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零戦32型コミュの意外にある「三二型」バリエーション

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「零戦三二型」として知られるA6M3の3001号以降の角型翼端タイプですけれども、その中には「零戦三二型」らしからぬ機体もありますね。
例えば3003号機までの試作機は二一型と同じ翼端を持っていますし、カウリングの形状も若干異なります。
また、航続距離問題が出てからの改修実験機には角型翼端でありながらも翼内増槽を持つ機体があったり、二一型の翼端に戻された機体が存在します。
排気タービン実験機も三二型ベースですからひと口に零戦三二型といっても細かく見れば色々な機体があってなかなか興味深いのではないかと思います。



コメント(12)

なんとなく「三二型の面白さ」について自分なりに続きを書いてみます。お暇な方はお付き合いください。

「その名前」
零戦三二型として制式の名称が定められているA6M3ですが、「三二型」として海軍によって兵器に採用されたのは量産が終了した後の昭和18年1月末のことで「二二型」と同時の採用です。制式採用という手続き自体は海軍機の場合、それほどの意味はありません。量産されていてもついに制式とならなかった機体は紫電改(紫電二一型)、流星などたくさん存在します。
「兵器に採用し零式艦上戦闘機三二型と呼称す」と定められる前にもA6M3には仮の名称がありそれは「零式二号艦上戦闘機」というものでした。「二号戦」「二号艦戦」という名称はこの仮称「零式二号艦上戦闘機」の略号です。二一型は既に「零式一号艦上戦闘機二型」から「二一型」に改称されていますが、A6M3には「○○型」という二桁数字の呼称が生まれる前の名称がそのまま使われているのです。零戦三二型の計画が古い名称付与様式を使っていた昭和15年頃から存在したことの名残のようなもので面白い点です。
また「三二型」も「二二型」もどちらもA6M3の略符号で呼ばれてA6M3aでもA6M3bでもないのは「二二型」をA6M3の暫定改修型として根本改修型にあたる型式(五二型のこと)が完成するまでの繋ぎとして比較的軽く見ていたことによるようです。「A6M3には旧型と翼内増槽装備の現行型があり、型式名称は分けるが本質的には同じ物である」と見ていることが年度の生産計画が「二二型」を「三二型」に含めて計画している点からもわかります。
「三二型」は制式の名称ですけれどもこの型式の最盛期にはまだ生まれていない名前ということですね。
その3 「三二型の長銃身タイプ」

大型機に対して威力不足が指摘されていた九九式二〇粍一号固定機銃に対して長銃身の二号銃への換装が五月雨的に開始されるのは昭和十七年晩秋からです。この頃、ラバウルへ向けて発送される零戦は航輸番号によって数機のグループにまとめられていますが、その中で特定の航輸番号だけに特別装備として二号銃の搭載が行われます。生産の上がらない二号銃の供給はとりあえず出来た数だけ飛行機に取り付けて送るやり方で進み始めます。この状態は二二型の終わり頃まで続いていて、前線の部隊、特に最前線にあって威勢の良い二〇四空あたりからは「二号銃装備で送れ」と繰り返し催促の電報が飛んでいます。
この二号銃装備機を二二型では二二甲型と呼んで区別していますが、三二型の二号銃装備機は特に型式がありません。この理由は武装の違いによる甲乙丙といった区分を使用し始めた昭和十九年秋にはもともと少数だった三二型の二号銃装備機がほぼ存在しなかったことによります。制式名称が定まったこの頃には二二甲型に相当する二号銃装備の二二型でさえ殆ど消耗し尽くしてしまっているのですから無理の無い話です。二号銃装備の三二型を「三二甲型」とつい呼びたくなってしまいますけれども、それは間違いということになります。
二号銃は、神立氏の零戦隊長に収められた204空搭乗員が残したスケッチにも出てきますね。
今まで何気なく22甲としてみてきた写真にも32型の二号銃装備機が混ざっているかもしれないなぁーと最近思っています。
三二型の面白さ その4
「燃費」
丸の別冊「不滅の零戦」に三二型と二一型の燃費、航続力の比較についての記事が掲載されていますが、一般に零戦の航続力はどのような数字になっているのかと言えば、安易に引用できない数字が無批判に受け容れられているようです。
例えば、二一型の航続距離が3500kmに及ぶ・・と言う場合にどんな条件での数字なのか、速度は?高度は?燃料消費量は?全力運転時間を考慮したのか否か?離着陸や余裕時間の見込みの有無は?と色々な疑問が出てくるはずです。
同じように三二型の航続距離の低下として引用される数値もしっかりと見直さなければならないことになります。
また燃料搭載量が増えている零戦二二型、五二型の航続力が低下したという信じ難い話もそうした数字がどのように算出されたものかを調べればその実態が明らかになります。
隼と零戦の比較も同じようなもので、ほぼ同一の発動機を装備した機体で機体重量が軽く燃料搭載量の大きい隼は航続力の点で零戦に優ることはあっても劣る理由がありません。でも一般に知られる「隼の航続距離」は相当控え目です。陸軍の算出方法が全く異なるためです。
元バスクの側近様

お気遣いありがとうございます。
ご迷惑でないようでしたら、もうちょっと続けようと思います。



「三二型の面白さ」

その5 塗装

零戦に製造時から迷彩塗装(海軍の用語では「塗粧」)が施されるようになったのは昭和18年の3月中頃、ちょうど二二型を生産中のことです。それまでも17年秋頃から前線の機体には現地で独自の迷彩塗装が行われるようになっていますから、零戦三二型は灰色の標準塗装機と現地での迷彩機があり、製造時からの迷彩塗装機はありません。
綺麗な灰色の機体と凄みのあるまだらの迷彩機がラバウルの前線にいた訳ですが、ここで使われた応急迷彩用の緑色もその後に工場で使用された緑色と同じ規格の塗料が主に使われたと考えられます。迷彩用の緑色は既に規格化されているからですが、前線で航空廠の他に搭乗員まで駆り出してスプレー塗装していますからムラがあり、色も薄め、明るめに見えたことだろうと思います。
三二型は昭和18年以降、主に新設の航空隊や錬成目的の航空隊に再配備されています。そこに送られた機体の迷彩はラバウルよりも綺麗な仕上がりで、内地の航空廠で再整備された際に整った設備で丁寧に仕上げらたものと考えられます。
プラモの指定塗装にある台南空(二代)の零戦三二型などがそれです。この再塗装機の特徴は緑色と灰色の塗り分けが波状になっている点で、零式練習用戦闘機一一型の再塗装機等と同じような塗り分けで面白いところです。
三二型にはもうひとつ、「カウリングの色」というポイントがありますがこれについてはまた回を改めて書こうと思っています。
「三二型の面白さ」

その6 カウリング色

今回は不確かな話をします。
零戦のカウリングは一般的に黒色なのですが、写真で見ると三菱製の零戦は明るく写り、中島製の零戦は暗く写っています。
このために零戦のカウリングには中島色と三菱色があるように思えます。この違いが現れた原因を推定してみます。
仮説としてはまず、カウリングの色調が変化する要因を洗ってみます。すると昭和18年夏に航空本部よりカウリングの塗装を簡略化する通達が出ていることが判りました。その内容はカウリングの塗装を専用塗料から迷彩塗料に切り換えて良いというものです。18年の夏は飛行機の生産拡大を目的とした各種の省力化案が検討された時期で、エンジンの塗装などもここを境に変わっています。
という訳でそれまでカウリングに塗られていた塗料は三菱、中島ともに同じ種類のものだったので、確証はありませんがおそらく両者の色調は近いものだったのではないかと思います。
そして中島は航本の通達通りに省力化を実施し、零戦の生産縮小、中止に向かっていた三菱は従来の塗料を使い続けたのではないでしょうか。
すなわち、昭和18年前半までの零戦は三菱の二二型も中島の二一型もほぼ同じ色調で、その後、中島のみ迷彩塗料の黒色に切り換えたために色調が異なって見えるのではないかという推測です。
これは零戦の塗装関係の通達類にひと通り目を通して推測したものですが、現物サンプルの検討などはまだ十分ではありません。まさに「謎とき」の部分です。
こんな謎がまだあることも「三二型の面白さ」の一部をなしているように思います。
みなさんのご意見をお聞かせください。
元の色とはエンジンを塗っていたと同じ黒でしょうか?(あれは真っ黒でしたから違う様な・・・?)
書いていて気付きました^^;エンジンは中島でしたね。

三菱のカウリング色は青が混じっている事が見た目では判ります、風防枠内側も同じです。
余談で面白い事に名航資料館の風防枠も光の当たり具合で青がハッキリ判ります・・・何でですかね^^;
シリンダやシリンダへッドは「黒エナメルの焼付け塗装」となっていますから恐らく別の色でしょうね。
初期の中島製二一型のカウリングが残っていると大いにスッキリしますよね。
BUNさん私の曖昧な問いにお答え頂きありがとうございます。
初期の中島21型のカウリングですか・・・・緊締部覆蓋ならば何処かに保存されていそうですね。
出てこないですかね〜
なるほど、カウリングの色はそういう話ですと説得力がありますね。
人から頂いたものなので公開できないのですが、手元にあるポートモレスビーで撮影された21型カウリングは、いわゆるブル-ブラックに見える色です。
これはバラレから運ばれてきたということで十八年前半以前の中島21型の可能性が大きいのですが、きちんと確認は出来ないですからもどかしいところです。

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