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ロバート・F・ケネディコミュの「命とは意味がある時に使って初めて価値がある」(ロバート・F・ケネディ)

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「命とは意味がある時に使って初めて価値がある」(ロバート・F・ケネディ)

 様々な経緯の中で、準備もほとんど無く、ジョン・F・ケネディ大統領の弟、ロバート・F・ケネディが大統領に立候補した。兄の死後、8年が過ぎた春のことだった、当時の大統領にベトナム戦争終結への提言を蹴られた2日後のことでした。

 その選挙中に起った衝撃、平和と黒人開放の聖なる指導者「マーチン・ルター・キング(marthin Luther King)」の暗殺事件だった。その当日(1968年4月4日)、ロバート・ケネディ候補は、インディアナ・キャンペーンの開始日でした。飛行機が30分遅れ、タラップを降りる顔は、緊張したようだったそうです。

 迎えに中に、インディアナポリスの警察署長が居て、ロバート・ケネディに忠告した。

(本文より)
「セネター・ケネディ、あなたは命を狙われている。既に二人のスナイパーがビルの屋上で見つかり私の部下が捕えた。まだまだいる可能性がある。今日は町に入らないほうがいい」と。(中略)

 ボビー(ロバート・ケネディの愛称)は一応その署長にお礼を言って待たせてある
車へ向かおうとした。するとその署長は両手を広げてボビーをとうせんぼする格好で行く手をさえぎった。(中略)
  
 ボビーがその署長の目をジーッと見据えて。そしてハッキリとした口調で言った。

「命というものは意味がある時に使ってこそ価値があるのだ。私は行く」

背筋をゾッとさせる迫力だった。署長は催眠術にかかったような表情でわきへどいた。
 その日の夜、ボビーは予定通りインディアナポリス市のスラム街に現れた。彼が到着した時、広場はすでに立錐の余地もないほど人が集まっていた。一万五千人はいただろう。(中略)

 ボビーが壇上に立った。いつもならここでボビー・コールが起きて大騒ぎになるのだが、声ひとつ聞こえない。まさに水を打ったような静けさだ。みな壇上のボビーをにらみつけるように見上げている。ボビーがマイクを抜いてそれを握りしめた。

「愛と平和の使者キング牧師が死んだ」

何かがノドにつまっているような語り口だった。

「あなたがたの中には白人に対する憎しみと復讐心の燃えている者のいるかもしれない。しかし、耐えて欲しい。私の兄も殺された・・・白人に殺されたのだ」

しぼり出すような声だった。彼は更に続けた。

「今この国に必要なのは分裂ではない。今この国に必要なのは憎しみではない。今この国に必要なのは暴力ではない。必要なものは愛であり英知であり、互にいつくしみ合う慈悲の心であり、そして黒人、白人を問わずいまだこの国で苦しんでいる人々への正義の感情を持つことなのだ・・・。
 だからあなた方にお願いする。今夜はこのまま家へ帰って欲しい。そしてキング牧師の家族と彼の魂のために祈りを捧げて欲しい・
 そして同時にわれわれ皆が愛するこの祖国アメリカのために祈って欲しい・・・」

 あちこちから嗚咽が聞こえてくる。群集が静かに散り始めた。(中略)

 一人に老婆がステージに近づいてきてボビーを見上げて両手を差し出した。ボビーがしゃがみ込んで彼女の手を握った。老婆の声はかすれていた。

「ボビー、あなたはこの国の希望です。もう一度この国をひとつにして下さい。」

「ドント・ウォーリー、マザー、ウィ・ウォーレント・レット・ユー・ダウン。(心配しないで、お母さん、決して落胆はさせないから)」

ささやくようにボビーは言った。(中略)


 その夜、キング牧師暗殺に怒り、アメリカ中の大都市で暴動・略奪の限りが尽くされたが、インディアナポリスだけは平静を保った。しかし、その2ヶ月後の6月6日の深夜、凶弾に倒れることになった。

 インディアナポリスの人々にとっても、アメリカ国民にとってもボビーは、゛ソウル(魂)゛を持った唯一の政治家だった。

*参考資料:落合信彦著「ケネディからの伝言」より

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