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シュタイナー的生活を楽しむコミュの対象的思考 51週

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春の期待
3月28日〜4月3日

人間存在の内部へ
感覚の豊かさが流れ込む。

宇宙霊は人間の眼の鏡像の中に
おのれを見出す。

その眼は鏡像から新たに
力を創造せねばならない。
(シュタイナー 高橋 巌訳)
................................................

今回が『魂のこよみ』の最終週となる。

今回の『魂のこよみ』の内容を読むと

「対象的思考」が思いうかんだ。

この「対象的思考」の意味が理解できると『自由の哲学』の中に

頻繁に出てくる「思考」の意味もより深く理解できるように思う。

今週の『魂のこよみ』は、繰り返し読んでいると『自由の哲学』の
要約にも思える。

もうすぐ復活祭を迎えるにあたって「対象的思考」を深めたい。

では、「対象的思考」とはなにか。

どんな事物の中にも、概念が含まれている。

人間の手で作られたものには、みんな何らかの

青写真があって、それを基にして机もできているし、

椅子もできている。

さらにあらゆる自然現象、石も木も風も雲も、その中に意味内容と

概念が含まれている。

ゲーテやシュタイナーは、ひたすら観察することで、

その意味内容を取り出してくるという、そういう思考方法を見出したのである。
 
「朝起きて空を眺めたときに、その空に雲が浮かんでいるとします。

私たちはふつう、あれは巻雲だとか層積雲だとかと考えて、

あそこに層積雲が浮かんでいる、ということで済ませてしまうと、

それは従来の思考方法になります。

その場合は自分の中にある概念で対象を判断しているのです。

対象的思考というのは、そういうことを一切忘れて、その雲をじっと

見つめて、その雲が自分に語りかけてくる何らかの意味を

聞き取ろうとする態度なのです。

先生が教室に入って子どもを見たときに、

何々君がそこにいるというふうに見ると、

それは自分の中にすでにある、例えば太郎君なら太郎君という概念を、

その太郎君にあてはめていることになって、従来の思考方法なのです。

しかしそういうことを離れて、その太郎君の顔色だとか、座っている姿とか、

歩き方、声の響き、目つき、顔の表情とかをじっと見つめて、

そこから今の太郎君の存在が語ろうとするものに耳を傾けようとすると、

対象的思考になります。

従来、私たちは自分の中にある概念を何かに当てはめることに
満足していることが多いので、

対象的思考を働かせる余地はあまりないとも言えます。

ところが周囲の事物は、それぞれ何らかの意味を、今、こちらに向かって

語りかけているので、その語りかけに耳を傾けるのと傾けないのとでは、

周囲の世界と自分との関係が、まったく違ってくるのです。」
(『シュタイナーの治療教育』(高橋巌著 角川選書p33〜35)

自分の中にある概念で対象を判断するのは「死んだ思考」であり、

見ている対象が語りかけてくることをひたすら聞くという

「対象的思考」こそが「生きた思考」であると理解している。

特に子どもに対するときは「対象的思考」即ち「生きた思考」で接することが

極めて大切だと思う。

既成の教育理念や概念に子どもを当てはめてみるのは、

さまざまな問題を生じさせる原因となるように思う。

子どもは日々刻々と変化している。

今日の子どもの表情は何を私に訴えかけ、

今の子どもの言動は何を私に訴えかけているのか耳を傾けるのである。

すると、子供が強くアガペーの愛を求めていることに気づかされる。

ところで、今回のヨルダン・エルサレム訪問でも、一番意識の中心に置いたのは

「対象的思考」でものを見るということであった。

ヨルダンは国土の90%が砂漠であり荒野である。

荒野と砂漠が、私に何を語りかけるのかをひたすら聴いてみた。

なぜこのような広陵とした荒野が、聖書の舞台なのか?

荒野とはまさに「苦難」を意味する。

乳と蜜の流れる地カナンに到るには、このような荒野地帯(苦難)を
通過しなければならないのである。

そして、「対象的思考」によって、「 嘆きの壁」でひらすら祈る

ユダヤ人から聞こえてきたものは何だったのか。

2000年間国家のない流浪の生活をしてきたユダヤ民族の辿った道、

それはいわれなき差別と迫害の歴史であった。

ナチス政権のホロコーストによって殺害されたユダヤ人の数は、

一般的に600万人とされる。

このホロコーストは、ユダヤ人にとって永遠に忘れることのできない

「トラウマ」になったことだろう。

国家を持たないが故の苦しみをユダヤ民族に刻み込んだ。

心ならずも当時住んでいた国の法律にのっとり、国家権力によって
人権が蹂躙されてきた。

その「トラウマ」から、何か起きた時、自分を守ってくれるユダヤ国家が
どうしても欲しかったのである。

イエス・キリストを十字架につけたのはユダヤ人であるという汚名のもと、

またいつ迫害されるかも知れないという恐怖心がそこにはある。

このような内容は知識としては知っていたがイスラエルに入国すると、

「対象的思考」によって実感として迫ってくる。

しかし、かといって、パレスチナを追い出されたパレスチナ人は

いったいどうなるのか。

ヨルダンでパレスチナの難民キャンプをバスで見たときには、

パレスチナ難民の深い悲しみが伝わってきた。

そのキャンプに住む住人は仕事もなく2部屋の住居に8人ぐらいで

住んでいるのがざらで国連の支援によって何とか暮らしているという。

その地域を訪問して、改めてパレスチナ問題について根深さについて

深く考えさせられた。

この問題には、人間の根源に関わる問題が潜んでいるように思った。

このように「対象的思考」であらゆるものを見つめると様々な
思考が湧いてくる。

mixiで機会があれば、この問題は改めて書いて見たいと思っている。

復活祭を迎える『魂のこよみ』の最終週に、さらに深く、

あらゆるものを「対象的思考」で見つめてみたい。

3月11日(木)嘆きの壁にて
(この壁のすぐ上がイスラム教の岩のドームで、この壁のエリアに入るには、
セキュリティーチェックがある)
http://www.youtube.com/watch?v=OGnqIVG6t0w

4分でわかるイスラエル
http://www.youtube.com/watch?v=aVYJ80jDSwg

コメント(2)

おたかさま
コメントありがとうございます。

するどいご指摘に「ドキッ」としました。

最近は、新聞の論説を読むときも、討論番組を見ているときも

その書いている人、語っている人が、「生きた思考」で書いているのか
(語っているのか)に関心を持っています。

「生きた思考」で書いてある論説、主張はやはり心奥深くに迫ってきます。

ところで、先回のツアーでイスラエルが58ヶ国目の訪問国という

中国の人と親しくなりました。

その人が私がビデオを撮っているのを見て、

それをメールで送って欲しいと頼まれました。

そのビデオと一緒にたまたま見つけたYouTubeの「4分でわかるイスラエル」

を送ったら、その内容が良く分かるというメールが返ってきたので、

意図もなく今回トピックに貼り付けてみました。

イスラエルの現地のガイドさんによると日本には

「真の中東、イスラエル」のことは知られてなくて 、

2002年までの『地球の歩き方』のガイドブックもでたらめだったそうです。

2002年に現地のガイドさんたちの指摘によって、

今、少しまともなものになったとのことでした。

たとえば「嘆きの壁」は 1917年にイギリス人によって

この名前がつけられたのですがユダヤ人にとっては、

ここは「喜びの壁」とのことでした。

現地を訪問すると、中東問題の根深さを感じますので、

このYouTubeの内容の「コメント」が確かにとっても薄っぺらに感じます。
ありがとうございました

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