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1ページ短編小説コミュのザ・スタンディング・レッド・マン(The Standing Red Man)

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いつも俺の行く先を妨げるやつがいる。やつの名前は「ザ・スタンディング・レッド・マン(THE STANDING RED MAN)」。この地じゃ結構有名な野郎だ。

やつの命令に背いて生きたやつはそうそういない。
いや、生きてるやつもいる。だが、ほとんどが車椅子生活か、未だに病院で一生の最後の瞬間を待っている。他の野郎らは皆、5メートル下の地下で自分の運命を呪いながら眠っている。だから、誰一人やつに文句を言えない。

俺はやつが嫌いだ。遠くにやつが見えるだけで嫌になってくる。そして、やつがどっかに行くまでその場でじっと立って待っている。しょうがないじゃないか。俺だってそんなにつよいわけじゃない。やつに刃向かう力もない。ただ、やつが現れる瞬間そこに立ち、やつが去るまで何事も無いように、そして、出来ればやつと目が合わないようにその場にたたずんでいるだけだ。

そういや、以前やつと真っ向勝負を挑んだイカれた野郎がいた。どっかで保安官でもやってたのだろう。青い制服に身を包み、左腰には立派なリボルバーが昼の太陽を浴び黒く光っていた。

俺を含んだ町の皆がそのイカれた保安官の動作を見守っていた。何かが変わるかもしれない!そんな予感がしていた。やつも(ザ・スタンディング・レッド・マンも)、そんな予感がしていたのかもしれない。姿を現す時間が普段とは違っていた。町のみんなの息の音が聞こえなくなった。だれかが唾を飲み込む音がひどく大きく聞こえた。じっとしているうちに汗が流れ、ジッという音と共に蒸発し、やがては雨になるまでの時間を楽しむため空に去っていった。

だが…、何事も無かった。
イカれた保安官はなぜかその場をさり、やつも何事も無かったかのように、普段どおりの生活に戻った。俺も、そして町の皆も期待はずれのショーを見た後のように、自分の場所に戻り、そして自分の場所を探して旅立った。


そして、今。
やつが現れた。俺は知らん振りしてると思わせてやつを見ている。やつは、そんな俺を知っているのか知らないのか、その場で立って何かを待っている。

横断歩道の信号が赤から青に変わった。
「ザ・スタンディング・レッド・マン」はまたどっかに消え、我が友である「ザ・ワーキング・グリーン・マン」が現れた。我が友である彼がいる限り、俺はどこまでも進める。

いつか、彼がやつを倒してくれることを祈っているが、二人が一緒の場所に現れることは多分無いだろう。なんとなくそんな気がした。

コメント(3)

横断歩道にイエローがあったら怖いですよーww

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