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さしゃの二次小説(ハリポタ)コミュの本編第五章 将来7

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ハリポタ二次小説 レナスの物語

第五章「将来」7 失念していた事



朝起きて支度をした。何となく帰りたくないなって思ったんだけど。
夏休みの後半は、集中しようって決めたから、仕方ないよね。


「では、行きましょうか。また遊びにいらっしゃい。」

「はい!お邪魔しました。」

「漏れ鍋まで送りますから、スネイプ先生にご挨拶できるかしら?」


少しウキウキしたようにクロウディアがローブをはおった。

私も、身支度を整えて、黒くしてもらった髪を後ろで結わえてた。ひらひら邪魔な前髪をピンで止めて、赤ふちメガネをかけ、黒いスーツを着た。
アルやクロウディアは、似合うって言ってくれてたけど、なんか…がり勉みたいだよな…。私は助手って聞いてたから、もっとこう…ドン臭くない感じにしたかった…。でもまあいいか。薬の研究の為だ。我慢我慢。

今回はポートキーは使わない。向かうのは、クロウディアの家ではなく、漏れ鍋だったから。
煙突ネットワークを使う事にした。
行き先は、漏れ鍋!!



******



ロンドンは、昼間は半そででいられるくらいの気温だけど、南の地ほど温かくは無い。この感じが懐かしいって言うか、なんていうか。


「まだ来ては居ないようですね。」


漏れ鍋は、魔法界とマグル界を繋ぐ店の一つ。そこには魔法使い魔女。いろんなやつがいる。今日も、いろんな人でごった返していた。

辺りを見回したけど、セブルスの姿はまだない様だった。漏れ鍋に来るのも本当に久しぶり。この独特な雰囲気が懐かしい。


『主。本当に、気をつけて下さい。私はなにやら嫌な予感がしますゆえ…。』

「大丈夫だよ。シオンは心配性なのか…?」


心配でどうしても、送る!って言って、ついてきた。このコウモリは、そこまでセブルスが信用できないのか…?


「ねえ、レナス。何か飲む?私、少し咽渇いちゃった。」

「え?うん。じゃあ、紅茶ストレートで。」


アルはにっこり笑って、カウンターにいるマスターに飲み物を3つ注文して、もって来てくれた。
ここって…セルフだっけ…?


テーブルについた、私たち3人と、1匹は、夏の思い出を語っていた。



そろそろ正午。



「まさか…来ないって事…ないよね…?」

『あのような陰険な教師は、来なくていいのです!!』

「なに?そんなに嫌いなのか?」

『私は好きません!あのような…あのような…!!』

「陰険な引きこもり嫌味教授が!!ってか?」


その場にいた、シオン以外はクスクス笑った。アルにいたっては、腹をかかえて、息苦しそうに肩で笑ってる。よっぽどツボったらしい。
その時に、一気に笑いがやんだ。アルもクロウディアも、私の後ろを見て、静止していた。





「誰が、陰険引きこもり嫌味教授なのかね…?レナス・ヴァルキュリア……」




思わず振り返った。




でたああああああああああ!!!!




私はびっくりして、立ち上がろうとしたら、足が絡んで、椅子から落ちた。


ううう…痛い…かっこ悪い……。



「あ、どうも…スネイプ先生…。お日柄もよく…あはははは…」

「我輩をどう言おうが君の勝手だが、薬の研究について今後、支障が出るとおもいたまえ。」


キッと睨まれたけど、さらりと受け流した。だって、悪く言ってたのは、私じゃなくて、シオンだもんね。


「ほう?馬子にも衣装…だな。」


セブルスは、私の頭から足まで見てそういった。

馬子…馬子にも衣装って言いやがりましたか?!このクソ教師!!


「その姿なら、疑われる事も無かろう。」


彼はそういって、ポンと私の頭に手を置いた。
なんか…顔が赤くなった。そんなんじゃ、誤魔化されないんだから!!


「久しいですね。セブルス・スネイプ。」

「これはこれは、クロウディア・デリル。」


セブルスに腹を立ててるのを、しってか知らずか私を、無視して会話が始まった。

この2人が知り合いなのは知ってるけど…今は少なくとも、生徒の親と教師。2人の間には少し微妙な空気があったけど…、気にしない事にした。そこに、私は介入してはいけない気がしたから…。
2人は、少し会釈しただけで、お互いの事が解ったみたい。閉心術と、開心術の応用なんだろうな…。
やっぱこの2人…すごい…。


「あの、スネイプ先生…。レナスの事。宜しくお願いしますね。先生の事が信用できないんじゃなくて…その…。」


アルティアが、少しだけ心配そうに言った。

そっか…。論文発表とかになると、世界中から色んなヤツが来る。その中には半人間に、どれだけの憎しみをもったヤツがいるかなんてわからない。それで心配してくれてるのか…。


気がつかなかった。というか…失念してた…。私、反省……。
ってか気付け……!!


「言われずとも、身柄と安全は保障しよう。」

「レナス・ヴァルキュリアを、宜しくお願いしますね。」


セブルスは少し会釈して私に、ついて来いと低い声で言った。
漏れ鍋を出る時に、私は、ここまで送ってくれたアルとクロウディアにお礼を言って、セブルスの後ろに続いた。


なんか…心配されてしまっている…。
頼りないのかな…。私って…。



*****



「これからの行動を説明しよう。」


セブルスは、ツカツカとロンドンの街を歩く。さすがに駅周辺は、人がたくさんいる。荷物が多くて、人がぶつかってくるからたまらない。
私が小さいからって、見えてないのか、このマグルどもが!!

荷物が大きいのとか、重いのとかは気にならないけど、歩調が間に合わない。

小走りして、なんとかセブルスに追いつこうとするけど、人ごみは苦手だ。


「ねえ!ちょっと待ってよ!!」


このままじゃ。まともに話が聞こえないどころか、置いていかれてしまう。たまらず声を出した時には、彼との距離が7、8メートルほどあいてしまっていた。

セブルスが少しムッとしたように、私の方に振り返って立ち止まった。
ここぞとばかりに、追いつこうと歩調をはやめたけど、人が交差する中で、立ち止まったセブルスに辿り着くのがやっとだ。


「遅い。このままでは日が暮れてしまう。」

「んな事いったって…。あんたと違って、私はちっさいんだから、仕方ないじゃん!見えないから人に轢かれちゃうんだよ!大きいあんたには、解らないと思うけどね!」


肩で息をして、嫌味を言ってやった。少しは解ったか!


「行くぞ。」


私の言葉を聞いてるのか聞いてないのか解らないこの態度!むっか……!!

でも彼は、私が持ってる荷物に手を伸ばし、奪い取るように担いだ。


「ちょっと!いいよ!荷物くらい自分で持つから!」

「これが一番早くすむ。人にもぶつからんで済むだろう。ついてきたまえ。」


そういって、彼は荷物でふさがった片腕とは反対の腕で、私の手を取って歩き出した。

ぐいぐい引っ張られるけど…。なんだか心地よかった気がする。一応…気は使ってくれてるみたいだったから…。


「これから、行く場所は魔法界の重役が集まる会場だ。我々はそこに10日間滞在する、お前の薬の研究もその一部の空間を捻じ曲げて作ってあるが…。他の者に知られてはまずい。心得ておくのだな。」


歩きながら言った口調は、少し厳しかった。


「そのへんは、ドジ踏まないよ。それで、その会場って?ホテルかなんか?」

「行けば解る。」


人ごみを抜けて、やっと腕が解放された。ちょっと痛かったけど…。なんかイラついてるのかな…。


「ここだ。」

「まじっすか……。」


目の前には、見えげると首が痛くなるほど大きなビルだった。ここもホテルみたいだったけど、どうやらここがその例の会場らしい。そして、それに関わる人達の宿。だよね…こんだけ大きかったら、重役と廊下ですれ違うくらいはあるもんね。
私が、ちょっとでもドジしたら、セブルスの顔を潰す事になる。うん。それは避けなきゃ。

ホテルの正面玄関に差し掛かると、セブルスがぴたりと立ち止まった。
前を歩いていたセブルスが立ち止まったもんだから、その背中にぶつかった。いきなり立ち止まらないで欲しい…。


「もう一つ言っておく。お前は我輩の助手だ。宿の人間にも、重達にもそういう事になっている。生徒であることを隠す必要はないが、あくまで我輩の助手だ。目立たぬように行動したまえ。」

「わかった……。」


この人はイラついてるんじゃない。緊張感を持てって言いたいんだろうな。
それなら、気合い入れなきゃな…。


「私は貴方をなんと呼んだら宜しいのですか?」


突然口調を変えた私を見て、少し驚いた表情のセブルス。少し口元を上げて、笑った。


「スネイプ教授と呼びたまえ。ミス・ヴァルキュリア。」

「はい。解りました。スネイプ教授。」




堅苦しいけど、ここではそうでなきゃいけない。窮屈だなんて思わない。今の私は、この人と、こういう堅苦しい関係の方が楽だ……。



******



「お待ちしておりました。スネイプ教授。」


ホテルの人間がセブルスが持っていた、私の荷物を受け取って、部屋に案内してくれた。
あまりにも大きいから、迷わないようにしないとな……。


エレベーターに乗って、ゆるい歩調で案内してくれる。


「こちらの部屋でございます。」


案内された部屋。大きくて、過ごしやすそう。窓から外を覗くと、人がすごく小さい。

ここまで案内してくれた人が、私の荷物をクローゼットに入れて、私に部屋のカギを渡してくれた。


「では、ごゆっくり。」


何か…違和感が……。



そうだ!!夏休み前も思った!!何か失念している事!!


セブルスが、ソファに座って書類の整頓をしてる…。



なんか…おかしくないか?おかしいよな…!!



私は、恐る恐る、ソファに座るセブルスに聞いた。



「あの……。ここは私の部屋ですよね…?」

「左様だが…。なにか…?」


だって…だってさ……



「貴方の部屋は…?」

「重役が何百人も集まる。ここにはもう空きの部屋はないそうだ。」



うそだろ…?



「じゃあ…、ここを、貴方と私の2人で使うんですか…?」


そういったとき、ソファから立ちあがって、セブルスが近寄ってきた。近寄らないでいただきたい…!!マジで!!




「我輩と同じ部屋では、不服かね?」


見下すその顔は、言葉のままの感情だった。




失念してた……。遠ざけようと思ってたのに……!!この気持ちを隠したいのに!!!知られたくないって思ってるのに!!!!




同じ部屋で10日間も過ごさないといけないのかぁぁぁぁぁぁ!!!!


こうわかってたら、こなかったよ!!来たく無かったよ!!!
生殺しだぁぁぁぁぁぁ!!!



ってか、気付け!!今思えば、こうなる可能性なんかあっただろ!!なんでそこまで頭がまわらなかったんだ!!




私のぶぁかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!



私のこの葛藤がわかってない、セブルスはまるで、新種の生物を見るように私に視線を向けていた。




本当に…私は、馬鹿だ…。




****続く****

コメント(7)

皆さんは気づいてましたよね…。

うん当たり前だろ的なことだよね…うん。
簡単に想像つきますよね…。
てっきりポッキリまるっきり。

サッパり分かんなかったよ〜

イチャエロパラダイス編Gogo〜(*>∀<)9

(*゚´∀`゚)ノシシ☆ モ゙ハハハハノヽノヽノ\ノ\

|彡タプッ!!
しらけさん

え?!きづかなかった?

ってことはかなり意表をついたかんじ?

意表をってほど重要じゃないけど…(^_^;)

レナスにとっては、大問題…だそうです(笑)
早速参加させていただきました、ぱんですあせあせ(飛び散る汗)

い〜っきに読ませていただきました。…いや、ほんとにすごい、さしゃさんあせあせ(飛び散る汗)


レナスさんにとっては大問題、だけどもだっけっど、

あ、そんなの関係ねぇハート達(複数ハート)
ぱんさん

いらっしゃいませハートハート

え?すごいだなんて(^_^;)


そんなの、かんけえねぇ!って出来ない、妙な堅物なのがレナスなのでしょうね(ToT)
ペンタさん

はい〜!そゆ運びだったんですよ☆
レナスアホですね〜〜(*^_^*)かわいいやつだ!

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