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宮崎 伸一郎 先生コミュの6,目を閉じると見えてくるもの

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6,目を閉じると見えてくるもの

  心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、眼に見えないんだよ。

 作家のサン・テグジュベリは、有名な『星の王子様』の中で登場するキツネに、こう語らせています。

 確かに私たち人間は、とかく目に見えるものだけで物事を判断しがちだと思います。容姿やファッション、学校の名前や成績などで相手を見て、わかったような気になることも多いように感じます。
 けれど、目に見えているものって、いつかは消えてなくなるものが多いと思いませんか?
 
今のように、いろいろなことがめまぐるしく変化する世の中で、変わっていくものばかりに目を奪われていると大切なものを次々に失っていく結果になっていくような気がします。
 本当にいつまでも残るものは、実際には目に見えなくても、目を閉じたときに心の中で広がっていくさまざまな思いなのではないでしょうか。

神様から頂いた大きな宿題

 以前、最愛の彼を突然の交通事故で亡くした19歳の女の子がいました。あまりの出来事に、その子は精神的に大きなダメージを受け、何日も泣くことだけで過ごしていました。
『あの人に会いたい、自分も死ねばよかった。どうしてこんなことになったの?」
と、彼女の中で悲しみが増していきます。
 周りの人もどう慰めていいかわからず、
「あと10分遅く家を出ていたら、あんなことにはならなかったのにね」
「運が悪かったのよ、本当にかわいそうにね」
と話しかけますが、それらの言葉は、逆に彼女を余計に苦しめていくのです。

 彼女にとって「もしも」の世界はないのです。彼女の深い悲しみは、いつもそばにいてくれた彼の姿がどんなに探しても見つからないという現実なのです。
「もしも10分遅く家を出ていたら」「もしも、運がよかったら」と、どんなに考えても、目の前に彼は決して現れてくれません。

 私は彼女に言いました。
「お前の彼はもう死んでしまったんだよ。もう焼かれて骨になった。2度と手を握ったり、デートしたりできないんだよ」
 彼女は泣きながら大声で
「どうしてそんなこと言うんですか!私も死にます。死んだらまた会えるでしょ」
と言います。
「お前が今死んでも、彼とは会えないよ。事実は事実として認めなくちゃいけないんだ。いなくなった彼をどんなに眼を開けて探しても、お前も周りの人も、みんなつらくなるばかりだよ。」
「目を閉じたら彼に会えるよ。目を閉じてゆくり深呼吸してごらん。そして、お前しか知らない彼のステキな笑顔や、やさしい声や、楽しかった思い出を見詰めることをしてみてほしい。
 そうしていけば、これからお前の心のなかで、彼は生きていくことができるんだよ。
 もし、お前が死んだら、彼は周りの人からどう見られると思う?事故で死んで周囲の人を悲しませて、彼女まで道連れにしたって言われてもいいと思うか?彼のことをちゃんと知らない人たちから、そんなふうに思われたいのか?
 それじゃあ、彼がかわいそうじゃないか。
 亡くなった人の人生の本当の意味は、その人の周りで残された人たちの考え方や生き方で決まるんだよ。今回のことは、とってもつらくて悲しいことだけど、お前はとっても大きな宿題を神様からいただいたんじゃないのかな」
 心を込めて話す私の言葉に、彼女は少しずつ落ち着きを取り戻していきました。
 それから彼女にたくさんの出来事が起こり、心が揺れ動くことも多かったのですが、胃までは年に1度、彼のお墓参りに一緒に行ってくれる人と、仲良く人生を歩いています。

一つひとつを大切に心に

 いつまでも変わらない大切なものを、自分の心にたくさん持っていることが、その人の出す表情や言葉に、他の人にはない魅力となって表れているのかもしれません。
 時にはゆっくりと目を閉じて、今まであなたを支えてくれた人たちのこと、あなたが味わってきたいろいろな思い、今生きているあなた自身のこと、そしてこらから出会っていくだろうたくさんの人たちのことなどを、やさしい気持ちで見つめてみてください。

 一日一日を、そして一つひとつの出来事を、大切に心に積み重ねて生きることが、いつか必ず自分自身の豊かな成長につながることを信じてほしいと思います。

  しあわせに向かうキップ 宮崎伸一郎 より

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