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@ちゃんねるヲタドラマコミュの〜花の大乱舞〜第41回。

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第41回「希望と別れ」

1552年(葉路2)1月10日。
甲斐の国。岩猿山城。
この日。城を守っている、5百の兵の目に一筋の狼煙が映っていた。

”須藤まあさ出陣”
白い狼煙に微かに青々した色の煙が混ざっていた場合。
須藤軍の狼煙の合図・白は出陣・援軍を意味していた。

特に狼煙に青が混ざっている場合。それは、須藤まあさ自ら軍を率いる合図だった。

「殿。狼煙の件まことでありましょうか。よもや、また道重さゆの罠ではないでしょうか。一時さゆは我が軍に身を置いた身。狼煙合図の事は知っているはず」狼煙の一報を岩猿山の城主、熊井虎友に告げた、家臣の千石みなみは、狼煙合図の知らせが、今、城を囲んでいる軍の総大将、道重さゆの罠ではないかと警戒促した。

「確かに、さゆは狼煙の事は知っていると思うが。ここまで手が込んでいるとは思えない。仕掛けるなら、もうとっくにやっているはずだ。七日目だぞ。我が城を囲んで。。」虎友は城の主殿から出て、自分の目で狼煙を確かめた。

狼煙は岩猿山城の正面、都留河口湖方面から高々と上がっていた。

「殿。笹子峠方面からも上がったよし。甲斐側の大和砦から上がったようで、これで狼煙の真意は明らかになりましたね。じき吉川ゆう殿も援軍に参りましょう」虎友のもう一人の家臣、おかだ結は城の右手の方角からも狼煙が上がった事を虎友に教えた。

「しかし万が一もありますから。私が、さゆの陣に忍び、確かめて来ましょう」
虎友の背後にすっーと現れた、須藤軍の忍び、長黒髪のちなは、そう呟いた。

虎友は首を縦に振り、ちなにさゆの陣の探索の命を出した。

狼煙の合図は岩猿山城に入っていた、ベリヲタ兵達に強い士気を上げさせた。

だが、その一方で狼煙を見て、落ち込み、頭を抱えていた者が城の中にいた。

(マジで。どうする??)

その者の慌てている姿を遠くから、秋山家から派遣されて来ていた、城やぶきが鋭い眼差しで観察していた。

狼煙の知らせは、岩猿山城を1万の兵力で囲んでいた、道重さゆの元にも伝わっていた。
さゆは本陣に、久住こはるや家臣達を呼び、今後の戦の方針を決めようとしていた。
「さゆ様!あの狼煙の意味はなんですか」小春はさゆに狼煙の意味を教えて貰う。

「白い狼煙は出陣または援軍が動く事を意味するが。あれに青が混ざっている場合だと・・・」さゆは途中で話すを止めた。

「青が混ざっていると何なんですか。。まさか??」小春は何か気づいたような顔でさゆを見る。

「青の狼煙は総大将出陣。つまり、須藤まあさがやってくるという知らせだ」
さゆは、一番恐れていたことが起こりそうで気が気ではなかった。

「須藤まあさ。京を出たとしてもこの甲斐に到着するまで恐らく10日ほどかかりましょう。その間にまず岩猿山城を落とし、甲斐に攻め込み。つぐなが桃子を討ち取りましょう」さゆの落ちていた士気を小春は今後の戦略を言い、やる気を出させた。

「そうだな。岩猿山城に総攻撃をかける。それと同時に笹子峠の吉川ゆうも叩く。笹子峠にいる、北原さゃかにそう申し伝えよ」さゆは軍議を終え。各武将たちに指示を出して行った。

さゆ軍の兵士たちの中に、須藤軍の忍び、賀頭市が入り込んでいたのを。さゆは知らなかった。都留河口湖方面から出た狼煙は、この賀頭市の知らせによって出た狼煙であった。賀頭市は駿河で配下の者と別れ、岩猿山に。配下の者を甲斐うぇるかむ館に走らせていた。甲斐側からの狼煙合図は、この配下の者の知らせによるだろう。

賀頭市は京を1月7日の夕刻に出たのだから。わずか3日で500キロちかくある甲斐まで来たことになる。

その賀頭市を岩猿山城から出て、さゆの陣を探っていた、長黒髪のちなが見つけた。
「賀頭市。お前、さきちゃんについて京にいたのではないか。。。そなたがここにいるということは狼煙の事まことだな」ちなは賀頭市の右肩をポーンと叩く。久々と言う気持ちと、助かったという嬉しさをこめていた。

「して殿は。いつ。ここに参る」
「私は武蔵の反乱を聞き、さき様に急ぎ甲斐に向かえと言われ。殿たちよりも先に京を出ました。1月7日の夕刻です。殿たちは早くても8日には出たかと。しかし・・」賀頭市は持っていた竹筒から水を一口飲んだ。

「しかし・・って何だ?」ちなは賀頭市の報を待った。
「大納言様の許可が出るかどうか。噂によると、今、朝廷を裏から操っているは大納言だと。それと、この武蔵の反乱も大納言様が糸を引いているのではないかと」賀頭市は自分の情報収集でつかんだ噂をちなに教えた。

「まいみめ。。。さゆに甘い汁を吸わせたか」
「ちな様。さゆは今日明日にも岩猿山と笹子に総攻撃をかけるよし。虎友と桃子様に知らせを。私は、このまま、さゆの陣に紛れ込み撹乱を仕掛けまする。でわ」
そう、ちなに言うと、賀頭市はすっーと消えた。

ちなもまた、賀頭市が知らせてくれた情報を虎友に教えるべく、さゆの陣を後にした。その後、ちなは岩猿山城から笹子峠に走った。城やぶきにある人物の監視を頼んで。。

この頃、当の須藤まあさは伊勢の国にいた。
1月8日に京・山科の関で矢島軍の未知千の利休に襲われた後、配下の菅谷りさこと別れ別れで甲斐を目指していた。
りさこに美濃大垣城に向かえと言われたが。美濃ではなく。伊勢に来ていた。
このことは多分りさこも知っているだろう。未知千の利休にわざと偽の場所を知らせたのである。
まあさは伊勢に入り、直ぐに見つけた茶屋で休んでいた。乗っていた馬にも飼葉と水を与え休ませていた。
(狼煙連絡は。もう甲斐に届いているはず。狼煙の事はさゆも知っているはず。急がなければ)まあさは京の屋敷を出る時。家臣の一人に狼煙ネットワークを使い、甲斐に救援に向かうと言う事を知らせよと言い残していた。

まあさは2日間寝ずに馬を走らせて来ていた。疲れは少々あるが、今は気合で押しのけている。
一刻ほど茶屋で休んで後、まあさは再び馬にまたがり伊勢亀山の地に入った。

伊勢亀山は秋山家のおおせ楓の領国。
まあさは秋山家に兵の調達を頼まず。津、辺りから船で浜松に向かう事を決めていた。
伊勢亀山の関所では怪しまれることなく通過し、伊勢亀山城内を後にした。

海岸線には日が落ちる手前に到着した。
船主の家を周り、浜松まで船を出して欲しいと頼む。
持参していた砂金の量に。船頭たちはすぐに了承してくれた。
明朝(1月11日)日が昇る頃に船を出すと言ってくれた。
まあさは船頭の家で暖を取っていた。
「あんた、どっこで見たことある顔だな」船頭の一人がまあさに酒を勧めた。
まあさは話しをごまかす為。領主おおせ楓のことや秋山りゅかのことを聞いて見た。

「楓様はもぅ立派な方じゃ。我ら下の者までの事まで案じ。労いの言葉をかける為にお越しくれたり。税を一時免除するとか。つんく幕府時代の時とは大違いよ。まぁ、りゅか様が乙女城でしっかり政務しているからじゃな。りゅか様が尾張美濃伊勢を治めてからはよその国の農民たちがこぞって三国に住みつき出したとか。。」
船頭は嬉しそうな顔で酒を飲む。

(りゅか。そなただけは敵に回したくないな)まあさは心のどこかで呟いていた。

そんな中船頭の一人が家に入って来た。
「寒いな。。明日は雪が降るかもな。。んん。。」船頭は家に客人がいたのに少し驚いたが、寒かったのか、すぐに火にあたっていた。

「なんだ。その紙」家の主の船頭、茂呂蔵(もろぞう)が暖を取っている船頭が持っていた紙のことについて尋ねた。

「亀山城中で配られていた手配書だよ。なんでも須藤中納言まあさとかっていうお方が帝を暗殺しようとし、失敗し、逃げているとか。2日前に京を出たらしいから、今頃は亀山か大垣とかにいるんじゃないと役人いいまわっていたよ」
船頭は持っていた紙を茂呂蔵に見せた。そこには須藤中納言まあさの人相画も添えられていた。その人相画を見、茂呂蔵はまあさの顔をチラっと見た。
しかし、まあさは手配書にも同様せず。ちびちびの酒を飲んでいた。
茂呂蔵はその大胆さ振りに圧巻し、その手配書をすぐに火に入れ、燃やしてしまった。

「何するんだよ。見つけたら金たんまりもらえるのによ。。。」船頭は燃えて行く紙をくち押しそうに眺めていた。

「明日。このお方を浜松まで船でお送りする。ほら金なら。このお方からたんまり貰ったわ」茂呂蔵は船頭の前にズシンと思い砂金袋を置いた。。

茂呂蔵はにっこりとまあさの顔を見た。それにまあさは軽く頷いた。

まあさは小刀などの武器を持たず。船頭の家でしばしの眠りについた。
夜中に茂呂蔵が家から出て行くのがわかっていたが。まあさは目を閉じていた。

翌朝。日が出る少し前。茂呂蔵は昨日来た船頭と配下の者たちを連れて、まあさを自分の船に案内した。船のところには二人の人物がいた。

おおせ楓と秋山りゅかであった。

「客人。浜松への船旅気をつけてな」りゅかはまあさのことを客人と呼び、旅の安全を祈った。

「客人。船を二艘用意した。中身は浜松で開けてくだされ。ご無事を」
楓も、またもまあさを客人と呼び、まあさが乗る船以外に二艘の船を用意させ。それをまあさに見せた。

「どなたか存じ上げませんが。このご恩は一生忘れませんぬ。生きてお会い出来たら、その時に。。」普段泣かない、まあさが一粒の涙が流れた。

まあさは茂呂蔵の導きで船に乗った。
船頭が錨を揚げ、海岸線から離れて行く。

「先程。菅谷りさこが岐阜から木曽にむかったよしとの報告が入った!!!」
りゅかは船に乗っている、まあさに向かって大声で叫んだ。
その言葉に、まあさは手を振って答えた。

(まあさ。生きて、また会おう)りゅかは船に手を振りながら、そう心に言いかけていた。

まあさたちを乗せた船は伊勢湾を東に東に向かう。

1月11日。甲斐笹子峠。
こちらも太陽が昇ったと同時に戦いが始まった。
須藤軍の吉川ゆうが笹子峠頂上に陣を取る、道重軍の北原さゃかに攻撃を仕掛けていた。朝駆けである。その前の日の深夜から、ゆうはゲリラ戦法で北原軍の兵士たちを寝かせなかった。寒さもあり、北原軍の半数はこの時戦意を失っていた。しかし、北原さゃか自身の活躍により、ゆうの朝駆け攻撃は失敗に終わった。

「今度は私が攻めるわ。ゆうは間道を使い、峠の裏手に回りなさい」ゆうはその命を聞くと自分の陣に戻って行く。

ゆうに命を下したのは。つぐなが桃子で合った。
桃子は5千のベリヲタ農民兵を集め。甲斐うぇるかむ館から勝沼に陣を置いていた、ゆうのもとにはせ参じたのである。

「伽詩。湯漬けを。。お腹空いたよぉぉ」桃子は侍女の伽詩(きゃし)に朝餉の用意をさせた。

(さて。まあさ。いつ来るの。。あなたが来る前に少しでも敵を倒しておくわ)
桃子は伽詩が持ってきた湯漬けを口の中に流し込むと。家臣たちを呼び、再度、笹子峠を攻めた。

その日の昼頃に桃子の戦意力とゆうが裏手から攻めたということで笹子峠頂上は須藤軍の手に落ちた。北原さゃかは下山し、麓に新たな陣を立てていた。3千の兵は千ほどになってた。

笹子峠攻防戦が行われていた頃と同時刻に。道重さゆは久住こはるとともに岩猿山城に総攻撃をかけていた。1万の主力部隊は二方向から岩猿山城を攻めた。
一隊は城の正門。告白門。もう一体は城の裏手の山沿いから攻めていた。
岩猿山城は天然の要害。標高は300mと低いが。山の頂上にある城郭に行くには
告白門から上る道しかなかった。城の裏手は断崖絶壁の岩だからけ。地元の猿以外登れないと言われたていたので。岩猿山という名がつけられていたくらいだ。

告白門をいつもの用に小春軍5千が攻め始めた。熊井虎友率いる、須藤軍はこれを門の櫓から迎え撃つ。秋山軍の城やぶきが持って来た鉄砲の威力もあり。門は一行に落とせなかった。

そして、総大将のさゆは城の裏手から攻める隊の方にいた。
まずは百の兵を断崖絶壁を上らせた。
50mほど上った所で、絶壁の頂上から岩がいくつも落とされ。登っていた兵士は次々と落ちて行く。さゆは火矢を頂上目掛け射ち込むが、効果はなかった。

「申し上げます。小春様。一行に告白門を落とせません」
「申し上げます。。。笹子峠突破されました」

さゆの本陣には次々と伝令が入って来た。

(桃子め。遂に来たか。。よしやるか)さゆは側にいた家臣に耳打ちをする。
すると、その家臣は本陣から出て行った。

岩猿山城。主殿。
「申し上げます。つぐなが桃子様。笹子峠にて北原さゃかを破ったよし」
「申し上げます。久住こはる、告白門を攻めていますが。我らの鉄砲隊・弓隊の働きにより。引き出しました」
主殿に本陣を構えている、城主、熊井虎友の元に、戦の報告が次々と入っていた。

「殿。つぐなが桃子様が動いてくれましたね。後はまあさ殿が帰ってくれば。さゆの軍など武蔵に追い返して見せますわ」虎友の家臣、おかだ結は嬉しそうに語っていた。

「殿。城の裏手を攻めている、道重さゆの陣らしき所から、狼煙らしき煙が上がっています。いかがいたしますか」城の裏手の防備に回っていた、家臣の一人、千石みなみが、さゆの陣の動きを虎友に教えに戻って来た。

「色はあったか」虎友は狼煙の色をみなみに訪ねた。
「特に。。白い狼煙が二筋あがっているだけです」みなみは何か動きがあるのかと虎友に尋ねた。

虎友は何か思い出したかのように「城内の警備を厳重いたせと申しつけよ。特に。。不審。。」と言いかけた時、伝令が主殿に入って来た。

「申し上げます。三の郭から火の手があがりました」
「なんだと、急ぎ。火を消せ」結は伝令の者に命を伝えると同時に三の郭の防備に向かった。

「殿。火を消すとなると井戸の水が不足いたします」みなみは城の水の手。井戸の水を使わせられることにいらだっていたが仕方なかった。

「間者が城内潜入していると思う。探せ!!」虎友はみなみや側にいたベリヲタ農民兵たちに不審者を探せと命を出す。

その間にも火は各所から上がり、消すことが困難になりつつある。

(まさかと思うが。。。)虎友は、あいりの方がいる部屋に向かったが、そこからも火が出ていた。

「あいり。あいり!!」虎友はあいりの方を必死で探した。火の中を進もうとしたが、みなみに止められた。

「殿。こはるが告白門を落としました。この気に乗じ、城から落ちましょう」
「なんだと。こはるが攻めてくるなら迎え撃つのみ」虎友はあいりの方の捜索をみなみに頼み。自身はこはるを迎え撃つべく。三の郭に向かった。

三の郭の火は消されたが、変わりに、こはる軍5千の兵が攻めて来た。
郭を守備していた、結はこはる軍の猛攻を必死に阻止していたが。やがて矢の餌食になり、討ち死にした。三の郭を突破した、こはる軍は岩猿山城の本丸にと突入、虎友たちと交戦になった。
虎友には、みなみと城やぶきが従っており、共にこはる軍の兵士たちと斬り合いをしていた。虎友はこはる軍の兵士たちの中にある人物を見つけ、驚いていた。
(やはりな。。。)
その者がこの気に乗じ、兵士たちに紛れ城から逃げようとしていた。

「逃がさんぞ!!」その光景を見つけた、城やぶきは持っていた、槍を、その者目掛け投げる。
槍はその者の左足にかすって落ちた。その者は、その場に止まった。

それと同時に法螺貝が鳴り響く。
「撤退の合図だ。。撤退だーー」こはる軍の兵たちは一斉に本丸から引いて行く。本丸から一気に兵が引いて行く。みなみは撤退していく兵を僅かな人数で追って行った。

本丸の主戦場には多くの死傷者たちが横たわっていた。
そこにぽっりと取り残された者がいた。城やぶきの放った槍を足に受け、動けなかった者。。

その者は黒い覆面を被っていた。虎友と城が近づくと、近くに横たわっていた兵士が持っていた弓を取り、立ち上がり、二人に弓を向けた。

「あいり。もう辞めよ。そなたを斬りたくない」虎友は覆面を被っていた者の正体を告げた。その者は弓の矢の鉾先を虎友に向ける。

「討て。そちは弓の名人じゃないのか」虎友はじわじわと覆面を被った者の元に近づく。城は刀を今すぐにも抜きそうだった。

「熊井虎友覚悟!!!」覆面を被った者は弓矢を放った。。。

(つづく)

コメント(3)

希望と別れって事は誰かの戦死フラグですね。w
ここで休憩。
今日中に第41回書き終えますよう。がんばります。

伊勢の茂呂蔵とは誰かな。。。
あぃ書き終わりました。
年内もう一話書きます。
期待しないで待っていてくださいなぴかぴか(新しい)

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