ではないからです。
日本語は主語がなくても構いません。なぜ述語ではだめなのですか？犬だ、火事だ、は述語になるのに。
＞「予定」「現状」は文の成分ではありません。
お、やっとこれが「文末の捉え直しの文」と理解できるようになりましたね！あなたも進歩しましたねえ！昔はごく普通の文だとほざいていましたからねえ。笑い話ですねえ。金田一や奥津の本でうなぎ文の勉強したほうがいいですよ。
日本語は主語がなくても構いません。なぜ述語ではだめなのですか？犬だ、火事だ、は述語になるのに。
＞誰がそんな馬鹿話をしているのじゃ
三浦です。
＞＞「干渉した」と「の」には捉え直しの関係はありません。
いいえ。
＞媒介的な捉え方の場合には、直接に捉える場合と違って、【動詞の対象だけでなく】その上に使われたたくさんの語の対象をも含めてとりあげて、自分の表現する思想を【大きく固定的に】扱うことができるところが特徴です。
なぜ「動詞の対象だけでなく」「大きく固定的に」と三浦が言っているにもかかわらず、あなたはそれに反して、対象だけ、小さく捉え直しているのでしょうか？
捉え直しがあなたは根本的に理解できていません。とてもではありませんが、あなたは「文末の捉え直しの文」を人に説明する能力を持ち合わせていません。抽象名詞の普及は無理です。抽象名詞で一番難しいのは、「文末の捉え直しの文」です。ペテロが転んでいては無理です笑。
>>[485]
・私が干渉したのがよくなかった。
それは「全体と部分」という文の組み立ての話で、「私が」を主語とするならば、述語は「干渉したのがよくなかった」ではないですか。全体と部分の「部分」の話では、「よくなかった」の主語は「の」ではないですか。
・私は性格がいい。(全体と部分)
三浦はおそらく「私は」が表現されない
・性格がいい。
について論じていると思いますね。
・私が干渉したのがよくなかった。
「私が干渉した」を「の」に捉え直していると言いたいと思いますけど。そもそも全体と部分を言いたいのであれば、
・私が、干渉したのがよくなかった。
とすると思いますし。
改めて聞きますが、部分の話で「よくなかった」の主語は何ですか？
・私が干渉したのがよくなかった。
それは「全体と部分」という文の組み立ての話で、「私が」を主語とするならば、述語は「干渉したのがよくなかった」ではないですか。全体と部分の「部分」の話では、「よくなかった」の主語は「の」ではないですか。
・私は性格がいい。(全体と部分)
三浦はおそらく「私は」が表現されない
・性格がいい。
について論じていると思いますね。
・私が干渉したのがよくなかった。
「私が干渉した」を「の」に捉え直していると言いたいと思いますけど。そもそも全体と部分を言いたいのであれば、
・私が、干渉したのがよくなかった。
とすると思いますし。
改めて聞きますが、部分の話で「よくなかった」の主語は何ですか？
>>[499]
＞単語を文の文節と考える会社がウナギ脳以外にありますか？？？
「の」は抽象的過ぎてわかりにくいだけで、立派な実質的な名詞です。
＞「よくなかった」の主語は「私が」です。
いやですから、「象は鼻が長い」と同じ文の組み立てで考えているということですか？全体と部分ですか？
・象は//鼻が//長い。
・A氏が//性格が//よくなかった。
・私が//干渉したのが//よくなかった。
この考えであれば、「私が」が主語にはなれますが、「よくなかった」が対応する述語ではなく、「干渉したのがよくなかった」が対応する述語になります。
しかし、捉え直しの説明の文なので、「私が干渉したのが」を主語と考えるのが妥当だと思いますが。例文で言えば、「A氏が」を表現しない「性格がよくなかった。」について、「象は」を表現しない「鼻が長い」について考えるということです。
＞単語を文の文節と考える会社がウナギ脳以外にありますか？？？
「の」は抽象的過ぎてわかりにくいだけで、立派な実質的な名詞です。
＞「よくなかった」の主語は「私が」です。
いやですから、「象は鼻が長い」と同じ文の組み立てで考えているということですか？全体と部分ですか？
・象は//鼻が//長い。
・A氏が//性格が//よくなかった。
・私が//干渉したのが//よくなかった。
この考えであれば、「私が」が主語にはなれますが、「よくなかった」が対応する述語ではなく、「干渉したのがよくなかった」が対応する述語になります。
しかし、捉え直しの説明の文なので、「私が干渉したのが」を主語と考えるのが妥当だと思いますが。例文で言えば、「A氏が」を表現しない「性格がよくなかった。」について、「象は」を表現しない「鼻が長い」について考えるということです。
>>[501]
・私が干渉したのがよくなかった。
＞勝手に別の文に変えて、だから、何なのさ？？？
意味不明です。どういうことですか？「鼻が長い」は別の文だと言いたいのですか？それは文脈がなければの話です。
＞なので、
「よくなかった」の主語は「私が」です。
これは一体全体何ですか？
a私が干渉したのがよくなかった。
b私が、干渉したのがよくなかった。
読点を使うとわかりやすいと思いますが、aであれば「よくなかった」の主語は「私が干渉したのが」です。これは「象は鼻が長い」でいうところの「鼻が長い」になります。bの「象は鼻が長い。」と同じ文の組み立てで考えているのであれば、「私が」の述語は「干渉したのがよくなかった。」です。あなたは誤りです。
・私が干渉したのがよくなかった。
＞勝手に別の文に変えて、だから、何なのさ？？？
意味不明です。どういうことですか？「鼻が長い」は別の文だと言いたいのですか？それは文脈がなければの話です。
＞なので、
「よくなかった」の主語は「私が」です。
これは一体全体何ですか？
a私が干渉したのがよくなかった。
b私が、干渉したのがよくなかった。
読点を使うとわかりやすいと思いますが、aであれば「よくなかった」の主語は「私が干渉したのが」です。これは「象は鼻が長い」でいうところの「鼻が長い」になります。bの「象は鼻が長い。」と同じ文の組み立てで考えているのであれば、「私が」の述語は「干渉したのがよくなかった。」です。あなたは誤りです。
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