D・マーティン・ロイドジョンズコミュの『旧約聖書から福音を語る』

旧約聖書から福音伝道を語った説教です。

この本を読んで私は二つの思い込みを訂正しました。

一つはロイドジョンズは講解説教者であって伝道者ではないという思い込み、もう一つは、旧約聖書から伝道メッセージを語ることはできないという思い込みです。

チャールズ・フィニーからはじまった伝道大会の方式をきっかけとして救われた人はいるでしょう。けれども、それだけが唯一の伝道方法かというと、決してそうではないのです。

ある人がロイドジョンズに対して「あなたがウェストミンスター・チャペルで最後に伝道集会を開いたのは、いつですか？」ロイドジョンズは答えました。「毎日曜やっています。」彼は毎週夕礼拝で、伝道説教を語っていたのです。

旧約聖書から伝道説教を語ることが出来なくなった理由は、リベラルの高等批評の影響です。福音的な教会の者たちでさえ旧約聖書の「悪評」を知っています。しかし、歴史的キリスト教をふりかえると、宗教改革者、ピューリタン、スポルジョンらが聖書全体から説教したことを見出します。

ロイドジョンズの説教を聞いたウィルバー・M・スミスは記しました。
「説教を三分も聞かないうちに、神はこの聖書を通して語っておられると、いかに彼が確信しているかがわかった。聖書は誤りなき神のことばであると信じ、その聖書にどう接するかで人の永遠の命は決すると信じていた。私はこのような説教を久しく聞いたことがなかった。聞きながら、私は心で一つのことを決心していた。これから先、生きるかぎり、自分の心を注ぎだし、神に祈り、聖霊の力を求めて、自分のベストを尽くして説教をしなければ決して満足しないことにしよう、と。」

私たちも聖書全体を神のことばとして受け入れ、聖書全体からみことばを語って行きたいと、切に願い祈ります。