米国の経済学者の研究により、１９３０年代の大恐慌からの脱却は積極財政ではなく、金融政策によって実現したと結論づけている。国際経済学では、為替の安定、貿易・資本移動の自由、金融政策の独立性の３点を同時に実現できないということが定説となっている。１９３０年代の当時は、金本位制が敷かれていたが、この体制下では金融政策の独立性は確保できない状況におかれていた。金本位制をいち早く放棄し、金融緩和を実現できた国ほど大恐慌からの脱却に成功したという結論に到達したと言われている。
しかしながら、日本ではこの研究成果が余り知られておらず、いまだにニューディール政策という財政出動が効果的であったのだと思われている。
１９３０年代に米国は金融緩和策を実施した後、財政出動策を行い大恐慌から脱出できたというのが正しい理解のようである。
今日、日本では日本銀行も政府もこのような認識を保有しているとは思えない状況が続いている。誤った認識の基には、より適切な政策の実行は期待できない。国の舵取りを任されている方々が謙虚に勉強されて適切な施策の実行がなされることを期待いたす次第であります。
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