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1ページ短編小説コミュの消滅

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「きゃあああ!!!」
その日にの朝は彼女の甲高い声で始まった。ゴキブリでも発見したかの様に、その悲鳴声が止まらない。俺は重たいまぶたを一生懸命開いた。
「なんだ?ゴキブリか?」
「きゃああああああああ!!」
 彼女の悲鳴は止まらなかった。むしろ、その声は高くなる一方。
「だから、なんだよ!」
「あんた、だれ!?」
 誰って、君の彼氏。多分、今年中には結婚する相手。
 他になんかあったっけ?
「おい、なにバカ言ってんだ。」
「誰なのよ!」
 彼女は急にどたばたして、手に取った全てを投げ始めた。枕だったら理解するが、さすがにプラスチックの化粧品の角は痛い。
「やめろ!何するんだ朝っぱらから!」
「け…、警察…」
 彼女は寝室を飛び出し、リビングに行った。何がなんだか全然分からない俺は、また寝ることにした。ちょっと冷めてはいるが、昨日の夜の二人のぬくもりがまだ残ってるベッドは気持ち良い。
 
 いったいどれぐらい寝たのだろう。そんなに長い感じはしない。俺はゆすり起こされた。
「おい、起きろ!不法家宅侵入の現行犯で逮捕する。署まで来てもらおう。」
 これは、なんの冗談だ?
 そして、俺は服を適当に着た状態で警察署に連れて行かれた。始めてみたよ、ドラマや映画みたいに刑事さんが机の向こうに座って、こっちを見てるんだね。「全部吐け!」とか叫びそうな感じで。
「名前は?住所は?電話番号は?職業は?家族は?彼女の家にはなぜ入った?」
 俺は正直に答えた。名前も、住所も、電話番号も、職場も、両親と弟の事も、彼女との付き合いの長さまで。嘘なんてつかずに全部を話した。刑事っぽいおっちゃんは、それを全部書いてから制服の警察にその紙を渡した。制服は部屋を出て行った。
「これは、何の冗談なんですか?」
 その雰囲気の中で、俺は正直に警察に聞いた。っちゅうより、正直に俺に聞きたかった。ちゅうか、彼女はどこにいる?ちょっと、彼女にムカついてきた。元々、可愛いし、冗談も好きだし、だからってバカじゃないし。今年にでも、いいプロポーズ場所を決めて、一生幸せにしてやるなんて言って結婚しようつもりだった。だが、その気持ちがちょっと失せてきた。
「冗談?それは俺が聞きたいことだな。被害者はお前なんて知らないといっている。」
 そんなはずはない。出会って3年も経っているし、付き合ってもう2年近い。
 そこへ、さっき外に出ていった制服が戻ってきた。そして、さっきのメモ紙よりでっかいA4の紙何枚かを刑事に渡した。刑事はそれに目を通してはこっちを向いた。
「嘘はいかんな。」
「へ?」
「君の、名前、住所、電話番号、両親と言われた人、それに職場にも電話したが、君に関しては誰も知らないとの事だ。ちゃんと話してもらわないと、法廷で不利になるぞ。」
 何を言ってるんだこのおっさん。
「君はいったい誰なんだ?」
 何を言ってるんだこのおっさん。
「君はいったい誰なんだ?」
 何を言ってるんだこのおっさん。
「君はいったい…」


……俺はいったい誰なんだ?

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