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マイクの物語コミュの誕生日記念物語

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本日誕生日となったので、物語を書きます。

地球防衛軍はるか 誕生日編

プライマーが地球へ侵略してきてから数年がたった。
遥率いる桐生隊も部下が次々と戦死し、遥はたった一人で今日も戦場へ征く。
出撃を翌日に控え、遥は基地内の一室で一体のデコイの前に立つ。

遥:これが、最後の一台。

ツツー、遥が指を滑らせながらデコイを撫でる。
このデコイは、桐生隊副隊長ゆうなが本人に似せて作った人型デコイだった。

遥:ん?なんだろうこのボタン・・・・そういえば、ゆうなちゃんが・・・

遥がこのデコイをゆうなが見せたときのことを思い出す。

・・・・・・・・・・・

遥:ゆうなちゃん、訓練の時間だよ!

遥が部屋に入るとゆうなが一人立っていた。
背中を向けているので、表情が見えない。

遥:ゆうなちゃん?

遥が近づいても反応がない。

遥:どうしたんだろう?

遥が近づき。
ビシッ!
ちょっとチョップを噛ましてみた。

ゆうな:わああん何するの〜。

突然ロッカーからゆうなが現れた。

遥:あれ?じゃあこれは?

ゆうな:ふふん。それは、地球防衛軍の叡智をかけて作ったゆうなロボだよ。

遥:あ、デコイね。

ゆうな:ひどい。破壊前提ですか〜。

遥:だって、デコイでしょ?

ゆうな:ふふん。これをただのデコイと思ったら大間違いだよ。なんと9体揃えると・・

と言って、入口付近においてあるデコイを指さした。
そこには、同じ顔のデコイが8体並んでいる。
同じ顔のデコイが並んでいるのは、ちょっと不気味だった。

デコイ:・・・・・・あ〜あ〜我らのゆうな高校〜♪

ゆうな:何と校歌を歌うのでした!

遥:プルプルプル

遥は、怒りで震えていた。

遥:もう!軍資金を無駄遣いして!

バシッ!
遥が全力チョップをゆうなの脳天にかます。

ゆうな:ぐはっ!

ガシッ!
そのままゆうなの襟首を掴むと、訓練場まで引きずっていく。

ゆうな:ああ〜!この子には、特別が〜〜!

遥:どうせまた変なことするんでしょ。

ズルズルズル。
遥はそのまま引きずられていった。

・・・・・・・・・・

そんな出来事があったことを思い出した。

遥:そういえば、特別がどうかって言ってたような・・・・・

ポチッ。
何気なく遥はボタンを押してみた。

デコイ:・・・・・・ねえねえそれじゃあ、みんな行くよハッピバースデートゥーユー♪

遥:え?どういうこと?・・・・はっ!あの日は、私の誕生日。まさか特別って・・・・・・

遥の目から大粒の涙が溢れ出た。

デコイ:ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデーディア遥ちゃん♪ハッピバースデートゥーユー♪

遥:私は・・・・・私は・・・・なんてことを・・・・・

自分のためにここまでしてくれたのに、聞いてあげられなかった後悔。
隊員達の気遣いに気づいてあげられなかった後悔。
一緒にいる時間を大切にできなかった後悔。
自分が隊員達に慕われていたことへの嬉しさ。
久々に聞いた隊員達の声を聞き、様々な感情が混ざり合って遥はただ泣くばかり。
結局、その夜遥は泣き明かした。

次の日、遥は、もう気持ちを切り替えていた。
特定の場所へ行くとデコイをセットした。

遥:頑張ってね・・・チュッ。

遥はデコイの頬にキスをしてその場をあとにする。

???:頑張れ遥ちゃん!

遥:!?

聞き覚えのある声がし、遥が振り向くがそこには、誰もいない。
しかし、遥には隊員達が並んで立っているように感じた。

遥:行ってくるよ。

遥は、キッと引き締めると、作戦開始ポイントへ向かう。
目的地へつくと、前方には巨大リングを防衛する大勢のプライマーたちがいた。
大群で向かっても返り討ちに合うだろう。

遥:作戦開始!

ポチッ!
遥が手に持っているリモコンのスイッチを押す。

デコイ:ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデートゥーユー♪

デコイの歌が流れたあと、デコイの周辺で爆発が起こった。
敵の襲撃と思ったプライマー達は、数人を残して迎撃に向かう。

遥:よし!

遥が地面すれすれを飛んで巨大リングに近づく。
建物に身を隠しながら進んでいく。
時間はあまり無い。
デコイが発見されればすぐにプライマー達は戻ってくるだろう。

遥:!!

偵察機に見つかった。
バシュッ!
瞬間、遥は偵察機を撃墜。
ちょっと音がしたが気づかれなかったようだ

遥:危なかった〜・・・・

遥は気づかれなかったが、全く先に進めない。
先へ進めば進むほど警備は厳重になり、バレずに巨大リング近くまで行くのは難しくなっていく。
遥が一か八か強行突破をしようと思ったとき、

プライマー:かいなくそおとっょち?

デコイの元へ向かっていったプライマーが遅いので、援軍に向かうようだ。

遥:今だ!

ヒューーーン。
一瞬のスキを突いて遥がプライマーたちの間を抜ける。
一方デコイは、

デコイ:ハッピバースデートゥーユー♪・・・・・・・・それじゃあ次は、みんなで遥ちゃんの歌を歌うよ〜。あの夢も!憧れも!落書きのままぼやけて消える寸前!

プライマー達は、デコイの歌は聞こえるが、巧妙に隠されたデコイを発見できないでいる。
ドーン!ダダダダダダダッ!
しびれを切らしたプライマー達が銃を乱射する。
ドーン!
ついにデコイに攻撃が当たる。

デコイ:・・・・・・耳元・・・・・囁く・・・自分に・・・・アッカンベー・・・して・・・や・・・ろ・・・・う・・・・よ

デコイは、次々と攻撃を喰らい、四肢がもげ、表面が削れ、ぼろぼろになっているが、それでも歌い続ける。
音声はだんだん小さくなっていくが、それでもまだ歌う。
まるで死んだ隊員達の魂が乗り移ったかのようだ。

デコイ:ワタシは・・・・・こん・・・・なん・・・・じゃ・・・・・な・・・・い・・・・は・・・・・・・・・・・ず・・・・・・・・・・・

ブチッ。
ついにデコイの音声は、途切れた。

その頃遥は
ザッ!

遥:ついにたどり着いた。

目の前には、巨大なリングが宙に浮いている。
まだ警備隊がいるが、リングを撃つことができる距離まで来た。
遥にとっての最終決戦が始まる。





・・・・・・・・・・・

そこには、デコイの頭が転がっていた。
ガンッ!
デコイの頭を見つけたプライマーが腹いせにその頭を蹴っ飛ばす。

デコイ:ピーーー・・・・

はずみでデコイの音声が復活した。

デコイ:ねえねえ、みんな準備はいい?・・・・あ、待ってや〜・・・・・それじゃあ行くよ!せーの!大好きだよ遥ちゃん!

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