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さしゃの二次小説(ハリポタ)コミュの本編第九章 お祝い1

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ハリポタ二次小説 レナスの物語

第九章「お祝い」1 冬休み



いつの間にか雪が降る季節になってしまった…。
窓から覗けば、ホグワーツは、一面の銀世界に包まれて、何者をも寄せ付けない雰囲気が増す。


ふと中庭に視線をやる。
ハグリッドが、大きなもみの木を一人で運んでる。雪に足をとられながらもね…。
あんな大木を一人で運んでるハグリッドってすごい…。


あの、もみの木は、クリスマスの準備のもの。


あっという間に冬休みが来て、他の生徒はそれぞれの自宅に帰った。
だけど、私とアルを初め、今年の冬休みは、ホグワーツに留まる生徒が多かったせいか、本当にあっという間に過ぎてしまった…。

ダンブルドアが、寂しいパーティーにしたくないって言って、残った生徒全員に、プレゼントをくれた。

プレゼントって言っても、新しい、羽ペンとインク。


皆は、此れで勉強しろってことか〜?
なんて、ブーブー文句言ってたけど、私には有り難い。


何ていうか…。


私は、身寄りのない半人間。
って、今となっては、半人間ではナインだけどね。

引き取ってくれた、ジェームズ・ポッターは、今はもう居ない。
その財産は、その息子であるハリーのもの。
私は、それに手をつけることは絶対にしたくない。

ホグワーツの校長、ダンブルドアは、私を養子として、家に居候させてくれてる。


要するに、私個人としては、チョーウルトラ貧乏……。

だけど、ダンブルドアに恥じをかかせたくないから、服装くらいはちゃんとしないとって思ってる。


ツギハギだらけのローブを着た生徒が、実はダンブルドアの養子です…なんて…。


……そんなの…シャレにならない!!



そんなこんなで、只でさえ、生活費とか全部出してもらってるうえに、ホグワーツの入学まで許可してもらって、さらに、使う物まで用意させせてしまって…。

そんな大恩があるのに、さらに文房具まで買う金を出させるなんて出来なくて、ペン先がボロボロになっても使ってた。


それを見かねてなんだろうな…。


って気を使わせてしまっている…。
そして、結局買ってもらってしまっている…。


制御薬が出来たら、マグルの世界の、アルバイトでも何でもして、自分で買えるようになりたいなぁ…。


「さすがに…そろそろ、服をなんとかしないとなぁ…。」


独り言が零れる。


今年の冬はさすがに冷える。
ホグズミードに行って、少し服を調達してこようと思った。


しばらくの間は必要になるし、何より私服がボロボロだったから。




********




ダンブルドアには、外出の許可を貰ったし、一応今は冬休みだったから、門限がどうとか煩くなんて言われないし、ある程度は自由行動が許される。


毎日勉強って訳にも行かないしね。


冬休みのホグズミードもいつも道理に賑わってる。
何か食べたいとか思ったけど、先に洋服を見に行く事にした。


少し古びた洋服屋が一軒。そんなに大きな店じゃないけど、私には充分な服だった。安く上がるしね。


「レナス!これってどう??」

「……黒く無いじゃん……。」

「レナス、黒い服ばっかりじゃ、勿体無いよ?たまには白い服とかも着ない?きっと似合うと思うよ!」

「やだよ…。そんなの〜。」


そんな他愛も無い会話をしながら、洋服を選ぶ。私服って言ったって、滅多に着ないし、適当でいいって思った。

会計を済ませようと、したとき、棚においてあったものに目が行った。


「うっわ……。これすっごい!」


ただの黒いロングマフラー。だけど、その刺繍。

紅い糸で、薔薇と蝶がちょこっと、刺繍してある。その横には、目立たないように、黒糸での繊細な刺繍。
男性的な感じもするけど、綺麗だって思った。
西洋って言うより、東洋的な感じっていうのかな…?


値段を見てびっくり……、
たたたたたたたたた、




たけーーーーよっっ!!!!!




今の私にとっては、ものっそ高い!!



これ買ったら、しばらく欲しい物は我慢しないといけなくなる…。



でも、この刺繍…。







「毎度ありがとう〜。」






か、買ってしまった・・・・・・・





マフラーだったら、ホグワーツの制服の、グリフィンドール寮のものが、すでにある。
赤とオレンジと黒のボーダー柄のやつ。


だけど、このマフラーは、なんだか…欲しくなってしまった。



「すっごく素敵だね!それ!」

「うん…。でも良かったのかな…。なんかダンブルドアに申し訳ない……。」


アルは、嬉しそうに褒めてくれたけど…。
買うときには決断したはずなのに、買った後に、なんだか罪悪感が出てきた…。


いわばこれって、ダンブルドアのお金。
なのに、こんな高いもの…。


いや、マフラーにしては、妥当な値段なのかも知れないけど…今の私にとっては、すっごく高いものだから…。



「いいんじゃないかなぁ?日ごろ節約だってしてるんだし…自分にご褒美があっていいと思うよ?レナス、毎日頑張ってるじゃない?」


私の顔を、心配そうに覗き込んできたアル。
これでもかってくらい、可愛いんだもんな…。
つい、つられて返事しちゃうんだよね…。この笑顔にさ。


「確かに…ね…。」

「だったら、気にしちゃだめ〜!ねえねえ?マフラーしてみてよ!きっと似合うから!」


アルが飛び跳ねながら、笑う。
仕方なしに、包みの中から、買ったばかりのマフラーを取り出して、首に巻いてみる。

首に1巻きしてみたけど、両端がひざの辺りまで、垂れ下がる。

なんか…可愛いって言うより、かっこいいかも!


「わぁ!似合う似合う!!すっごく素敵!なんか、レナスっぽい!!」

「あ、ありがとう…。」


この前まで、アルと、会話らしい会話がしばらく出来なくなってしまっていたから、こんな風に笑ってくれるのは、正直、嬉しかった。


「ねぇ?何か食べていかない?」

「…………お金がありません……。」


私の爆弾発言に対して、アルは苦笑いを返してきた……。
も、申し訳ございません…。


気を取り直して、食事は、ホグワーツの夕食まで我慢しようという事になって、アルと私は、ホグズミードを、ウインドウショッピングして帰ることにした。


あの、薬屋さんの店主。
母の…フレイアの事を教えてくれた店主さんにも、ちゃんと挨拶してきた。

また、笑って喜んでくれてて、でもこの身長には相当ビックリしてた。


あの時は、150センチと少ししか無かったのに、今では170センチになってしまってる、この身長。

20センチも伸びたらそりゃビックリされるって……。


でも、その店主さんも、私に何があったのか、すぐに察してくれて……。

大変だったんですね…と、涙を流した。



胸がチクッて痛くなったけど…。なんとか、笑って見せた。


セブルスは…私を好きなんかじゃ…無いんだもの。
セブルスは、私を愛した訳じゃない。


私を助けるため…。


愛されたかったわけじゃないのに…。
やっぱ…なんか…ね…。


ちょっと、辛いかな…。
いいんだもん!ふられた様なもんなんだしね。




私は、わかってた。



セブルスは、私の……特別



だけど……違うんだもん。そうじゃないんだ…。



「また…なにか考えてるの?」

「え?いや…なんでもないよ。」


考えたって仕方ない。
私の事なんて……。



*******



ホグワーツに戻って来てしばらくてから、食事を取って、寮に戻った。


今日買ってきた服を広げて、大きな鏡の前でファッションショーをしてみる。


「なんか、すごいね!レナスって、本当に!やっぱりセンスいいと思う!」

「そ、そうかなぁ…?」


アルにそんな風に褒められると照れてしまう。なんていうか…。アルも充分センスあると思うのだけど…。


「マフラー気に入ったのがあってよかったね!」

「うん。かなり悩んだけどね。でも買って良かったって思う。なんか…ありがとう。」

「ん?どうして?」


なんで、お礼なんか言われたのか分からないって顔してるアルが、私の顔を不思議そうに見る。


「いいんじゃない?って、言ってくれたからさ。」


今まで、頑張った自分へのご褒美だなんて、思ってことも無かったもん。
その言葉で、少し気が楽になったから…。


「だから…ありがとう。」


にっこり笑って、アルが、そんなのいいんだよ〜。なんて照れてる。


ニコニコ笑うアルはやっぱり、可愛いって思う。




一通りのファッションショーが終わって、どうやって着こなすかを、吟味した所で、もう夜中になってる事に気がついた。


寮にはほとんど生徒がいない。


静かな夜。


今夜もまた雪が降ってるのを窓越しに確認する。

そういえば…。こんな寒いときってシオンは凍えてやしないだろうか…?

まぁ、人の姿になってしまえば、寒さも軽減できるらしいし…。
私が心配しなくても、あいつなら大丈夫だろうね。


そんな事をぼんやり考えながら、ベッドに入り、ランプの明かりを消す。





もうすぐ、新年が明ける。そしたら…。


あの人、誕生日なんだよね…。


なにか、あげたほうがいいのかな…。


なんていうか…。お礼とか何とか兼ねて……。


そうだ!!


夜中厨房に忍び込んで、なにか作ってこよう!!


喜んで…くれるよね…。



ね?セブルス……




****続く****

コメント(6)

はい。セブルスファンの皆様。

セブちんは、1月9日誕生日なのは有名な話ですよね。
レナス2月4日。誕生日近いんだね〜〜☆

レナスがマフラーを買うか、買うまいか、悩む姿って、なんか可愛いぞ!!

買い物一つするのにも、かなり悩んじゃう姿って言うのは、いいのかなぁ…なんてのが先に立つからなんだね。

そして、レナスは、一応料理はできます!!
ってか、かなり家庭的な部分があります!!

ああいう性格は料理下手って相場は決まっていますが…。

むしろ料理できないのは、アルティアちゃんです…。
ちなみに……シオンくん。


誕生日ありませんので…。


え?じゃあ、なんで、お祝い言ったの?ってそれは、まぁ、のちほど☆
冬休みともなると今の時期(二月)に追いついてきそうな感じがします☆

レナス結局黒のマフラー勝っちゃった(爆)

シオン人型になると寒さ軽減できるんですね電球
モーフィアスさん

この9章は展開がはやいっすから、すぐ2月になります(笑)


マフラー買っちゃいました☆
うれしいだろうな〜☆


そして、シオン君は、コウモリの姿だと、冬凍えてしまうので、特に外見回りしてるときは、人型でいることが多いです。


そゆわけで、8章の終わりあたりに湖に現れたシオンは人型だったのです☆

そんな裏設定が大好きな、作者です☆
ロングマフラー…ハート
ムフフな予感…(*´艸`)ハート
みけちゃん

うほ☆そっちにいったかぁ〜☆

まだ、マフラーについては、秘密ハートハートハート

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