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生活保護者の集いコミュのコロナ禍の自粛で日銭が切れるデリヘル嬢たちの悲痛

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https://news.yahoo.co.jp/articles/f537f0a7c7157560eff094db0358c299611423eb

性風俗で働く人々に対して、生活・法律相談を無料で実施している「風テラス」。弁護士とソーシャルワーカーがチームを作り、債務整理、離婚、DV、ストーカーなどさまざまな相談に応じている。コロナ禍に伴う経済活動の自粛はサービス産業を中心に甚大な影響を与えているが、その中でも性風俗業界で働く女性に与えた打撃は深刻だ。事実、風テラスへの相談も2020年春以降、激増している。風テラスの代表で、『性風俗サバイバル』を上梓した坂爪真吾氏(ホワイトハンズ代表)に話を聞いた。(聞き手、篠原匡:編集者・ジャーナリスト)

いまだ店舗型風俗の形を保っている大阪・飛田新地(写真)

 ──コロナ禍に伴う休業や自粛で性風俗業界は大きな影響を受けました。風テラスに駆け込む人も数多くいたのではないかと思います。当時はどういう状況だったのでしょうか。

 坂爪真吾氏(以下、坂爪):毎日が戦場のような状況でしたね。2020年3月まで、風テラスの相談者数は毎月60〜80人ほどで、1日の相談者が10人を超えることはまずありませんでした。ところが、東京都が外出自粛要請を出した3月25日以降、全国の性風俗店で働く女性からの相談が爆発的に増え始めたんです。最終的に、2020年の相談者数は3000人近くに達しました。2019年の800人と比べれば、4倍近い増加です。

 風テラスでは、公式サイトやメール、LINEやツイッターなどのSNSで相談を受け付け、その相談内容を見ながら風テラスの弁護士やソーシャルワーカーにつないでいくという形を取っています。緊急事態宣言が出ていた頃は私も相談対応に入っており、朝から晩までLINEやツイッターを返信している状況でした。

 ──どういう相談が多かったのでしょうか。

 坂爪:生活費や養育費、学費に関する相談がやはり多いですね。完全自由出勤で現金日払いの性風俗では、夫のDVから逃れてきた人や精神疾患を抱えている人など、一般的な昼の仕事に就くことが難しい女性が多く働いています。ところが、コロナによる店舗の休業や営業自粛で日々の生活費を稼ぐ手段がなくなってしまいました。こういった女性は数日間働けなくなっただけで生活が破綻してしまいます。

 現に「家賃を2カ月滞納しており、追い出されるのではないかと不安」「メンタルの調子が悪く、まともに働くことができない。お店に出勤する日を増やしているが、コロナの影響で稼げそうにない」「暴力を振るう親から逃げてホテルに暮らしていたが、コロナで収入がなくなり、あと数千円しかない。保険証も住民票も何もないので給付金を受けられそうにない」など、苦境を訴える声が相次ぎました。

 ──どういったアドバイスをしたのでしょうか。

■ 貧困とは無縁だった高級ソープ嬢もコロナで打撃

 坂爪:所持金が尽きそうなシングルマザーに緊急小口資金の申請方法を教えたり、ネットカフェを転々としている人には生活保護の申請をアドバイスしたりといったことです。心身の状態が悪く、所持金がない上に性風俗でも稼げないとなると、生活保護を提案する以外にありません。性風俗で働いている人は対人コミュニケーションに問題を抱えている場合も少なくないので、窓口に行き、現在の状況を説明することそのものが難しいという現状があります。

 ──年齢層は? 

 坂爪:40代以上という方もいましたが、やはり20代が中心です。

 ──デリヘルで働いている人の相談が多いのでしょうか? 

 坂爪:デリヘルはもちろん多いですが、高級ソープ嬢や高級デリヘル嬢などこれまで貧困とは無縁だった人からの相談も増えています。彼女たちは月に100万円以上を稼いできましたが、家賃やカード返済など固定費も高いため、収入が途絶えると一気に苦境に陥ってしまいます。

 ──坂爪さんは「性風俗の世界は『共助』の世界」と話しています。どういうことでしょうか。

 坂爪:コロナ以前には、風テラスの弁護士やソーシャルワーカーは定期的にデリヘルの待機部屋に出張相談に行っていました。私たちが主に連携しているのは、応募者全員を採用する格安のデリヘル店です。こういったお店は誰でも採用するため、経済状況が悪い女性や、病気や障害などで心身に不安を抱えた女性が数多く集まる傾向にあります。

 他店では採用されない女性が働くことができるという意味において、こういったお店は文字通りセーフティネットとして機能しています。しかも、ただ採用するだけでなく、お店が性感染症の有無をチェックしたり、メイクや髪型のアドバイスをしたりと、女性がお客を取れるよう、いろいろとサポートしています。あくまでも限定的な形ですが、こういった店ではお店と女性が支え合って生きている。

 もちろん、彼らが経営のために女性の面倒を見ているのは間違いありません。ただ、デリヘル嬢とお店、すなわち店長やドライバーとの関係を見た時に、これは「共助」であり、限りなく福祉に近いと感じたんです。実際のところ、格安のデリヘル店は、役所よりも支援が必要な人にリーチできている場合もある。この領域に集まる女性に支援を届けることは、福祉の観点で見ても重要です。

 ──確かに。

 坂爪:性風俗の世界から足を洗うことができればそれに越したことはありませんが、現実を見れば、さまざまな事情で定時の仕事や昼の仕事に就けない人は必ず存在します。生活保護などの「公助」があるではないかという声も上がると思いますが、社会保障制度はあくまでも本人の申請が必要です。会社に勤めている方であれば自分で書類を集めて申請することは簡単なことかもしれませんが、それが彼女たちには難しい。コロナの休業補償で当初、性風俗業が除外されたように、そもそも性風俗業界は公助を極めて受けにくい存在です。
 
──役所の申請手続きに付き添いが必要だという話はしばしば耳にします。

■ 自助も公助も受けられない風俗嬢はどうすればいい? 

 坂爪:分からない人には本当に難しいんですよ。そもそも確定申告をしていないなどの理由で役所に近づきたくないという人もいます。相談が相次いだ昨年春のピーク時も本当は付き添いまでできればよかったのですが、当時はリソースが限られており、申請方法を伝えることしかできませんでした。

 ──自助努力の一言でもかたづけられませんね。

 坂爪:自助努力にも限界があります。長年、性風俗の世界で働いてきた人が昼の仕事に就くのは、履歴書の面からも、生活のリズムという面からも簡単ではありません。心身の調子が悪い人が性風俗で働くのは自分のペースで収入が得られるからです。そんな女性が出勤してもコロナで全く稼げず、所持金が尽き、寝泊まりしているホテルやネットカフェを追い出された後、状況を改善させるには自助努力だけでは不可能です。

 今回のコロナ禍では共助としての性風俗業界が崩壊した結果、自助も通じず、公助にも頼れず、多くの人たちが奈落の底に突き落とされました。これが1年間、風テラスの活動を通して見えた現実です。

 ──坂爪さんはホワイトハンズで射精介助サービスを展開しています。これはどういうものでしょうか? 

 坂爪:脳性麻痺やALS、筋ジストロフィーなど、重度の身体障害のために自力でマスターベーションできない人のための介助サービスです。そんなサービスは必要なのか、男性の射精介助を女性がやるのは性搾取ではないかなど批判もたくさんいただきます。ただ、射精は障害者の自尊感情に関わる問題であり、ケアすべきだというのが私の考えです。介助するスタッフの性別は利用者に委ねられていますが、スタッフを選べるわけでもありません。

 ──なぜ性に関する分野に注力しているのでしょうか。

 坂爪:僕が高校生だった90年代後半に、援助交際が社会問題になりました。その時に、社会学者が援助交際の是非について議論しているのを見て、性風俗の業界に関心を持ったんです。援助交際はそもそもいいのか悪いのか、その行動に自己決定権はあるのかどうか、といった議論です。それで社会学に関心を持った僕は、東京大学で迷わず社会学を専攻しました。ゼミは、フェミニズムとジェンダー論で有名な上野千鶴子教授の「上野ゼミ」です。

 ──上野ゼミで性風俗について研究したのですか? 

 坂爪:フェミニズムの観点から見れば性風俗はあり得ない世界ですが、上野先生は学生のやりたいことを尊重される方なので、特に何も言われませんでした。現に、ゼミに在籍していた2003〜2004年には新宿・歌舞伎町や池袋のイメクラなどを取材し、「恋人プレイ」について分析していました。どういうプレイだと恋人だと感じるのか、といった研究です。ゼミ生の大半は女性なので、他のゼミ生からは顰蹙を買いましたが・・・。

 ──なぜホワイトハンズを? 
■ 今注目しているのは大阪・飛田新地

 坂爪:性風俗を研究していたことも影響していますが、もともと性風俗に関連したところで起業したいという思いを持っていまして。

 最初は健全なキャバクラを作ろうと、高齢者を対象に、話し相手として素人女性を派遣するサービスを始めました。なぜキャバクラに行くのかということを突き詰めて考えると、結局、話を聞いてほしいから行くわけですよね。ならば、話し相手となる素人のニーズがあるのではないか、と。ただ、男女の素人スタッフは集まりましたが、高齢者が集まらず、結局はやめてしまいました。

 ホワイトハンズについては、性風俗の研究をする中で障害者の射精という問題があるということが分かりましたので、その問題を解消するサービスを立ち上げようと思ったのが起業のきっかけです。

 ──現在、注目しているテーマや分野はありますか? 

 坂爪:大阪の飛田新地です。私が大学で性風俗を研究していた時は店舗型風俗の最盛期でした。「職員室」や「体育館」を再現した学園系イメクラや電車内で痴漢ごっこができる専門店、アニメやゲームの格好をした女の子と遊べるコスプレ専門店など、さまざまなお店がありました。最も遊び心と創意工夫があった時代だといってもいいと思います。

 ただ、警察によるその後の浄化作戦によって店舗型風俗店は一掃され、無店舗型のデリヘルが中心になりました。その中で、飛田新地は100年以上前から店舗の形で残っています。しかも、性風俗店業界は往々にしてバラバラですが、飛田新地は料理組合を中心に一つにまとまっており、コロナ禍の中で抗体検査を実施したり、2019年のG20大阪サミットの時に一斉休業したりと、他の性風俗業界にはない動きを取っています。この部分はもう少し詳しく研究したいと思っています。

篠原 匡

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