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ロコミ★医療!介護・福祉コミュの心臓のRI検査

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心臓のRI検査
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心臓に栄養を与える血管は冠動脈(かんどうみゃく)と呼ばれています。この血管の動脈硬化による病気(冠動脈疾患)が、検査の主な対象となります。
動脈硬化のリスクが高いかたや狭心症が疑われるかたでの冠動脈疾患の診断(スクリーニング)、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症、無痛性心筋虚血ほか)とわかった患者さんでの重症度の評価や、冠血行再建術治療の適応となるかどうかや、その治療の効果判定などに利用されています。最近では心筋症や心不全の患者さんにも利用される機会が増えてきました。代表的な検査について紹介しましょう。


(1) 心筋血流の画像診断


血流状態に応じて、心臓の筋肉である心筋にとりこまれ、集積する「タリウム-201」、または「テクネチウム-99mを標識(目印)にした製剤(MIBI,tetrofosmin)」を用いた「心筋血流シンチグラフィ(画像)」が、代表的な方法です。

安静時の検査は、主に心筋梗塞の患者さんにおこないます。正常部の心筋に集まる(「集積」といいます)一方、梗塞部には集まらない(「集積欠損」)ことを利用して、心筋梗塞の部位と大きさが診断できます。

運動や薬剤(ジピリダモール)の投与によって、冠動脈の血管を拡張させる負荷を与える検査を同時におこなうと、負荷によって血流が正常に増加した心筋部分と、冠動脈狭窄(かんどうみゃくきょうさく)によって血流の増加が不十分な心筋部分の間に、集積量に差が生じます(「負荷誘発欠損」)から、冠動脈疾患のスクリーニングや、重症度の評価ができます。

つまり、安静検査で観察される欠損の場合は、その部分は「心筋梗塞」ですが、安静検査では欠損がなく負荷によって誘発された欠損の場合は、冠血管が狭くなって起こる「心筋虚血」の存在が疑われます。

この「心筋梗塞」か「心筋虚血」かの判別と、「心筋虚血」の重症度の評価は、冠血行再建術(カテーテル治療や外科的バイパス手術)をするかどうかを決める重要な情報になります。さらに、再建術が成功すれば「心筋虚血」の状態が消失しますから、術後の効果判定にも役に立ちます。

負荷検査は一般に運動負荷を利用しますが、運動の困難なかたや危険が予想されるかた(大動脈瘤など)には、くすりによって血管を拡張させる「ジピリダモール負荷」がおこなわれます。しかし、「ジピリダモール負荷」は気管支ぜんそくの患者さんでは、副作用の可能性があり、してはならない禁忌となっています。また、ジピリダモール負荷は、顔面紅潮、頭重感、腹部不快感などの症状を誘発する場合がありますが、この際には拮抗薬であるアミノフィリンの静脈投与で対処できます。

これまで説明してきました「心筋血流シンチグラフィ」の分野では、最近になって、「PET」による局所心筋血流量の計測法が進歩してきています。より定量的な評価によって、診断能力をさらに向上させるよう検討がおこなわれています。


(2) 心機能の画像診断


心臓の機能を調べるには、テクネチウム-99mで標識した赤血球あるいはアルブミンを用いる「心プールシンチグラフィ」と呼ばれる方法が代表的です。静脈投与直後からの「動態画像収集(ファーストパス法)」と、投与約10分後からの「心電図同期画像収集(平衡時法)」に基づいて、右心室と左心室からどれだけ血液が送り出されるかという駆出率を計測します。

冠動脈疾患だけでなく各種心疾患で、心機能の重症度評価をおこなうために利用されています。特に冠動脈疾患では、冠血行再建術をおこなったあとで心機能回復をモニターする方法として重用されています。また、心不全でも、内科的・外科的治療の最近の進歩の中で、心機能への治療効果を判定するために活用されています。

この心機能計測の分野では、最近、「心電図同期心筋血流シンチグラフィ(SPECT)」と、優れた心機能解析ソフトウエア(QGSソフトウエア)を使用する新しい方法が登場しました。左心室の容積が実測できること、心筋血流検査と併用できることなどの利点から、利用される機会が増えています。


(3) 心筋代謝の画像診断


「ヨード-123標識のメタヨードペンタデカン酸(BMIPP)」を用いた「心筋脂肪酸代謝イメージング」と呼ばれる方法が、わが国では使われています。

急性心筋梗塞、不安定狭心症、重症労作性狭心症、冠攣縮性狭心症などで、心筋虚血によって生じた代謝異常(集積欠損)が画像診断でき、心筋虚血とその部位の評価や治療効果の判定に用いられます。

この心筋代謝診断の分野では、PETを用いた「フッ素-18標識フルオロデオキシグルコース(FDG)」による「糖代謝イメージング」も重要性が高く、冠血行再建術の適応を決めるうえで指針となる心筋生存能の評価に対し、最近、健康保険の適用が認められました。


(4) 心臓交感神経機能の画像診断


「ヨード-123標識のメタヨードベンジルグアニジン(MIBG)」を用いた「心臓交感神経イメージング」という方法が、わが国では使われています。心臓を緊張状態にする心臓交感神経の働きを画像で観察できるため、心不全に伴う交感神経活動の亢進状態を評価するのに役立ちます。

心不全患者さんの重症度評価、交感神経受容体遮断薬や心臓移植などの治療適応の決定や効果判定、予後の予測などを目的に利用されています。


(5) その他の画像診断


急性心筋傷害を描き出す「テクネチウム-99m標識ピロリン酸」は、急性心筋梗塞、心サルコイドーシス、心アミロイドーシスの診断に利用されています。腫瘍や炎症部位に集まる「ガリウム-67」や「フッ素-18標識フルオロデオキシグルコース(FDG)」は、心臓腫瘍や心サルコイドーシスの診断に用いられています。


コメント(1)

RI検査の安全性


RI検査では、ラジオアイソトープが体内に入りますので、放射線の被ばくは避けられません。しかし、最初に説明しましたように、半減期の短い、つまり、放射能の減衰する速度の速いラジオアイソトープを使い、しかも投与量はごく微量です。
RI検査1回あたりの被ばく量は0.2から8ミリシーベルト(mSv)です。検診の胸部X線撮影では0.05ミリシーベルト、X線CT検査では8.3ミリシーベルト、検診の胃X線検査では0.60ミリシーベルトですから、被ばく量は多くてもX線CT検査ぐらいです。

わが国では年間に180万件以上のRI検査がおこなわれていますが、放射線障害の事例は発生していません。しかし、RI検査では、発疹、吐き気、皮膚発赤、顔面紅潮など軽微な副作用がまれに出現します(10万件あたり2.1から2.5件)。

これらは、薬品に対する過敏性によるもので、放射線による影響ではないことが確かめられています。このような事実から、RI検査では、放射線の被ばくによる人体への影響はほとんど心配する必要がないと考えられています。

一方、患者さんだけでなく、そのごく近くにいる人も放射線を受けることにも注意が必要かもしれません。しかし、その量は多く見積もっても自然放射線の10分の1で、健康に影響する量ではありません。ただし、授乳中の女性が検査を受けられた場合には、数日間の授乳制限をおこなっていただき、乳児への影響を避ける配慮をしています。

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