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生活保護者の集いコミュの「猫も“差し押さえ”にあう!?」飼い主はホームレス化…あやうく殺処分、ギリギリ届いた猫たちへの救いの手

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https://www.agara.co.jp/article/178307
 債務者が差し押さえにあい、住居や荷物を失う話は聞いたことがあるだろう。だがその荷物の中に、猫や犬などのペットも含まれることを知っているだろうか? あるとき、そのようにして猫を奪われた男性からの相談が、NPO法人『ねこけん』に舞い込んだ。差し押さえられた猫たちの運命やいかに…。代表理事・溝上奈緒子氏に経緯とその後を聞いた。

【写真】「まるで別猫!」“差し押さえ”で倉庫暮らし…置き去りの巨猫が一転、甘えん坊猫に

■法律上は“物”扱い、差し押さえられた荷物と一緒に猫も倉庫へ…

 「猫が差し押さえられた!?」

 ある日、個人ボランティアのツテをたどって、『ねこけん』に緊急の相談が持ち込まれた。当事者である飼い主は、50代の男性。もともとの仕事の契約が切れたところに、コロナ禍で再就職もままならない状態。お金がなくなり、借りていた部屋は強制退去。公園や駐輪場などで夜を明かすホームレス生活に突入してしまい、持ち物も差し押さえられたそうだ。なんと、荷物と一緒に、飼っていた2匹の猫も差し押さえられたという。

 「その男性には一度『ねこけん』に来てもらい、生活保護についても考えてはどうかとお話ししたんですが、『週に1回アルバイトをしているので、保護は受けられない』と言っていて。ご家族に頼ることもせず、寒空の下でホームレス状態だったんですよね。それでも、差し押さえられてしまった猫たちのことをとても案じていたんです」

 債務者である以上、借りていたお金を返せなければ財産が差し押さえられることは仕方がない。だが、そこにペットも含まれるということを知る人は少ないのではないか。法律上、人が飼育している動物の位置づけは、“物”とされることが多い。

 では今回、差し押さえられた猫たちはどうなったのか?

 「本来なら愛護センターに連れていかれるそうですが、差し押さえた荷物を一旦、保管する会社の方が、ご好意で2匹を倉庫に預かってくれていました。どうやら猫好きの方のようで、ケージに入れ、寒くないようにヒーターも設置し、ご飯もあげてくれていたんです。とはいえ、預かるのも1ヵ月くらいが限度。普通は1週間くらいでセンターに引き渡されてしまうそうです」

 愛護センターに引き渡されるということは、そこから譲渡される場合もあるが、殺処分される可能性もあるということだ。

 このように、飼い主の強制退去や猫を残した引っ越しなどにより、その会社から愛護センターに送られる猫は年間で約20匹。多頭飼育崩壊に陥っている場合もあるという。子猫であれば愛護団体が引き取ってくれことも多いが、成猫となるとそれも難しい。差し押さえられた猫を「あとで迎えにきます」と言う飼い主もいるが、ほとんどはそのままになってしまうのが実情だそうだ。

 『ねこけん』が差し押さえられた2匹を迎えに行くと、その担当者のおかげで猫たちは生きながらえることができ、無事に保護するに至った。「私も、財産と一緒に猫が差し押さえられ、愛護センターに送られることがあるということを初めて知った」と溝上氏は明かす。保護のプロである『ねこけん』ですら把握していないほど、なかなか表には出てこない事例。だが、年間20匹の猫たちが犠牲になると思えば、それは決して少ない数ではない。

 その倉庫の中には、2匹の猫のほかに大きなキジトラの猫がもう1匹いた。どうやら今回の飼い主と同じく、強制退去により猫も差し押さえられたパターンのようだった。差し押さえからすでに3ヵ月が経っているが、いまだ飼い主は引き取りにきていない。

 「『ねこけん』で、そのキジトラも保護したいと申し出ました。ただ、元の飼い主の同意がないと、猫を連れ出すことはできない。結局、当事者に連絡、同行してもらい、無事に保護することはできました。今後、同じような猫が来たら、すべて『ねこけん』で引き取ると伝え、連絡をもらうことになっています」

 一方、2匹の飼い主であった50代男性は相談に来たあと行くあてもなく、再びホームレス生活が待っているということだった。仕方がないので一時、猫用のシェルターに保護(?)し、最終的には『ねこけん』のツテで自立支援団体を紹介することになった。「その方、猫のことはすごく心配されていたんですけどね。ご自身の今後はまったく考えていなかったみたい」と言うが、人間も猫も、なんとか無事に生きていけるようで何よりだ。

 預かった2匹の猫の名前は、「豆子」と「あずき」。そして、倉庫にいた巨漢なキジトラは「十兵衛」という名だった。望んだわけではないとはいえ、人間の都合であやうく愛護センターに送られ、殺処分が待っていたかもしれない猫たちの未来。今回、偶然のような細いツテをたどり、なんとか命を長らえさせることができた。

 家族同様に可愛がられているペットが“物”として扱われることには、疑問を持つ人が多いに違いない。法律上は仕方のないことかもしれないが、ならば飼い主である人間が、ペットをそのような事態に遭わせないように、努力するしかないだろう。豆子、あずき、十兵衛。そして、同じような猫たちがなんとか救われることを祈りたい。

(文:今 泉)

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