FOOTBALL 欧州移籍マーケットコミュの７月のマーケット-10

※７月のマーケット-10


◆アーセナル、アッピアー獲得に接近

ガーナ代表ＭＦを巡る争い

フェネルバフチェからの退団が伝えられているガーナ代表ＭＦステファン・アッピアーが、アーセナルに加入するかもしれない。

同じイングランドのウェストハムも、同選手に関心を示していたクラブの１つ。しかし、最新の報道によれば、アーセナルとの契約が近づいているようだ。

以前、アッピアーは『サン』に対して、次のように語っていた。

「フェネルバフチェにずっと留まりたいなんて言ったことはない。この報道には怒っているよ。フェネルバフチェは、ウェストハムからのオファーに耳を傾けなければいけない。僕はプレミアリーグでプレーしたいという野心を持っているんだからね」。

ただ、現在はアーセナルがポールポジションに立っている様子。ウェストハム、シャルケよりも優位な位置で同選手を狙っている。

アッピアーの友人は、『ニュース・オブ・ザ・ワールド』で以下のようにコメントした。

「アーセナルは彼を獲得するために、６００万〜８００万ポンドを支払わなければならないとわかっている。１月にも話されたことだよ。そして、いまでは問題がない」。

◆カヌの契約問題はまもなく決着

レドナップ監督：「来週中にサインできる」

ポーツマスに所属するナイジェリア代表ＦＷヌワンコ・カヌは、新しい契約にサインしないまま、プレシーズン・ツアーに参加することになりそうだ。

２００６年にＷＢＡから移籍してきた同選手は、３６試合に出場し、１０ゴールを挙げている。

しかし、契約延長の話し合いは上手く進んでいない。

カヌは、ハリー・レドナップ監督からの保証を望んでいる。しかし、それはできないと交渉は平行線を続けた。先週のニュースでは、カヌがエスパニョールに移籍するという噂も流れている。

それでも、レドナップ監督はこの問題が解決されると考えているようだ。

「取引について、徹底的に話し合うことができた。私は、彼が来週中にサインをすると確信している。彼が２０試合以上に出れば、自動的に契約は１年延長だ。彼らはそれを受け入れた」。

◆リュングベリがアーセナルを去る理由

ウェストハムはアーセナルからスウェーデン代表MFフレディリック・リュングベリ（３０）を約８億５千万円で獲得したと発表した。

アーセナルの選手として３２５試合に出場し、７２得点を挙げたＭＦフレデリク・リュングベリが、ウェストハムに加入することとなった。契約期間は４年、移籍金は３００万ポンドと伝えられている。

１９９８年９月からアーセナルの選手となった同選手は、長い月日をアンリとともにした。今回の決断は、ティエリ・アンリがバルセロナに移籍したことが影響したと、リュングベリ自身が語っている。

「ティエリが去ったとき、終わりを感じたんだ。僕には、多くのクラブが関心を持ってくれたが、常にチームに対して忠実な態度を貫いたよ。でも、移籍するタイミングがきたんだと感じた」。

「２年前、チームと最後のサインを交わしたとき、これからのプランについて語り合った。新しいスタジアムを建設して、トッププレイヤーを連れてくる。現実にはならなかったね」。

「もちろん、約１０年を過ごしたアーセナルには愛着を持っているよ。僕にとって大きな決断である。ただ、ティエリが去ったとき、終わりを感じたんだ」。

同じ言葉を繰り返したリュングベリ。同選手もまた、前副会長であるデイビッド・デイン氏がチームを去ったときに、アーセナルが混乱に陥ったと感じている。

「デイビッド・デインがいなくなったことで、アーセン・ヴェンゲルの仕事量は増えたと思う」。

一方、ウェストハムのカービシュリー監督が、リュングベリの獲得を喜んでいる。

「フレディ（リュングベリ）が移籍するには、良いタイミングだろう。ほぼ１０年、彼はアーセナルに所属していた。とても長い時間だね。新たな挑戦を必要としているんだ。私は、彼にとって適切なクラブが我々であると確信しているよ」。

「先週、私たちはフレディについて話し合った。彼は多才だ。ＣＬの経験も豊富だし、スウェーデン代表を引っ張っている。常に飢えているね。彼は、クラブの情熱、そしてファンの情熱を理解できる選手だから、ここへの加入は正解だろう」。

◆アトレティコ、１５００万ユーロ+コスティーニャでシモンへオファー

シモンへのオファーを上げていくアトレティコ。ＵＥＦＡカップ出場権が取れれば移籍の可能性あり。

アトレティコは何ヶ月もポルトガルで新しいウイング選手を探している。ポルトの主張でクアレスマが不可能になったあと、同国に次の目標を見つけた。ベンフィカのスター、シモン・サブロッサ。彼とベンフィカならばすぐに交渉が始められる。

マルカ紙によると、すでに交渉は行われていて、アトレティコの最後のオファーは１５００万ユーロにコスティーニャを付けたものとしている。ハビエル・アギーレ監督が構想に入れず、しかも優秀な選手でベンフィカが必要とするＭＦという条件から、コスティーニャがトレード要員に選ばれた。

交渉は今週にも解決が見られる可能性はあるが、あくまでアトレティコがインタートトに勝ち進み、ＵＥＦＡ出場権を得るのが条件の１つ。アトレティコが敗退すれば、この移籍話は消滅する。

◆ビジャレアル、バチスタ獲得に２５億円で再オファーか？

ＦＷの獲得が急務のビジャレアル。バチスタ獲得に向けミランを上回るオファーを検討中　

ビジャレアルは、レアル・マドリーのブラジル代表ＦＷジュリオ・バチスタが欲しいのなら、迅速の動かなければならないことも分かっている。バチスタ獲得にはイングランドのニューカッスル、イタリアのミランと手強いライバルが存在している。ディエゴ・フォルランがいなくなった穴を埋めるためにもビジャレアルはバチスタを獲得したいところだ。

１週間前、１０００万ユーロ（約１６億６６００万円）でオファーを出したビジャレアルだが、今は１５００万ユーロ（約２５億円）までのオファー額引き上げを検討している。

Ｒ・マドリーはバチスタの交渉を１５００万ユーロから始めるとしており、ミランもニューカッスルも尽力を惜しまないつもりでいる。ニューカッスルは最近にもオファーを提示したが、それはＲ・マドリー側の要求とはかけ離れたものであり、あえなく断られている。

イタリアからは２３日にも、ミランがバチスタ獲得に近づいているとの噂も入ってきている。そのオファーはビジャレアルを超え、Ｒ・マドリーの要求にかなり近いものだという。そのため、ビジャレアルはクラブの経営を圧迫することのない額である１５００万ユーロでオファーすることを検討しているようだ。

フォルランが移籍したことで最前線の戦力ダウンは否めないビジャレアル。フォワードの補強が必要であり、一刻も早くバチスタ獲得を決めることが優先課題であることははっきりしている。

◆アヤックスが小野獲得を狙う　ダービッツ負傷で

オランダの全国紙『デ・テレフラーフ』（７月２４日付け）によれば、アヤックスは小野伸二（浦和）の期限付き移籍での獲得を狙っているという。
　
アヤックスは２１日の親善試合ゴーアヘッド・イーグルス戦で、ダービッツが頚骨（けいこつ）を骨折。３カ月ピッチに立てなくなってしまった。そのためダービッツは今季アヤックスが重視しているチャンピオンズリーグ（ＣＬ）予備戦、ＣＬグループリーグ序盤戦（予備戦突破の場合）、オランダリーグ前半戦に出場できない。アヤックスはＭＦに至急ダービッツの代わりとなる人材を補強しなければならない。

◆ハンブルガーＳＶのサノゴ、ブレーメンへ移籍か

日刊紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』は２３日、ハンブルガーＳＶに所属するブバカル・サノゴのベルダー・ブレーメン移籍が決まったと報じた。同紙によると、ブレーメンがおよそ６００万ユーロ（約１０億円）の移籍金をハンブルガーＳＶに支払うことで、両クラブの交渉はすでにまとまっているという。

コートジボワール出身のサノゴは、昨シーズン開幕前に２部に降格した１.ＦＣカイザースラウテルンからハンブルガーＳＶに移籍したが、期待されたような活躍ができずにいた。

◆マンチェスター・Ｃがキエッリーニに１７億のオファー

マンチェスター・シティはジョルジョ・キエッリーニ（２２）と契約するため、１０００万ユーロ（約１６億６０００万円）のオファーを出した。先に獲得に動いていたリバプールは結局何も行動を起こせなかったが、次はスベン・ゴラン・エリクソン率いる“シチズンズ”（マンチェスター・シティの愛称）の番だ。

マンチェスター・シティは本気でキエッリーニを獲りに来るかもしれない。マンチェスター第２のクラブは、ユナイテッドとの長年にわたる格差を埋めるため意欲的な補強を行っており、すでにロランド・ビアンキを獲得した。ベルナルド・コッラーディも在籍している。

マンチェスター・シティには、本格的にイタリア人の“コロニー”（集団）が形成されることになりそうだ。スカイの報道によれば、マヌエル・ブラージの獲得もつい最近合意に達したらしい。同じくユベントス所属のジョルジョ・キエッリーニに対しても、積極的に動き始めている。

ユベントスはキエッリーニを失いたくはないようだが、１０００万ユーロは悪くない金額だろう。一方、若いＭＦマルキジオの期限付き移籍の形での放出に関しては、火曜日に何かが決まることになりそうだ。