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国鉄があった時代コミュの公企労レポートに見る国鉄改革 8月5日

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みなさん、おはようございます、毎日暑いですね。
ほんと、スーツ着てネクタイして歩いていると汗が吹き出て困ります。


このシリーズも賛否両論あることを承知の上でアップさせていただいているのですが、おかげさまでblogは、毎日200人近くの方に訪問いただき、かつ1000PV近くを記録しております。

たくさんの方に訪問していただき、また読んでいただけることとても感謝しています。
また、twitterもおかげさまで500フォローワーを突破、毎日たくさんの方にフォローしていただき感謝に堪えません。

さて、今回も公企業レポートからの引用をすすめたいと思います。
今回取り上げるのは、昭和61年8月5日付です。

国労は定期大会を7月22日からの4日間、千葉市文化会館において、代議員300名、役員、来賓、傍聴者を含めた約1000名が参加して行われました。
重苦しい雰囲気の中始まった大会で冒頭あいさつに立った山崎委員長は、「雇用と組織を守るため、戦術上の決断は中央闘争委員会に一任していただきたい。」・「目的達成のため、場合によっては大胆な妥協が必要なことがある。」と現実的かつ柔軟な態度をとる必要があるとその決意を表明したが、この「大胆な妥協」が当時の非主流派(左派)からの猛烈な反対などもあり、事態は紛糾したのだが、ここで一時は労使協調の現実路線への道をたどることができたのですが、実際にはその後10月の修善寺大会(国鉄時代における最後の国労大会)で左派の盛岡地方本部の六本木敏が中央執行委員長に選出されてからは、完全に労使協調の現実路線と異なる方向に進むこととなったことは現在の清算事業団問題を考える上で考慮した方がよいでしょう。

さて、公企労レポートの内容を引用したいと思います。

国鉄労働組合の第49回定期大会は、7月22日から4日間、千葉市文化会館において、大銀300名、役員、来賓、傍聴者を含め約千名が出席、状況の厳しさを反映して重苦しい雰囲気の中で開催された、冒頭、あいさつに立った山崎委員長は「雇用と組織を守るため、戦術上の決断は中闘委(中央闘争委員会)に一任していただきたい。」「目的達成のため、場合によっては大胆な妥協が必要なことがある」と現実的、柔軟な態度をとる決意を表明、この発言をめぐって4日間にわたり激論が展開された、騒然としたヤジと怒号の中で議事は紛糾し、非主流派の「執行部一任」の取消し動議の提出から、一時は分裂の危機にも直面したが、土壇場で長老のOBグループのあっせんにより妥協が図られ、柔軟路線に転じた運動方針案が曲がりなりにも成立した。しかし、執行部一任、「大胆な妥協」の中味については一切議論されず、運動方針案が曲がりなりにも成立した。しかし、執行部一任、「大胆な妥協」の中味については一切議論されず、運動方針の内容と「大胆な妥協」の具体的な整合性について不明な点が多く、今後の動向が注目されている。

さらに、引用を続けます。
以下は、公企労レポートの本文となります。

▽・・・注目されていた国労の定期大会は、山崎委員長の冒頭発言「大胆な妥協」、「執行部一任」をめぐり4日間にわたり激論を展開、一時は非主流派の緊急動議の提出など分裂の危機にも直面したが水面下での熾烈な駆け引きにより混乱を収拾、86年度運動方針案を満場一致の形で採決して閉会した。だが、組合員が期待したのは、雇用不安をいかにして解消するかの一点にあった。しかし、「大胆な妥協」の中味、本部方針など具体的な議論はまったくなく、本部一任の可否のみについての論争に終始、結局、一任の中身については全く明らかにされず、とりあえず大会をしのいだという形に終わった。

ということで、この大会はかなり妥協と形式的な形に終始した大会であったろうことが想像できます。
現実路線を歩みたい国労右派に対し、あくまでイデオロギーにこだわる左派の考え方が議論を混乱に陥れたともいえます。
結局、入れ物の枠組みとも言うべき、「本部一任」というどのような解釈でもできる入れ物を作っただけでひとまずはこの大会は終了したのですが、このときの山崎委員長の大会に賭ける執念は強かったといわれています。
再び公企労レポートから引用します。
▽・・・山崎委員長の大会に賭ける執念は強かった。
「組合員の雇用を守る闘いに勝負をかける。一歩も引けない。もし一任が認められなかったら辞任する」と伝えられていた。また、対回数日前に武藤前委員長が各地方本部に配布した書簡問題が大会に大きく影を落としていた。山崎委員長の決意にかかわらず、委員長を擁する主流派は代議員306名中圧倒的多数を占めているわけではなく、反主流派(革同=共産党系)が約70名、非主流派(社会主義協会系)が約80名、両派が手を結ぶと多数派を形成しかねない情勢であった。それを反映して、委員長発言に対して激しい不満、批判が相次ぎ、会場はヤジと怒号に包まれた。発言内容は、非・反主流派の多くが労働組合としての「原則」論、活動家の理論を展開したのに対し、主流派が崩れつつある組織を直視して柔軟に対応することを訴えたのが特徴的であった。
このような論議が続くなかで、非主流派が24日朝、方針案から「執行部一任」の削除を求める緊急動議を提出、この取扱いをめぐり大会は紛糾、この間各派の票固めも行われ、「採決やむなし」という場面もあったが、「重大な決定については機関に諮る」という両派の妥協が時間切れ寸前に成立した。

ということで、国労組織が決して1枚岩ではなく、様々な思惑の集合体であり、特に左派系の革同や、かってのマル生運動を破綻に追い込んだ社会主義協会系などの力は、今回のような状況ではむしろ「雇用を守る・組織を守る」という大前提においては、むしろ足枷になる危険性がありました。

この大会で得られたものは、結局は組織がこの時期になっても方向性が導き出せないという閉塞感だけが残る結果の大会となったということです。
この時期、鉄労や動労が「雇用の確保・組織の維持はほぼ終了した」と言っていることと併せて考えると国労の対応の遅れが目立つ結果となりました。

再び公企労レポートから引用します。

▽・・・荒れに荒れた大会はこうして終わったが、問題はすべて今後にももち越された。
今後妥協路線を取るとしても、当局がこれに応ずるか、これまでことごとく対立してきただけに、当局は依然厳しい態度を崩そうとしない。国労のいう「大胆な妥協」の中味が、仮に共同宣言の締結であったとしても、一までの経緯があり、運動方針との整合性をどう図るか、さらに厳しいハードルを越えなければならず、波乱は避けられない。動労、鉄労など四組合が、分割・民営化推進路線を一層明確に打ち出す新宣言を締結する活発な動きがあるだけに、分割・民営化反対の旗を降ろしていない国労は再び窮地に立つことは明らかである。
主流・非主流・反主流の3者の思惑はそれぞれ違っており、執行部が現実路線に踏み込んでも、条件整備ができるかどうか保証がない。情勢がさらに厳しくなったとき矛盾は必ず噴出する。この根源に如何にして対処するか。主流派の重大決意にかかっている。
社会党員協議会内部では、協会系、革同系と一線を画し、分裂を覚悟・・・・という意見も伝わっている。
このような内部問題の解決も、執行部に残された課題である。

▽・・・国労にとって選択は一つしかない。分割・民営という規定路線をとるか、あくまで反対するか、この中間はない。これから法案が臨時国会で審議される最大のヤマ場を迎えるが、不安にゆれる組合員の雇用と、脱退者の相次ぐ組織を守っていけるかどうか、国労の具体的な行動が注目される。

感想、ご意見 twitter http://twitter.com/whitecat_kat

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