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競馬・ダメ予想家のダメダメ理論コミュの秋華賞【3】/レベルの高いレースを発掘する(その2)

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◆紫苑S(中山芝2000/3歳牝馬オープン)

46.6 → 48.3 36.0(34.5) 1.59.6 良

1着 1.59.6 35.5(2位) 13-13-09-05 5人気 アルコセニョーラ
2着 1.59.6 35.5(2位) 08-09-09-08 2人気 ラブカーナ
3着 1.59.8 34.5(1位) 16-16-16-16 6人気 アスクデピュティ

勝ちタイム1分59秒6は、翌日のニューマーケットC(古馬1600万下)でチョウサンが出した2分00秒2を、0.6秒上回る時計。
そのチョウサンが、次走で有力馬が揃った毎日王冠を制したのなら、内容しだいでは紫苑S組にも相応の期待が抱けるのだが。
この時期の中山と阪神の芝が、時計の出方にほとんど差がなかったことは、すでに毎日王冠の項で触れた。
ならば、同距離の古馬G3・朝日チャレンジCとの比較も、同時にできるはずだ。

34.5 → 49.1 → 36.0 1.59.6 紫苑S
35.3 → 49.2 → 35.7 2.00.2 ニューマーケットC
36.9 → 48.9 → 34.2 2.00.0 朝日チャレンジC

上表は、前半3ハロン、中盤4ハロン、上がり3ハロンのラップタイムを区切ったもの。
中盤の4ハロンは、3レースともほぼ同じ時計だとすると、両者のタイム差はレース序盤と終盤に集約されていることになる。
前半3ハロンは紫苑Sが最速で、ニューマーケットよりも0.8秒、朝日チャレンジCより2.4秒も速い流れ。

同じ距離のレースだが、道中のペースは三者三様の展開をしており、前傾ラップの紫苑S、平均ペースのニューマーケットC、スローの朝日チャレンジCと、見事なまでにレースの質感が違う。
共通しているのは、勝ち馬が上がり最速か、もしくは2位であることだ。
そしてさらに、ニューマーケットCも朝日チャレンジCも、上がり上位で勝利した馬が、次の大舞台でも弾けているという点。

持久力と切れ味の両方を要求された毎日王冠と、平均ペースからの追い比べとなったニューマーケットC。
スローからの瞬発力勝負となった京都大賞典と、同じく上がりの末脚勝負となった朝日チャレンジC。
レースの質がリンクしているという意味では、今年の紫苑Sで刻まれた厳しい前傾ラップは、確かに秋華賞で問われる資質が試された一戦と言えなくもない。

2007年 59.0 → 1.47.4 → 1.59.6 (11.7 − 12.1 − 12.2)
2006年 57.8 → 1.47.2
2005年 63.0 → 1.49.1
2004年 58.9 → 1.47.0
2003年 62.2 → 1.49.7

上表は、過去5年の1000メートル通過、1800メートル通過、走破タイム、( )内は上がり3ハロンの内訳を表している。
今年から紫苑Sは、芝1800から2000メートルに変更になったので、昨年までの4回は1800メートル通過がすなわち走破タイムとなるわけだが、今年の1800メートル通過タイムは、過去の走破タイムと比べて3番目に速いのだ。
しかも、最後の1ハロンで急激にスピードが落ち込んでいるかと言うと、そうではない。

オークスほどではないにせよ、この流れは明らかに並の3歳オープンを遥かに凌駕する内容。
これまで、紫苑S組から秋華賞好走馬が誕生したことはほとんどないが、今年は距離が1ハロン延長になったことで、昨年までのデータがまるっきり覆される可能性もありそうだ。



◆駒場特別(函館ダ1700/古馬1000万下)

49.0 → 50.1 37.7(37.6) 1.45.4 良

1着 1.45.4 37.6(1位) 02-02-02-01 2人気 ヒシアスペン
2着 1.46.3 38.2(2位) 04-03-03-03 1人気 オメガエンドレス
3着 1.46.5 38.8(4位) 01-01-01-02 5人気 コンゴウダイオー

2番手追走から、4コーナー手前で早々と先頭に立つや、直線グングン後続を突き放して5馬身差の圧勝。
秋はこのままダート路線を進み、昨年のアロンダイトに続く3歳馬のジャパンカップダート制覇を目指すかと思いきや、何と芝の秋華賞に矛先を向けてきた。
ダートで惜敗、あるいは辛勝続きの馬なら何とも思わない。圧勝を重ねてきた馬だからこそ不気味に写る。

6.7 11.5 11.9 12.6 12.6 12.4 12.3 12.0 13.4 1.45.4 駒場特別
6.8 11.3 11.9 13.0 12.7 12.4 12.5 12.0 12.3 1.44.9 マリーンS
7.0 10.8 11.6 12.7 13.1 12.6 12.6 11.9 13.0 1.45.3 大沼S

上表は、駒場特別と同舞台で行われた、古馬オープンのマリーンSと大沼Sとのラップ比較だ。

道中のラップはほとんど同じ刻まれ方をしており、勝ち時計の差はラスト1ハロンでついたと言っていい。
直線でフィールドルージュとタガノゲルニカが最後まで叩き合いをしていたマリーンSに対して、駒場特別の直線はヒシアスペンの一人旅。
大沼Sも、直線は3頭の叩き合いから追い込み勢も猛追する格好で、当然最後まで追い比べとなっていた。
ヒシアスペンが、最後ほとんど追われていなかったことを考えると、ラスト1ハロンの時計差はさらに詰められたであろう。

駒場特別の時計は、古馬オープンで十分勝ち負けできるレベルだったことを示しているが、重要なのはヒシアスペンの位置取りだ。
マリーンSも、大沼Sも、上位3着を占めたのは、すべて4角5番手以降の位置にいた馬たち。
例外は大沼Sのフィールドルージュ(4角3番手)だが、2コーナーまでは10番手の位置にいたのを、向こう正面で3番手まで上がってきたもので、テンから前にいたわけではない。
それほど、この流れをこの走破タイムで走るのは、前の馬にとって厳しいことを示していると言えるが、ヒシアスペンは終始2番手から楽勝で押し切った。
競馬には、時計やラップでは浮き彫りにならない見えないプレッシャーなどがあるため、一概にヒシアスペンがマリーンSや大沼Sでも同じ位置取りから好勝負ができたとは言えないが、それだけ価値ある数字だったことは間違いない。

なぜ、この項にこのレースを入れたかと言うと、この馬こそ今回のペースメーカーになるのではないか、と踏んでいるからだ。
冒頭でも述べたが、当然ダート路線で素質を開花させていくべき馬を、この芝の大舞台に出す以上、単なるお客さんであるはずがないと思うのだが、このハイレベルの頂上決戦で、この馬に何か策があるとすれば逃げて粘りこむ形しかない。
しかも、砂の舞台でタフなレースを経験してきた馬が、まさかスローからの瞬発力勝負をこのメンバーに挑むはずもないだろう。
考えられるのは、大逃げかあるいはハイペースからの持久戦。

古馬のオープンクラスが、先行して粘りこめないような流れを、2番手で圧勝した事実。
ダート戦で裏打ちされたこの馬のスタミナが、秋華賞で最大限に活かされるとすれば、大方のスロー予想をあざ笑うかのように、流れは一気に激流へと変化しないだろうか?



◆宝塚記念(阪神芝2200/古馬混合G1)

45.4 → 49.9 36.9(36.2) 2.12.4 稍重

1着 2.12.4 36.2 12-12-13-06 3人気 アドマイヤムーン
2着 2.12.5 36.6 09-09-11-02 2人気 メイショウサムソン
3着 2.12.8 36.5 14-14-14-11 4人気 ポップロック
4着 2.12.9 36.4 15-15-15-14 13人気 アドマイヤフジ
5着 2.13.0 36.4 16-16-15-14 16人気 ファストタテヤマ
8着 2.14.0 38.0 07-09-09-05 1人気 ウオッカ

稍重の馬場ながら、前半4ハロンが45.4秒の急流、レース上がり36.9秒、上がり最速が36.2秒という究極の持久戦。
1番人気に支持されたウオッカは、見せ場なく8着に敗れたわけだが、この着順は果たして評価に値しないのだろうか?

掲示板を確保した5頭は、すべて3角通過が11番手以降の馬ばかり。
スタートからウオッカは、メイショウサムソンと同じぐらいの位置取りをキープしており、メイショウサムソンが3〜4コーナーで仕掛けたのに合わせ、ウオッカ、アドマイヤムーンもそれを追いかけていったのが、勝負どころでの攻防だ。
ここで、仮にもうひと呼吸置いてから追い出せば、あるいはもう少し上の着順になっていたかもしれないが、それは結果論。
3コーナーでウオッカと同じような位置にいたトウカイトリックは、追走をせずに脚をためるほうを選んだが、直線で末脚を伸ばすことができず、ウオッカから0.3秒差の9着に敗れたのだから、一概には言えないだろう。

2007年 45.4 → 50.1 → 36.9 2.12.4
2006年 48.1 → 49.1 → 35.8 2.13.0

同じ稍重だった昨年と比べてみても、前半のペースがいかに異常だったかが分かる。
昨年とて、逃げたバランスオブゲームが3着、3番手追走のダイワメジャーが4着に粘ったものの、ほとんどが差し追い込み馬が台頭したレースだった。
今年の安田記念の4ハロン通過45.9秒より0.5秒も速かったのだから、ダイワメジャーが惨敗してしまうのも無理はない。

オークスの項で、今年のオークス上位馬はこと持久戦に関しては、昨年を上回ると結論づけた。
その昨年のオークス馬カワカミプリンセスは、この究極の持久力勝負において先行馬の中で最も上の着順(6着)を拾った。
もちろん、一年間の経験と成長分があるので、ローブデコルテがここに出走してカワカミより先着するなど、可能性はなくはないだろうが考えにくい。
ウオッカは、そのカワカミに0.8秒差をつけられたが、両者の上がりタイム差が0.5秒だったことを考えると、走破タイムの差はほぼラスト3ハロンでつけられた差と言っていいだろう。
3角6番手から4角で早々と先頭に立って、37.5秒の末脚を見せたカワカミに対して、3角9番手 → 4角5番手の流れで38.0秒の脚しか残っていなかったウオッカ。
世代を代表する両者を比較すると、やはり持久戦においては古馬のカワカミに一日の長があると言わざるを得ない。

ここで何が言いたいか。
瞬発力勝負というのは、ぶっつけ本番でもできるが、過酷な持久戦は経験値がモノを言う、ということである。
なぜなら、馬が動物だからだ。つらいとなったら運動をやめようとしてしまう、極めて合理的な頭脳を持つ動物だからこそ、持久戦はひとつひとつの積み重ねが必要になってくる。
心肺機能を圧迫する苦痛と重圧に脳が反応し、運動神経にブレーキをかけるそのサジ加減は、一気にハードルを上げることができないのである。

ウオッカにとって、この宝塚記念出走はローテーション的にはどう考えても余計だったとは思うが、長い競走人生においては最も貴重な一戦だったかもしれない。
あれほど過酷なレースは、なかなか走りたくても出会えないもの。
この一戦によって、ウオッカの脳に刻まれた自分自身の限界点は、さらに高まったに違いない。

もし仮に、前述のヒシアスペンがスタミナにモノを言わせてペースをかき乱すような流れになったとすれば、厳しい流れが未経験のダイワスカーレットの脳は、自分自身の身体にどういった信号を発するだろうか。
それを考えたとき、ウオッカの宝塚記念が大きな価値を持つことになりそうな気がするのだが・・・。

時計重視のダメダメ予想が、いつになく非理論的な分析となってしまいました(笑)
結局、今年の宝塚記念で問われた資質は何だったのかと問われると、時計理論的に明確な答えが見出せないというのが正直なところ。
好走した馬、惨敗した馬の明暗を分けた要因が何だったのか。
一言で位置取りとも、スタミナとも、持久力とも言えない、いわば勝負根性というメンタリティな部分が最も勝敗を左右したのかもしれない。

いずれにせよ、ウオッカは宝塚記念でメタルキング級の経験値を獲得したことは間違いないだろう。

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