何とかナルナル?!プリキュア５コミュの【スタプリ③】本当にそれでいいのだろうか？

【スタプリ】本当にそれでいいのだろうか？

スタートゥインクルプリキュアの第３８話「輝け！ユニのトゥインクルイマジネーション☆」のコトである。
１２星座のスタープリンセスのトゥインクルスター・カラーペンを手に入れた、星奈ひかるちゃんたち。しかしその真の力を発動させるには、「トゥインクルイマジネーション」が必要だとプリンセスたちは言う。方々捜索や検索をしてみても、「トゥインクルイマジネーション」の手がかりは何も見つからなかった。万策尽きたひかるちゃんたちは、ユニの提案で宇宙一の占い師がいるという占いの星、ウラナイン星（笑）に行って占ってもらうコトにした。

「プリキュア５」のデスパライアは、自らの罪を自ら裁いて自分を封印した。「フレッシュ」のキュアパッション、「スイート」のキュアビート、「プリンセス」のキュアスカーレットたちは、闇の力に思考を支配されていたとはいえ、プリキュアの敵としてそれまで悪事を働いていた自分自身を悔いて、その罪の意識に苦しんだ。「ヒトはどんな過ちを犯したとしても、やり直すコトが出来る」と言うのも、プリキュアシリーズのメッセージのひとつだ。
ただそれは、「自らの罪を認め、それをつぐなおうとしている」ヒトに対しては…なのではないだろうか。プリキュアたちの「許す心」は尊いが、悪人にとっては都合がいい対処とも言えるのだ。もしプリキュアと交戦して不利になれば、泣いて許しを請えばいいのだ。彼女たちは許して、その場から開放してくれる。自分がダメージから回復し、態勢が整ったらまた悪いコトを始めればいいのだ。おそらくプリキュアさんは、このコトを何度繰り返しても許してくれるだろう。
例えかなり強力な悪だったとしても、プリキュアさんたちは大概の敵は倒したり止めたりするコトは出来るだろう。でもその間に被害に遭った一般のヒトたちは、「ただの泣き寝入り」になってしまうのだ。あるディレクターだったかプロデューサーだったか、「（保育園などで）悪さをしてモメたとしても、許しあって仲直りしていけばいい」という様なコメントをしていた記憶がある。でも保育園内とかのレベルのトラブルと、一都市一国家、全世界を巻き込み被害を与える暴行を、同じ次元で語ってはいけないのではないだろうか。

アイワーンは、自分の居場所を失うきっかけとなったユニ（キュアコスモ）を逆恨みして、彼女に的をしぼって復讐をしようと襲って来る。アイワーンは、ユニの故郷レインボウ星でスターカラーペンの実験で暴走事故を起し、ユニを残して他全てのレインボウ星人たちを「石にしてしまった」のである。ユニは仲間の星のヒトビトを元に戻すため、宇宙アイドルマオになって情報を集め、バケニャーンになってノットレイダーに潜入し、怪盗ブルーキャットになって、レインボウ星人の資源のレインボウ鉱石を回収していたのだった。
アイワーンはユニが原因で居場所を失ったが、ユニもアイワーンがあんな事故を起さなければ、バケニャーンにも、マオにもブルーキャットにも、キュアコスモにもなるコトはなかったのである。「お互いに憎しみをぶつけ合っているだけ」と思ったユニは、バケニャーンに化けてアイワーンの信頼も裏切ったコトの含め苦しみを理解し、詫びると共にアイワーンを「許すのである」。自分の罪を認め相手の苦しみを理解するのはいい。だが、アイワーンは、「許していい存在」だったのだろうか？

よくニュースで警察に取材して犯罪者の取調べでの逮捕者のコメントで、「こんなコトになるとは、思っていなかった」という内容のモノを見かける。これは後の裁判などでも少しでも保身する為のモノなのかも知れないが、中には「本当に罪深さを自覚していなかった」コトを示しているモノもあるのではないだろうか。青少年の犯罪などに対しての質問に、美輪明宏が「想像力がないからだ」とコメントした記憶がある。
当たり前ではあるが、人間はテレパシーでもない限り、「相手の痛みを感じる」コトは出来ないのである。それは自分自身でそれに近い体験をして転化して考えるか、事例を基にして認識するしかないのである。つまり「イマジネーション」の発現が必要なのである。アイワーンは自分の怒りに捕われて、レインボウ星人数千人を石にしてしまった罪の深さを（ユニが言い聞かせたにも関わらず）全く認識していないのである。
さらにアイワーンは、事故であった石化の原因を突き止めて、それを武器にしてプリキュアたちを襲ったのである。もしこの時点でユニたちが石になってしまっていたら、レインボウ星人たちは永遠に元に戻れないコトになってしまっていたのである。さらにその悪意は限度を越えてしまっているのである。

ノットレイダーの兵器などには、「ゆがんだイマジネーション」は必要で、それがよりゆがんでいると能力が高くなる様である。それならば、レインボウ星の人々のイマジネーションを使うといいかもしれない。以前一人の石化したレインボウ星人から、ノットレイダーを生み出すコトが出来たのである。それは外見は石化していても、「意識は存在している」というコトらしい。それはある意味、彼らは石化しても身体が何故か機能していて、「動くコトが出来ない自分を認識している」のかも知れないとも解釈出来ないだろうか。
もしそうなら、こうしている間にも彼らは「闇の中で動けない」恐怖に脅え苦しんでいるはずなのである。ユニが一日も早く、レインボウ星人を戻そうと焦っているのが正しい。方法論など説いている場合ではないはずなのだ。

「ヒトの命は、どれも等しく尊い」という考え方でいくと、ヒト2人を殺した犯罪者はもう終身刑でも本来はつりあっていないのである。当たり前だが加害者が死んでも、死んだ者は生き返らない。被害者にとっては、加害者の命でかえてもチャラになんかならないのである。ましてアイワーンの場合は、数千人なのである。それもたまたまユニが調べて、12星座のプリンセススターカラーペンを集めれば元に戻れるかもしれないとわかった訳で、それがなかったらレインボウ星人は死んでいるに等しいのである。
刑法などは全くわからないが、アイワーンは地球人にするとおそらく小学生ぐらいで、終身や無期懲役にはならなくても、しかるべき施設に収容されて再教育されるコトになるだろう。その後に開放するにしても、アイワーンの持っている科学技術は危険過ぎる。宇宙警察に突き出しても、重罪だろう。元はスターカラーペンの暴走だったとしても、これは責任をとらなければならない事態である。

今後ユニとの友情で、アイワーンが罪を認識し、石化の技術を転用して自らの手でレインボウ星人を元に戻すしかないだろう。でも本来は、「それでも許されない行為」なのであるが。

＜アニメなんだからいいじゃん…はやめて欲しい＞
先のスタッフの発言にしても、「アニメだから」とか「子供向けだから」という油断がないだろうか。今やプリキュアシリーズも16年目を向かえ、当時の子供も大人になっているし、子供と一緒に大人も観ているのである。ＤＶＤやブルーレイ、ネット配信で過去の作品でも何度も観るコトが出来るし、それを前提にして制作されているはずなのである。ボクもどこぞの深夜アニメとかだったら、別に文句も言わないし観もしない。ただ日本の女の子のほとんどが観ているプリキュアだからこそ、また制作者たちが誠実に作品に取り組んでいるコトを感じるからこそ、異論を言っておきたいのである。
でも実際に大災害などが起きても、我々はテレビの画面を通して一部の被害者の方々の現状を知るだけで、その他の多くの人々の苦難を知るコトはないのである。それは例え現地におもむいても、である。実際に同じ経験をしない限りは、彼らの苦しみがわかるはずがないのである。それは我々が「イマジネーション」を駆使しても、把握出来ない事態なのである。だから例えアニメであっても、「見えない多くの人々」をキチンを扱って欲しいのである。
「世界を認識できる」能力があるのは人間だけで、「世界を意識して生きて行く」コトが今の我々には必要なのではないだろうか。くどいがこれでだけで終わらすと誤解されそうなので、「社会の自分を認識する」というコトです。ネット社会やデジタル世界はさもワールドワイドに広がった様でいて、実は個人的な内向的な世界の中で終始してしまっているヒトを生んでいるのかもしれないと。そこから外に出る…は、スタートゥインクルプリキュアのテーマでもあるはず。

＜我々は獣である＞
これはプリキュアで描く必要はないが、「人間の本質は愛にあふれ…」でもいいが、元は「我々も獣だった」コトを認識する必要があるのではないだろうか。人類が文明を持って（紀元前６０００年頃）今の生活に至るまでの期間より、野生で生きていた期間（600万年前）の方が遥かに長いのである。故に我々にも他の獣たちと同じ様に「攻撃性」が備わっているのである。それはある意味捕食であり、護身の為でもある。敵に襲われ自分の生死が掛かっている場面で、ためらいや手加減などしていたら、自分の生命が脅かされる結果となってしなうのだ。
それは雌であっても同じこと。自分の子供を守る為であれば、時には相手を殺してしまわなければならないはずなのである。「攻撃性」は、人間も持っている本能なのだ。だがそれを実際に発揮する必要のある場面は現代にはほとんどないし、そうである生活が理想的である。だが６００万年前から備わっていて本能が、僅か8000年ぐらいの間で失われてしなうモノなのであろうか。例えば人的なトラブルで、相手に対してほんの一瞬にせよ、殺意を抱くコトなどはないだろうか。
それを現代の我々は、後天的に理性で抑えているのである。「攻撃性」は、常に人間にもあるモノ。戦争も殺人もいじめも、「狂った他人がするコト」ではなく、誰もが持つ「攻撃性」が起す可能性のあるモノと常に向き合って行くコトが、人間としての正しい生き方なのではないかと思うのだが。

＜ブルーキャットもおまかせよ♪＞
宇宙怪盗捕らえるならこのヒト！『アトミックベティ』!!
彼女はカナダ産のアニメーションの主人公。地球人なのだが、実は銀河パトロールのスゴ腕捜査官！宇宙カンフーの使い手で、「アトミックスーツ（タブンそんな名前笑）」を着ると、大型ロボットとも戦える戦闘力を持っている。ブルーキャットでも、キュアコスモになってもおまかせ！２０分で事件は解決よ♪
でも宇宙の危機なんだから、歴代の東映ヒーロー＆ヒロインとかも出て来て共闘してくれてもいいのになぁ。個人的には、ベティとパワパフが出て来てくれたらカッコいいけどなぁ♪