生活保護者の集いコミュの反貧困ネットワーク事務局長瀬戸大作さん日記 2/14

２月１４日（火）
【千代田区役所生保申請受理まで５時間！史上最悪の水際作戦】
猫と一緒に家を失った相談者と生活保護申請同行に１３時３０分に千代田区福祉事務所に向かった。終了時間は１８時５０分、史上最悪の水際作戦を跳ね返したが「ありえない」対応に怒りが収まらない。何が問題だったのか！
❶面接相談員がひとりしかいない。
１３時３０分に相談者と受付カウンターで「生活保護の申請に来た」と伝えた。対応にでてきた。生活困窮者自立支援担当と名乗るスタッフが「千代田区では面接相談員が二人しかいない。今日は一人しかいない。対応中なので少し待ってほしい」と伝えられる。待つ間に生活困窮者自立支援担当からヒアリングを受ける。
「私は生活保護の担当ではありませんが引き継ぎます。」ちなみにカウンターの後ろにいる多くの職員は忙しそうに見えない。
❷相談カードが千代田区には存在しない。
あとで他の支援団体の友人に聞いたが相談カードが千代田区には存在しない。書面で相談者本人が記入する「困りごと」「相談内容や使いたい制度」を書くカードが存在しない。
❸２時間まったあげくに面接相談員の追い返し
１５時３０分に面接相談員が来た。面談室やブースにすら案内せずに待機していた椅子で座っていた私たちに迫る。生活困窮担当に反貧困ネットワークで作成した「面談表」を共有していたのに
名前すら引き継ぐ事もなく、「千代田区では今日からの居宅保護はできない」「猫の処分が必要」「千代田区では法外貸付金や緊急援護金制度がない」と追い返しと水際作戦の言葉を連発、面談室にも案内しない。相談者は住民票も今後の住まいの希望も千代田区、なのに反貧困ネットワークの給付して昨晩宿泊したネットカフェが近隣区であった為、「現在地保護の対象とならない」「社協の貸付金も区民でないと利用できない、あなたは区民ではない」とウソの連発！私は徹底抗戦、相談員は時間切れを狙っている、１６時３０分に知人の元区議さんに連絡、元区議さんは現職区議と一緒に駆けつけてくれた。この段階でも相談カードの記入もさせてくれない。生活保護のしおりも準備しない。
❹１６時３０分、私は「このまま追い返して相談者の女性を追い返して野宿させるのか」と声を荒げるしかなかった。事務所内がざわめく。区議も来ていたので課長、査察も同席する事で面談室に通される。１７時を過ぎていた。
➎課長や査察からは謝罪があった。面接相談員は悪びれる事も謝る事もなく生活保護申請用紙に記入をさせた。私から「何故、生活保護のしおりを用いて生活保護制度の説明をしないのか」抗議して制度説明をした。
➏問題は猫ちゃんを抱えての居宅保護先だ。反貧困ネットワークの犬猫シェルターを用意すると最初から伝えていたはずだ。受け入れは数日後になる。さっきまで「一切の法外援護金は千代田区にはない」と言っていたが態度を豹変させ三万円の援護金（生保決定時に返還する貸付金）が渡された。やっぱり水際と追い返しのためにウソの対応をしたことが判った。終了した時間は１８時５０分　福祉が人とネコをを殺すところだった。
❼２０２０年６月に雨宮処凛さんが同じ千代田区の水際作戦について以下のように書いている。「生活保護の窓口は、そこで追い返されたら死ぬ確率がもっとも高い窓口だからだ。他の施策の窓口とは明らかに違う。他に生きる手段がない人たちが来る最後の砦だというのに、なぜ、福祉の知識もろくになく（本当にそういう人がたまにいる）、当事者を傷つける言動を平気でしてしまう人が配置されているのか。はっきり言って、その席にはプロ中のプロしか座ってほしくないのだ。」千代田区は何の反省もしていない。