■ラップ傾向
[全体ラップ]
06年 12.1−10.4−10.8−11.3−11.3−12.7
07年 11.8−10.5−11.2−11.6−11.3−11.8
08年 12.0−11.0−11.1−11.4−11.2−12.2
09年 11.8−10.6−11.0−11.4−11.7−12.7
10年 11.9−10.4−11.1−11.4−12.1−12.9
11年 12.0−10.6−11.0−11.5−11.2−11.5
12年 11.9−10.4−11.1−11.4−11.6−12.8
[前後半３Ｆ]
06年 33.3 → 35.3 1.08.6 稍重
07年 33.5 → 34.7 1.08.2 良
08年 34.1 → 34.8 1.08.9 良
09年 33.4 → 35.8 1.09.2 稍重
10年 33.4 → 36.4 1.09.8 重
11年 33.6 → 34.2 1.07.8 良
12年 33.4 → 35.8 1.09.2 重
中山芝1200メートルは、外回りコースの向こう正面からスタート。
坂の頂上からのスタートになるため、テンから速いラップが刻まれやすい。
外回りの３コーナーは緩やかなカーブをしているので、スタートから４コーナーまでは実質直線に近い形態をしている。
下り坂の影響で序盤から高速ラップが刻まれる上、スピードを緩めるきっかけとなるコーナーもないに等しい構造。
馬場状態に関わらず、前半３ハロンは例年33秒台を計時しており、Ｇ３ながらハイレベルなスタートダッシュと持続力が問われるレースだ。
08年こそ、例外的に前半３ハロン通過が34.1秒までかかっているが、これはあくまでレアケースと考えていいだろう。
[通過順]
06年 １着 12-11 ２着 04-02 ３着 16-14 【16頭】 稍重
07年 １着 03-03 ２着 03-03 ３着 01-01 【16頭】 良
08年 １着 04-04 ２着 01-01 ３着 02-02 【16頭】 良
09年 １着 07-07 ２着 05-03 ３着 10-10 【16頭】 稍重
10年 １着 09-05 ２着 04-03 ３着 06-05 【16頭】 重
11年 １着 04-04 ２着 15-11 ３着 02-02 【16頭】 良
12年 １着 08-06 ２着 08-09 ３着 16-15 【16頭】 重
過去７年で良馬場はわずか３回。
この時期の中山は雨に見舞われることが多く、ほとんどが渋った馬場での開催だった。
全体ラップを比較しても分かる通り、道中で刻まれるラップは良馬場も重馬場も大差なく、馬場状態によって時計が変化するのはラスト１ハロンだけである。
良馬場なら11秒台〜12秒台前半で押し切れるところを、稍重や重ではラスト１ハロンが12秒台後半まで失速してしまうのだ。
脚質傾向も馬場状態によって大きく変化しており、良馬場で行われた３回は先行勢が上位を占めているが、馬場が渋った４回は中団以降の後方待機勢が浮上。
要するに、良馬場なら前へ行く馬、重馬場なら差し馬を狙えばいいという単純なレースなわけだが、ここで重要なのは通過順よりも逃げ馬との距離である。
[３Ｆ通過ラップと逃げ馬との距離]
06年 １着 34.0（0.7秒） ２着 33.6（0.3秒） ３着 34.6（1.3秒）
07年 １着 33.8（0.3秒） ２着 33.8（0.3秒） ３着 33.5（0.0秒）
08年 １着 34.4（0.3秒） ２着 34.1（0.0秒） ３着 34.3（0.2秒）
09年 １着 33.9（0.5秒） ２着 33.7（0.3秒） ３着 34.1（0.7秒）
10年 １着 34.1（0.7秒） ２着 33.7（0.3秒） ３着 33.8（0.4秒）
11年 １着 34.0（0.4秒） ２着 34.5（0.9秒） ３着 33.7（0.1秒）
12年 １着 34.0（0.6秒） ２着 34.0（0.6秒） ３着 34.7（1.3秒）
過去７年の?着以内馬21頭のうち、前半３ハロン通過時に逃げ馬から1.0秒以上離されていた馬は、わずか２頭でいずれも?着止まり。
逆に、逃げ馬から0.5秒差以内の位置にいた馬は13頭にも上り、全体の６割超を誇っている。
スタート直後に高低差４メートルの下り坂があり、中盤以降もゴール前の急坂まで平坦という構造。
序盤の下り坂で一気に加速し、スピードに乗ったまま直線へ突入するため、後方待機勢が前を捉えるチャンスがほとんどない。
ラスト１ハロンでラップが落ち込むとは言え、前半であまり置いていかれてしまうと、追撃が間に合わなくなってしまうのだ。
テンのダッシュ力に乏しい追い込み馬が、直線一気に突き抜けるのは至難の業だろう。
■結論
毎年、必ず前半３ハロン通過33秒台の前傾ラップが刻まれるオーシャンＳ。
良馬場なら先行馬がそのまま押し切ってしまえるが、少しでも馬場が渋ると途端に後方待機勢が浮上。
オーバーペースと分かっていながら、先行勢がテンから高速ラップを刻んでしまう背景には、スタート直後の下り坂がブレーキングを許さないという構造上の事情がある。
つまり、下り坂を利してテンからトップスピードまで加速したあとは、そのまま最後まで行き切ってしまうしかないコース形態をしているのだ。
逃げ候補のフォーエバーマーク、ハクサンムーンが揃って内枠。
インで包まれるのを嫌ってテンから押して行くなら、今年も例年通りの前傾ラップを描くだろう。
過去の傾向から、『良馬場なら前残り、渋ったら差し有利』がこのレースのセオリー。
前日夜に降った雨の影響で、現在の中山芝は稍重発表。これから良馬場まで回復したとしても、それなりに時計はかかりそうだ。
ならば、今年も差し馬から入るべきなのだが・・・
今日の中山競馬場は北西の風、風速５メートル以上。つまり直線は向かい風となる。
差しがきく馬場だとしても、この強風が追い込みを妨げる可能性は大いにあるだろう。
狙うべきは、前後半35.0→33.6秒という超スローのシルクロードＳを差し損ねた馬だが、テンのダッシュ力に乏しい追い込み一辺倒では厳しいかもしれない。
それなりの位置を確保できる先行力も兼備している馬が理想だが、今日は馬場の変化も含めて、レース直前まで熟考したいところだ。
10レースまでざっと見たところ、先週同様に外差しも決まっており、風の影響はさほど気にしなくてよさそうだ。
セオリー通り、例年のオーシャンＳとは真逆の超ドスローだったシルクロードＳで差し届かなかった馬の巻き返しに期待したい。
該当するのは、ニシノビークイック、アフォード、エーシンホワイティ、サドンストームあたりだが・・・。
[全体ラップ]
06年 12.1−10.4−10.8−11.3−11.3−12.7
07年 11.8−10.5−11.2−11.6−11.3−11.8
08年 12.0−11.0−11.1−11.4−11.2−12.2
09年 11.8−10.6−11.0−11.4−11.7−12.7
10年 11.9−10.4−11.1−11.4−12.1−12.9
11年 12.0−10.6−11.0−11.5−11.2−11.5
12年 11.9−10.4−11.1−11.4−11.6−12.8
[前後半３Ｆ]
06年 33.3 → 35.3 1.08.6 稍重
07年 33.5 → 34.7 1.08.2 良
08年 34.1 → 34.8 1.08.9 良
09年 33.4 → 35.8 1.09.2 稍重
10年 33.4 → 36.4 1.09.8 重
11年 33.6 → 34.2 1.07.8 良
12年 33.4 → 35.8 1.09.2 重
中山芝1200メートルは、外回りコースの向こう正面からスタート。
坂の頂上からのスタートになるため、テンから速いラップが刻まれやすい。
外回りの３コーナーは緩やかなカーブをしているので、スタートから４コーナーまでは実質直線に近い形態をしている。
下り坂の影響で序盤から高速ラップが刻まれる上、スピードを緩めるきっかけとなるコーナーもないに等しい構造。
馬場状態に関わらず、前半３ハロンは例年33秒台を計時しており、Ｇ３ながらハイレベルなスタートダッシュと持続力が問われるレースだ。
08年こそ、例外的に前半３ハロン通過が34.1秒までかかっているが、これはあくまでレアケースと考えていいだろう。
[通過順]
06年 １着 12-11 ２着 04-02 ３着 16-14 【16頭】 稍重
07年 １着 03-03 ２着 03-03 ３着 01-01 【16頭】 良
08年 １着 04-04 ２着 01-01 ３着 02-02 【16頭】 良
09年 １着 07-07 ２着 05-03 ３着 10-10 【16頭】 稍重
10年 １着 09-05 ２着 04-03 ３着 06-05 【16頭】 重
11年 １着 04-04 ２着 15-11 ３着 02-02 【16頭】 良
12年 １着 08-06 ２着 08-09 ３着 16-15 【16頭】 重
過去７年で良馬場はわずか３回。
この時期の中山は雨に見舞われることが多く、ほとんどが渋った馬場での開催だった。
全体ラップを比較しても分かる通り、道中で刻まれるラップは良馬場も重馬場も大差なく、馬場状態によって時計が変化するのはラスト１ハロンだけである。
良馬場なら11秒台〜12秒台前半で押し切れるところを、稍重や重ではラスト１ハロンが12秒台後半まで失速してしまうのだ。
脚質傾向も馬場状態によって大きく変化しており、良馬場で行われた３回は先行勢が上位を占めているが、馬場が渋った４回は中団以降の後方待機勢が浮上。
要するに、良馬場なら前へ行く馬、重馬場なら差し馬を狙えばいいという単純なレースなわけだが、ここで重要なのは通過順よりも逃げ馬との距離である。
[３Ｆ通過ラップと逃げ馬との距離]
06年 １着 34.0（0.7秒） ２着 33.6（0.3秒） ３着 34.6（1.3秒）
07年 １着 33.8（0.3秒） ２着 33.8（0.3秒） ３着 33.5（0.0秒）
08年 １着 34.4（0.3秒） ２着 34.1（0.0秒） ３着 34.3（0.2秒）
09年 １着 33.9（0.5秒） ２着 33.7（0.3秒） ３着 34.1（0.7秒）
10年 １着 34.1（0.7秒） ２着 33.7（0.3秒） ３着 33.8（0.4秒）
11年 １着 34.0（0.4秒） ２着 34.5（0.9秒） ３着 33.7（0.1秒）
12年 １着 34.0（0.6秒） ２着 34.0（0.6秒） ３着 34.7（1.3秒）
過去７年の?着以内馬21頭のうち、前半３ハロン通過時に逃げ馬から1.0秒以上離されていた馬は、わずか２頭でいずれも?着止まり。
逆に、逃げ馬から0.5秒差以内の位置にいた馬は13頭にも上り、全体の６割超を誇っている。
スタート直後に高低差４メートルの下り坂があり、中盤以降もゴール前の急坂まで平坦という構造。
序盤の下り坂で一気に加速し、スピードに乗ったまま直線へ突入するため、後方待機勢が前を捉えるチャンスがほとんどない。
ラスト１ハロンでラップが落ち込むとは言え、前半であまり置いていかれてしまうと、追撃が間に合わなくなってしまうのだ。
テンのダッシュ力に乏しい追い込み馬が、直線一気に突き抜けるのは至難の業だろう。
■結論
毎年、必ず前半３ハロン通過33秒台の前傾ラップが刻まれるオーシャンＳ。
良馬場なら先行馬がそのまま押し切ってしまえるが、少しでも馬場が渋ると途端に後方待機勢が浮上。
オーバーペースと分かっていながら、先行勢がテンから高速ラップを刻んでしまう背景には、スタート直後の下り坂がブレーキングを許さないという構造上の事情がある。
つまり、下り坂を利してテンからトップスピードまで加速したあとは、そのまま最後まで行き切ってしまうしかないコース形態をしているのだ。
逃げ候補のフォーエバーマーク、ハクサンムーンが揃って内枠。
インで包まれるのを嫌ってテンから押して行くなら、今年も例年通りの前傾ラップを描くだろう。
過去の傾向から、『良馬場なら前残り、渋ったら差し有利』がこのレースのセオリー。
前日夜に降った雨の影響で、現在の中山芝は稍重発表。これから良馬場まで回復したとしても、それなりに時計はかかりそうだ。
ならば、今年も差し馬から入るべきなのだが・・・
今日の中山競馬場は北西の風、風速５メートル以上。つまり直線は向かい風となる。
差しがきく馬場だとしても、この強風が追い込みを妨げる可能性は大いにあるだろう。
狙うべきは、前後半35.0→33.6秒という超スローのシルクロードＳを差し損ねた馬だが、テンのダッシュ力に乏しい追い込み一辺倒では厳しいかもしれない。
それなりの位置を確保できる先行力も兼備している馬が理想だが、今日は馬場の変化も含めて、レース直前まで熟考したいところだ。
10レースまでざっと見たところ、先週同様に外差しも決まっており、風の影響はさほど気にしなくてよさそうだ。
セオリー通り、例年のオーシャンＳとは真逆の超ドスローだったシルクロードＳで差し届かなかった馬の巻き返しに期待したい。
該当するのは、ニシノビークイック、アフォード、エーシンホワイティ、サドンストームあたりだが・・・。
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