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北京波の新世紀映画水路コミュの映画評「鳶がくるりと」

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なにやら東映の大コケ記録じゃないのか・・・とか、友人のハルキング氏がウイーク・ディーの歌舞伎町東映で観客がひとりだけだったという報告があったりで、どんなにつまらない映画なのかと危ぶんでいた。

夕方から土砂降りになったので、近場で、その作品を選択した。始めは一人だが、中年のカップルが入ってきたので、貸切ではなくなった。

育児メーカーの、いわゆる自己啓発系キャリア・ウーマンの観月ありさは、新製品開発プロジェクトの争いに敗れた。

そして本社新社屋の壁面にドイツ人アーティストの巨大オブジェを取り付ける責任者にされてしまう。

会議室の窓際に立っていたところ、高層階の窓の外に鳶の人間が逆さ吊りにされて室内を記念撮影されたことから、観月は抗議をしに、その鳶(「日本晴れ」)の家に駆けつける・・・。

すると井戸のところで裸で水浴びをしている男たちの背中にクリカラモンモン満開であったために恐れをなし、逃げるように帰る。

『凶気の桜』という鮮烈なデビュー作以来ご無沙汰であった薗田賢次監督の第2作目。

ここまではさっぱり面白くないのである。

しかし、いろいろあって、「日本晴れ」に鳶の仕事を頼まねばならなくなり、観月が「鳶」とは何かを学んでいく展開は、そのまま観客の初めて知る世界であり、ただのやくざっぽい連中としかみえなかった「鳶」たちの実際がわかってくると興味は拡がっていく。

丸山昇一のシナリオも、人情の絡ませ方に巧みなところを発揮する。

キャストも意外性はないけれども、宇津井健が老練な番頭役。

木場で言えば「木遣」みたいな歌を息切れなく朗々と歌うのは流石であった。

塩見三省、哀川翔、須藤元気、品川庄司などイメージ・キャスティングばかりだろうが、決して悪くない。

遊びがない分、破綻がない。

そのなかで哀川の娘に扮する新人女優・通川愛理の中性的な魅力はなかなかのものだ。

観月が彼らの仕事場に訪ねていくと、あまりの高さに目が眩むのは、見ているだけで冷や汗がでるものだ。

「鷹」といってクレーンで吊り下げられた建材などの上に乗って作業する仕事など、世の中には凄い仕事があるものだと感心する。

そう、これは、一種のリサーチによるレクチャー映画の意味を持っている。

多少プックリしてきたとはいえ、元祖9頭身の観月の脚のきれいで長いこと!

美却フェチならずとも感心する。

薗田演出はなかなか達者なところもあり、もう1,2本、いろいろな映画を撮らせてみたい監督さんである。(★★★☆)

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