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生活保護者の集いコミュのヤングケアラー、二重の困難 生活保護制度、大学進学にともない「世帯分離」

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https://digital.asahi.com/articles/DA3S15401309.html?pn=4&unlock=1#continuehere


専門学校卒業後に編入した大学の入学式。スーツ姿で臨んだ(本人提供)
 家族のケアと、自らの学業や生活費の工面とをどう両立すればいいのか悩み、卒業後も借りた奨学金の返済に苦しむ「ヤングケアラー」がいる。進学時に行われる生活保護制度上の取り扱いが、そんな「二重の困難」を加速させている。

 ■母支えながら自らの生活費工面/奨学金900万円、続く返済

ここから続き
 「いまは、自分の人生を大事にしたいと思っています」

 九州地方に住む男性(27)は、小学生のころから十数年、精神疾患がある母と2人で暮らし、見守ってきた。

 その母とは、もう2年ほど会っていない。

 幼いうちに両親は離婚。男性が小学校高学年のころから母は精神的に不安定になり、自傷行為をしたり、「何もしたくない」と一日中寝込んだりするようになった。

 母を落ち着かせようと、話し相手になることを心がけた。代わりに家事を担い、夜中に自傷行為があれば近所の人に助けを求めに走った。

 躁鬱(そううつ)病と診断された母は、調子に波があった。体調がいいときは事務や訪問介護の仕事で働き、家計を支えてくれた。しかし、うつ症状が悪化すると働けなくなり、落ち着くとまた働く。その繰り返しだった。

 母のことを理解しようと作業療法士の資格取得をめざし、高校を出ると専門学校に進んで自宅から通った。母は働いていたが、収入が多いわけではない。学費にあてるため貸与型の奨学金を借りた。専門学校を卒業後、地域で暮らす精神疾患のある人や家族の支援についてより深く学ぶため、大学の保健学科に編入した。

 編入後、母は生活保護を受けるようになった。

 生活保護制度は、保護を受けている世帯の子どもが高校を出たら就職することを前提としている。昼間の大学などに行く場合は実際に同居か別居かにかかわらず、その子どもだけ保護から外れる「世帯分離」をする必要がある。

 男性は世帯分離の手続きをし、実家を離れて大学の近くで一人暮らしを始めた。

 世帯分離をすると、食費など生活費にあたる「生活扶助」が子どもの分減らされ、受ける保護費は少なくなる。

 わずかな保護費で暮らす母にはもう頼れない。しかし、ほかに頼れる人もいない。

 大学に通いながら、飲食店のアルバイトに入れるだけ入った。月に7万〜8万円の収入はあった。それでもアパートの家賃や食費、光熱費は賄いきれなかった。

 母の症状も安定しなかった。自傷行為をやめられず、呼び出されることもよくあった。母の入院など万一に備えた貯金にも回すため、奨学金はほぼ満額に近い月16万円を借りた。「もしものために現金を多く持っておきたくて、奨学金に頼ってしまった」。高校時代に借りた奨学金もあり、専門学校のときもあわせ、返済が必要な額は900万円近くにのぼった。

 2018年春、社会福祉法人に就職したのと同時に、毎月4万円の返済が始まった。少しでも収入を増やすため、手当が加わる夜勤業務に積極的に入ったが、無理がたたって寝込んだ時期もあった。

 返済は40歳過ぎまで続く。「ここまで返済が大変になるとは。働きながらいくら返していくことになるのか、知識が足りなかった」。その後、母は再婚し、呼び出されることはなくなった。

 「母と過ごしたことは大事な思い出です。でも、つらいことも多かった」。自分から連絡をとるつもりはないという。

 北海道大大学院の松本伊智朗教授(教育福祉論)は「大人が働けず、経済的に厳しいヤングケアラーの家庭は少なくない。生活保護世帯であれば世帯分離して学生時代から自立を求められ、家族の介護も重なって『二重の困難』がある状況になってしまう」と指摘。「給付型奨学金の拡充など子どもへの経済的支援と同時に、子どもがケアしなくても家族が生活できるよう、公的なケアが十分保障されることが必要だ」と話した。(畑山敦子)

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