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競馬・ダメ予想家のダメダメ理論コミュの優駿牝馬【1】/結論

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■結論

酒井牧場の歴史を紐解くと、その創業は遠く戦前まで遡る。

もともと、酒井家は福井県で牧場を経営していたが、1912年に北海道へ入植して馬産に関わることとなり、入植2世の酒井幸一が1940年にサラブレッドの生産を開始した。
初期の酒井牧場を支えたのは、4度のレコード勝ちを含む現役13勝を果たした名牝エベレストである。

エベレストは競走馬としてだけではなく、母としても牧場に貢献し、初の重賞制覇をもたらしたヨドザクラや、初のクラシック制覇を実現させたオークス馬チトセホープなど、次々と活躍馬を産んだ。
チトセホープがオークスを制した翌週、イギリスから輸入したグレースフルアイヴィの仔であるハクショウが日本ダービーを制覇。
同じ年に牡牝クラシックで世代の頂点を独占した酒井牧場は、一気に名門の仲間入りを果たしたのである。

1975年、幸一の後継者として酒井公平が牧場経営の襷を託されたが、その道は決して順風満帆とは言えなかった。
幸一が引退に先立って導入したロアー、ブライトサンシャイン、シャークスキンの繁殖牝馬3頭がまったく活躍馬を出せず、長く苦しい冬の時代を迎えることになる。

父から譲り受けた名門の看板を守り抜くため、公平はあらゆる手を尽くしたが、それでも結果を出すことはできず。
『酒井牧場は跡取りのせいで没落した』という周囲の雑念ばかりが耳に入ってくる中で、公平自身も生産牧場を経営していく自信を失っていった。
そんなどん底の低迷期に、突如として酒井のもとに舞い降りたのが、1987年の桜花賞とオークスを制したマックスビューティである。

『究極の美』と名付けられた名牝は、酒井牧場に26年ぶりとなるクラシックの栄冠をもたらしただけでなく、母としてマックスジョリーという初仔を世に送り出した。
G1制覇こそ果たせなかったが、マックスジョリーは桜花賞、オークスでともに3着と牝馬クラシックを賑わせ、同年のエリザベス女王杯では、酒井牧場生産のホクトベガが二冠牝馬ベガを下して大波乱を演出。
このホクトベガの曾祖母こそ、かつて活躍馬をまったく産めなかったシャークスキンなのだから、競馬というのはつくづく血のドラマである。

マックスジョリー、ホクトベガの活躍によって、酒井牧場に再び活気が戻ってきた。
これから未来へ向けて、彼女たちの子供が何頭も牧場から羽ばたいていくはずだったが、待っていた運命はあまりにも残酷なものだった。

1997年4月3日、ドバイワールドカップに挑んだホクトベガが競走中の事故で死亡。
さらに同月22日、マックスジョリーも初仔を出産した直後に死亡。
希望の星だった牝馬2頭の相次ぐ訃報によって、酒井牧場は再び暗雲に包まれることになってしまう。

マックスジョリーの死から17年。
彼女がこの世に残した、ただ一頭の忘れ形見ビューティソングの仔、ココロノアイがアルテミスSを制し、酒井牧場に久々の重賞制覇をもたらした。
このとき手綱をとっていたのは、ホクトベガの主戦騎手だった横山典弘である。

『ホクトベガをドバイへ連れて行きたいと言って、死なせてしまったのは俺。
 生きて牧場に帰してあげていれば、血をつなげられていた』

自らの進言で、ホクトベガを世界最高峰の夢舞台へエスコートした横山。
彼が何気なくこぼした『血』という言葉から、強い自責の念が伝わってくる。

『つらい出来事だったけど、自分の中で乗り越えられたのも酒井さんのおかげ。
 ココロノアイの乗り替わりを探している時に、酒井さんが俺の名前を出してくれたのは、本当にありがたいこと』

横山はアルテミスSを制したときも、チューリップ賞を勝ったときも、勝利ジョッキーインタビューで『酒井牧場』の名を口にしていた。
生産牧場にとって、一頭の繁殖牝馬が牧場経営に与える影響は大きい。
ましてや、ホクトベガは酒井牧場の生命線となるはずだった牝馬である。
そんな牧場の希望を死なせてしまったという傷が、横山の胸中には未だ深く刻まれているのかもしれない。

『今までたくさんの人たちと一緒に競馬をやってきたけど、つながっていく縁があれば切れる縁もある。
 酒井さんは間違いなく、これから先もつながっていく縁。大切にしたいと思っている』

今は、すぐに結果が求められる時代。
騎手の乗り替わりなど毎週のように行われ、ベテランジョッキーでさえ、たった一度のミスで主戦騎手の座から引き摺り下ろされてしまう。
だからこそ、酒井と横山のように苦しい経験も分かち合った上でつながっている縁は、何にも代えがたいのだろう。

『ホクトベガから教わったことを、今度はココロノアイに教えてやりたい。
 酒井牧場の馬で、いいところを獲れたら・・・』

初年度の交配相手にサンデーサイレンスを選択し、高額種牡馬のディープインパクトを二度も種付けされたビューティソング。
この牝系に対する牧場の思い入れの強さを表しているのかもしれない。
マックスビューティの血を継承し、横山の手綱からホクトベガの魂を伝授された希望の愛娘が、夢舞台で名門復活の狼煙を上げる。

※文中敬省略


◎ココロノアイ


コメント(14)

◎ミッキークイーン○アンドリエッテ▲レッツゴードンキ△クルミナル△キャットコイン
>>[001]

枠順が決まりました。
展開はどうなりますかね?

>>[002] 東京は雨なんですかね?ココロノアイには恵みの雨じゃないですか?
これは、ノリさんに勝ってもらって男泣きが見たいなぁ。

さすがにやる気ない騎乗はしないでしょう。
らしくないなぁ(笑)

酒井牧場と聞いてホクトベガを思い出しました。葬式はノリだけ喪服だったって話しも。

まぁこれ読んだら買わないわけにはいかんなぁ。でもそういう管理人さんはおもいっきりハズしそうですが(笑)

血統は完璧ですな。
>>[003]

どうですかねー。
天の気分と書いて天気というぐらいですから、予報通りにいくかどうか。
仮に雨が落ちてきたとしても、それが恵みとなる馬は他にもいるし。
ただ、パンパンの良馬場よりは、多少湿ったほうがいいのは間違いないですよね。
私はこのアプローチで桜花賞を外しました(笑)
>>[004]

秘めたる想いはあるでしょうが、スタートによっては、最後方ポツンもあり得ると思います。
ただ、今回はそれが功を奏するかもしれません。
馬場と展開に期待するしかありませんね。
>>[005]

そうなんですよねー。
ココロノアイにとっては、私がこういう形で◎を打ったことが、最大のマイナス要素となってしまいました(笑)
もし今回ダメだったら、秋は秋華賞ではなく、菊花賞に行ってほしいです。
>>[007]

そうだったんですか。
桜花賞だと少しスピードが足りないかな〜と感じて、オークスで狙おうと思ってましたが、もしかするとココではなく、ズブズブになったときの秋華賞が狙い時かもしれませんね。
私は、吉田さんも相当な苦労をしてきたと思うので、社台グループの馬を応援しています!
>>[011]

いいじゃないですか。
絶対王者の座に君臨した今でさえ、社台は決して楽をしているわけではないと思います。
みんなが言語に絶する苦労を重ねて、ようやく1頭のサラブレッドがデビュー戦のゲートをくぐる。
それを思うと、今時の小学校の運動会のように、騎手がみんな手をつないでゴールし、全馬同着でもいいじゃないかとさえ思ってしまうことが、一年に一度ほどあるような気がしないでもありません。
どの馬も頑張ってほしいですね。
一年に一度の共闘(笑)

やっぱりなー(笑)
>>[013]

雨が落ちてこなかった時点で、天運はなかったかもしれませんね。
ロジユニヴァースのときのようにはいきませんでした。
馬券は外しましたが、今回は貴方と枕を並べて討ち死にできたことを喜びたい(笑)
来週はいよいよダービーですねー。

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